レディース異世界満喫禄

日の丸

文字の大きさ
上 下
182 / 1,656

もうチンピラでいいや!!

しおりを挟む
「顔がいいからって粋がんじゃねえぞ!」


あたしにナンパして来た奴が切れた、短気な奴だね。


「まあまて」


「あ、兄貴」


一番偉そうなやつがあたしの前に出て来た。


「お嬢さんこの店で食事はしない方がいいよ?」


にこやかに変なことを抜かしてきた、何言ってんのこいつ?何処で飯を食おうがあたしの勝手だろうに。


「なんでさ?」


「こうなるからだよ!!!」


料理の乗っているテーブルをひっくり返しながらにやつく。


「きゃ」


いきなりの事でエルフィが驚き、短い悲鳴をあげる。


「な?ここで飯は食わない方がいいだろう?」


「客には手を出すな!!」


残りの男たち三人に抑えつてられているおやっさんが叫ぶ。


「ねえおやっさん?あんたこいつらに借金でもしてるのかい?」


「するわけがない!」


ふむ・・・・・なら何でこんなに好き勝手してんだ?


「警備隊に通報は?」


「何回もしてる、最初の一、二回で後は来なくなった」


なるほど、ここのお客がいないのはこいつらのせいな訳だ。


「わかったべ」


「おう?わかってくれたかお嬢さん、お帰りはあっちだ」


にやけながらあたしを見ている兄貴とやらが出口を指さす。


「ギンガ達はエルフィとレイナさんを守って、カナデ三人は任せる」


「「ガウ!!」」


「畏まりました」


あたしはその返事と共に兄貴とやらの所まで一気に詰め寄り、右で鳩尾に一撃入れてうずくまった所に左でアッパーを顎に決めて黙らせ、最初にあたしに絡んできたチンピラの方にゆっくりと歩いて行く。


「え?兄貴?え?なんで?」


いつの間にか床で伸びている兄貴を見て信じられないように見、そして近ずくあたしをみてまた混乱している。


「レン様、こちらは終わりました」


「ご苦労様、カナデはエルフィとレイナさんを連れておやっさんと奥に行って待っていて」


「畏まりました、皆さんこちらに」


カナデに連れられて店の奥の扉に入っていったのを確認して仲間の方にチンピラを一発殴って、合流させる。

そして部屋にあたし達とチンピラ集団しかいないのを確認して、声が漏れないようにこの部屋全体を【四方結界】で覆う。


「さてと・・・・お話合いをしましょうか」


唯一意識があるチンピラが震えてるけど気にしない、さてと・・・・どんな話が聞けるかな?






「・・・・・・全く、ろくでもないね」


簡単に説明するとこの場所を欲しがってる奴がいて、そいつがチンピラたちの要る組織に依頼したそうだ。

しかもその組織と警備隊の中に繋がってる奴がいて警備隊に連絡しても無かった事にされていたらしい。

あの後にほかの四人も意識を取り戻してお話を聞いて五人とも同じことを言ったので間違いないと思う。

・・・・・・聞いてて思いっきりた深いため息が出たよあたしは。


「早く俺たちを解放しろ!組織が黙っちゃいねぇぞ!!」


あたしに向かって脅すように叫ぶ兄貴・・・もうチンピラでいいや!!


「それは面白そうだけど、ちっとまってな」


あたしは男どもが動けない方に五人分のスペースの広さの【四方結界】を男どもにかけて逃げないようにして、奥の扉に向かって歩いて行き、扉をくぐりそこで待っているエルフィ達と合流する。

おやっさんがあたしの顔を見てすぐに頭を下げてきた。



「巻き込んで済まない」


「気にしないで、料理とても美味しかったよ、それでおやっさん話がある」


チンピラから聞いた情報をみんなに話して、おやっさんに向き合い一つの事を尋ねる。


「おやっさんはここで店を続けたいんだよね?」


「もちろんだ」


「おやっさん、店の名前に執着ってある?名前を変えてでも店を続けたいと思う?」


「・・・・それはある俺がつけた名前だからな、でも名前を変えることで店を潰さずに済むのならその方がいい」


「わかったべ、レイナさん借りを返してほしいんだけど」


「何をするのかしら」


「チンピラ達のアジトに乗り込む」


無論お話合いの為ですよ?・・・・・・本当だよ?

しおりを挟む
感想 1,343

あなたにおすすめの小説

転生したおばあちゃんはチートが欲しい ~この世界が乙女ゲームなのは誰も知らない~

ピエール
ファンタジー
おばあちゃん。 異世界転生しちゃいました。 そういえば、孫が「転生するとチートが貰えるんだよ!」と言ってたけど チート無いみたいだけど? おばあちゃんよく分かんないわぁ。 頭は老人 体は子供 乙女ゲームの世界に紛れ込んだ おばあちゃん。 当然、おばあちゃんはここが乙女ゲームの世界だなんて知りません。 訳が分からないながら、一生懸命歩んで行きます。 おばあちゃん奮闘記です。 果たして、おばあちゃんは断罪イベントを回避できるか? [第1章おばあちゃん編]は文章が拙い為読みづらいかもしれません。 第二章 学園編 始まりました。 いよいよゲームスタートです! [1章]はおばあちゃんの語りと生い立ちが多く、あまり話に動きがありません。 話が動き出す[2章]から読んでも意味が分かると思います。 おばあちゃんの転生後の生活に興味が出てきたら一章を読んでみて下さい。(伏線がありますので) 初投稿です 不慣れですが宜しくお願いします。 最初の頃、不慣れで長文が書けませんでした。 申し訳ございません。 少しづつ修正して纏めていこうと思います。

キャラ交換で大商人を目指します

杵築しゅん
ファンタジー
捨て子のアコルは、元Aランク冒険者の両親にスパルタ式で育てられ、少しばかり常識外れに育ってしまった。9歳で父を亡くし商団で働くことになり、早く商売を覚えて一人前になろうと頑張る。母親の言い付けで、自分の本当の力を隠し、別人格のキャラで地味に生きていく。が、しかし、何故かぽろぽろと地が出てしまい苦労する。天才的頭脳と魔法の力で、こっそりのはずが大胆に、アコルは成り上がっていく。そして王立高学院で、運命の出会いをしてしまう。

異世界転移しましたが、面倒事に巻き込まれそうな予感しかしないので早めに逃げ出す事にします。

sou
ファンタジー
蕪木高等学校3年1組の生徒40名は突如眩い光に包まれた。 目が覚めた彼らは異世界転移し見知らぬ国、リスランダ王国へと転移していたのだ。 「勇者たちよ…この国を救ってくれ…えっ!一人いなくなった?どこに?」 これは、面倒事を予感した主人公がいち早く逃げ出し、平穏な暮らしを目指す物語。 なろう、カクヨムにも同作を投稿しています。

ようこそ異世界へ!うっかりから始まる異世界転生物語

Eunoi
ファンタジー
本来12人が異世界転生だったはずが、神様のうっかりで異世界転生に巻き込まれた主人公。 チート能力をもらえるかと思いきや、予定外だったため、チート能力なし。 その代わりに公爵家子息として異世界転生するも、まさかの没落→島流し。 さぁ、どん底から這い上がろうか そして、少年は流刑地より、王政が当たり前の国家の中で、民主主義国家を樹立することとなる。 少年は英雄への道を歩き始めるのだった。 ※第4章に入る前に、各話の改定作業に入りますので、ご了承ください。

【書籍化決定】俗世から離れてのんびり暮らしていたおっさんなのに、俺が書の守護者って何かの間違いじゃないですか?

歩く魚
ファンタジー
幼い頃に迫害され、一人孤独に山で暮らすようになったジオ・プライム。 それから数十年が経ち、気づけば38歳。 のんびりとした生活はこの上ない幸せで満たされていた。 しかしーー 「も、もう一度聞いて良いですか? ジオ・プライムさん、あなたはこの死の山に二十五年間も住んでいるんですか?」 突然の来訪者によると、この山は人間が住める山ではなく、彼は世間では「書の守護者」と呼ばれ都市伝説のような存在になっていた。 これは、自分のことを弱いと勘違いしているダジャレ好きのおっさんが、人々を導き、温かさを思い出す物語。 ※書籍化のため更新をストップします。

リリゼットの学園生活 〜 聖魔法?我が家では誰でも使えますよ?

あくの
ファンタジー
 15になって領地の修道院から王立ディアーヌ学園、通称『学園』に通うことになったリリゼット。 加護細工の家系のドルバック伯爵家の娘として他家の令嬢達と交流開始するも世間知らずのリリゼットは令嬢との会話についていけない。 また姉と婚約者の破天荒な行動からリリゼットも同じなのかと学園の男子生徒が近寄ってくる。 長女気質のダンテス公爵家の長女リーゼはそんなリリゼットの危うさを危惧しており…。 リリゼットは楽しい学園生活を全うできるのか?!

貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。

黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。 この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。

転生社畜、転生先でも社畜ジョブ「書記」でブラック労働し、20年。前人未到のジョブレベルカンストからの大覚醒成り上がり!

nineyu
ファンタジー
 男は絶望していた。  使い潰され、いびられ、社畜生活に疲れ、気がつけば死に場所を求めて樹海を歩いていた。  しかし、樹海の先は異世界で、転生の影響か体も若返っていた!  リスタートと思い、自由に暮らしたいと思うも、手に入れていたスキルは前世の影響らしく、気がつけば変わらない社畜生活に、、  そんな不幸な男の転機はそこから20年。  累計四十年の社畜ジョブが、遂に覚醒する!!

処理中です...