レディース異世界満喫禄

日の丸

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なんでうちの子たちまで頷いてるのさ!!

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固まっていたウルザが恐る恐るという感じで訪ねてきた。


「ドラゴンを倒した?」


「うん」


「一人で?」


「うん」


そして見つめ合うあたしとウルザ、本当にどうしたんだろうね?ドラゴンを倒すことなんて珍しいことじゃないのにね?ウルザだってAランカーなんだから多分倒していると思うんだけど。


「・・・・・・私じゃレンちゃんに絶対勝てないわけだ」


「へ?」


「私は王都で長いことやってるけど、ドラゴンを一人で倒したなんてことは聞いた事が無いわ」


「俺もないぜ?」


「え?でも【スカーレット】も【ムーンライト】もドラゴンを倒したことはあるんでしょう?」


「俺達はパーティーで、しかも複数で戦って勝っただけだ」


「あたし達もよ・・・・レンちゃんのように一人で勝つなんてことは、まず!聞かないわ!!」


そんなに力説しなくてもいいんじゃないかな?


「国王様から直接頼まれるのも納得だわ」


しみじみと呟くウルザの考えに賛同したのか周りの人皆がうんうんと納得している。

・・・・・そう!『周りの人皆が』!!なんでうちの子たちまで頷いてるのさ!!



「シン、ミズキ、カナデ!なんで貴方たちまで頷いているのさ!!」


「レン様はすごいのです!!」


両手を胸の前でむん!と握りしめてて目を輝かせて言ってくるカナデを見て何も言えなくなる。

何かカナデがあたしを見る目ってさ・・・・子供がヒーローを見るみたいで無下にできないんだよね・・・・・これがフィーナとかケインだったらやめさせてるんだけどね。

シンとミズキはうんうんと頷きながらカナデを微笑ましく見ているし!!


「あれはたまたま運が良かっただけだよ」


あの時炎神と水神がなかったら無理だった、日光だったらまず勝てなかっただろうしね。


「またまた!そんなに謙遜しなくていいのよ!」


ウルザが笑いながら言うけど謙遜じゃないし!!本心だし!!って言っても信じてくれないんだろうなぁ・・・・


「まあそんな話はやめて、温かいうちに美味い物を食べてしまおう!」


せっかく美味しい料理が目の前にあるのだ冷めないうちに食べねばならぬ!!

それから暫くは食事に集中し堪能して各自部屋に戻ったのであたしは野宿しているフォートさんの所に行く。


「フオートさん、これ差し入れ」


あたしはさっき食べた猪の焼肉と角煮を食材があるだけ作ってもらったので渡しておく、店の料理人が泣きそうな顔してたけど気にしない!!まあ料金は多めに渡したからそれで我慢してほしい!

あとついでに湯船も渡しておく、毎日お風呂!これ大事!男でもですよ!


「すいませんねレン殿、助かります」


「一応両隣のの部屋に【スカーレット】【ムーンライト】でアルナーと一緒にカナデがいるから大丈夫だと思う、騎士さんは部屋の前で我慢してもらうしかないけど」


「それが彼らの仕事です、きになされぬように」


「わかってるべさ」


「レン殿・・・・今晩来ると思いますか?」


「多分来ないと思う・・・昨日来た男・・・あれが強すぎたからね」


「昨日の男のせいで来ないと?」


「あれほどの手練れだ、失敗はしないと考えててもおかしくないからね」


「ふむ・・・・・一理ありますな」


「これはあたしの推測だし、警備はいつもどうりにするべよ」


「ですな、何事もなければそれに越した事は無いのですし」


「んだ、平和を願うべよ」


「まあこちらも、いつでも動けるようにはしておきます」


「あいよ、じゃあお休み」


「おやすみなさいませ」




その日は襲撃は無かった。
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