辺境の最強魔導師   ~魔術大学を13歳で首席卒業した私が辺境に6年引きこもっていたら最強になってた~

日の丸

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もうそれはいらない!!

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「それで?私が家事をしなかったからって別にいじゃん?一人暮らしなんだし」



シアの言葉にそう答えるとシアが首を左右に振り口を開く。



「お父様とお母様が貴女の私生活を心配してるのよ、なので貴女のお世話をする家政婦さんをルナード伯爵家で雇ったわ」



・・・・・・・・・・・・・・ん?



「は?私何も聞いてないんだけど?」



え?普通は当事者に相談して決めるよね?あれ私の考えってもしかして間違ってる?と内心焦りながらそう聞くとシアがニコニコ顔で口を開く。



「驚かそうと思って言わなかった」



「もうそれはいらない!!」



さっきから驚かされてばかりなんだけど!!もうか弱い心臓がもちませんよ!!



「でも知らない人に家の事を任せるのはちょっと嫌だな」



私がそう言うと近くに止めてある馬車の扉が開き女性が降りて私に視線を向けて微笑み口を開く。



「よろしくねリア」



その女性は私のよく知る人・・・・・ルルナさんだった。



「へ?」



いきなりルルナさんに『よろしくねリア』と言われ戸惑っているとシアがニコニコ顔で口を開く。



「ルナード伯爵家が雇ったのはその人・・・ルルアさんよ」



「は?」



え?何でルルナさん?え?更にどっきり?『冗談でした!!』ってオチにするの?



「え?ルルナさん働いてたじゃん?それにあの【赤猫亭】の建物はどうするの?」



私がそう言うとルルナさんが二カッ!って感じに笑い口を開く。



「ルナード伯爵家に権利書を預けて運用して貰う事になってるわ、もちろん運用時に発生する利益は私に入る事になってるわ!不労所得って奴ね!!」



啞然とする私にルルナさんは話を続ける。



「私が貴女と共にアグリに行って生活面をサポートする事になってるからよろしくね!!」



いやいやいや!!よろしくね!じゃないでしょ!!



「え?だって働いていたでしょ?そこはいいの?」



私がそう言うとルルナさんは微笑みながら口を開く。



「もちろんやめたわ、マリエッタさん・・・・【オリアナの酒場】のオーナーさんに辞める理由を説明したら笑顔で『嬉しそうな貴女が見れてよかったわ、頑張ってね』って応援してくれたわ」



あれ?もしかしてもう断る事が出来ない状態?断ったらルルアさんが路頭に迷う?と思っていたらシアが口を開く。



「ちなみにルルナさんのお給料はルナード伯爵家・・・・・お父様が払っているので気にしなくていいわ」



そう言えばルナード伯爵家が雇ってって言ってたっけ。

私はシアを恨めしそうに視線を向けた後にルルナさんに視線を向けて口を開く。



「本当にいいのルルナさん?アグリは結構物騒だよ?」



辺境だからと言う訳ではなく歩いて行ける距離に【悠久の森】と言う危険な場所があるんだよ?必然的に危険な事が起こる場所だし、たまにろくでもない探索者なんかに絡まれたりもするし。



「わかってるけどいくよ?私はリアに借りもあるしね」



ん?借り?何それ?



「え?何それ?何の事?」



私がそう言うとルルナさんは微笑んだだけで何も言わなかった。



「さて!そろそろ出発しましょう!今回は私達調査隊の馬車での移動になる為ウルミアには寄らすアグリに行く事になる!!では出発!!」



シアの号令と共に調査隊を乗せた馬車が走り出す。

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