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そうだった!!
しおりを挟む「そろそろ始めましょうかリア」
私がシアを睨んでいるとディアナがそう言って来たので私は視線をディアナに向け口を開く。
「んじゃやろうか」
私はそう言った後シアにもう1度視線を向けて口を開く。
「シアいろいろ言いたい事はあるけどそれは後でね?開始の合図を頼める?」
「わかったわ」
何で顔を引き攣らせるのシア?後でお話しましょうって言っただけだよ?まあ今は目の前のディアナに集中しよう。
シアは真剣な顔で私とディアナを見た後に口を開く。
「始め!!」
「【防御結界】」
シアの言葉と共に私は【防御結界】を使い、ディアナが思いっきり踏み込んで流れるような横凪を放つ・・・・が私に届く事は無く5cm位離れた場所で木剣が止まっている。
「早いね」
私はディアナの顔を見ながらそう声を掛ける。
私の言葉を聞きディアナが嬉しそうに口を開く。
「軽く防いでおいてよく言う」
私はその言葉に苦笑しながら口を開く。
「んじゃ行くよ」
私はそのまま一歩前へと進み張ってある【防御結界】を使ってディアナを押し返し、体勢を崩したディアナに右手を向けて口を開く。
「【エアバースト】」
ディアナは瞬時に横に飛び【エアバースト】を避ける。
「【エアバースト】」
横に飛んだディアナに向かいもう一度【エアバースト】を打ち込んでみたけど避けられた。
「本当に早いね」
私がそう言うとディアナが真剣な顔で口を開く。
「リア・・・貴女・・本気になってないわね?」
「へ?」
何をいきなりい出すのディアナ?
「まだリアは【エアバースト】しか使ってない、噂の【無詠唱】も使ってないし『接近戦でも魔術師は強い』って言うほどの事をしていない」
ああ・・・・言われてみれば確かに!!
「ならまず・・・・【防御結界】」
私がそう口にするとディアナが『う?』と呟き自分の足元を見てもぞもぞ動くが足が動いていない。
「何をしたリア?足が動かないんだが?」
動くのを諦めて私を見ながらそう言って来たので私は真剣な顔で口を開く。
「ディアナの膝下辺りから【防御結界】と張ったんだよ」
【防御結界】ってのはマナを使って物理、魔術を防ぐ壁を作る魔術だ、この魔術は簡単に言うとマナを使って指定した空間を固める魔術なんだ。
だから今回みたく『膝下辺りから【防御結界】を張る』と地面と足を固定する事が出来るんだよね。
セレストーレ在学中にシアにいたずらでやってみたら、シアに滅茶苦茶怒られたあの頃がなつかしいぁ。
驚くディアナに視線を向けて口を開く。
「こうやって相手の足止めをした後魔術を打ち込む・・・・ってのもあるんだ」
私はそう言いながら【防御結界】をとき口を開く。
「次に・・・・【防御結界】」
またも【防御結界】と使うと今度はディアナが首を傾げて口を開く。
「さっきみたく私の身に何も起きてはいないけど?」
私はその言葉に頷き口を開く。
「今度の【防御結界】はディアナを包み込むようにしたんだ」
私がそう言うとディアナが手をのばし魔術で出来た透明の壁を確認しぺたぺた触ってる。
それを見た私はそのまま口を開く。
「【エアバースト】」
私の放った【エアバースト】が【防御結界】にぶつかり激しい音がする。
「【防御結界】で閉じ込めてその結界の許容威力を超える魔術で結界ごと吹き飛ばす・・・みたいな事も出来る。まあ今回はしないけどね」
結界の中で驚き固まってるディアナに向きそう言おうと、それを見ていたシアが溜息をつき口を開く。
「ねえリア?何でディアナ相手に魔術師の接近戦講義をしているの?模擬戦をしているんじゃなかったの?」
「あ」
そうだった!!
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