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信じられない!!
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ギルドを出た所でお腹が空いたと感じたので私はどこでお昼ご飯を食べようかと考えてある場所を思い出してその場所へ行く事にした。
記憶通りに歩いていき裏通りの奥のほうへと進み足を止める。
「あれ?」
目的の店である【赤猫亭】の場所に着いたんだけどそこには看板が下ろされた元【赤猫亭】の建物だけがあり、もちろん誰も居なかった。
【赤猫亭】は安くて美味しい定食屋で帝都にいた時はよくお世話になっていて顔のじみにもなってたんだけどまさか店が潰れてるなんて・・・・かなりショックだった。
「あら?その店に何か用かしら?」
元赤猫亭を見ていたら後ろから女性の声が聞こえ振り返ると見覚えのある顔が私を見ていた。
「ルルナさん」
170cmの身長とふくよかな横幅を持つ50代の女性で最後に会った時よりも少し老けた感じがあるけど見てすぐにわかった。
「ん?貴女と会った事があったかしら?」
まあ6年経ったしわからなくても頷けるので私は微笑みながら口を開く。
「久しぶりだねルルナさん、私だよフローリア」
そう言うとルルナさんは目を見開いた後に私に駆け寄り思いっ切り抱きついて来た。
「久しぶりじゃないかリア!!いきなり帝都からいなくなったから心配したんだよ!!」
私はその言葉を聞き申し訳なく思いルルナさんに抱き返しながら口を開く。
「ごめん、卒業してすぐアグリに移住したんだ」
「そうなのかい・・・まあ元気に過ごしているようだから安心したよ」
そう言いながら抱きつくのを止めて少し距離を開けて私をしみじみと見た後微笑みながら口を開く。
「本当に可愛くなったわねぇ・・・あの頃よりも凄く」
う!!
「私は『綺麗になった』って言われたいんだけど?」
私がそう言うとルルナさんが腹を抱えて笑い出して・・・収まってから口を開く。
「それは悪かったね!で?今日はどうしたんだい?」
思いっ切り笑って涙が出たのか涙を拭きながらそう言って来たので私は後ろの建物を見た後に視線を戻して口を開く。
「久々に帝都に戻って来てお腹がすいたから【赤猫亭】に食事に来たんだよ」
私がそう言うとルルナさんは笑顔だった顔を歪ませ口を開く。
「悪いね・・・うちの旦那が死んでもう店を続ける事が出来なくなって閉めたんだ」
え?クラークさんが死んだ?びっくりなんだけど!!
「しかも旦那が借金もしてたみたいでね・・・・あの建物自体も手放したのよ」
悔しそうに【赤猫亭】の営業していた建物を見ながらそう言ったのを見て私は口を開く。
「クラークさんが死んだってあの人殺しても死なないような人だったのに・・・・病気で?」
クラークさんは元探索者でムキムキな体を持ちそこら辺のチンピラ相手なら20人相手でも勝ってしまうような強さを持つ人だった。
そんなクラークさんがとルルナさんはお互いに料理好きで気が合い結婚して店を出した。
そんな人が亡くなるなんて・・・本当に驚いた。
「病気じゃなくて襲われたのよ・・・あの人が負けるなんて・・・・聞いた時はとても信じられなかったわ」
襲われて殺された?あのクラークさんが?信じられない!!
「帝都の警備隊はその事件調べてくれたの?」
帝都内で襲われたのなら警備隊が調べるはずなんだけど。
「犯人はわからずじまいよ、そんな中アックダース商会の奴が旦那の名が記入してある借用書を持って来て・・・店まで手放したの」
とても悔しそうにルルナさんが絞り出すようにそう呟いた。
記憶通りに歩いていき裏通りの奥のほうへと進み足を止める。
「あれ?」
目的の店である【赤猫亭】の場所に着いたんだけどそこには看板が下ろされた元【赤猫亭】の建物だけがあり、もちろん誰も居なかった。
【赤猫亭】は安くて美味しい定食屋で帝都にいた時はよくお世話になっていて顔のじみにもなってたんだけどまさか店が潰れてるなんて・・・・かなりショックだった。
「あら?その店に何か用かしら?」
元赤猫亭を見ていたら後ろから女性の声が聞こえ振り返ると見覚えのある顔が私を見ていた。
「ルルナさん」
170cmの身長とふくよかな横幅を持つ50代の女性で最後に会った時よりも少し老けた感じがあるけど見てすぐにわかった。
「ん?貴女と会った事があったかしら?」
まあ6年経ったしわからなくても頷けるので私は微笑みながら口を開く。
「久しぶりだねルルナさん、私だよフローリア」
そう言うとルルナさんは目を見開いた後に私に駆け寄り思いっ切り抱きついて来た。
「久しぶりじゃないかリア!!いきなり帝都からいなくなったから心配したんだよ!!」
私はその言葉を聞き申し訳なく思いルルナさんに抱き返しながら口を開く。
「ごめん、卒業してすぐアグリに移住したんだ」
「そうなのかい・・・まあ元気に過ごしているようだから安心したよ」
そう言いながら抱きつくのを止めて少し距離を開けて私をしみじみと見た後微笑みながら口を開く。
「本当に可愛くなったわねぇ・・・あの頃よりも凄く」
う!!
「私は『綺麗になった』って言われたいんだけど?」
私がそう言うとルルナさんが腹を抱えて笑い出して・・・収まってから口を開く。
「それは悪かったね!で?今日はどうしたんだい?」
思いっ切り笑って涙が出たのか涙を拭きながらそう言って来たので私は後ろの建物を見た後に視線を戻して口を開く。
「久々に帝都に戻って来てお腹がすいたから【赤猫亭】に食事に来たんだよ」
私がそう言うとルルナさんは笑顔だった顔を歪ませ口を開く。
「悪いね・・・うちの旦那が死んでもう店を続ける事が出来なくなって閉めたんだ」
え?クラークさんが死んだ?びっくりなんだけど!!
「しかも旦那が借金もしてたみたいでね・・・・あの建物自体も手放したのよ」
悔しそうに【赤猫亭】の営業していた建物を見ながらそう言ったのを見て私は口を開く。
「クラークさんが死んだってあの人殺しても死なないような人だったのに・・・・病気で?」
クラークさんは元探索者でムキムキな体を持ちそこら辺のチンピラ相手なら20人相手でも勝ってしまうような強さを持つ人だった。
そんなクラークさんがとルルナさんはお互いに料理好きで気が合い結婚して店を出した。
そんな人が亡くなるなんて・・・本当に驚いた。
「病気じゃなくて襲われたのよ・・・あの人が負けるなんて・・・・聞いた時はとても信じられなかったわ」
襲われて殺された?あのクラークさんが?信じられない!!
「帝都の警備隊はその事件調べてくれたの?」
帝都内で襲われたのなら警備隊が調べるはずなんだけど。
「犯人はわからずじまいよ、そんな中アックダース商会の奴が旦那の名が記入してある借用書を持って来て・・・店まで手放したの」
とても悔しそうにルルナさんが絞り出すようにそう呟いた。
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