秘密の夜 ＳＳ【Ｒ】

その他「遊園地。ミラーハウスや観覧車で…。」

　夜の遊園地なんて、初めて来た。
　普段なら、閉まっている時間帯に、キラキラと輝くイルミネーション。客は俺ら以外はいない。貸切の遊園地だ。
　こんなことが出来るのも、こいつのおかげ。
　こいつって、俺の彼氏。金持ちで、かっこよくて…
　難点が…………
　
　エロ過ぎってこと。
　
「だ～～やめろって。どこ触って…」
　俺は、尻を撫でる男の手を叩いた。すると、男は、叩かれた手を振ると、しれっと返してきた。
「どこって、お前の可愛いオシリだけど？」
「あのな…これからジェットコースター乗るって時に触るな」
「乗ってる最中ならいいのか？」
「んなわけあるかっ、もっと悪いわっ！」
　……こんな具合。
　
　で、奴は、機会を窺っていたらしい。
　俺はまんまとひっかかってしまったのだと…思う。
「や、やめ…」
「ん？」
　俺の必死の抗議にもどこ吹く風。
「ほら、見てみろよ、やらしーお前の姿がいっぱい」
　右も左も前も後ろも上も下も…涙目で半裸で、ぐちゃぐちゃになった俺でいっぱい。
　卑猥な世界が俺の目の前で広がっている。
　しかも、その卑猥なのが俺だってのが、情けなくて、恥ずかしくて、居た堪れない。
　俺らは、ミラーハウスにいた。
　なんだか知らないけど、こいつがミラーハウスで鬼ごっこしようなんて言い出して。なにをガキみたいにって思ったけれど、夜の遊園地にはしゃいでいた俺は、頷いてしまった。
　遊びで逃げていたはずの俺は、いつのまにかミラーハウスの袋小路へと追い込まれ、逃げ場所を失った俺は、こいつに裸に剥かれて、急所を攻められてしまったのだった。
「やぁ…んっ」
　こいつは、俺の尻に指を突っ込んできた。ある一点を擦られると、どういうわけか、俺の体中の力が抜けていく。
　必死で、倒れこまないように前の鏡にしがみついて、弱みを見せないようにと頑張るんだけど、そんなこと、こいつはお見通しなんだろうな。
　耳朶を甘噛みされると、もうだめ…後は、こいつのモノで俺の中をいっぱいにされ、甘い声を上げている俺の姿が、いっぱいに広がっていた……。