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04 言葉は…わかっていたけど通じないもの
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まだもう少し距離があるようだ…。げんなりする。取り敢えず足を進める。
「ヒヒィーン…」
ボケッとただひたすら、川沿いの道を歩いていた俺のそばで、馬の鳴き声が響いた。はっと気づいたときには、俺は…馬にぶつかり追突されていた。
痛い…。
「キャー!…+\$>#%[=+$#^」
続いて可愛い声が、倒れこみ呆然とする俺にかけられた。
見上げると、馬のそばに、10歳くらいの金髪の青い目をしたお人形のような女の子がいる。
「okay. I have not hurt anywhere.」
取り敢えず英語で…。
「Where am I ?」
すると、女の子は困ったように俺の顔をまじまじと見つめてくる。
「+\$>^/?+$#??」
彼女が発した言葉は、英語でも、イタリア語でもフランス語でも、スペイン語でも、ドイツ語でも…とりあえず、残念ながら俺の知っている範囲の言葉ではなさそうだ。
世界には五千以上の言語があるというから、俺の知らない言葉は、たくさんあるだろう。
大人とか偉い人とかなら、英語わかるかなぁ?
そんなことを思いながら、大丈夫だと伝えようと立ち上がり、ひらひらと手を振る。
俺に突進してきた馬は、黒く、艶々した毛並みで利発そうだ。だが、気にくわないことがあったのか、まだ鼻息荒く、ふんふんいいながら、足踏みをしている。
「+\$>#$~[~#&+/$[+$#^」
女の子が慌てて、なにか言いながら馬をなだめている。
「かっこいい馬だな、あんまり、女の子を困らせちゃダメだぞ?」
鼻先をポンと叩きながら、言い聞かせるように馬と女の子に笑うと、女の子がホッとしたように、俺を見た。
「#\+#\/##+$%」
俺の腕を引っ張り、道の先、丘の方を指差す。
「え?誰か他にいる?」
よくわからないが、彼女に従うと、川から離れる。連れられて坂を草を掻き分けて進むと…。
急に草が刈られきちんと整備された道に出た。
「あー、名前なんて言うのかな?俺は…悠。ゆう」
「ユウ?\=<$\<・</・}$」
「そう、悠、君は?」
自分のことを指して、さらに彼女に手振りでも聞くと、彼女は、にっこりと笑う。
「~|=<#>~$#]>~<+&&」
「…わかんないなぁ、もう一度」
「キャリー$#]>~<+&&」
「キャリー?」
聞き取れた言葉だけをなんとか返すと、うなずく彼女。
名前だけでも大変だな。ま、それは、イタリアとかフランスでも同じだったけど。
昔を思い出して懐かしくなる。若かったから、飛び込んでいけたけど、今、まさかこんなことになるなんて。
「ユウ、#&@$}=・\~<#$\/="!」
キャリーがなにか話ながら、指したところ見ると、いくつかの集落のような家が数戸立ち並んでいた。大きめのみたいなログハウスのような木造の家だ。
そして、その中のひとつに、キャリーは馬ごと入っていく。
手招きされて俺も中に入ると、床は昔の日本の土間のような形で、家の中に馬を繋ぐところがあった。
部屋の半分ほどがその土間で、残りは石の床。奥に石の釜戸など煮炊き場があり、二階もあるようだ。
「&>+=>#<?」
キャリーがその二階に呼び掛ける。
階段から顔を出したのは、白髪のガタイのいい老人だった。60代くらいだろうか?
「^\"@%$^\=#&」
「#\&=@/・*@#|$」
二人でなにか話をしている…。
「ユウ、ギグ=$$>&+|~>」
「ギグ?」
キャリーが曖昧にうなずいた。もう少し長い名前のようだが、ギグでいいと判断したようだ。
ギグから頭を下げられ、服についた馬の足跡を払ってくれた。
「大丈夫です。全然、気にしないで下さい。」
慌てて俺はギグに向き直った。
「大使館とか警察署とか…Embassy,Police station 知ってますか?」
「#+<=+]&>]+<+&>]#&"??」
「やっぱり通じない…か」
しょんぼりとした俺を気にしてくれたのだろう。ギグはぽんと、肩をたたく。
そして、くいっと指で外へとジェスチャーする。
一緒に出ると、ギグ達の家ではなく、奥の大きめの家へと連れてくれる。
村長とかそんな感じだろうか?
出てきた貫禄のある金髪の少し太ったおじさんとギグが何やら俺のことについて話をしてくれている。
「ルーハット」
おじさんが、ゆっくり言ってくれたお陰で、聞き取ることができた。
「澤村悠です」
そういいながら 財布から免許証を取り出してみせるがひっくり返したりして、さらに顔写真をまじまじと見ている…。日本の免許証は、珍しいのかな?
「…大きな街はどこにあるのでしょうか。どうにか…ここで取り敢えずの職と寝床を確保したいのだけど…。」
とりあえず、日本語と英語とフランス語で話をしてみたが、通じない。
ルーハットも何種類かで話してくれたっぽいが、どれも理解ができなかった。
日本円を取り出し、お金が換金できないかとだめもとで言ってみたが、こちらもルーハットもギグももの珍しそうに表裏何度も見ている。
お金は日本円しかないし、換金も難しそうだ。がっくり肩を落としてしまう。
「ユウ、~^=\"`\#&)^`\」
ギグが俺を呼び、ぽんぽんと肩をたたいてくれる。またギグの家へと逆戻り。
どうやら、ギグが見受け人になってくれるらしい。・・・たぶん。
ヨーロッパで修行をしていたときは、英語など見知った言葉があると、なんとなく伝わったものが、すべての言葉が全く持って通じないって、かなりきびしい。
っていうか、どっかわからない外国に飛ばされて、さらに言葉もわからないなんて…現実はご都合主義とはいかずに、困難なものなのだと痛感する…。
「ヒヒィーン…」
ボケッとただひたすら、川沿いの道を歩いていた俺のそばで、馬の鳴き声が響いた。はっと気づいたときには、俺は…馬にぶつかり追突されていた。
痛い…。
「キャー!…+\$>#%[=+$#^」
続いて可愛い声が、倒れこみ呆然とする俺にかけられた。
見上げると、馬のそばに、10歳くらいの金髪の青い目をしたお人形のような女の子がいる。
「okay. I have not hurt anywhere.」
取り敢えず英語で…。
「Where am I ?」
すると、女の子は困ったように俺の顔をまじまじと見つめてくる。
「+\$>^/?+$#??」
彼女が発した言葉は、英語でも、イタリア語でもフランス語でも、スペイン語でも、ドイツ語でも…とりあえず、残念ながら俺の知っている範囲の言葉ではなさそうだ。
世界には五千以上の言語があるというから、俺の知らない言葉は、たくさんあるだろう。
大人とか偉い人とかなら、英語わかるかなぁ?
そんなことを思いながら、大丈夫だと伝えようと立ち上がり、ひらひらと手を振る。
俺に突進してきた馬は、黒く、艶々した毛並みで利発そうだ。だが、気にくわないことがあったのか、まだ鼻息荒く、ふんふんいいながら、足踏みをしている。
「+\$>#$~[~#&+/$[+$#^」
女の子が慌てて、なにか言いながら馬をなだめている。
「かっこいい馬だな、あんまり、女の子を困らせちゃダメだぞ?」
鼻先をポンと叩きながら、言い聞かせるように馬と女の子に笑うと、女の子がホッとしたように、俺を見た。
「#\+#\/##+$%」
俺の腕を引っ張り、道の先、丘の方を指差す。
「え?誰か他にいる?」
よくわからないが、彼女に従うと、川から離れる。連れられて坂を草を掻き分けて進むと…。
急に草が刈られきちんと整備された道に出た。
「あー、名前なんて言うのかな?俺は…悠。ゆう」
「ユウ?\=<$\<・</・}$」
「そう、悠、君は?」
自分のことを指して、さらに彼女に手振りでも聞くと、彼女は、にっこりと笑う。
「~|=<#>~$#]>~<+&&」
「…わかんないなぁ、もう一度」
「キャリー$#]>~<+&&」
「キャリー?」
聞き取れた言葉だけをなんとか返すと、うなずく彼女。
名前だけでも大変だな。ま、それは、イタリアとかフランスでも同じだったけど。
昔を思い出して懐かしくなる。若かったから、飛び込んでいけたけど、今、まさかこんなことになるなんて。
「ユウ、#&@$}=・\~<#$\/="!」
キャリーがなにか話ながら、指したところ見ると、いくつかの集落のような家が数戸立ち並んでいた。大きめのみたいなログハウスのような木造の家だ。
そして、その中のひとつに、キャリーは馬ごと入っていく。
手招きされて俺も中に入ると、床は昔の日本の土間のような形で、家の中に馬を繋ぐところがあった。
部屋の半分ほどがその土間で、残りは石の床。奥に石の釜戸など煮炊き場があり、二階もあるようだ。
「&>+=>#<?」
キャリーがその二階に呼び掛ける。
階段から顔を出したのは、白髪のガタイのいい老人だった。60代くらいだろうか?
「^\"@%$^\=#&」
「#\&=@/・*@#|$」
二人でなにか話をしている…。
「ユウ、ギグ=$$>&+|~>」
「ギグ?」
キャリーが曖昧にうなずいた。もう少し長い名前のようだが、ギグでいいと判断したようだ。
ギグから頭を下げられ、服についた馬の足跡を払ってくれた。
「大丈夫です。全然、気にしないで下さい。」
慌てて俺はギグに向き直った。
「大使館とか警察署とか…Embassy,Police station 知ってますか?」
「#+<=+]&>]+<+&>]#&"??」
「やっぱり通じない…か」
しょんぼりとした俺を気にしてくれたのだろう。ギグはぽんと、肩をたたく。
そして、くいっと指で外へとジェスチャーする。
一緒に出ると、ギグ達の家ではなく、奥の大きめの家へと連れてくれる。
村長とかそんな感じだろうか?
出てきた貫禄のある金髪の少し太ったおじさんとギグが何やら俺のことについて話をしてくれている。
「ルーハット」
おじさんが、ゆっくり言ってくれたお陰で、聞き取ることができた。
「澤村悠です」
そういいながら 財布から免許証を取り出してみせるがひっくり返したりして、さらに顔写真をまじまじと見ている…。日本の免許証は、珍しいのかな?
「…大きな街はどこにあるのでしょうか。どうにか…ここで取り敢えずの職と寝床を確保したいのだけど…。」
とりあえず、日本語と英語とフランス語で話をしてみたが、通じない。
ルーハットも何種類かで話してくれたっぽいが、どれも理解ができなかった。
日本円を取り出し、お金が換金できないかとだめもとで言ってみたが、こちらもルーハットもギグももの珍しそうに表裏何度も見ている。
お金は日本円しかないし、換金も難しそうだ。がっくり肩を落としてしまう。
「ユウ、~^=\"`\#&)^`\」
ギグが俺を呼び、ぽんぽんと肩をたたいてくれる。またギグの家へと逆戻り。
どうやら、ギグが見受け人になってくれるらしい。・・・たぶん。
ヨーロッパで修行をしていたときは、英語など見知った言葉があると、なんとなく伝わったものが、すべての言葉が全く持って通じないって、かなりきびしい。
っていうか、どっかわからない外国に飛ばされて、さらに言葉もわからないなんて…現実はご都合主義とはいかずに、困難なものなのだと痛感する…。
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