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肉我
順位。
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久しぶりにアルケー湖に戻ってきた。ズーミちゃんの顔が見たくって。
毎日がお祭り状態だった、湖周辺は、今や静寂に包まれている。
今まで歩き回って見てきた、いろんな場所と同じで。
かつて色んな青で彩られていた、のぼりも、のれんも、旗も見当たらない。
綺麗に整頓された真っ白な建物に、均一に流れる灰色の人型――「祝福」。
人間の姿はとてもまばらだ。
どこを見ても変わり映えの無い景色になってきた。だからこそ、ズーミちゃんの顔が見たかった。
「去年まではの……たまに店に顔を出しとったんじゃが、最近とんと見ん」
真っ白に染まった世界の中で、変わらず青い親友が教えてくれた。
寂しさの隠せぬ表情で。
「……残念だね」
上手い言葉が見つからず、ズーミちゃんの肩に手を置く。
ひんやりとした体温が、彼女が生きていることを伝えてくれた。
「仕方あるまいよ。ギルガがいくら頑張っても客商売じゃ、その客が使いの祝福ばかり……値切りも、騒ぎも起きん。一定の間隔で、ただただ進む列――、誰も「待ち時間」に自身を使わん」
「そっか……」
色んなところで見た光景。
出店も商店も綺麗に整頓された白い箱に変わり、おとずれる客も、振舞う店員も、灰色の祝福に変わっていった。
もう人は「生きるタメ」を理由に行動する必要はない。
もう、誰も「列の進みが遅い」とか、「割り込まれた」とかで揉めたりしないし、駄話で退屈な時間を埋めたりもしない。
そんな意味のない時間を、過ごす必要はなくなったのだから。
「たまに現れる、見飽きたスライムのために粘ってくれたんじゃがな……心を病むのは時間の問題じゃった。わらわの事など気にせんでいいのにな……男の意地じゃ、と見栄張っとったがの」
ゆっくりと言葉を続ける親友を、たまらず抱きしめる。
プニプニの青い体の中で、プルプル震える気泡を感じた。
ゆっくりと小刻みに震え。小さく弾ける。
言葉にならない手触りから、懐かしく、儚い、友の「不承知」が伝わってきた。
なんで?どうして?
かつて人々が感じた不条理を、「祝福」を授からなかった私達だけが感じている。
「もし、もちもちが食いたいのなら、あの白い柱の右から二番目の箱で売っとるよ。ギルガの祝福がの……」
寂しく。小さく。教えられた情報の先には、周りと変わらない、白い箱が並んでいた。
雑でなんて書いてあるか読めない、幟《のぼり》なんて、一つも見当たらない。
「そうだ!私ね。最近、料理を初めてみたんだ!タチってなんでも食べる割に、好き嫌いがうるさくって、ほんっと、面倒くさいの!」
久しぶりにあった友達の現状報告に、私もお返事。
彼女の体から感じた、長い苦労と、不安の期間。それを少しでも、明るい気分で覆いたかった。
正直。無理にでも旅に連れ出した方が良かったのかもしれない、と思ってしまう。
「ナナが料理?それはそれは、わらわの腹を痛めてでも、口にする価値があるな!」
予想以上に面食らった表情で、驚くズーミちゃん。
元気が出たのは嬉しいけど、そんなにびっくりすることかい?
「なんでよ!ズーミちゃんの生きる栄養を、私が作ってあげるんだから、怯えるより感謝が先でしょ!」
「どうせタチに合わせた味付けなんじゃろう?繊細なわらわに、合うと思えんがの!」
そんなに味付け濃くないし!と反論しようとした私の体が、後ろから抱きしめられる。
今更、驚きもしない慣れ親しんだ感触で。
「誰が豪快で素敵だって?」
私を抱きかかえながら、自慢の前向き変換をかまして登場するタチ。
この体になってからと言うもの、ひょいひょい気軽に抱きかかえられている気がする。
「相変わらず自己評価が狂っておるようじゃの色狂い!」
「相変わらず私の女を狙うとはなスライム!」
二人の語気は荒く強いが、それが喜びからくるものなのは明らかだった。
嬉しそうに、手を打ち合わせ、挨拶を交わす。
「お主の中でわらわはどういう人物像になっとるんじゃ!」
「ナナを奪おうとする卑劣な浮気スライムだ」
「なぜそうなる!?」
ズーミちゃんと会うといつもそうだ。
離れていた月日が、一瞬で埋まり、つい先日も会っていたかのように、変わらない口論。変わらない間柄で居られる。
「ナナも悪い!「ズーミちゃんにもうすぐ会える!」などと口走って、浮かれ気分で先行して……可愛らしい尻を私に見せつけて!」
いつもの如く突然、タチの矛先が私に向いた。
時間の感覚とは不思議だ。
イトラとの戦いを終えて以降、すごっくゆっくり流れているような感じがするのに、振り返るとあっという間に過ぎ去った感じがしてしまう。
ズーミちゃんとも、長いこと離れていた気がしたのに、あっという間の再会な気もする。
私が人じゃないから、そうなのかと思ったが、ストレやタチと話した感じ、どうも珍しい感覚じゃないらしい。
あたりまえのコトなのだと――
「久しぶりに会う友達に、小走りで向かう後ろ姿を見て、なんでそう表現するかな!」
毎日一緒にいて、何度繰り返して来たであろう、しょうもない口喧嘩。
それを、ズーミちゃんの前で繰り広げられるのが、嬉しかったりもする。
「タチの表現もおかしいですが、アレを小走りというのは無理があると思いますチビ様」
最後に到着したストレちゃんが、常識あるツッコミをしてくれた。
そう、彼女の言う通り。
私は汗だくになりながら、走ってきた。
ズーミちゃんに会いたくて、全力疾走をかました私が一着。
そのお尻を追って、小走りをするタチが二着。(抜こうと思えばいつでも抜けた癖に)
続くは、優雅に空を舞うナビ。(私とズーミちゃんの再開を邪魔しないように、タチを少し足止めしてくれた)
そこからは団子状態で、ご主人のご機嫌な走りに、ご機嫌で追走したポチ君。
怒りのユニちゃんがタチの脇腹に頭突き着地。
そして最後に息を切らしたストレちゃん&「祝福」の到着!という、順である。
なんで彼女が最後尾かというと、出遅れ&転倒したせいだろう。
彼女の足元の「祝福」が、擦りむいた膝小僧を手当てしてくれている。
「可愛いだろう!ナナは私の健康を気にする事により、寿命の元値を伸ばそうと試みているんだぞ!愛ゆえに!!!」
「ちょっ!そういうことは口にしないでよ!」
ひっそり私が進めていた作戦を、簡単に表に出すタチ。
そういう所だぞ!ケンカになるのは。
「なぜだ!それほどまでに私に惚れているという証拠だろう!自慢するべき行動だ!」
「すぐそうやって、自慢自慢って!心に秘めるって美しさもあるんだからね!」
ズーミちゃんのギルガさんを思う心を感じ、しんみり浸っていた雰囲気を返して欲しい。
凄く儚くて美しい、尊い、素敵な、時間を……!
タチが到着する、ほんの数分前までの、慎ましい綺麗な空間を!
「あいかわらず、やかましいやつらじゃ!」
ズーミちゃんの吹き出た笑顔を目にしたその時。
一瞬。私は懐かしい記憶に包まれた。
初めアルケー湖で、もちもちを食べた時。
この三人でいたあの時。人混みの五月蠅さと、賑やかさ。
日差しの心地よさに、風に運ばれてきた食欲を誘う匂い。
全てが愛おしく。温かい思い出。
「そうだ!ギルガさんにもご馳走したいな私の料理!」
「いいの!ちょうど見舞いに行こうと思っておったところじゃし、誘ってみるとしよう」
頭の中を通り抜けた思い出のおかげででた名案。
助けてもらってばかりの友達に、少しは恩返しできるかもしれない、いい機会の閃き。
「いいな!私のために上げた料理の腕を、味合わせてやれナナ!」
「ワン!!!」
食材集めはまかせろ!とポチ君を引き連れ走り去る、タチ。
主人がご機嫌だと、付き添うワンちゃんも楽しそうだ。
つまり、ポチ君は犬になってからずっと楽しそう。
その行動力は頼りになるが、私は知っている。結局自分の食べたいものばかりを集めて来るのだろうと……!
宙を舞うナビに目配せをすると、ウフフと微笑み森の方へと飛んでいってくれた。
山菜やら、香草やら、摘んで帰ってきてくれることだろう。安心のママ感。
ストレとユニちゃんに水汲みを頼み、私は調理道具を並べながら、献立を考える。
今手持ちの食材と、アルケー湖で手に入りそうな物を考慮にいれて、みんなに振舞う手料理を何にしようかと。
毎日がお祭り状態だった、湖周辺は、今や静寂に包まれている。
今まで歩き回って見てきた、いろんな場所と同じで。
かつて色んな青で彩られていた、のぼりも、のれんも、旗も見当たらない。
綺麗に整頓された真っ白な建物に、均一に流れる灰色の人型――「祝福」。
人間の姿はとてもまばらだ。
どこを見ても変わり映えの無い景色になってきた。だからこそ、ズーミちゃんの顔が見たかった。
「去年まではの……たまに店に顔を出しとったんじゃが、最近とんと見ん」
真っ白に染まった世界の中で、変わらず青い親友が教えてくれた。
寂しさの隠せぬ表情で。
「……残念だね」
上手い言葉が見つからず、ズーミちゃんの肩に手を置く。
ひんやりとした体温が、彼女が生きていることを伝えてくれた。
「仕方あるまいよ。ギルガがいくら頑張っても客商売じゃ、その客が使いの祝福ばかり……値切りも、騒ぎも起きん。一定の間隔で、ただただ進む列――、誰も「待ち時間」に自身を使わん」
「そっか……」
色んなところで見た光景。
出店も商店も綺麗に整頓された白い箱に変わり、おとずれる客も、振舞う店員も、灰色の祝福に変わっていった。
もう人は「生きるタメ」を理由に行動する必要はない。
もう、誰も「列の進みが遅い」とか、「割り込まれた」とかで揉めたりしないし、駄話で退屈な時間を埋めたりもしない。
そんな意味のない時間を、過ごす必要はなくなったのだから。
「たまに現れる、見飽きたスライムのために粘ってくれたんじゃがな……心を病むのは時間の問題じゃった。わらわの事など気にせんでいいのにな……男の意地じゃ、と見栄張っとったがの」
ゆっくりと言葉を続ける親友を、たまらず抱きしめる。
プニプニの青い体の中で、プルプル震える気泡を感じた。
ゆっくりと小刻みに震え。小さく弾ける。
言葉にならない手触りから、懐かしく、儚い、友の「不承知」が伝わってきた。
なんで?どうして?
かつて人々が感じた不条理を、「祝福」を授からなかった私達だけが感じている。
「もし、もちもちが食いたいのなら、あの白い柱の右から二番目の箱で売っとるよ。ギルガの祝福がの……」
寂しく。小さく。教えられた情報の先には、周りと変わらない、白い箱が並んでいた。
雑でなんて書いてあるか読めない、幟《のぼり》なんて、一つも見当たらない。
「そうだ!私ね。最近、料理を初めてみたんだ!タチってなんでも食べる割に、好き嫌いがうるさくって、ほんっと、面倒くさいの!」
久しぶりにあった友達の現状報告に、私もお返事。
彼女の体から感じた、長い苦労と、不安の期間。それを少しでも、明るい気分で覆いたかった。
正直。無理にでも旅に連れ出した方が良かったのかもしれない、と思ってしまう。
「ナナが料理?それはそれは、わらわの腹を痛めてでも、口にする価値があるな!」
予想以上に面食らった表情で、驚くズーミちゃん。
元気が出たのは嬉しいけど、そんなにびっくりすることかい?
「なんでよ!ズーミちゃんの生きる栄養を、私が作ってあげるんだから、怯えるより感謝が先でしょ!」
「どうせタチに合わせた味付けなんじゃろう?繊細なわらわに、合うと思えんがの!」
そんなに味付け濃くないし!と反論しようとした私の体が、後ろから抱きしめられる。
今更、驚きもしない慣れ親しんだ感触で。
「誰が豪快で素敵だって?」
私を抱きかかえながら、自慢の前向き変換をかまして登場するタチ。
この体になってからと言うもの、ひょいひょい気軽に抱きかかえられている気がする。
「相変わらず自己評価が狂っておるようじゃの色狂い!」
「相変わらず私の女を狙うとはなスライム!」
二人の語気は荒く強いが、それが喜びからくるものなのは明らかだった。
嬉しそうに、手を打ち合わせ、挨拶を交わす。
「お主の中でわらわはどういう人物像になっとるんじゃ!」
「ナナを奪おうとする卑劣な浮気スライムだ」
「なぜそうなる!?」
ズーミちゃんと会うといつもそうだ。
離れていた月日が、一瞬で埋まり、つい先日も会っていたかのように、変わらない口論。変わらない間柄で居られる。
「ナナも悪い!「ズーミちゃんにもうすぐ会える!」などと口走って、浮かれ気分で先行して……可愛らしい尻を私に見せつけて!」
いつもの如く突然、タチの矛先が私に向いた。
時間の感覚とは不思議だ。
イトラとの戦いを終えて以降、すごっくゆっくり流れているような感じがするのに、振り返るとあっという間に過ぎ去った感じがしてしまう。
ズーミちゃんとも、長いこと離れていた気がしたのに、あっという間の再会な気もする。
私が人じゃないから、そうなのかと思ったが、ストレやタチと話した感じ、どうも珍しい感覚じゃないらしい。
あたりまえのコトなのだと――
「久しぶりに会う友達に、小走りで向かう後ろ姿を見て、なんでそう表現するかな!」
毎日一緒にいて、何度繰り返して来たであろう、しょうもない口喧嘩。
それを、ズーミちゃんの前で繰り広げられるのが、嬉しかったりもする。
「タチの表現もおかしいですが、アレを小走りというのは無理があると思いますチビ様」
最後に到着したストレちゃんが、常識あるツッコミをしてくれた。
そう、彼女の言う通り。
私は汗だくになりながら、走ってきた。
ズーミちゃんに会いたくて、全力疾走をかました私が一着。
そのお尻を追って、小走りをするタチが二着。(抜こうと思えばいつでも抜けた癖に)
続くは、優雅に空を舞うナビ。(私とズーミちゃんの再開を邪魔しないように、タチを少し足止めしてくれた)
そこからは団子状態で、ご主人のご機嫌な走りに、ご機嫌で追走したポチ君。
怒りのユニちゃんがタチの脇腹に頭突き着地。
そして最後に息を切らしたストレちゃん&「祝福」の到着!という、順である。
なんで彼女が最後尾かというと、出遅れ&転倒したせいだろう。
彼女の足元の「祝福」が、擦りむいた膝小僧を手当てしてくれている。
「可愛いだろう!ナナは私の健康を気にする事により、寿命の元値を伸ばそうと試みているんだぞ!愛ゆえに!!!」
「ちょっ!そういうことは口にしないでよ!」
ひっそり私が進めていた作戦を、簡単に表に出すタチ。
そういう所だぞ!ケンカになるのは。
「なぜだ!それほどまでに私に惚れているという証拠だろう!自慢するべき行動だ!」
「すぐそうやって、自慢自慢って!心に秘めるって美しさもあるんだからね!」
ズーミちゃんのギルガさんを思う心を感じ、しんみり浸っていた雰囲気を返して欲しい。
凄く儚くて美しい、尊い、素敵な、時間を……!
タチが到着する、ほんの数分前までの、慎ましい綺麗な空間を!
「あいかわらず、やかましいやつらじゃ!」
ズーミちゃんの吹き出た笑顔を目にしたその時。
一瞬。私は懐かしい記憶に包まれた。
初めアルケー湖で、もちもちを食べた時。
この三人でいたあの時。人混みの五月蠅さと、賑やかさ。
日差しの心地よさに、風に運ばれてきた食欲を誘う匂い。
全てが愛おしく。温かい思い出。
「そうだ!ギルガさんにもご馳走したいな私の料理!」
「いいの!ちょうど見舞いに行こうと思っておったところじゃし、誘ってみるとしよう」
頭の中を通り抜けた思い出のおかげででた名案。
助けてもらってばかりの友達に、少しは恩返しできるかもしれない、いい機会の閃き。
「いいな!私のために上げた料理の腕を、味合わせてやれナナ!」
「ワン!!!」
食材集めはまかせろ!とポチ君を引き連れ走り去る、タチ。
主人がご機嫌だと、付き添うワンちゃんも楽しそうだ。
つまり、ポチ君は犬になってからずっと楽しそう。
その行動力は頼りになるが、私は知っている。結局自分の食べたいものばかりを集めて来るのだろうと……!
宙を舞うナビに目配せをすると、ウフフと微笑み森の方へと飛んでいってくれた。
山菜やら、香草やら、摘んで帰ってきてくれることだろう。安心のママ感。
ストレとユニちゃんに水汲みを頼み、私は調理道具を並べながら、献立を考える。
今手持ちの食材と、アルケー湖で手に入りそうな物を考慮にいれて、みんなに振舞う手料理を何にしようかと。
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