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それぞれの想い。
いったん合流。
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ポチ君とストレちゃんに合流するため、ナビのつくった雲で移動していたら不思議な光景が目に留まった。
泣きじゃくりながら体中に葉っぱを付けて走る知人と、それを追う犬と子供。
私達が声をかけると、ストレはその場で崩れ落ち、よりいっそう大声で泣いた。
「犬だよね……?」
私の素直な感想である。
「犬じゃな」
私の親友も同じ答え。
「犬ですね」
私の後輩で、一番冷静な客観的判断ができるであろう風の化身も同じく。
「ポチ!!!」
私の恋人だけが、迷わず全てを受け入れた。
そんな、朝日輝く雲の上。
「えっ……今のストレちゃんの説明で納得したのタチ?」
「するほかあるまい!!ほら、ナナも撫でてみろ!きもちーぞ!!」
完全なる犬のポチ君を抱きしめ、ご満悦のタチ。
確かにフサフサの体を見ていると、撫でたくなる気持ちは湧くけれど……。
「あっ……確かにきもちー!ズーミちゃん!この子毛並みが凄く良いよ!」
とりあえず、好きな人の促す行動には乗ってみた。
心地よい手触りに、つい大声を出してしまう。
私の膝枕で寝るユニちゃんが、微かに顔をゆらし、太ももに頬を擦る。
前日の戦いで、ダッド相手に大立ち回りした反動だろう。
輝く角から着替えを一着だした後、可愛らしい寝顔でスヤスヤと眠りに落ちたままだ。
「わらわは撫でん。抜け毛が体に入る」
そう口にしたズーミちゃんだったが、体内の気泡は触りたそうにコポコポしていた。
「よしよし。お前のその笑顔を見ればわかるぞ。全力で戦ったのだな……いい子だ!!」
「わん!!!」
飼い犬を褒める主人と、喜ぶ犬。
事情を知らなければ、ただのほんわかな情景だけど、ちょっと嫉妬している自分がいる。
相手は犬だ、もっと本命として腰を落とし待ち構えれば――
と、言うか。人が犬になった事実にもっと突っ込まねば……!
「お~よしよし!しかし丸っ切り犬になるとはな……!見事な覚悟だ!好きな狂気だ!お前は駄犬などではないぞポチ!私の狂犬だ!!」
「わん!!」
「……」
なにさ、なにさ、そりゃ~褒められてしかるべき頑張りをポチくんは見せたけど……!
火の化身と土の化身相手に凄いと思うけどさ!
「主人として何か褒美をやらねばな…そ…うだ!首輪を用意してやろう!よくやったぞ」
はち切れんばかりに尻尾を振るポチ君の頭をわしゃわしゃ撫でるタチ。
そんな様子を見ていた私は、完全なる小物となった。
「私も!!私だってご褒美ほしい!首輪ほしいもん!!」
膝の上で寝るユニちゃんをズーミちゃんにあずけ「たらし」のパートナーに言い寄る。
ただの嫉妬、哀れで惨めな小物として。
だって仕方がないじゃない。
タチが撫でているのは犬だけど、中身はれっきとしたポチ君なんだもん。
あれが本当にただの犬ならば……あれが本物の犬だとしても、同じ気持ちだったろうけどさ!
「待ってくださいチビ様!!こいつは……こいつだけはやはり、よくありません!!」
「そうじゃぞナナ。嬉しそうに首輪を付けるお主など見とーないぞ!」
涙の筋が顔に残るストレと、さり気なくポチ君の体に触れるズーミちゃんが、私の懇願を真っ向否定。
恋に落ちたことがないから、そんなことが言えるんだい!
「でも……タチガール代表として負けるわけにいかないよ!」
「おぬしはたっぷりご褒美貰っとったじゃろう!何かと2人でくっついて撫で回されおって……!」
ズーミちゃんの言う通り。確かに私はタチに可愛がってもらいまくってる。
しかし、そういうことではないのだ。
「それは……いつもの事だもん。特別感が足りないもん!!」
「すきアレばのろけるな!!」
ペチン。
ズーミちゃんのプルプルおさげが、私の頬を軽くはたいた。
立派な音はしたけれど、ひんやりと冷たくプルプルで気持ちがいい。
「素敵じゃないですか……。人の首輪を望む神――倒錯的で、ありえなくて」
「ナビ様は否定に回って貰わないと困るのですじゃ~!」
大きな雲の上。
合流を果たした仲間たちと今後の予定を立てるはずが、ごらんの有様である。
実際問題、光の化身イトラは消えたけど、今後どうすれば良いのか、どうすることが正しいのかは誰にもわからなかった。
「はっはっは!!全部抱いて愛してやるぞ!!ほら来いナナ!!お前も撫で回してやる!!」
いつも変わらず、余裕しゃくしゃくで偉そうなタチ。
嫉妬の化身の私としては、この状態で呼ばれてなびくのは癪だけど、ポチ君に負けるわけにはいかない。
「こいつ……!こいつー!!」
くっつくついでに、タチの脇腹をつねる。
それでも、彼女は嬉しそうだった。以前ユニちゃんに腹を角で突かれても笑っていたし。
「ズーミも来い!裸タコした仲だろう!また仲良く寝ようじゃないか!」
「しるか!!ついてゆけんわ!!」
懐かしの思い出。
まだ一つ前の私の体で、水の大陸を出た最後の日。
ピチョンの港で、楽しく過ごしたあの時間。
たいして時間は立っていないはずなのに、はるか昔のように感じる。
「はだか……タコ?」
珍妙な響きに、ストレちゃんが興味をしめす。
なかなか聞かない言葉だろう。
タコの踊り食いとかを想像しそうだが、実際は裸でタコのお面をつけて一夜を過ごすという言葉以上に意味不明な行動をさす。
「ふれんでよいわ!!」
「ご……ごめんなさい水の化身様!!――ところでもっと、ポチ助を戻す方法を考えるとかしなくていいのでしょうか?」
この場の唯一の生人間が、とってもまともな意見をのべる。
「確かにそうだよね。ポチ君のことあっさり受け入れちゃ問題あるよね?」
命をかけて戦ってくれた彼に、嫉妬とかしている場合じゃあるまい。
どうしてこうなったのかの原因を突き止めて、戻せるなら元に戻してあげないと。
パタパタ尻尾を振るポチ君の頭を、優しくゆっくり撫でる。
「戻す必要があるか?本人は楽しそうだぞ?」
「わん!」
タチの言い分に、同意するかのように吠えるポチ。
いや……いやいや?さすがにまずいんじゃないだろうか?
好きな人の言うこととはいえ、同意しずらい。
「しかし、この状態での楽しそうは、あてにならないだろう?なにせ犬ですし」
そう、ストレちゃんの言う通り。今彼は「犬」なのだ。
本当に幸せそうにベロを出し尻尾を振っているけど、本心はわからない。
しかし、この場合の本心ってなんなんだろう?
「何を言う。ポチは私にヤラれた時から、立派に犬だったぞ?人などとっくにやめて、ワンしか言ってなかっただろう」
「そう、それだ!私はポチ助がしゃべるのを聞いたのだ!けっこう長く、熱く話していたのだ!」
なんと。
2人でアチャと戦ったのは聞いたけど、ポチ君おしゃべりもしていたのか。
再開してから鳴き声しか耳にしてない私としても、どんな話か聞いてみたかった。
「それで、何を言っとったんじゃ?」
ズーミちゃんがポチの顔を覗き込んでたずねる。
完全に犬の背中を撫でながら。
「……タチへの想いを…」
気まずそうに答えたのはストレだった。
しょうがない、だって本人はしゃべれないのだから。
「戦闘中に?」
「……はぃ」
私の確認に、弱々しく小声で返事をするストレ。
「ほらな?私の良い子の犬だろう?」
「わん!!」
まっすぐに、曇りなくストレを見つめる、満面の笑顔の1匹と1人が居た。
「何が「ほらな?」なのだ!!全部お前のせいでおかしくなるのだろう!タチ!!」
「私の「せい」じゃない「おかげ」だ。言葉の選択を間違えるな」
「わん!!」
死線を越えても、2人の溝が埋まることもなく。
言い合いをしながら、くっついた私の体をいじるのも欠かさないタチ。
いつも通りだ。
「まぁなんにしろじゃ。色々と確認せんとならんことが多い。そいつの存在とかの」
ズーミちゃんが目線を送った先には、こんなしょうもないやり取りを、じっと眺めている灰色の子。
合流し、雲の上にのってからもずっと、彼女はストレちゃんの横で、大人しく私達を観察していた。
泣きじゃくりながら体中に葉っぱを付けて走る知人と、それを追う犬と子供。
私達が声をかけると、ストレはその場で崩れ落ち、よりいっそう大声で泣いた。
「犬だよね……?」
私の素直な感想である。
「犬じゃな」
私の親友も同じ答え。
「犬ですね」
私の後輩で、一番冷静な客観的判断ができるであろう風の化身も同じく。
「ポチ!!!」
私の恋人だけが、迷わず全てを受け入れた。
そんな、朝日輝く雲の上。
「えっ……今のストレちゃんの説明で納得したのタチ?」
「するほかあるまい!!ほら、ナナも撫でてみろ!きもちーぞ!!」
完全なる犬のポチ君を抱きしめ、ご満悦のタチ。
確かにフサフサの体を見ていると、撫でたくなる気持ちは湧くけれど……。
「あっ……確かにきもちー!ズーミちゃん!この子毛並みが凄く良いよ!」
とりあえず、好きな人の促す行動には乗ってみた。
心地よい手触りに、つい大声を出してしまう。
私の膝枕で寝るユニちゃんが、微かに顔をゆらし、太ももに頬を擦る。
前日の戦いで、ダッド相手に大立ち回りした反動だろう。
輝く角から着替えを一着だした後、可愛らしい寝顔でスヤスヤと眠りに落ちたままだ。
「わらわは撫でん。抜け毛が体に入る」
そう口にしたズーミちゃんだったが、体内の気泡は触りたそうにコポコポしていた。
「よしよし。お前のその笑顔を見ればわかるぞ。全力で戦ったのだな……いい子だ!!」
「わん!!!」
飼い犬を褒める主人と、喜ぶ犬。
事情を知らなければ、ただのほんわかな情景だけど、ちょっと嫉妬している自分がいる。
相手は犬だ、もっと本命として腰を落とし待ち構えれば――
と、言うか。人が犬になった事実にもっと突っ込まねば……!
「お~よしよし!しかし丸っ切り犬になるとはな……!見事な覚悟だ!好きな狂気だ!お前は駄犬などではないぞポチ!私の狂犬だ!!」
「わん!!」
「……」
なにさ、なにさ、そりゃ~褒められてしかるべき頑張りをポチくんは見せたけど……!
火の化身と土の化身相手に凄いと思うけどさ!
「主人として何か褒美をやらねばな…そ…うだ!首輪を用意してやろう!よくやったぞ」
はち切れんばかりに尻尾を振るポチ君の頭をわしゃわしゃ撫でるタチ。
そんな様子を見ていた私は、完全なる小物となった。
「私も!!私だってご褒美ほしい!首輪ほしいもん!!」
膝の上で寝るユニちゃんをズーミちゃんにあずけ「たらし」のパートナーに言い寄る。
ただの嫉妬、哀れで惨めな小物として。
だって仕方がないじゃない。
タチが撫でているのは犬だけど、中身はれっきとしたポチ君なんだもん。
あれが本当にただの犬ならば……あれが本物の犬だとしても、同じ気持ちだったろうけどさ!
「待ってくださいチビ様!!こいつは……こいつだけはやはり、よくありません!!」
「そうじゃぞナナ。嬉しそうに首輪を付けるお主など見とーないぞ!」
涙の筋が顔に残るストレと、さり気なくポチ君の体に触れるズーミちゃんが、私の懇願を真っ向否定。
恋に落ちたことがないから、そんなことが言えるんだい!
「でも……タチガール代表として負けるわけにいかないよ!」
「おぬしはたっぷりご褒美貰っとったじゃろう!何かと2人でくっついて撫で回されおって……!」
ズーミちゃんの言う通り。確かに私はタチに可愛がってもらいまくってる。
しかし、そういうことではないのだ。
「それは……いつもの事だもん。特別感が足りないもん!!」
「すきアレばのろけるな!!」
ペチン。
ズーミちゃんのプルプルおさげが、私の頬を軽くはたいた。
立派な音はしたけれど、ひんやりと冷たくプルプルで気持ちがいい。
「素敵じゃないですか……。人の首輪を望む神――倒錯的で、ありえなくて」
「ナビ様は否定に回って貰わないと困るのですじゃ~!」
大きな雲の上。
合流を果たした仲間たちと今後の予定を立てるはずが、ごらんの有様である。
実際問題、光の化身イトラは消えたけど、今後どうすれば良いのか、どうすることが正しいのかは誰にもわからなかった。
「はっはっは!!全部抱いて愛してやるぞ!!ほら来いナナ!!お前も撫で回してやる!!」
いつも変わらず、余裕しゃくしゃくで偉そうなタチ。
嫉妬の化身の私としては、この状態で呼ばれてなびくのは癪だけど、ポチ君に負けるわけにはいかない。
「こいつ……!こいつー!!」
くっつくついでに、タチの脇腹をつねる。
それでも、彼女は嬉しそうだった。以前ユニちゃんに腹を角で突かれても笑っていたし。
「ズーミも来い!裸タコした仲だろう!また仲良く寝ようじゃないか!」
「しるか!!ついてゆけんわ!!」
懐かしの思い出。
まだ一つ前の私の体で、水の大陸を出た最後の日。
ピチョンの港で、楽しく過ごしたあの時間。
たいして時間は立っていないはずなのに、はるか昔のように感じる。
「はだか……タコ?」
珍妙な響きに、ストレちゃんが興味をしめす。
なかなか聞かない言葉だろう。
タコの踊り食いとかを想像しそうだが、実際は裸でタコのお面をつけて一夜を過ごすという言葉以上に意味不明な行動をさす。
「ふれんでよいわ!!」
「ご……ごめんなさい水の化身様!!――ところでもっと、ポチ助を戻す方法を考えるとかしなくていいのでしょうか?」
この場の唯一の生人間が、とってもまともな意見をのべる。
「確かにそうだよね。ポチ君のことあっさり受け入れちゃ問題あるよね?」
命をかけて戦ってくれた彼に、嫉妬とかしている場合じゃあるまい。
どうしてこうなったのかの原因を突き止めて、戻せるなら元に戻してあげないと。
パタパタ尻尾を振るポチ君の頭を、優しくゆっくり撫でる。
「戻す必要があるか?本人は楽しそうだぞ?」
「わん!」
タチの言い分に、同意するかのように吠えるポチ。
いや……いやいや?さすがにまずいんじゃないだろうか?
好きな人の言うこととはいえ、同意しずらい。
「しかし、この状態での楽しそうは、あてにならないだろう?なにせ犬ですし」
そう、ストレちゃんの言う通り。今彼は「犬」なのだ。
本当に幸せそうにベロを出し尻尾を振っているけど、本心はわからない。
しかし、この場合の本心ってなんなんだろう?
「何を言う。ポチは私にヤラれた時から、立派に犬だったぞ?人などとっくにやめて、ワンしか言ってなかっただろう」
「そう、それだ!私はポチ助がしゃべるのを聞いたのだ!けっこう長く、熱く話していたのだ!」
なんと。
2人でアチャと戦ったのは聞いたけど、ポチ君おしゃべりもしていたのか。
再開してから鳴き声しか耳にしてない私としても、どんな話か聞いてみたかった。
「それで、何を言っとったんじゃ?」
ズーミちゃんがポチの顔を覗き込んでたずねる。
完全に犬の背中を撫でながら。
「……タチへの想いを…」
気まずそうに答えたのはストレだった。
しょうがない、だって本人はしゃべれないのだから。
「戦闘中に?」
「……はぃ」
私の確認に、弱々しく小声で返事をするストレ。
「ほらな?私の良い子の犬だろう?」
「わん!!」
まっすぐに、曇りなくストレを見つめる、満面の笑顔の1匹と1人が居た。
「何が「ほらな?」なのだ!!全部お前のせいでおかしくなるのだろう!タチ!!」
「私の「せい」じゃない「おかげ」だ。言葉の選択を間違えるな」
「わん!!」
死線を越えても、2人の溝が埋まることもなく。
言い合いをしながら、くっついた私の体をいじるのも欠かさないタチ。
いつも通りだ。
「まぁなんにしろじゃ。色々と確認せんとならんことが多い。そいつの存在とかの」
ズーミちゃんが目線を送った先には、こんなしょうもないやり取りを、じっと眺めている灰色の子。
合流し、雲の上にのってからもずっと、彼女はストレちゃんの横で、大人しく私達を観察していた。
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