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「城の中に襲撃者が入ったばかりなので、やはり時期尚早です。僕が常に一緒にいることは、残念ながらできないので。……むしろ僕がいるほうが、あなたが危険にさらされる」

 彼はこまったな、と口元に手を当てる。

「あの、そのことなのですが」

 私は片手を上げて、おずおずと思っていた事を口に出す。

「……私が、護身術を学ぶのは……いかがでしょう」
「護身術ですか?」
「私は魔力だけは今も強いです。使い方を知らないので、今はまだ無力ですが……この国は女性が魔術を学んでも良いのですよね?」
「そうか」

 彼は目を見開き、ぽんと手を叩いた。

「あなたを守らなければ、とばかり考えていたからすっかり忘れていました。そうですね、あなたが……魔術を学べば、城全体をあなたの魔術で包むことすら可能になる!」
「それだけの強さは、さすがに……」
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