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「承知いたしました。不都合ございましたら処刑、もしくは母国への引き渡しも覚悟しております」
「……母国はない」
国王陛下はじっとこちらを見下ろしている。
彼のワイン色の瞳が、じっと、私を強く見つめている。
「え?」
「聞いていないのか。ハイゼン王国は滅亡した。貴殿が自爆未遂をした後――一応、話としては貴殿は死んだことになっているのだが――とにかく、貴殿の死を我が国の陰謀だと言い張り始め、貴殿の命を大義名分に戦争を起こしてきた」
頭が真っ白になる。
口からつばを飛ばし、誰かを感情的に罵りあおり立てる父と兄の姿が目に浮かぶようだった。
「軍事力の差は圧倒的にもかかわらず、ハイゼン王国は自爆攻撃をしかけてきてな。貴殿のような自爆魔術をかけた婦女子を大量に飛び込ませ、戦場に送り込んだ」
「そんな……!」
そんな魔術、実家リンドベルク公爵家がかかわっているに違いない。
私のせいで、戦争が起こったなんて。
私は思わず腰を浮かし、続ける。
「ゼーディス王国の被害は……一体、今はどうなっているのですか!?」
「落ち着きなさい。先ほども言ったが、国は滅びている」
「あ……」
「……母国はない」
国王陛下はじっとこちらを見下ろしている。
彼のワイン色の瞳が、じっと、私を強く見つめている。
「え?」
「聞いていないのか。ハイゼン王国は滅亡した。貴殿が自爆未遂をした後――一応、話としては貴殿は死んだことになっているのだが――とにかく、貴殿の死を我が国の陰謀だと言い張り始め、貴殿の命を大義名分に戦争を起こしてきた」
頭が真っ白になる。
口からつばを飛ばし、誰かを感情的に罵りあおり立てる父と兄の姿が目に浮かぶようだった。
「軍事力の差は圧倒的にもかかわらず、ハイゼン王国は自爆攻撃をしかけてきてな。貴殿のような自爆魔術をかけた婦女子を大量に飛び込ませ、戦場に送り込んだ」
「そんな……!」
そんな魔術、実家リンドベルク公爵家がかかわっているに違いない。
私のせいで、戦争が起こったなんて。
私は思わず腰を浮かし、続ける。
「ゼーディス王国の被害は……一体、今はどうなっているのですか!?」
「落ち着きなさい。先ほども言ったが、国は滅びている」
「あ……」
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