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頭皮が熱くなっていくのを感じる。あとは魔力をはじけさせるだけだ。
「やらせませんよ」
掠れた声が聞こえたとたん、頭が急に軽くなる。頭皮の熱が引いた。
振り返ると、そこには金髪の貴族令息がいた。
私より5歳ほど年下の少年だった。
右手には剣を握り、左手には私のお下げ髪を握っている。
髪を――魔力をため込んだ源を、絶たれたのだ。
バレたのだ。私が、爆死しようとしていたのが。
「失礼します。あなたを、保護させていただきます」
「あ…………」
剣の切っ先が私に向く。殺されると思った瞬間、パキッという音と共に何かに閉じ込められる。視界が歪む。
魔法剣だ。
体が冷えていく。ぱきぱきとした音が聞こえる。私は氷に閉じ込められていた。
視界が暗転する。
子どもの泣く声も、人々の悲鳴も聞こえなかった。
私は氷で冷やされながら、自分の中の何か思い詰めた感情も冷えていくのを感じた。
――そうか。私は殺さずにすんだのだ。誰も、悲しませずに済んだのだ。
――よかった。私は死んでも誰も困らない。私一人で逝けるなら、それでよかったのだ……
「ごめんなさい」
「やらせませんよ」
掠れた声が聞こえたとたん、頭が急に軽くなる。頭皮の熱が引いた。
振り返ると、そこには金髪の貴族令息がいた。
私より5歳ほど年下の少年だった。
右手には剣を握り、左手には私のお下げ髪を握っている。
髪を――魔力をため込んだ源を、絶たれたのだ。
バレたのだ。私が、爆死しようとしていたのが。
「失礼します。あなたを、保護させていただきます」
「あ…………」
剣の切っ先が私に向く。殺されると思った瞬間、パキッという音と共に何かに閉じ込められる。視界が歪む。
魔法剣だ。
体が冷えていく。ぱきぱきとした音が聞こえる。私は氷に閉じ込められていた。
視界が暗転する。
子どもの泣く声も、人々の悲鳴も聞こえなかった。
私は氷で冷やされながら、自分の中の何か思い詰めた感情も冷えていくのを感じた。
――そうか。私は殺さずにすんだのだ。誰も、悲しませずに済んだのだ。
――よかった。私は死んでも誰も困らない。私一人で逝けるなら、それでよかったのだ……
「ごめんなさい」
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