死ぬ結末しかない推しの悪役令嬢に憑依した私

海瀬

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ヒロインに出会うまで

1 推しっ!?

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私は、何も無い真っ白な空間で目を覚ましました。昨日は普通にベッドで寝たはずなんですが…。


「起きたかしら?  手短に説明するわ。」


「く、く、くくくクローディア様!?」


「ええ。死んだ人の中で私の魂の形に似ている方があなたしかいなかったのだけれど…私のことを知っているのね?」


知っているというか作ったというか…。


「私、クローディア様が大好きなんです。キャラデザは担当したんですけどストーリーにはあまり関わってなくて…。幸せに出来なくて本当にすみませんでした!!」


クローディア様はどの攻略対象を選んでも殺される運命にあるんです。正直そこまで悪いことはしていないし、むしろ乙女ゲームをしている方たちからヒロインが邪魔だとクレームを貰ったこともあります。


「きゃらでざ? は分からないけれど私の人生なんだからあなたが悪いということはないわ。でも、もう生きることに疲れてしまったの。あなたが私になりなさい。」


「へ…? ……はい!?  私がクローディア様にってどういうことですか!?」


「あなたが私に憑依するのよ。憑依は分かるかしら?  まぁ、分からなくても問題はないわ。もう決定事項ですもの。」


憑依は分かりますけど…私がクローディア様に憑依なんて本当にできるのでしょうか?


「あの、ちなみにどうやって…」


「もうすぐであなたは眠るわ。次、目を覚ました時は私のベッドよ。」


「えぇ、私って死んだんですか?」


「そうね。死んだ人の中から選んだから。でも、死因はわからないわ。ごめんなさいね。」


く、クローディア様に謝られてしまいました…。
それにしてもクローディア様美しい…そんなことを考えていると私は、意識を手放しました。こんな急だなんて聞いてません。


クローディア様、私があなたを幸せにします。クローディア様を死なせるなんてこと私が許しません!
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