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番外、8日目/自主学習
しおりを挟む斗真が海外に出張してから4日。
颯太は監禁部屋で変わらない生活を続けていた。
(…今日も来ないか)
斗真が海外に行っていることは知らされていない颯太。
ただ『来ない方が有難いな』などと思いながら無意味にベッドの上で転がっていた。
(裸で生活してるから脱出も難しい…ただ出された食事を食べて無為に過ごすだけの毎日、まるでペットだな)
性的接触がない分ペットの方がマシかもな、と自嘲しながら布団を服代わりに纏い、部屋を歩き始めた。
しかし…その数時間後、夕食を食べ終えた颯太に異変が起き始める。
「……っ…ん…?」
全身が僅かに熱を帯び、謎の倦怠感が颯太の体を襲った。
(…風邪でもひいたか?いや、空調は裸でも過ごしやすい感じになってるし…)
ひとまず風呂に入ってから就寝しようと、使用人から隠れるようにしてバスルームへと向かう。
大きめの浴槽には既にお湯が張られており、ご丁寧に入浴剤とバラの花びらまで入れられていた。
「…どんな趣味だよ」
誰にともなくツッコミを入れながらもかけ湯を済ませてから浴槽に浸かる颯太。
程よい温度のお湯に思わず心地よいため息を吐き、大きく体を伸ばした。
(…体がだるいかと思ってたけど…これ、少し違うな…なんか…ムラムラ、する)
体が温まったことで蓄積された薬がじわじわと体に周り、まるで自然に性欲が湧き上がったかのような感覚に陥る。
また風呂というプライベート空間であることも相まって、颯太は無言で下半身へと手を伸ばしていた。
「……んっ…」
まだ硬くなっていない性器を優しく揉み、ゆるい刺激を与える。
(…自分で、するの…久しぶり、だな…)
思い出したくない兄・斗真のことが脳裏に浮かんだが、すぐに別のイメージでかき消す。
それは学生の時によく使っていた、グラビアアイドルなどのありがちなイメージ。
「はぁ…はぁっ…ん、ぁ…」
次第に息が荒くなり、性器は硬さを持って上を向き始める。
しかしその一方で、斗真に開発された乳首も硬く勃起し始めていた。
(…きもち、いい…もっと、あと少し……)
絶頂へと登りつめていく颯太。
片手で性器を激しく扱きながら、もう片方の手は無意識に乳首へと向かう。
「…っ…♡ん♡…い、く…♡イくっ♡」
浴槽に身を預けながら夢中で性器を、そして乳首を刺激する。
しかし興奮が高まるにつれて、オカズとしてイメージしていた女は脳裏から消え…代わりに颯太の頭の中では『斗真』がその乳首と性器を弄っていた。
しかし颯太はその異変にも気付かない。
食事に盛られ、体内に蓄積した薬が興奮時の思考力を奪っていたのだ。
「イく♡ちくび、イクっ♡……ぃ…さま…♡…にい、さまぁ…♡」
『ほら、自分が一番感じるのはどこだ?…もっと強く触ってみろ』
「…ち、くびぃ♡ちくび、すきぃ♡こねこね、するぅ♡」
斗真の声を幻聴として聞きながら、蕩けた表情で言葉をつむぎ、腰を前後させる。
「あっ♡あぁっ♡イク♡イくぅ…♡」
そして最終的に左右の手は2つの乳首をこね回し、放置された性器はお湯の中で腰と一緒にゆらゆらと揺れていた。
『いい子だな。…ほら、そのまま乳首イキでイって見せろ』
「イク♡にい、さま♡おにい…さまぁ♡♡おれ、ちくびでっ♡あっ♡ぁあああぁぁぁ♡♡♡」
ビクンっー!
バスルームで大きな嬌声を響かせ、自ら乳首イキした颯太。
白濁は浴槽のお湯の中に放たれ、颯太はその快感に数秒間思考を手放した。
「ふ…ぁ……♡」
それはまさに、颯太にとって人生最高の自慰だった。
全身が痺れるような快感とこれまで感じたことの無い多幸感は、颯太の心と体にしっかりと焼き付いた。
…そしてしばらく余韻に浸っていた颯太だが、のぼせた頭でなんとか風呂を出ると適当に体を拭いてからベッドへと向かう。
(…あと、いっかい……1回だけ…)
ベッドから繋がる鎖をジャラジャラと鳴らしながら布団を頭の先まで被る颯太。
そのまま布団の中で丸くなると、再度乳首へと手を伸ばした。
「んんっ♡♡」
敏感になった乳首は軽く触れただけで簡単に硬くなり、颯太に抗えぬ快楽を与える。
(これ、すごっ…♡もっと…もっと、きもちいいの…ほしい…♡)
そして颯太が手にしたのは、手首に装着された手枷と鎖。
その鎖の部分を股で挟み、腰を揺らすことで性器を押し付けた。
「あっ♡あぁ…♡♡」
硬い金属の鎖が性器に食い込み、颯太は思わず甘い声を上げる。
さらに時折乳首も鎖に押し付け、その硬い感触にさらに甲高い声を上げた。
「…っ♡…イク♡また、イクぅ♡♡」
2時間後。
既に色の薄くなった白濁を放ち、颯太はベッドに沈む。
「はぁ…はぁ……♡」
虚ろな目で射精の余韻に浸っていた颯太だが、しばらくするとその瞳に理性の光がゆっくりと戻っていく。
「…………っー!?」
そして数秒後、自分のやってしまったことを一気に理解し、その顔は赤や青に染まった。
(お、俺…なんで、あんな…!)
理性を失っていたのは風呂場でムラムラしてからの数時間。
普通に自慰をするだけならまだしも、途中からは兄を呼びながら…さらには乳首で絶頂してしまった記憶が蘇る。
「うっ…嘘だ…」
本能のまま…鎖を使うなど変態的な自慰をしてしまった事実に、颯太は絶望しながらふらふらとベッドを這い出た。
そしてそのままバスルームへ向かい、冷たい水のシャワーで頭を冷やす。
…元々、颯太はそこまで性欲が強い訳では無い。
自慰も週に一度、1回抜けば満足する程度だ。
だが今回の自慰は1週間どころか数時間で2桁に迫る回数の射精をしてしまった。
(なんで、あんなに…俺そんなに溜まってたのか?……アイツが、たかだか数日来なかっただけで…)
『アイツ』…兄である斗真の顔を思い出し、顔が熱くなってしまう颯太。
しかし咄嗟にシャワーヘッドを自らの顔面に向け、強引に熱を冷ます。
「んぶっ!……はぁ…とりあえず、部屋片付けて寝るか」
そして颯太はベッドに飛び散った白濁を思い出し、盛大なため息をつくのであった。
8日目 了
………………………………………………
お気に入り数がいつの間にやら100を飛び越えて400ありがとうございます。
作者は基本的に欲望に忠実なので、颯太くんはこのままズンドコ頑張ってスケベな体に改造していきます。
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