2 / 10
2、1日目/胸部教育
しおりを挟む「……ぅ…」
颯太が目を覚ますと、そこは見知らぬ部屋だった。
「ここ、は…?」
天蓋付きのベッドで目を覚ました颯太が体を起こせば、右手首に取り付けられた金属製の鎖が重たい音を響かせる。
…どうやら監禁されたようだ。
そう悟った颯太だが、その反応は意外にも冷静だった。
(携帯も…ま、当然ないよな…)
舌打ちをしながらベッドを出ると、颯太は鎖の範囲内で部屋の探索を始める。
…結論からいうと、部屋には生活に必要最低限のものが全て揃っていた。
しかしその一方でテレビ、電話、パソコンなどの通信機器は無く、さらに窓は硬く閉ざされベランダも存在していなかった。
「出口は…あのドアだけか」
ベッドから繋がる鎖ではギリギリ届かない場所。
そこには木製のドアが設置されていたが、どう足掻いてもドアノブを握ることが出来ない。
「ぐっ…やっぱりだめか…」
痛む手首を労りながらベッドに戻る颯太。
そして柔らかなベッドに腰掛け、盛大なため息をついた瞬間先程のドアからノックの音が響いた。
コンコンコン
「…颯太、起きたか?」
「………」
「入るぞ」
無言でドアを睨みつける颯太に、声の主…斗真はドアを開けて中に入る。
「起きていたか。なら返事ぐらいしてくれれば…」
「…その前に言うことがあるだろ?」
颯太は殺気を押し殺すことなく、斗真を睨みながら呟く。
しかし斗真は不用心にも護衛も無しにベッドの方へと歩み寄ると、颯太の目の前に立ち、その顔を見下ろしながら口を開いた。
「…出来損ないとはいえ、俺と同じ皇の血を引く人間だからな。たとえ縁を切った後でも野良犬のように無作為に種をばら撒かれては困るんだ」
「それが監禁の理由か?」
「あぁ。主な理由ではあるな。…他にも皇の汚点であるお前を世間の目に触れさせないため、という理由もあるが」
冷静にそう言い放つ兄の明らかな侮辱の言葉に、颯太はとうとう堪忍袋の緒が切れる。
「…人をゴミ扱いするのも、いい加減にしろっ!!」
射程距離に入った斗真に向けて、勢いよく拳を振りかざす。
…高校では喧嘩に明け暮れていた不良の颯太。
殆どの分野では兄に敵わないと悟っていたが、一対一の喧嘩だけなら勝てるという自負があった。
しかし…その唯一の自信も簡単に砕かれる。
「振りが大きすぎるぞ」
パシッ
「なっ…!」
斗真は颯太の拳を掌で受け止め、涼しい顔でその手を捻りあげた。
「ぐ、あぁっ!!」
「まったく、躾がなっていないな」
関節をキメられたままベッドに押し付けられ、痛みに悲鳴をあげる颯太。
だが斗真は止めるどころかむしろどこか楽しそうな様子で颯太の両腕を自らのネクタイで縛り上げた。
「な、何を…っ!」
「躾だ。…お前をここに監禁した目的の1つ、種を無作為にばら蒔かれないように…」
『女を抱けない体にしてやる』
そう宣言した斗真の表情は、これまで颯太が見たことも無いほど楽しそうだった。
………………………………
「くそっ!やめろ!変態野郎がっ…!」
必死の抵抗も虚しく、服や下着を剥ぎ取られた颯太。
生まれたままの姿を初めて兄に晒す恥辱に思わず顔を背ける。
「口が悪いな。…昔は『おにいさま』と呼んでくれていたのに」
「っ…たかだか、4、5歳の頃の話だろ…」
その頃の颯太は兄のことも自分自身のことも何も知らず、家族からもまだ疎まれてはいなかった。
無知故に幸せだったあの頃を思い出し、颯太は唇を噛み締める。
「なに、しばらくしたらまたそう呼べるようになる。…そのための再教育でもあるからな」
斗真はそう囁くと、颯太の平たい胸に手を滑らせる。
「ひっ…!」
「まずは…ここから教育してやるか。初日だから、軽めにな」
ピンッと弾いたのは颯太の乳首。
そこは外気に触れたことで硬くしこり、斗真の指先で形を変えられていた。
「や、めっ…く、ぅ…」
「慎ましやかだな…今はまだ」
不穏な言葉を呟きながら斗真が取り出したのは仄かに赤い色のローション。
それを颯太の胸にぶちまけると、胸の辺りに入念に揉みこみ始めた。
「っ…気持ちわりぃ…んの、ホモ野郎がっ…」
必死に悪態をつく颯太だが、斗真は全く気にする様子もなく手を動かし続ける。
…しばらくすると、ローションを塗られたあたりからじわじわと汗をかき始めた。
「…こ、れ…なにを、使った…?」
「なに、と言われてもな。化学式から教えても理解出来ないだろう?」
「っー!ふざける、なっ…!」
茶化すような斗真に颯太は顔を赤くしたまま鋭い視線を向ける。
「非合法な、ヤツか?…俺を、ヤク中にして…っ…そのまま、消す気か…?」
「まさか。非合法な薬なのは当たっているが、お前をヤク中にして消すというのはハズレだな」
カリッ
「ひぅっ…!!♡」
斗真が乳首に爪を立てた瞬間、颯太の口からは女のような甘い声が溢れ出る。
「なっ…これ、は……はぁんっ♡」
「わかった所でもう遅い。…ここからが今日の本番だ」
先程のローションは、非合法な媚薬を混ぜられた危険なもの。
颯太の顔が恥辱と絶望に染まる中、斗真は弟の顔を見下ろしながら激しい乳首責めを始めた。
「や、だっ♡いや、だぁ♡やめ、やめろよぉ♡♡」
「声が上擦っているぞ?…そんなにココがいいか?」
ぐにっ
「んあぁぁあっ♡♡やだ、やだぁ♡むね♡むね、さわるなあ♡♡」
「なら…こうか?」
「ふぁあっ…♡や、それっ、やだ…んぁあっ…♡♡」
先端を摘んで激しく扱いたかと思えば、今度は乳輪だけを指でなぞり焦らすような責め方をする斗真。
その度に颯太は甘い声や切なげな声を上げ、斗真を(不本意ながら)楽しませていた。
「あれだけ強気なことを言っておきながら、随分と情けない声を出すな。…もしかして、家を出たあとは男娼でもするつもりだったのか?」
「っー!だ、れが…っひぁぁああっ♡♡♡」
タイミングを合わせて一際強く乳首を捻られれば、颯太は背中を大きく反らせながら悲鳴をあげる。
「…ふふっ…止めて欲しいか?」
「っ…や、めろ…やめろ、よぉ…ぅっ…♡」
乳首責めを緩くされながら問われれば、颯太は弱々しく泣きそうな声で返事をする。
そんな弟の姿に斗真はニヤリと笑うと、耳元に口を寄せる。
「なら…懇願してみろ。『乳首は感じすぎるからやめてください、お兄さま』とでもな」
「っー!そ、そんなこと…言えるわけ…」
「言えないか?…なら、ここでイけるようになるまで頑張るしかないな」
トントンと指先で乳首に触れる斗真に、颯太はゴクリと息を呑んだ。
プライドを捨てて懇願するか、はたまた乳首でイける体に改造されるか。
颯太はその2択に心を激しく動揺させる。
(そんなの…無理だ…こんな奴に、屈するなんて…)
「言わないのか?…なら、イくまで続行だな」
「ひっ♡あっ♡あっ♡あぁっ♡♡」
懇願の言葉を発さない颯太を見て、乳首責めを再開した斗真。
時折ローションを追加し、入念に乳首での快感を刻み込んでいく。
「やっ♡やだ、やらぁ♡♡イキたく、ない♡イくの、やだぁ♡♡」
「腰が揺れてるぞ?…ほら、ここも準備万端だ」
斗真が指を差したのは、完全に勃起してしまった颯太の男性器。
乳首しか触られていないにも関わらず、そこは早くも先走りを漏らし尿道はぱくぱくと口を開けていた。
「う、そ…うそだっ…そんな、バカな…」
「嘘じゃない。お前は男に…それも嫌いな兄に乳首を弄られて感じる変態なんだ」
「ちが…ちがうっ…これは、薬が…あのローションが…」
「ふふっ、所詮言い訳だな。…ほら、このまま乳首でイけ」
そしてトドメをさすため、斗真は颯太の乳首を激しく扱き始める。
「あっ♡やだ♡やめろ♡やめろぉ♡♡」
「止めて欲しいならどうすればいいのか、言ったよな?」
涙を零しながら首を横に振る颯太に、斗真は(手は止めずに)優しく声をかける。
「まぁ止めて欲しくないならこのまま続けるだけだ。…そろそろあちらも限界のようだしな」
「ぁ…うっ…」
無意識に揺れる腰、そして込み上げる射精感に颯太はぽろりと涙を零す。
そして…
「…ち…ちくび…♡ちくび、感じる…かんじる、からぁ…」
「…もっとハッキリと」
「っ…ちくびっ♡か、感じすぎちゃうからぁ♡だから、とめて♡乳首いじるの、とめてっ♡ちくび♡やめてぇ♡おにいさまぁあ♡♡♡」
ーービュクッ!!
颯太が懇願の言葉を叫び終えた瞬間、その性器から勢いよく白濁が溢れ出る。
斗真が手を止めるまでもなく射精してしまったことに、颯太はわなわなと震えていた。
「ぁっ…そ、んな…」
「ククッ…残念だったな。せっかく上手にオネダリ出来たのに」
笑いを堪えられない様子の斗真は乳首から手を離すと、颯太の手首を縛っていたネクタイを解く。
「…さて、では今日は約束通りここまでにしてやろう。片付けは使用人がやる。食事もそいつが持ってくるだろう」
「…………………」
淡々と説明する斗真だが、颯太は何の反応も示さなかった。
先程の一連の行為で抵抗の意思を折られたようだ。
「俺も仕事があるから毎日は無理だが…まぁ、時間のある時にまた『再教育』の続きをするからな」
『だから大人しく…いい子で待っていろよ?』
妖しく微笑む兄の表情に、颯太は無言で俯くことしか出来なかった。
1日目 了
74
お気に入りに追加
1,873
あなたにおすすめの小説






久々に幼なじみの家に遊びに行ったら、寝ている間に…
しゅうじつ
BL
俺の隣の家に住んでいる有沢は幼なじみだ。
高校に入ってからは、学校で話したり遊んだりするくらいの仲だったが、今日数人の友達と彼の家に遊びに行くことになった。
数年ぶりの幼なじみの家を懐かしんでいる中、いつの間にか友人たちは帰っており、幼なじみと2人きりに。
そこで俺は彼の部屋であるものを見つけてしまい、部屋に来た有沢に咄嗟に寝たフリをするが…

臣下が王の乳首を吸って服従の意を示す儀式の話
八億児
BL
架空の国と儀式の、真面目騎士×どスケベビッチ王。
古代アイルランドには臣下が王の乳首を吸って服従の意を示す儀式があったそうで、それはよいものだと思いましたので古代アイルランドとは特に関係なく王の乳首を吸ってもらいました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる