[R18]難攻不落!エロトラップダンジョン!

空き缶太郎

文字の大きさ
上 下
53 / 59
第二部/3組目・英雄の子孫と獣人兄弟

閑話:評価!エロトラップダンジョン!

しおりを挟む
  

……エリック一行がダンジョンから退散して数分。


ダンジョンの管理人室で自身が開発した『挑戦者の強さなどをスキャンし、自動でダンジョンの構築を行う魔術式プログラム』の成果を見ていたダンテは盛大なため息を吐いていた。


「あれ?ダンテさま。さっきのやつら、もう撤退したんです?」
「あぁ…」
「……ど、どうしたんです?なんか、疲れた様子ですけど」

ダンジョンの裏側で雑用をさせられていたキールが声をかけるも、ダンテの返事は芳しくない。

そこでキールも遅れて動画…エリック達がダンジョンに挑む映像記録を早飛ばしでチェックしたが、ダンテがそこまで落ち込む理由は分からなかった。

「………見た感じ悪くなさそうっすけど…ほ、ほら。この生意気そうな人間も雌落ちしてるし」
「…お前にはそう見えるのか」

再び大きなため息を吐き、今度はジト目でキールを見つめるダンテ。
その表情はまるで『お前はダメだな』と言っているようでキールは思わず後ずさる。

「…確かに着眼点は悪くない。この少年は人間しては上質な魔力を蓄えていたからな。重点的に狙うならば獣人2人よりもこちらだろう」
「そ、それならどうして……」
「『遊び心』、『余韻』と言ったものが感じられない」
「……は?」

ダンジョンで『遊び心』に『余韻』?

淫魔であるキールとしては精力を取れれば取れるほど良いため『出来ればあの獣人2人からも搾り取りたかったな~』という感想しか抱けず、ダンテの言う遊び心や余韻と言った意味がさっぱり分からなかった。

「獣人に隷属の呪印がある事を感知してそれを打破、逆転させる手段を用意したのはいい。……だがそこまでの流れが
「す、ストレート…?」

言われて思い出せば、確かに2部屋目で隷属の呪印を解除、その後3部屋目で主従逆転の為の布石となるアイテムを与え、そのまま4部屋目で双子がエリックを陥れられるようにダンジョン側から仕向けていた。

「特定の意図を持ってダンジョンの構築をするのは構わないが、あそこまで露骨な構成では挑戦者に悟られてしまう」
(えぇ…そんなの言われなきゃ気付かなかったし、気にしすぎじゃ……)

魔術式プログラムを調整しながら長々と説明するダンテの話を半分聞き流していたキール。
やがて作業に没頭し始めた主人から逃れるように、気配を消してからそっとその場を離れていく。

「…もしこちらで組むのなら…2部屋目と3部屋目の間に触手迷路を差し込んで、あの獣人からも精力を奪うようにするな。それと……」

(あーあ。ダンテさま、集中モードに入っちゃった……そろそろ魔力おきゅうりょう欲しかったんだけどなぁ)

ブツブツと独り言を喋るダンテを尻目に小さなため息を吐くキール。

ダンジョンの整備道具を取り出すと、そのまま次の挑戦者を迎え入れるための清掃と下準備へと向かうのであった。



……『大賢者のお告げ』以降、ダンテのエロトラップダンジョンはひっきりなしに挑戦者が訪れるようになっていた。

それによりダンジョンの収益はうなぎ登り。
経営は黒字化を達成し、まさに順風満帆と言えるだろう。

だがダンテの理想のダンジョンにはまだ程遠い。


(人を殺さず、挑戦者が途絶えず、且つ半自動で運営が出来る究極のダンジョンを…!)


そんな到底不可能とも思える目標を胸に、ダンテはダンジョンの更なる改良を目論むのであった。



…………………………………………………………

次回、番外編やります。
しおりを挟む
感想 13

あなたにおすすめの小説

騙されて快楽地獄

てけてとん
BL
友人におすすめされたマッサージ店で快楽地獄に落とされる話です。長すぎたので2話に分けています。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

吊るされた少年は惨めな絶頂を繰り返す

五月雨時雨
BL
ブログに掲載した短編です。

久々に幼なじみの家に遊びに行ったら、寝ている間に…

しゅうじつ
BL
俺の隣の家に住んでいる有沢は幼なじみだ。 高校に入ってからは、学校で話したり遊んだりするくらいの仲だったが、今日数人の友達と彼の家に遊びに行くことになった。 数年ぶりの幼なじみの家を懐かしんでいる中、いつの間にか友人たちは帰っており、幼なじみと2人きりに。 そこで俺は彼の部屋であるものを見つけてしまい、部屋に来た有沢に咄嗟に寝たフリをするが…

後輩が二人がかりで、俺をどんどん責めてくるー快楽地獄だー

天知 カナイ
BL
イケメン後輩二人があやしく先輩に迫って、おいしくいただいちゃう話です。

BL団地妻-恥じらい新妻、絶頂淫具の罠-

おととななな
BL
タイトル通りです。 楽しんでいただけたら幸いです。

友達の母親が俺の目の前で下着姿に…

じゅ〜ん
エッセイ・ノンフィクション
とあるオッサンの青春実話です

塾の先生を舐めてはいけません(性的な意味で)

ベータヴィレッジ 現実沈殿村落
BL
個別指導塾で講師のアルバイトを始めたが、妙にスキンシップ多めで懐いてくる生徒がいた。 そしてやがてその生徒の行為はエスカレートし、ついに一線を超えてくる――。

処理中です...