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第二部/3組目・英雄の子孫と獣人兄弟

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ーー2部屋目ーー



先行したエリックを追うように次の部屋へと飛び込んだソレイユとリュンヌの双子。

しかし最初の部屋とは違いそこに敵影はなく、エリックは苛立ちを表すように眉間に皺を寄せていた。


「遅いぞお前達!僕に何かあったらどうするつもりだ!」

(勝手に先行したのは自分だろうに……)

八つ当たりのように怒鳴り散らす主君に2人は不快感を抱きながらも直ぐに頭を下げる。

「…申し訳ございません」
「フンッ!今はそれで許してやるが、帰ったら2人とも折檻だからな!」

流石に危険なダンジョンの中で折檻をする程愚かではないエリック。
唾を吐き捨て杖を片手に部屋の奥へと進むその姿を、双子は忌々しげな目で見つめていた。


……そして先行するエリックの周囲を双子が警戒しながら歩くこと約1分。

一行は次の部屋へと繋がる魔法陣を見つけることなく、部屋の端に辿り着いてしまった。


「…どういうことだ?前の部屋と同じならここにも転移の魔法陣があるはずだが……」
「……ん?エリックさま、アレを…」

小首を傾げるエリックにふと部屋の端を指さすソレイユ。
そこには小さな看板が立っており、やや薄汚れた文字が書かれていた。

「こんな所に看板?……ソレイユ、調べてこい」
「かしこまりました。……罠探知トラップサーチ

エリックの指示に従い、ソレイユは念の為に罠を警戒しながら看板を調べる。
だが…そこに書かれた文言は正気を疑うような内容だった。

(……正気か?いや、もしかしたら何かの暗号…?)

訝しげに眉を顰めながらもその文章を書き写したソレイユ。
そして数度メモと看板を見比べると、ようやくエリックとリュンヌの元へと戻る。

「ソレイユ?顔色が悪いけど…」
「あぁ、いや…その、ちょっと意味が分からなくてな…」

リュンヌに心配されつつも、ソレイユは先程のメモを2人に見せる。

「エリックさま。その…申し上げにくいのですが…あの看板には、『誰かが性的絶頂しないと出られない部屋』と書かれていました」

「……はぁ?」

これにはエリックも『魔物蔓延るダンジョンの中で性的絶頂を強要されるなんてありえない』とソレイユが嘘をついているのではと疑いの目を向けた。

「お前、僕をバカにしているのか?…『命令』だ。本当の事を言え!」

ーーバチィッ!

「ぐっ…!ほ、本当、です…!あの看板には、確かに『誰かが性的絶頂しないと出られない部屋』と……」
「……クソっ…なんなんだこのダンジョンは…」

隷属の呪印の力で真実を話すよう強要されたソレイユだがその答えは変わらない。
その事実にエリックは盛大に舌打ちをすると、改めてソレイユのメモに視線を向けた。

『ここは誰かが性的絶頂しないと出られない部屋です。
複数人いる場合は代表者1人がこの部屋の中で性的絶頂を迎えることで次の部屋へと繋がる魔法陣が起動します。
性的絶頂の手段は問いません。
なお代表者以外にはペナルティがあります。』

「……エリック様。まさかとは思いますが、これを実行するおつもりですか?」
「一度退却した方がいいのでは…?」
「っ……」

不安げな顔をする双子に対し、エリックはこれからの行動を悩んでいた。

(まだ2部屋目…こんな所で退却してはルーヴェン家の名に傷が付いてしまう。でもこの場で性的絶頂…『射精』するなんて、死ぬほど恥ずかしいことを…)

双子の片割れにその場での自慰を命じることは簡単だが、それではエリック自身が内容不明の『ペナルティ』を受けてしまう。

貴族としてのプライド、謎のペナルティを受けるリスク、その他の要素を総合的に考えた末、エリックは…………


「……ソレイユ、リュンヌ。今すぐ部屋の端に行って、壁を向いて目と耳を塞いでいろ」
「えっ…?エリック様、それは……」
「早くしろ!これは『命令』だぞ!」

ーーカンッ!

「エリック様…っ!」

手にした杖を地面に勢いよく振り下ろし、双子の奴隷に『命令』を下したエリック。

2人はその意図を問いただすことも出来ず、体が『命令』に従い来た道を戻るように歩き出してしまった。


ーーカツ カツ……

「………行ったか」


数分後、双子の足音が聞こえなくなるとエリックは気だるそうにため息を吐いた。

「くそっ…いくらダンジョン攻略の為とはいえ、この僕がこんなことを……」

苛立ちを募らせながらもエリックはその場に座り、ローブをめくってその下のズボンと下着を少しだけ脱いだ。

(……しばらくはしていなかったな…)

貴族の嗜みとして一通りの経験はあるエリックだが、家の名を高めるために旅立ってからは殆どご無沙汰だった。

そして深呼吸を終えたエリックは目を閉じ、記憶の中の『女』の記憶を呼び起こす。

(確か…あの時はむせかえるような甘い匂いがして……)

貴族仲間に連れられて赴いた娼館。
そこで少し年上の娼婦にリードされるまま、エリックは女の体を……

ーーシュッ シュッ

「っ…く…」

当時のことを思い出しながら性器を扱くエリック。
だがダンジョン内部という異常な環境に緊張しているのか、それは一向に硬くなることがない。

(くそっ…こんな環境で、射精なんて出来ないだろ…)

と、エリックが一際大きなため息をついたその時だった。


ーーにゅるっ

「ひっ…!?」

エリックの尻穴に潜んでいた小さな触手が、突如として蠢き始めた。

「や、なんで、急に、ぃ…!」

体内で突然動き始めた異物の存在にエリックは咄嗟に尻へと手を伸ばす。

「くっ、そぉ…こいつ、なんで……『ゴリッ』おっ、ひぃ♡♡」

尻穴に指を入れようとした瞬間、触手がエリックの前立腺を勢いよく押し上げた。
その衝撃と快感にエリックは思わずその場に崩れ落ちたが、触手は容赦なくそこばかりを押し上げるように暴れ続ける。

ゴリッ♡
ーーぐにぃ♡

「や、やめっ♡んぉお♡♡♡そ、そこ♡やめりょぉ♡♡」

甘く蕩けた悲鳴を上げ腰を震わせるエリック。
しかし触手はまるでそこがエリックの弱点だと理解しているかのように、その小さな体で前立腺攻めを続ける。

「んぉ♡おほぉ♡やら♡そこ♡コリコリしゅりゅの、やめへぇ♡♡♡」

次第に先程まで萎えていた男性器は硬さを持ち、エリックは情けなくもトロ顔を浮かべながらヘコヘコと腰を振っていた。

(だめ♡だめだ♡こん、なの♡おかひい♡♡ぼくが…英雄の、子孫が♡ケツ穴弄られて、感じるなんてぇ♡♡)

歯を食いしばり、懸命に快感を耐えようとするエリック。
しかし体を強ばらせれば尻穴の触手の存在をありありと感じてしまい、更に快感は増長していく。

そして……


「いっ…く…♡イク♡ケツ穴いじられて♡イクぅう♡♡♡♡」

ーーぶぴゅっ♡♡


エリックは甲高いメス声と共に尻穴で絶頂し、更にその場で射精してしまった。


「……は、ぁ…はぁ…♡」

初めての尻穴絶頂とそれに伴う射精の余韻にエリックは力なく床に倒れる。
が、視界の端で転移の魔法陣が起動したことを確認すると、未だ気だるい体に鞭打ちゆっくりと立ち上がった。

(……なん、とか…終わった…)

まだ尻穴の奥に触手は残ったままで更にいえば魔力の消耗も激しかったが、今のエリックはそれどころでは無かった。

「……水砲アクアショット

パシャッ

床を汚す自らの精液を水の魔法で洗い流し、ノロノロとした手つきで身なりを整えていく。

(そう言えば、例のペナルティはどうなったんだ…?)

次第に快楽の微睡みから明けていく思考でそんなことを考えていれば、背後から近付いてきた足音に手を止める。
そしてゆっくりと振り返ると…そこには、ソレイユとリュンヌの双子が何処か強ばった表情で立っていた。

「お前たちか……『ペナルティ』は?」
「はい…その…装備品に付与されていた付加効果エンチャントが、全て解除されてしまいました」

双子の装備品には(エリックのものほどでは無いが)各種能力を向上させる付加効果エンチャントが施されていた。

ペナルティによってそれが全て解除されてしまったということは必然的に戦力の低下を意味するが、より強い付加効果エンチャント装備を持つエリックにとってそれを自分だけでも回避出来たのは僥倖だった。

「……なるほど、僕の判断は間違っていなかったか」

エリックのプライドは深く傷付いたが『自分は正しい選択をした』と自らに言い聞かせ、淡く光る魔法陣へと足を向けた。


「早く行くぞ。お前たち、遅れずに着いてくるんだぞ」

「……はい、かしこまりました」
「……お供致します、エリック様」




ーー2部屋目 絶頂強要の部屋 突破ーー



----------------------------
エリック 人間・魔道士
Lv.48 性別:男 年齢:17
HP:172/198
MP:71/200
絶頂回数:射精1回、尻穴1回
感度:等倍
状態:[処女]、[非童貞]、触手寄生(MPドレイン)
----------------------------

----------------------------
ソレイユ 獣人(狼)・双剣士
Lv.38 性別:男 年齢:26
HP:223/275
MP:70/82
絶頂回数:0
感度:等倍
状態:[処女]、[童貞]、????
----------------------------

----------------------------
リュンヌ 獣人(狼)・軽戦士
Lv.38 性別:男 年齢:26
HP:251/310
MP:45/51
絶頂回数:0
感度:等倍
状態:[処女]、[童貞]、????
----------------------------


 
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