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第二部/1組目・淫魔殺しの聖職者
後日談
しおりを挟む…数日後。
ブラスレッタの冒険者ギルド。
いつものように冒険者達で賑わうギルド。
受付嬢が依頼の貼り紙を更新していると、不意に近くのドア…ギルドの入口が低い音を立ててゆっくりと開いた。
ーーギィ
「!いらっしゃいませ!ブラスレッタの冒険者ギルドに……」
条件反射で入口に笑顔を向けた受付嬢だが、次の瞬間には笑顔のまま硬直してしまう。
それを見た来客…王都聖騎士団のフロイドは、少し怪訝そうな顔で受付嬢を見つめ返した。
「……私の顔に、何か?」
「っ!い、いえ!し、失礼致しました…その、例のダンジョンに向かわれたきりでしたので…」
例のダンジョン…それは未だ攻略者の出現しないダンテの作ったエロトラップダンジョンの事。
そこから返ってきたであろうフロイドの登場に、受付嬢や他の冒険者達も『とうとうあのダンジョンの攻略者が?』と息巻いていた。
「ふん…冒険者というものは揃いも揃って好奇心旺盛な事だな」
「ご気分を害されたのでしたら申し訳ございません…ですが皆あのダンジョンの事が気になって…」
頭を下げながらも期待の目を向ける受付嬢にフロイドはほんの一瞬眉を顰める。
が、すぐに視線をそらすとため息混じりに頭を横に振った。
「…残念だが、私は最奥までは行ってない」
「えっ!?ま、まさか途中で撤退なされたのですか!?」
「その通りだが…勘違いしないで頂きたい」
『あの淫魔殺しが撤退するほど凶悪なダンジョンなのか』、と緊張した空気に包まれたギルド内部。
しかしフロイド本人がそれをすぐに否定する。
「私があのダンジョンに向かったのはあくまでも『倒すべき悪魔・淫魔を探すため』だ。…だがいくら進んでもその気配が無かったので撤退してきたまでのことだ」
「あ、そ、そうだったんですね…じゃああのダンジョンに悪魔や淫魔の類は居ないと?」
「……あぁ。全く居ない」
キッパリそう言い切ったフロイドに、受付嬢や冒険者達は素直にそれを信じてしまう。
何せこの国トップクラスの悪魔祓いが断言したのだ。
それを疑う理由など微塵もない。
「そうですか…フロイドさま、御報告ありがとうございました。少しでも情報が集まればあのダンジョンもいずれ攻略者が出るでしょう」
「あぁ…そうだな」
「それでは、私は失礼致しますね」
そして軽く頭を下げた受付嬢が立ち去るや、フロイドは小さく息を吐いてからギルド内部をキョロキョロと見回す。
(っ…やはり、ここは『むさ苦しい雄の匂い』が濃いな…♡)
ほぼ半裸のような鎧を纏ったグラディエーター、フードを深く被った陰気なウィザード。
もちろん女性冒険者も居るには居たが、フロイドの視線は男性冒険者ばかりに注がれていた。
(……早く、獲物を見つけないと…)
しばらくギルドの中を見回していたフロイドだが…ふと1人の冒険者に目が止まる。
年はおそらく16歳前後。
見習いの戦士なのか真新しい皮鎧に身を包み、おどおどとした表情でギルドの隅にぽつんと立っていた。
「………見つけた」
ぺろり、と思わず舌なめずりをしてしまいながらもすぐに顔を引きしめてその冒険者の元へと歩み寄る。
「……君、少しいいかね?」
…………………
………………………………
ーーじゅぽ♡ じゅぽ♡♡
「あ♡あぁ♡♡し、神父さま♡い、いけません♡こん、なぁ♡♡♡」
ブラスレッタの街にある高級な宿。
その一室で、高名な聖職者による『淫魔除けの儀式』が行われていた。
「んぶ♡我慢、しなさい♡これは、君のためなんだぞ♡♡」
「で、でもっ…こんな…♡」
ベッドの上には裸に剥かれ、仰向けに横たえられた歳若い冒険者。
そしてその上に69の体位で跨るように…『露出の多いボンテージ衣装』に身を包んだフロイドが冒険者の硬く勃起した性器をしゃぶっていた。
しかしそんな状況をまだ受け入れられず、快楽と困惑に苛まれた冒険者は顔を赤くして首を横に振る。
「ぷはっ……再度説明するが、これはあくまでも『淫魔除けの儀式』だ。決して快楽目的の行為などではない」
「は、はい…俺が…ど、童貞…だから。淫魔に、狙われやすいって…」
「その通り」
真面目な声色でそう述べながら『ずむっ』と冒険者の顔に尻を押し付けるフロイドだが…その顔は、まるで獲物を捕えた獣のように歪んでいた。
「うっ…(し、神父さまの尻が…っ、スケベな匂いが…)」
「…こうして『淫魔の格好』をした私と交わり、君をお手付きだと思わせることで淫魔除けを成す。それは理解できるな?」
ぐりぐりっ
「うぅっ…」
フロイドが説明と同時に尻を更に押し付ければ、冒険者はその濃い『雌』の匂いに無意識から性器をビクビクと震わせる。
「だから君は何も考えず、私を『本物の淫魔』だと思ってセックスをすればいい」
「なにも、かんがえず…?」
「あぁ。…ほら、よく見るんだ」
不意にフロイドは尻を上げると冒険者の眼前で衣装の股の箇所を指で横にずらす。
…そこから覗くのは赤く熟れた尻穴と、パツパツに張った綺麗な玉袋。
その視界には小さな尻尾と黒い羽も映っていたが、冒険者にとってそれは些末な事であった。
「ぁ…♡」
「これは『儀式』だ。決して悪いことではない。…まぁ、君が嫌だと言うならば無理強いはしないが」
「っ…」
それは本物の、雄を狙う淫魔の囁きだった。
ーープツンッ
「うぅ…し、神父さま…神父さまっ!!」
じゅぷっ!
「おほぉ♡♡」
フロイドの淫らな誘いに理性の糸が切れた冒険者。
眼前に広がる筋肉質な尻を鷲掴みにし、その穴に舌を強引に捩じ込む。
「はぁ…はぁっ…♡神父さまが、悪いんですよ!こんなスケベな格好で、純情な童貞を誘惑して!」
「んひ♡♡そ、その意気だ♡もっと♡おほぉ♡全ての欲を♡私にぶつけるんだ♡♡」
ぐちゅぐちゅと音を立てるようにして激しく尻穴をねぶられ、フロイドは思わず腰をヘコヘコ振りながら歯を食いしばる。
(ど、童貞すごい♡♡まるで、私のけつまんこを…オモチャにするみたいに♡荒々しく、攻めてきてるぅ♡♡)
理性の切れた童貞だからこその技巧のない荒々しい攻めにフロイドは冒険者に見えない角度でアヘ顔を晒していた。
そしてしばらくフロイドの尻穴をねぶっていた冒険者だが…我慢の限界が来たのか、突然尻穴から口を離して体勢を変える。
「っ、もう…我慢出来ない…!」
ーードサッ
冒険者はフロイドの体をベッドの上にうつ伏せで寝かせ、その背後から尻だけを持ち上げるようにして下半身をぐいぐいと押し付けた。
「はぁ…っ、神父さまの…引き締まった体…♡それに、筋肉質なのに柔らかいスケベ尻…♡」
とうに『魅了』されてしまった冒険者はうわ言のように呟き、いよいよその性器をフロイドの尻穴へと宛てがう。
そして……
「もう淫魔除けなんてどうでもいい…!神父さま!俺の『初めて』、もらってください!」
ーーずぼぉ♡♡
「んほぉぉおお♡♡♡♡」
冒険者の童貞を奪った瞬間、フロイドは流れ込む精力とその快感に雄叫びのような嬌声を響かせた。
パンっ パンっ!
ずぽっ♡ じゅぷ♡
「っ~♡こ、これがセックス…♡すごい…腰が、止まらないっ…!」
「おひっ♡ど、童貞ちんぽ♡すごぉ♡♡ぴしゅとん♡はげひぃのぉ♡♡♡」
フロイドにとっては淫魔として初めての『狩り』。
上手く加減が出来ず、繋がりながら無意識下で冒険者の精力を際限なく奪い取っていく。
「も、もう…我慢出来ない…!でるっ、でるぅ!」
ーーびゅるるるっ! どぷんっ♡
「んぉぉおおお♡♡童貞ザーメン、たっぷりでてるぅ…♡」
…やがて冒険者は数分で呆気なく達してしまった。
その熱く若い精を受け止めたフロイドはナカに広がる熱にうっとりと目を細めながら下腹部の淫紋を優しく撫でる。
(……ご主人様に捧げるには、まだ足りない…)
フロイドが主…キーランから受けていた命令は『人間から大量の精力を奪い、それを献上すること』。
しかし…童貞1人、射精1回分の精力では到底足りない。
フロイドはすぐに息を整えると、体を起こして疲れ果てている冒険者の体をベッドに押し倒した。
ーードサッ
「っ、し、神父…さま…?」
「……ふふ♡」
不安げな表情で顔を上げる冒険者に対し、フロイドは一回り大きくなった黒い羽を広げ、妖しい笑みと共に舌なめずりをする。
「休憩はもう充分だろう?…さぁ、『儀式』の続きといこう♡」
下腹部に刻まれた淫紋を鈍く輝かせながら、淫魔・フロイドは眼前の獲物に再び襲いかかるのであった。
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