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第一部/4組目・魔族領からの刺客
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しおりを挟む「あ、ぁああ……」
尻穴に強引に捩じ込まれたゴブリンの男性器。
ダリルの狭い尻穴ではその形や熱をありありと感じてしまい、自身が犯されたという事実を痛感してしまう。
(うそだ…こんな、低俗で醜い魔物に……)
抵抗も出来ず、ダリルは力なく四肢を投げ出すが、ゴブリンはまた醜い笑い声をあげると壁から突き出た尻を強く鷲掴みにした。
ぐにぃっ
「ひぎっ…!」
『ゲヒャヒャッ!』
白く柔らかな臀部にゴブリンの爪が食い込む。
ダリルはその痛みに思わず顔を顰め、体を強ばらせたが……
ーーずりゅう♡♡
「ぁ、あぁあああ……♡」
ゆっくりと引き抜かれていくゴブリンの性器。
その排泄感にも似た感覚に、ダリルは思わず甘い声を漏らしてしまう。
(でこぼこ、したのが…うちがわ、擦って、ぇ…♡♡)
ゴブリンは焦らすようにギリギリの位置まで引き抜くと、今度は浅い位置を擦るように動き始める。
ずりゅっ♡ ぬちゅっ♡
「んっ♡んぁ、あ♡♡」
それはまるでダリルの体を開発するかのように巧みな動き。
入口付近を性器…亀頭の部分でこねくり回し、その体に男の味を教えていく。
「な、ん…りゃ、よぉ♡♡」
ダリルはゴブリンの意図が分からず困惑する。
通常、ゴブリンのような魔物は男女問わず捕らえた獲物を徹底的に陵辱するものだ。
有無を言わさず、己の快楽のためだけに腰を振り、精を吐き出す。
しかしこのゴブリンにはそういった様子が見られない。
…いや、確かに現在進行形でダリルを陵辱しているのだが、その動きには『己の快楽のためだけ』という意志を感じない。
そう……これは、まるで……
(まさ、か…僕自らが、媚びてねだることを…狙っている…?)
だとしたら最悪最低の性悪ゴブリンだ。
ダリルは舌打ちしたい気持ちになりながらも、声を押し殺すためそれを我慢した。
(このゴブリン…ぜっ、たい…ころして…)
ーーごりっ
「おほぉおぉおおお♡♡♡」
ゴブリンに対する殺意を改めて抱いた瞬間、ダリルは尻穴の奥…前立腺を強く穿たれ間抜けな悲鳴をあげてしまう。
思わず腰が震えその性器から射精しかけそうになるが、触手に縛られたままのそこは小さく震えるだけだった。
『ゲヒャヒャヒャ!』
ーーぐちゅっ ずちゅっ
「お♡ほぉ♡や、やめ♡♡やめりょぉお♡♡♡」
入口の次は執拗な前立腺責め。
先程とは違う、暴虐的な快楽責めにダリルの口からは下品な雌声が溢れ出てしまっていた。
「やら♡♡や、らぁあ♡♡それ、らめ♡♡おく♡おく、がぁあ♡♡♡」
次第に湧き上がる絶頂への感覚。
しかし男としてのプライドか、ダリルはそれを拒絶するように泣き顔で首を横に振る。
(イキたく、ない♡♡こんな♡♡道具みたいなっ、じょうたいで♡♡)
だがその心とは裏腹に体は勝手に発情し、ゴブリンのモノを強く締め付ける。
それに合わせるかのようにゴブリンは一層激しいピストンをダリルの体に打ち込む。
パンッ パンッ パンッ!
「い、く…♡いきゅ♡♡イクっ♡♡イク♡♡イク、イ……っーー!!」
そして過度な快楽にダリルの頭が真っ白になりかけたその瞬間……
ーーバチィッ!!!
『グギャッ!?ギ、ギィィイイ!!!!』
突如ゴブリンの体を射抜いたイナズマのような衝撃。
それはダリルの体から溢れ出た魔力の奔流。
前の部屋で受けた魔封毒の効果が切れ、その反動で溢れ出した多量の魔力が衝撃波となってゴブリンを襲ったのだ。
それも、ダリルが初めてのメスイキをする寸前のタイミングで。
「ぅ、あ……?」
ーードサッ
絶命したゴブリンの性器は呆気なくダリルの尻穴から抜け落ち、更にはダリルの体を拘束していたあの壁もボロボロと崩れ去る。
突如として自由を取り戻したダリルだが、あまりのことに何が起こったのか直ぐには理解出来なかった。
(なに、が…?ゴブリンが死んで、壁が崩れて……あ、魔力が、戻ってる…?)
数分放心した後、ようやく状況を理解したダリルはふらふらと立ち上がる。
そしてゴブリンの亡骸を一瞥すると、死んでなお太さを保つソレを見てゴクリと息を飲んだ。
「…こんな、醜いものが、僕のナカに………っ!」
思わずぽつりと呟いた言葉にダリル自身が驚き、咄嗟に口を塞ぐ。
(ぼ、僕は何を…!)
まるで惜しむかのような声色にダリルは首を横に振ると、今度こそ次の部屋へ向かうため歩き始める。
未だ触手服が射精を戒めるように性器にまとわりついていたが、今はそれよりも早急にこの場を離れたかった。
「……見ていろよ…この僕をここまでコケにしたこと、後悔させてやる…!」
原動力はダンテへの対抗心のみ。
ダリルは魔人にふさわしい魔力を迸らせながら、次の部屋へと繋がる魔法陣に足を踏み入れた。
ーー2部屋目 壁尻トラップの部屋 突破ーー
----------------------------
ダリル 魔人・ダンジョンメーカー
Lv.109 性別:男 年齢:178
HP:113/300
MP:451/999
状態:防具変異(触手服)、射精禁止、
尻穴開発済、寸止め
----------------------------
※時間経過により魔封毒解除
………………
……………………
ダンジョン管理人室。
ダリルの様子をモニタリングしていたダンテは大きくため息を吐いた。
「……はぁ…失格だな」
「え?」
失望したようにそう呟くと、ダンテはモニターに背を向けるように席を立つ。
「で、でも坊ちゃんはまだリタイアしてないですよ?」
「リタイアしなければいいというものでもない。ダンヴァーズ家の跡取りともあろうものが、こんな単純な罠に……はぁ」
己の力を過信し、血筋によるスキルに頼りきった弟の姿に再び大きなため息を吐くダンテ。
対魔人用にトラップやギミックなどの難易度を調整したものの、一人前のダンジョンメーカーであれば容易く攻略出来る難易度だと思っていただけにその失望ぶりはひとしおだ。
「おそらく、ダリルは次の部屋でリタイアすることになるだろうな」
「えぇっ!で、でも魔力も戻りましたし…せめて半分(5部屋)ぐらいは行くんじゃ……」
「無理だな」
ダンテはキッパリと言い切ると、改めてモニターを一瞥する。
そしてモニターに映る、怒りの感情に顔を歪める弟の姿に哀れみのような視線を向けた。
「今のアイツにはダンジョンメーカーの何たるかがまるで見えてない。おそらく、俺への対抗心しか頭に無いのだろう。……嘆かわしい」
「ダンテさま……」
そのどこか悲しそうな呟きに、キールはただただ気まずそうに俯くのであった。
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