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第一部/4組目・魔族領からの刺客
3
しおりを挟むーーー2部屋目ーーー
触手と化した衣服を気にしながらも次の部屋へとやってきたダリル。
部屋を見回し魔物が居ないことを確認すると、今度はスキルを使わずに注意深く床や壁を観察する。
(…よく見たら所々に罠と思われる痕跡があるな…床石の模様が僅かにズレてたり、不自然な魔力を感じたり)
スキルに頼らず自らの目や感覚で罠を感知することに慣れていなかったダリルは、己の未熟さに思わず唇を噛み締めた。
(くそっ…僕の方が侮っていた。アイツは変人だけど…ダンジョン作りに関しては本物だ)
そして改めて部屋を見回すと、罠を回避するようにルートを選んで進み始める。
(ここは恐らく壁から矢か何かが飛んでくるトラップ。それとあの天井は魔物出現のトラップか?)
詳しい罠の発動条件などは見抜けなかったダリルだが、凡その罠の場所と効果を推測して部屋の奥へと進む。
…しかし10分ほどかけてたどり着いた部屋の最奥に魔法陣は無く、次の部屋に進めない状態に陥ってしまった。
「…行き止まり?いや、こんな大して広くも無い部屋で魔法陣を見逃すわけが……」
訝しげに眉をひそめるダリル。
注意深く壁や床、天井を観察していると…ふと、とある壁に『異質な魔力』を感じた。
(…この壁だけ魔力を感じる。まさかこれは……)
ダリルは恐る恐るその壁へと手を伸ばす。
…すると、『とぷん』と言う音とともに伸ばした手が壁に呑み込まれた。
「……やっぱり。この壁、通れるようになってる」
となると次の部屋へ進むにはここを通るしかないのだろう。
そう判断したダリルは意を決して壁の中へと飛び込むのであったが……
ーーガシッ!
「っ、え!?」
上半身が壁を越え、転移の魔法陣が見えた瞬間。
通り抜けられるハズの壁が固定化し、ダリルの体は腰の辺りで前にも後ろにも進めなくなってしまった。
「な、なんだこれ!?まさか…これもトラップ!?」
じたばたと手足を動かし壁から抜け出そうとするダリル。
しかし壁はビクともせず、助けを求めようにも視界には次の部屋へと繋がる魔法陣しか見当たらない。
(くっ…こ、こんなの…魔法が使えれば壁ごと壊すのに…!)
悔しそうに拳で壁を殴るも手が痛くなるだけでダリルに成すすべはなく、しばらくしてからようやく腰を固定された状態で力なく項垂れた。
「はぁ…はぁ…っ無駄に体力を消耗しない方がいい、か…」
情けない格好ではあるが何も出来ない以上仕方がない。
ダリルはそう割り切ると、体力を温存しようと少しだけ目を閉じた。
しかし、ここからが全ての始まりだった。
ーーにゅるっ
「んひっ…!?」
不意に体を舐め回すような感触がダリルを襲う。
壁に固定されたダリルには見えなかったが、それまで大人しかった衣服…触手服が活性化し、下半身を刺激し始めたのだ。
「な、なんで急に…っ、んにぁあ♡♡♡」
触手服はダリルの足を大きく開かせたまま固定させると、まずは萎えた男性器を無数の触手でなぶり始めた。
ーーにゅるっ♡ ぬぷっ ぬぷっ
「や♡ぁあっ♡♡やめ♡やめへぇ♡♡♡」
太めの触手が竿を扱き、それ以外の小さい触手達が玉を入念に可愛がる。
ふと気付けば触手服は服の形態を一部解除し、ダリルの下半身は性器と尻穴を丸出しにした下品な姿になっていた。
ずりゅう♡ しゅっしゅっ
「や、だぁ♡♡やめ♡そこ♡ち、ちんちん♡ちんこ、さわらない、でぇ♡♡♡」
涙声のような嬌声を響かせるダリル。
しかし触手は言葉を解さないのか、その攻めを緩める様子はない。
「おひっ♡んぉおお♡♡や♡らめ♡らめぇ♡♡い、イク♡また、イッーー…!」
込み上げる射精感にダリルは歯を食いしばり、下半身に意識を集中する。
だが……
ーーシュルッ
「ひっ…!?あ、な、なん…で…」
射精直前、1本の細い触手がその根元にキツく巻き付き、ダリルの射精を阻んでしまった。
雄としての本能を阻まれ、ダリルは藻掻くように尻を振る。
「やだっ…こん、な…出させろ、よぉ♡」
あと一歩の所で射精出来ない感覚に涙目を浮かべながら声を上げるダリル。
…その背後から『大柄な人影』が近付いてきていたが、触手の攻めに夢中で気付く様子はない。
「ばかぁ…♡この、魔物のくせにぃ…♡魔人の僕に、さからって…んひっ♡」
そして触手はダリルの射精を禁じたまま再び玉の部分を嬲り始める。
にゅるっ♡くりくりっ♡
「や♡あぁっ♡やめ♡やめろぉ♡♡」
擽るように触れられたかと思えば、今度はぺちぺちと叩くように刺激される。
そして、長く続く責め苦にダリルが涙を零したその時だった。
ガシッ!
「ひぃっ!?」
明らかに触手とは違う、ゴツゴツとした無骨な手がダリルの尻を鷲掴みにする。
得体の知れない何かが見えない位置に居ることに恐怖し、ダリルは思わず声を震わせた。
「だ、誰だっ…!僕は…ま、魔人だぞ!消されたくなかったら、今すぐに…ぃいっ♡♡」
その『何か』はダリルの言葉を無視し、その無骨な指を尻穴へとねじ込んだ。
更に指を奥へ奥へと進め、ナカを無遠慮に探る。
「や、やめ♡やめ、ろよぉ♡♡あっ♡あぁん♡♡」
言葉とは裏腹にダリルの抵抗は弱まっていき、名も知れぬ何かに尻穴を弄られることに快感を覚えてしまっていた。
(いやだっ、こんな…得体の知れない輩に、尻をいじられる、なんてぇ♡♡)
悔しさに歯を食いしばるも腰振りは止まらず、ダリルは思わず喘ぎ声を漏らしていたが……
『ギギッ…』
「っー!」
不意に背後の壁から聞こえてきた声。
それは魔物の中でも下位の存在で、品性下劣な品種の………
「ま、さか…ゴブリン…?」
壁の向こうで尻穴を弄っていた『何か』が大柄なゴブリンである事に気付いたダリルはその事実に顔を青くする。
「や、い、いやだ!やめ、やめろ!下劣なゴブリン如きが……ひっ!」
不意にゴブリンの指が引き抜かれたかと思えば、今度は尻の谷間に熱く硬いものが押し当てられる。
それが何かを一瞬で察したダリルは必死に手足をバタつかせた。
「やめろ!やめろぉ!そんな、ゴブリンに使われるなんて……っー!」
しかしその抵抗も触手服により制御され、ダリルの両脚はまた大きく開かれたまま固定されてしまう。
『ギッギッ』
「や、やめ…やめて…たのむから、それだけは…っ」
脚を大きく開いたダリルを嘲笑うかのように声を上げると、ゴブリンはその尻を鷲掴みにして亀頭を押し付ける。
そして……
ーーぬぷっ ズンっ!!
「あ、んぁあぁあぁあああ♡♡♡♡」
まだ雌の悦びを知らないその慎ましやかな穴に、醜悪な剛直を突き立てた。
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