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副団長にはどうやら秘密が沢山あるようです

15 手加減など出来る筈もなく ※

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◆◆◆◆◆


「ヤバい……もう我慢できない。お願い……バル……入れて……」
 
 たまらない、という顔をして積年の想い人がバルナバーシュを見上げてくる。
 そんなことを言われて、我慢できる男がいるだろうか?
 
「お前、煽るんじゃねえよ、こっちは長い間お預け食らってたんだからな、どうなっても知らねえぞ」
 
 濡れた瞳は神秘的な色に輝き、バルナバーシュの欲望に火を点ける。

 あの尻を堪能するにはバックからも捨てがたいが、こう見えてもルカは昔男から犯された時のトラウマを抱えている。
 先ほど、思いっきり後ろから虐めてしまったし、初めての時はちゃんとルカの顔を見て抱きたかった。

 仰向けに押し倒すと足を開かせ、後ろの穴を指先で探る。
 さっきは指を三本まで飲み込ませたが、このまま自分のを入れても大丈夫だろうか?
 女と勝手の違う身体は神経を使う。
 
「もう指はいいから、入れてっ」
 
 ルカはそう言って手慣れた仕草で、バルナバーシュのズボンのベルトを外すと、前を寛げギンギンに滾った雄を取り出す。
 
「凄い……でか……」
 
 うっとりとした表情で、ルカがバルナバーシュの一物を眺めている。

「ほら、分かったらから、入れやすいように自分で足を抱えてろ」
 
 自分の持ち物を褒められて、喜ばない男はいない。
 少々鼻の下を伸ばしながらも、準備を進めていく。

 今度はルカが自分で膝裏を抱えて、さっき無理矢理バルナバーシュが取らせていた体勢をとると、その絶景に、バルナバーシュは思わず息を飲む。
 オリーブオイルに濡れてらてらと艶めくイヤラシイ穴に、完全に勃ち上がった朱鷺色の性器が腹側にぴんとはりついていた。

 こんな卑猥な陰部が他にあるだろうか?
 男のものなんて興味はなかったはずなのに、ルカは完全に別物だった。
 生々しさと、いやらしさと、美しさが、凄いバランスで同居している。

「お前……こんなの反則だろ……」
 
 完全に冷静さを失い、バルナバーシュは涎を流す自分の雄を、ルカの入り口にあてがった。
 
「はっ……あっ……」
 
 ぐぷっと音を立てバルナバーシュを迎え入れると、まるで意志を持っているかのように蠢きだす。
 
「うっ……」
 
 さすがのバルナバーシュも声を漏らす。

 先端の太い部分をゆっくりと飲み込ませながら、自分に抱かれるルカの顔を覗き込んだ。
 やはり少し苦しいのか、眉を顰めなんとかやり過ごそうとしている。
 そんな美しい顔を見ているだけでも、鳩尾辺りがゾクゾクとして嗜虐心が刺激され、またどんどんと股間に血が集まってゆく。

「あっ……クソっ……そこでデカくすんじゃねえよ……あっ……うぁっ……」
 
 ちょうど泣き所を通過する時に、グンッとバルナバーシュの股間が成長し、ルカから甘い声が上がる。

「悪態吐く元気があるなら大丈夫だな」
 
 ある程度まで入れると、今度はゆっくりと腰を引く。
 
「あっ……つぁぁぁぁっ……くっ……」

「くっそ……乳しぼりされてる牛になった気分だっ……」
 
 まるで出て行くのを惜しむように、きゅうっと締め付けて来るから、カリの括れの下の部分を刺激されて堪らない。
 
(コイツ……男の弱い所をわかってやがる……)
 
 男同士で身体を繋げるとはこういうことなのか……とバルナバーシュは思い知らされる。
 

「んっ……もっと……」
 
 ルカからバードでならした悩ましい声でおねだりされると、お願いされた方は聞かないわけにはいかない。
 
「ここかっ……」
 
 ぐっと腰を入れて、喜ぶところを狙い撃ちしてやる。
 
「ああっっ……そこっ……くっ……あっ…」
 
 そしてずっと目に入って気になっていた胸の飾りに手を伸ばし、くりくりと左右の乳首を指先で転がしてやる。
 
「はっ……やめろっ……あっ……」
 
 女と同じようにここも感じるのか、白い身体が全身で悶える。

「なにがイヤだよ、下のお口はギュウギュウ締め付けて喜んでるぞ。可愛いおっぱいももっと虐めてやる」
 
 おっさんになると開き直って、淫語もばんばん使う。
 なんでも楽しんだ方が勝ちだとバルナバーシュは四十代になって悟った。

「こんな小せぇのにいっちょ前に感じやがって」
 
 腰を打ち付けながら、両手で二つの乳首をギュッと指で強く摘まんで、すり潰すように指の間を転がしてやった。
 
「ひゃぁっ……あっ……もう…イクっ……あっ……ああっっ」
 
 身体を痙攣させて、ルカはもう何度目になるかわからない精を放つ。

「おっ…ぐっ……くっ……」
 
 バルナバーシュは強い締め付けに持って行かれそうになるが、なんとか堪える。これも年の功だ。
 そして波を乗り切ると、まだ射精の余韻から抜け出ることのできないルカを責めにかかった。
 細い腰を掴んで、ガンガンと股間を打ち付ける。

「……ダメっ…あっ…ダメって……ぐっ…ぁぁぁぁぁっっ……」
 
 仕留められた獲物のように身体の中をうねらせ全身を痙攣させると、今度は射精を伴わない絶頂を迎える。
 強い締め付けに、次は我慢することができず、バルナバーシュもルカの中に精を放った。


「ルカ……やっとお前を抱けた」

 バルナバーシュは、腹筋の浮いた腹を激しく上下させまだ呼吸の整わないルカを見下ろし、汗で濡れた頬を撫でてやる。
 ルカも伏せていた睫毛の下から、美しい瞳をこちらに向け、ふっと嗤った。
 長年手に入らなかった想い人は、言葉に表せないほど妖艶で、いやらしかった。


「——団員同士での不純性行為の禁止。団長と副団長が八条違反だな……」
 
 そう言うと、ルカはまたくすっと嗤う。
 ルカーシュはバルナバーシュが作った十か条の掟のことを言っているのだろう。

「なに言ってんだ? 違反なわけねえだろ。八条は不純性行為だ。俺たちは不純じゃねえ純だぞ純。それも十年以上清い関係だったんだぞ」
 
「!?」
 
 バルナバーシュの言葉に、ルカが青茶の瞳を見開く。

「なあ……それより、二回戦しようぜ。我慢できねえ」
 
 ルカの中に入れたままだったバルナバーシュのモノが、再びギンギンに勃起している。
 
「あんた、いい年して凄ぇな……」
 
 半分呆れ顔でルカがバルナバーシュを見上げる。

「ジジイ扱いすんじゃねえ。今度は後ろからしていいか?」
 
「……うぁっ……!?」
 
 少しムカついたので答えが返ってくる前に、入れていたものを抜いて身体を反転させる。
 四つん這いの体勢をとらせ、目の前へ来た尻に、バルナバーシュは顔を綻ばせた。

「ああ……俺がこの尻をどれだけ手に入れたかったか……」
 
 真っ赤な手形の付いた尻を愛おし気に優しく揉んで、頬ずりする。

「髭がチクチクして痛ぇって……ひゃっ……」
 
 痛いと苦情が出たので、今度はじゅるじゅると音を立てて舐めまくる。
 女の尻と違い、上質な筋肉の程よい弾力が、征服欲を刺激する。

(入れる前にケツの穴もしゃぶっとくべきだった……)
 
 バルナバーシュは自分の計画性のない行動に後悔した。
 さすがに自分の精液にまみれた穴は舐めたくない。

「そんなことしてないで、早く入れろよっ」
 
 背中越しにルカが振り向き厚めの唇を尖らせている。

 このせっかちな欲張りは、最高にクソ可愛い。

「てめぇ、そんなこと言ってると泣かせるからな」
 
 売り言葉には買い言葉で答える。
 
 少し綻び赤味を増した蕾に、バルナバーシュは己の性器をあてがった。
 
「はっ……う…くぅ…んっ……」
 
 二回目なので今度は一気に中まで入れると、ルカは子犬みたいに鼻を鳴らす。

 後ろからの方が身体を深く繋げることができる。
 先ほどは初めてだったので、神秘の体内を軽く探検しただけだ。
 
 だが、神秘の体内の中には、まだ先がある。
 少し狭まったあの先にはなにがあるのか、バルナバーシュの中にある開拓者精神が騒ぎ出していた。
 これは男の浪漫といっても過言ではない。

 バルナバーシュは自分の持ち物の大きさに自信を持っていた。
 そしてまだ全てを埋め込んでいない。

 これは行くしかない。

 左右に腰を振って、ぐぐっと狭まった場所を確認する。
 
「あっ……そんな奥までっ……」
 
 その声には不安と期待が混ぜ合わさっていることを、バルナバーシュは敏感に感じとる。

「そこばっかりっ……」
 
 さっき中で出した精液のぬめりを借りて、ぐちゅぐちゅと奥を慣らす。

(——よし!)
 
 一度腰を引いて入り口手前まで戻ると、バルナバーシュは勢いをつけ一気に攻め入った。
 
「……うぁぁっっ!?」
 
 ビュッと音を立てて、ルカの精液がシーツに飛んだ。
 そしてとうとう、バルナバーシュの下腹部が隙間なくルカの尻と密着した。

「ぁっ……ぬいてっ……あっ……うううううっ……」
 
 こんな奥地にまで肉の杭で貫かれる異常事態に、ルカの身体が全力で異物を排除しようと蠢きだす。
 根本では肉の輪がぱくぱくと口を開閉し、肉筒全体が蠕動運動を起こして大きなうねりと痙攣を繰り返す。

「ぐっ……うぉぉぉっ……」
 
 バルナバーシュとて獣の咆哮を上げずにはいられない。
 今まで数多くの者たちを抱いてきたが、ここまで凄まじい快感を味わうの初めてだ。
 だが男の身体を抱きなれていないバルナバーシュは、ルカの身体は大丈夫なのかと一抹の不安が過った。

「おい……生きてるか?」
 
 スッと現実にかえり、ルカに問いかける。
 もし大丈夫ではなかったら大惨事になりかねない。

「……はっ……悦くて……死にそっ……」
 
 ビクンビクンと身体を痙攣させながら、答えが返って来る。

「おい、煽るなよ……」
 
 強烈な疼きに、思わずヒクリと喉が鳴った。
 
「あああッッ……」
 
 ごぽっという音を立てて、奥地から引っこ抜く。
 これだけの動作で、持って行かれそうなほどの快感を伴う。

 しかしここで果ててしまえば男が廃る。
 バルナバーシュはグッと堪えて次の行動へと移った。

 逃げ出さないように細い腰をガシっと掴むと、この世に肉体を持って生まれた喜びを味わうべく、目の前の獲物を食いつくしにかかった。
 
 
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