14 / 30
副団長にはどうやら秘密が沢山あるようです
12 強奪
しおりを挟む
獲物が完全に気を失ったのを確認し、それでもバルナバーシュは目が覚めても暴れないように手足を縛って、連れ帰る時に舌を噛まないよう猿ぐつわを噛ませる。
凶暴な獣はしっかりと拘束する必要があった。
ルカを口説いていた団員は、それをまるで恐ろしいものでも見るような目で見ていた。
店にいる客たちも遠巻きに様子を窺っている。
バルナバーシュの一瞬見せた殺気に、ルカがナイフを抜いたことで突然その戦いは始まった。
ルカは突然狩りの邪魔をされたことに、バルナバーシュは団員に手を出していたことに、お互いに怒りを鎮めることができなかった。
「わかっただろ? こいつがお前の手に負えない男だってことが」
バルナバーシュの腕にはまだナイフが刺さったままだ。
ルカを戦闘不能にするためには、バルナバーシュとて無傷では済まない。
今回はルカがバルナバーシュを刺して我に返った隙を狙い、運よく鳩尾に一発入れることができたが、本気の殺し合いだったら勝敗はわからない。
現在、リーパ護衛団でバルナバーシュと対等に戦う実力があるのはルカだけだ。
剣では勝つ自信があるが、こういった接戦では分が悪い。
現に、怪我をしたのはバルナバーシュの方だ。
それだけルカはバルナバーシュにとっても手強い相手だった。
「団長、まさかそのまま帰るつもりですか? ……せめてナイフを抜いて止血だけでも」
そう言うと、団員は手早くバルナバーシュの腕に応急処置を施した。
「これで少しはマシでしょう——あの……その人は……もしかして……」
「——今夜のことは綺麗さっぱり忘れろ」
肩に獲物を担ぐとバルナバーシュは店の出口へ向かう。
(あーーしまった……)
担いだことにより、シャツが捲れ上がりルカの背中が丸見えだ。
後ろを振り向くと案の定、「逃がした獲物はデカかった」という目をして団員がこちらを見ている。
「物欲しそうな目をしてこいつを見るんじゃねえ」
凄みを利かせて一睨みすると、こちらを見ていた団員は身震いして目を逸らした。
ルカにとっては自分に恥辱を与えた醜い傷だが、この背中の傷は男たちの嗜虐心に火を点ける。
だからバルナバーシュは、その傷を団員たちに晒すことをよしとしなかった。
リーパ護衛団に入団すると、半年間の見習い期間がありその間は本部で共同生活をしなければならない。
もちろん風呂も共同だ。
晒してなるものかと自分の我儘で、ルカを部屋に風呂の付いている私邸の二階に住まわせた。
本来、仕事に私情を挟むのは嫌いなのだが、ルカに関してだけは自分のエゴを通した。
そして昨夜、部屋を訪ねて来た濃墨に言われて目が覚めた。
もう我慢するのは止めよう。
◇◇◇◇◇
夜遅い時間に訪ねて来た戦友を部屋に入れ、二つのグラスに琥珀色の液体を注ぐ。
煙管に火を点けると、濃墨は大きく息を吐いて、バルナバーシュに告げた。
「あいつを早く抱いてやれよ」
「——は?」
全く想定外のその台詞に、バルナバーシュは間抜けな声を上げる。
「お前に譲ってやったのに、十年以上もぐずぐずなにやってんだよ。指一本触れてないなんてどういうことだ?」
濃墨の言い分は最もだ。
この男はずっとルカのことが好きだった。
生真面目な性格から、バルナバーシュと共に行くことを決断したルカの気持ちを優先し、身を引いた。
濃墨が言うように、そういう意味ではルカに指一本触れていない。
いいや……正しくは一度だけ触れたことがある。
ルカ本人は覚えていない。あの時は錯乱していたから。
オゼロからルカを連れてドロステアに戻っている途中の宿で、眠っているルカの姿を見てたまらなくなったバルナバーシュは、ルカに手を出した。
男漁りするくらいだから、このくらいなんともないと思っていた。
だが上に乗られ身動きを封じられたルカは、パニックを起こしてガタガタと震え出し、呼吸さえもまともにできなくなった。
そしてそのまま手足を冷たくして、ルカは意識を失った。
男に犯されたことが、そこまでまだ尾を引いているとは思ってもいなかった。
普通に周りの人間と接していたから。
ルカが拷問を受けた後、やむを得ない事情があり、バルナバーシュは一年ほどオゼロから離れていた。
なのでなぜ自ら男に抱かれるのに、あんなに自分にだけ怯えるのかわからなかった。
ドロステアにルカを連れ帰ってから、ゲルトに会って詳しくその辺の事情を訊いた。
『たぶんだけど……ルカちゃんはね、自分より強い男だと駄目なのよ。男漁りもリハビリよ。でも心配しないで、自分より弱い男だったらもうなんてことないから』
男たちの集団にルカを入れようとしていたので、「もしかしたら失敗したか?」と思っていたが、どうやらそれは大丈夫のようだ。
だが、自分より強い男が駄目だということは、バルナバーシュはずっとルカに触れることができない。
バルナバーシュは治療に立ち会い、拷問でボロボロに傷付けられた痛ましい姿をこの目で見ている。
もうあんな姿など二度と見たくない。
ほんの出来心で再びルカを恐怖に陥れたことを悔やんでいた。
それはバルナバーシュの中でも軽いトラウマになり、それ以来ルカへ触れるのを避けていた。
だからルカを抱いてなかったのに、今度は濃墨が『抱け』と言う。
「一度抱こうとしたら、あいつに全身で拒否られたよ。本人は覚えてないだろうけど」
そういってバルナバーシュは頭を抱えた。
「それでもあいつは、お前に惚れてんだよ」
「……は? そういう素振りをあいつは見せたこともないぞ?」
ルカが自分のことを誰よりも好きなことは知っている。
だから祖国に連れ帰り、一緒に暮らしている。
しかし、それに恋慕が含まれるものなのかはわからない。
全身で拒否されて以来、バルナバーシュもはやる気持ちを押さえている。
それでも、バルナバーシュは自分がルカに全てを委ねているというこを気付かせるため、いつでも背中を預け、養子のレネの教育についても全権を任せている。
ずっと「お前しかいない」とアピールしてきたつもりだが、男漁りを止める気配は全くない。
若い男ばかり食っているようなので、年を取った自分は興味もないのではないかと諦めていた。
「——このにぶちん野郎が……」
濃墨が小声でなにか呟いていたが、バルナバーシュにはよく聞こえなかった。
◇◇◇◇◇
途中で意識を取り戻した獲物をなんとか馬に乗せて、本部まで帰り着くと、裏門の門番たちが目を剥く。
手合わせの時も、団員たちが指一本触れることのできないあの団長が腕に怪我を負い、得体のしれない男を連れ帰って来たのだ。
驚かないはずがない。
「なにごとです!?」
「騒ぐな、このことは誰にも言うなよ」
夜中だったので、門番以外いなかったのが幸いだった。
このまま厩舎に入ったら、拘束されたルカを見てルーニャが大騒ぎするだろうから、門番にチェルナを預けると、そのままルカを肩に担ぎ直し、私邸へ向かう。
チラリと見えたルカの美貌を見て、門番が息を飲むのをバルナバーシュは見逃さなかった。
(——だから素顔を晒したくなかったんだよ……)
「……う"う"う"う"う"……」
担ぎ直されて目を覚ましたのか、肩の獲物が騒ぎ出す。
このまま家に連れ帰られてたまるかという最後の足掻きだろう。
「黙れ。その見苦しい姿を団員たちに見られたいか?」
顔のすぐ横にある尻をピシャリと叩いた。
元々プライドの高い男だ。
バルナバーシュの脅しに途端大人しくなる。
しかし、運のいいのもここまでだった。
玄関を開けた途端、熊のようにデカい団員と鉢合わせしてしまう。
「……!? 団長……いったいなにが?」
腕の怪我を見つけ眉間に皺を寄せると、肩に担いだルカを見て目を点にする。
正面からは顔は見えないからいいのだが、不都合なことが幾つかあった。
ピッタリとした皮のパンツを穿いているので、ひた隠しにしていた魅惑の尻の形が露わになっていること。
それと……これはバルナバーシュも途中から気付いたが、肩に担ぐことでただでさえ股下の浅い皮のパンツが少しずり下がって、ゲルトが力作だと豪語していた例のパンツが尻の割れ目の少し上から顔を出していた。
男娼街であの団員も、副団長だと気付くことなく口説いていたくらいだ。
どこからどう見ても男娼にしか見えないだろう。
こうなったら開き直るしかない。
「お持ち帰りだ。少々手こずったがな」
「そ……そうなんですか」
この熊男でさえ手も足も出ない男が、腕に怪我をして帰ってくるなど尋常なことではないが、本人がそう言うなら頷くしかない。
「あの……ボリスを呼んできましょうか?」
「いや、今はいい」
驚いたまま立ち竦む熊男を後に、バルナバーシュは二階の自室へと獲物を運んで行った。
これから大仕事が待っている。
凶暴な獣はしっかりと拘束する必要があった。
ルカを口説いていた団員は、それをまるで恐ろしいものでも見るような目で見ていた。
店にいる客たちも遠巻きに様子を窺っている。
バルナバーシュの一瞬見せた殺気に、ルカがナイフを抜いたことで突然その戦いは始まった。
ルカは突然狩りの邪魔をされたことに、バルナバーシュは団員に手を出していたことに、お互いに怒りを鎮めることができなかった。
「わかっただろ? こいつがお前の手に負えない男だってことが」
バルナバーシュの腕にはまだナイフが刺さったままだ。
ルカを戦闘不能にするためには、バルナバーシュとて無傷では済まない。
今回はルカがバルナバーシュを刺して我に返った隙を狙い、運よく鳩尾に一発入れることができたが、本気の殺し合いだったら勝敗はわからない。
現在、リーパ護衛団でバルナバーシュと対等に戦う実力があるのはルカだけだ。
剣では勝つ自信があるが、こういった接戦では分が悪い。
現に、怪我をしたのはバルナバーシュの方だ。
それだけルカはバルナバーシュにとっても手強い相手だった。
「団長、まさかそのまま帰るつもりですか? ……せめてナイフを抜いて止血だけでも」
そう言うと、団員は手早くバルナバーシュの腕に応急処置を施した。
「これで少しはマシでしょう——あの……その人は……もしかして……」
「——今夜のことは綺麗さっぱり忘れろ」
肩に獲物を担ぐとバルナバーシュは店の出口へ向かう。
(あーーしまった……)
担いだことにより、シャツが捲れ上がりルカの背中が丸見えだ。
後ろを振り向くと案の定、「逃がした獲物はデカかった」という目をして団員がこちらを見ている。
「物欲しそうな目をしてこいつを見るんじゃねえ」
凄みを利かせて一睨みすると、こちらを見ていた団員は身震いして目を逸らした。
ルカにとっては自分に恥辱を与えた醜い傷だが、この背中の傷は男たちの嗜虐心に火を点ける。
だからバルナバーシュは、その傷を団員たちに晒すことをよしとしなかった。
リーパ護衛団に入団すると、半年間の見習い期間がありその間は本部で共同生活をしなければならない。
もちろん風呂も共同だ。
晒してなるものかと自分の我儘で、ルカを部屋に風呂の付いている私邸の二階に住まわせた。
本来、仕事に私情を挟むのは嫌いなのだが、ルカに関してだけは自分のエゴを通した。
そして昨夜、部屋を訪ねて来た濃墨に言われて目が覚めた。
もう我慢するのは止めよう。
◇◇◇◇◇
夜遅い時間に訪ねて来た戦友を部屋に入れ、二つのグラスに琥珀色の液体を注ぐ。
煙管に火を点けると、濃墨は大きく息を吐いて、バルナバーシュに告げた。
「あいつを早く抱いてやれよ」
「——は?」
全く想定外のその台詞に、バルナバーシュは間抜けな声を上げる。
「お前に譲ってやったのに、十年以上もぐずぐずなにやってんだよ。指一本触れてないなんてどういうことだ?」
濃墨の言い分は最もだ。
この男はずっとルカのことが好きだった。
生真面目な性格から、バルナバーシュと共に行くことを決断したルカの気持ちを優先し、身を引いた。
濃墨が言うように、そういう意味ではルカに指一本触れていない。
いいや……正しくは一度だけ触れたことがある。
ルカ本人は覚えていない。あの時は錯乱していたから。
オゼロからルカを連れてドロステアに戻っている途中の宿で、眠っているルカの姿を見てたまらなくなったバルナバーシュは、ルカに手を出した。
男漁りするくらいだから、このくらいなんともないと思っていた。
だが上に乗られ身動きを封じられたルカは、パニックを起こしてガタガタと震え出し、呼吸さえもまともにできなくなった。
そしてそのまま手足を冷たくして、ルカは意識を失った。
男に犯されたことが、そこまでまだ尾を引いているとは思ってもいなかった。
普通に周りの人間と接していたから。
ルカが拷問を受けた後、やむを得ない事情があり、バルナバーシュは一年ほどオゼロから離れていた。
なのでなぜ自ら男に抱かれるのに、あんなに自分にだけ怯えるのかわからなかった。
ドロステアにルカを連れ帰ってから、ゲルトに会って詳しくその辺の事情を訊いた。
『たぶんだけど……ルカちゃんはね、自分より強い男だと駄目なのよ。男漁りもリハビリよ。でも心配しないで、自分より弱い男だったらもうなんてことないから』
男たちの集団にルカを入れようとしていたので、「もしかしたら失敗したか?」と思っていたが、どうやらそれは大丈夫のようだ。
だが、自分より強い男が駄目だということは、バルナバーシュはずっとルカに触れることができない。
バルナバーシュは治療に立ち会い、拷問でボロボロに傷付けられた痛ましい姿をこの目で見ている。
もうあんな姿など二度と見たくない。
ほんの出来心で再びルカを恐怖に陥れたことを悔やんでいた。
それはバルナバーシュの中でも軽いトラウマになり、それ以来ルカへ触れるのを避けていた。
だからルカを抱いてなかったのに、今度は濃墨が『抱け』と言う。
「一度抱こうとしたら、あいつに全身で拒否られたよ。本人は覚えてないだろうけど」
そういってバルナバーシュは頭を抱えた。
「それでもあいつは、お前に惚れてんだよ」
「……は? そういう素振りをあいつは見せたこともないぞ?」
ルカが自分のことを誰よりも好きなことは知っている。
だから祖国に連れ帰り、一緒に暮らしている。
しかし、それに恋慕が含まれるものなのかはわからない。
全身で拒否されて以来、バルナバーシュもはやる気持ちを押さえている。
それでも、バルナバーシュは自分がルカに全てを委ねているというこを気付かせるため、いつでも背中を預け、養子のレネの教育についても全権を任せている。
ずっと「お前しかいない」とアピールしてきたつもりだが、男漁りを止める気配は全くない。
若い男ばかり食っているようなので、年を取った自分は興味もないのではないかと諦めていた。
「——このにぶちん野郎が……」
濃墨が小声でなにか呟いていたが、バルナバーシュにはよく聞こえなかった。
◇◇◇◇◇
途中で意識を取り戻した獲物をなんとか馬に乗せて、本部まで帰り着くと、裏門の門番たちが目を剥く。
手合わせの時も、団員たちが指一本触れることのできないあの団長が腕に怪我を負い、得体のしれない男を連れ帰って来たのだ。
驚かないはずがない。
「なにごとです!?」
「騒ぐな、このことは誰にも言うなよ」
夜中だったので、門番以外いなかったのが幸いだった。
このまま厩舎に入ったら、拘束されたルカを見てルーニャが大騒ぎするだろうから、門番にチェルナを預けると、そのままルカを肩に担ぎ直し、私邸へ向かう。
チラリと見えたルカの美貌を見て、門番が息を飲むのをバルナバーシュは見逃さなかった。
(——だから素顔を晒したくなかったんだよ……)
「……う"う"う"う"う"……」
担ぎ直されて目を覚ましたのか、肩の獲物が騒ぎ出す。
このまま家に連れ帰られてたまるかという最後の足掻きだろう。
「黙れ。その見苦しい姿を団員たちに見られたいか?」
顔のすぐ横にある尻をピシャリと叩いた。
元々プライドの高い男だ。
バルナバーシュの脅しに途端大人しくなる。
しかし、運のいいのもここまでだった。
玄関を開けた途端、熊のようにデカい団員と鉢合わせしてしまう。
「……!? 団長……いったいなにが?」
腕の怪我を見つけ眉間に皺を寄せると、肩に担いだルカを見て目を点にする。
正面からは顔は見えないからいいのだが、不都合なことが幾つかあった。
ピッタリとした皮のパンツを穿いているので、ひた隠しにしていた魅惑の尻の形が露わになっていること。
それと……これはバルナバーシュも途中から気付いたが、肩に担ぐことでただでさえ股下の浅い皮のパンツが少しずり下がって、ゲルトが力作だと豪語していた例のパンツが尻の割れ目の少し上から顔を出していた。
男娼街であの団員も、副団長だと気付くことなく口説いていたくらいだ。
どこからどう見ても男娼にしか見えないだろう。
こうなったら開き直るしかない。
「お持ち帰りだ。少々手こずったがな」
「そ……そうなんですか」
この熊男でさえ手も足も出ない男が、腕に怪我をして帰ってくるなど尋常なことではないが、本人がそう言うなら頷くしかない。
「あの……ボリスを呼んできましょうか?」
「いや、今はいい」
驚いたまま立ち竦む熊男を後に、バルナバーシュは二階の自室へと獲物を運んで行った。
これから大仕事が待っている。
441
お気に入りに追加
701
あなたにおすすめの小説
王子を身籠りました
青の雀
恋愛
婚約者である王太子から、毒を盛って殺そうとした冤罪をかけられ収監されるが、その時すでに王太子の子供を身籠っていたセレンティー。
王太子に黙って、出産するも子供の容姿が王家特有の金髪金眼だった。
再び、王太子が毒を盛られ、死にかけた時、我が子と対面するが…というお話。
【短編】旦那様、2年後に消えますので、その日まで恩返しをさせてください
あさぎかな@電子書籍二作目発売中
恋愛
「二年後には消えますので、ベネディック様。どうかその日まで、いつかの恩返しをさせてください」
「恩? 私と君は初対面だったはず」
「そうかもしれませんが、そうではないのかもしれません」
「意味がわからない──が、これでアルフの、弟の奇病も治るのならいいだろう」
奇病を癒すため魔法都市、最後の薬師フェリーネはベネディック・バルテルスと契約結婚を持ちかける。
彼女の目的は遺産目当てや、玉の輿ではなく──?

母の中で私の価値はゼロのまま、家の恥にしかならないと養子に出され、それを鵜呑みにした父に縁を切られたおかげで幸せになれました
珠宮さくら
恋愛
伯爵家に生まれたケイトリン・オールドリッチ。跡継ぎの兄と母に似ている妹。その2人が何をしても母は怒ることをしなかった。
なのに母に似ていないという理由で、ケイトリンは理不尽な目にあい続けていた。そんな日々に嫌気がさしたケイトリンは、兄妹を超えるために頑張るようになっていくのだが……。


婚約者に会いに行ったらば
龍の御寮さん
BL
王都で暮らす婚約者レオンのもとへと会いに行ったミシェル。
そこで見たのは、レオンをお父さんと呼ぶ子供と仲良さそうに並ぶ女性の姿。
ショックでその場を逃げ出したミシェルは――
何とか弁解しようするレオンとなぜか記憶を失ったミシェル。
そこには何やら事件も絡んできて?
傷つけられたミシェルが幸せになるまでのお話です。

白い部屋で愛を囁いて
氷魚彰人
BL
幼馴染でありお腹の子の父親であるαの雪路に「赤ちゃんができた」と告げるが、不機嫌に「誰の子だ」と問われ、ショックのあまりもう一人の幼馴染の名前を出し嘘を吐いた葵だったが……。
シリアスな内容です。Hはないのでお求めの方、すみません。
※某BL小説投稿サイトのオメガバースコンテストにて入賞した作品です。

拝啓、愛しの侯爵様~行き遅れ令嬢ですが、運命の人は案外近くにいたようです~
藤原ライラ
ファンタジー
心を奪われた手紙の先には、運命の人が待っていた――
子爵令嬢のキャロラインは、両親を早くに亡くし、年の離れた弟の面倒を見ているうちにすっかり婚期を逃しつつあった。夜会でも誰からも相手にされない彼女は、新しい出会いを求めて文通を始めることに。届いた美しい字で洗練された内容の手紙に、相手はきっとうんと年上の素敵なおじ様のはずだとキャロラインは予想する。
彼とのやり取りにときめく毎日だがそれに難癖をつける者がいた。幼馴染で侯爵家の嫡男、クリストファーである。
「理想の相手なんかに巡り合えるわけないだろう。現実を見た方がいい」
四つ年下の彼はいつも辛辣で彼女には冷たい。
そんな時キャロラインは、夜会で想像した文通相手とそっくりな人物に出会ってしまう……。
文通相手の正体は一体誰なのか。そしてキャロラインの恋の行方は!?
じれじれ両片思いです。
※他サイトでも掲載しています。
イラスト:ひろ様(https://xfolio.jp/portfolio/hiro_foxtail)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる