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13章 ヴィートの決断
4 助太刀
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ヴィートは、レネが自分の剣で敵と戦っている所を初めて見た。
普段の少し抜けた所のあるレネを知っているだけに、そのあまりにもかけ離れた姿にゴクリと唾を飲み込む。
根本的なことが、すぽんと頭の中から抜け落ちていた。
レネは自分よりもベテランの護衛だった。
バルナバーシュの腕に抱かれ、本部へと帰ってきた時のイメージが、ヴィートの中に植え付けられていた。
そして金鉱山ではバルトロメイが神経質になるものだから、ヴィートはどこかでレネは『守られるもの』だという認識が定着していた。
先ほど初めて人を殺して自分の中の獣が目覚めた気になっていたのに、目の前で人の首をいとも簡単に斬り落とすレネは、まるで鬼神だ。
『猫』なんて可愛らしい名前で呼ばれて大人しそうな外見をしているが、その下には鋭く研がれた牙と爪を隠し持っている。
ヴィートだって最初に出会った時、コテンパンに殴られて、神々しいほどに美しいレネに陶酔した。
だが今のレネを見ていると、あんなのただのお遊びだと言われているみたいだ。
三方を山賊たちに囲まれながらも、剣とナイフを両手に持ち、流れるような動作で全方向の敵たちに攻撃を加える。
その素早い動きもさることながら、まるで背中にも目が付いているのではないかと思わせる、空間認識能力の凄さにヴィートは舌を巻く。
見えてないとあんなに滑らかに動けない。
前にいる男の腹を剣で掻っ捌き、振り返り後ろにいる男の目を逆手に持ったナイフで抉ると、今度は剣で止めを刺す。
その容赦のない攻撃に、ヴィートは自分との差を見せつけられる。
レネは殺すことになんの迷いもない。
もう一人いた男は、鋭い眼光を宿した黄緑色の目から睨まれ、完全に戦力を奪われ尻尾を巻いて逃げ出した。
バルナバーシュやバルトロメイに庇護されるレネを見て、ヴィートは勘違いしていた。
ヴィートのようなちっぽけな存在では、レネが憧れる男どころか、本人の足元にも及ばないということに気付く。
背だって自分の方が低いし、レネを華奢だと思っているが、自分はそれよりもっと体重が軽い。
屈強な男たちがレネの側にいるのを見て、自分もその一員のように感じていたが、実際にはヴィートはただのチビなガキでしかない。まるで虎の威を借る狐のようだ。
「助太刀するっ!」
死神のような男が、一人で戦うレネに向かって叫ぶと、山賊たちに剣を向ける。
その両手剣は見たこともない片刃の剣で、レネの持っているコジャーツカ族の剣と少し似ているが、刃はもっと黒味を帯び、硬質な感じがした。
レネの動きがしなやかな円を描く動きだとすれば、この死神はまっすぐな線の動きだ。
まるでこの世とあの世の境目を見極めている様な目でジッと相手を見つめる。
スッと一瞬の動作で敵を斬ると、一緒に斬られた空気からヒラリと幕が剥がれ、あの世が顔を出し、魂だけがその中に吸い込まれていくかのようだ。
レネのように派手な動きではないが、周りの磁場さえもを変える不気味さがある。
(——なんだ、この男は……)
今まで見たどの剣士とも違う動きに、ヴィートは完全に魅入られていた。
「——なぜコジャーツカの剣を?」
向かってくる山賊たちをすべて倒し終わり、助太刀してきた男がレネに尋ねる。
「助太刀ありがとうございます。師匠がコジャーツカ人なので」
「師匠が……」
頬に付いた返り血を拭うレネを、男は誰かと重ねるかのように目を細めて見ている。
なにやら考え込む男を改めてヴィートは観察する。
黒髪と黒い瞳、肌の色も褐色とまではいかないが肌色が濃い。四十代半ばの男は、どうやらドロステア人ではないようだ。
死神みたいだと思った容貌は、どこか不気味なのだが渋い色気があった。
「では、急いでいるので先に行く」
参戦する時に地面へ投げていた荷物を拾って背負い直すと、男は二人に背を向けて先へ進もうとする。
そんな男に、まだ礼も告げてなかったとヴィートは焦って声をかけた。
「あの……さっきはありがとうございましたっ! 俺はヴィート、……名前だけでも教えて下さい」
「——濃墨……」
その名前は聞いたこともないような、不思議な響きをしていた。
◆◆◆◆◆
「なんか雰囲気のある人だったよな……」
スロジットの宿で荷物を下ろしながらレネは呟く。
なんとか日暮れまでに町に辿り着き、二人部屋を確保することができた。
ヴィートはまだ戦いの余韻が抜けないようで、ぼおっと呆けたままだし、レネも助太刀に来た男のことを思い出していた。
濃墨と名乗った男は、恐ろしく強かった。
弱い山賊相手なので見極めるのは難しいが、少なくともバルトロメイやゼラよりも強いだろう。
バルナバーシュやルカーシュからは聞いていたが、レネは千歳人が刀で戦っている所を初めて見た。
まるで空気まで斬り裂くような太刀筋に、隣で戦っていても思わず引き込まれてしまった。
「おい、おまえ腕怪我してるじゃん。一応消毒だけでもしてた方がいいぞ」
ヴィートの血の滲んだ腕を見て、レネは鞄から応急処置の道具の入った小物入れを取り出す。
小さな傷でも放って置いたら後で厄介なことになるかもしれない。日ごろからボリスに口酸っぱく言われているので、レネも気にするようになっていた。
「レネだって怪我してるじゃん」
言われて気付いたが、背中や腕に幾つか掠り傷ができている。
「じゃあお前のはやってやるから、オレのはお前がやれよ。背中とか自分でできないし」
「その前に、汗流してからの方がよくない? もう汗でベタベタだよ」
ヴィートは眉を顰めながら、パタパタを自分のシャツの襟元を扇いでいる。
「だったらおまえ急いで先に入れよ、オレその後入るから」
なんとなく気付いていたが、さっき初めて人を殺してヴィートは興奮が収まっていない。
(——オレが初めて人を殺した時ってどうだったっけ……)
ヴィートを先に風呂場へ押しやると、レネは自分の少年時代を思い出す。
あの頃は、レネに実戦が必要だとわかっていたので、副団長を務めながもルカーシュは、弟子を連れ懸賞金が懸かっているお尋ね者たちの討伐を行っていた。
連れて行く時には、既にお尋ね者の居場所も正確に掴んでいることが多かったので、今思うと信頼のおける情報屋から情報を買っていたのかもしれない。
レネが初めて人を殺した相手は、近隣の村で村人を殺し略奪行為をしたとして指名手配されていた男だった。
メストから東に行った小さな村の点在する森の中に、男が根城としている小屋があった。
夜になり、小屋に明かりが灯る。
その日は新月で、家の明かり以外は真っ暗な世界の中に、ルカーシュと二人で気配を消しながら近付いて行ったのを覚えている。
『お前は今日、一人でお尋ね者の男を殺せ』
メストを出る前にルカーシュからそう指示された。
遂にこの時がやって来た。
レネは強くなって人を守りたいと思った。
ルカーシュから一番最初に教えられたのは、『相手を殺す覚悟がないなら剣を抜いてはいけない。そして剣を抜いたら、自分も殺される覚悟を持て』ということだった。
ルカーシュはこの小屋へ来る前にレネを連れて、略奪の被害に遭った村へ立ち寄り被害者の話を聞いた。
母親とまだ幼い妹を殺され、一人残された男の子が家の外で泣いていた。
父親は出稼ぎに行ったまま帰ってきていない。
仕方ないので親戚が面倒を見ているということだったが、涙と鼻水が固まり黒く垢で汚れた顔は、誰も世話をしているようには見えなかった。
(この子はきょうだいまでも殺されたんだ……)
両親を強盗に殺されたレネは、この子の気持ちが痛いほどよくわかった。
悲しみを癒やすのは時間しかない。
どんなに周りが慰めようとも無駄だ。
『お尋ね者をそのままにしていたら、また別の村人たちが犠牲になるだろう』
ルカーシュは煙草を吹かしながら、独特の色をした目でレネを見下ろす。
これから男を殺すことがどれだけ周りの人間のためになるのかという理由付けをするために、レネを遺された家族に会わせたに違いない。
十五の時の自分は、一歩前に進むために小屋へと進んで行った。
中に入ってから後はあまり覚えていない。
剣を抜き、気が付いたらお尋ね者の男が床に血を流して倒れていた。
ルカーシュの指示で男の首を切り取り、途中で立ち寄った村の入口に置いていく。
動揺することもなく、意外と冷静だった。
しかし、時間差でそれはやってくる。
明け方、自分の部屋に戻って一人っきりになったとたん、ガタガタと身体が震えた。
目をつぶると生首になった顔が瞼の裏に焼き付いて、とても眠れそうにないので、レネは朝っぱらから外でぶっ倒れるまで素振りをしたのを覚えている。
ヴィートは今どんな気持ちなのだろうか?
普段の少し抜けた所のあるレネを知っているだけに、そのあまりにもかけ離れた姿にゴクリと唾を飲み込む。
根本的なことが、すぽんと頭の中から抜け落ちていた。
レネは自分よりもベテランの護衛だった。
バルナバーシュの腕に抱かれ、本部へと帰ってきた時のイメージが、ヴィートの中に植え付けられていた。
そして金鉱山ではバルトロメイが神経質になるものだから、ヴィートはどこかでレネは『守られるもの』だという認識が定着していた。
先ほど初めて人を殺して自分の中の獣が目覚めた気になっていたのに、目の前で人の首をいとも簡単に斬り落とすレネは、まるで鬼神だ。
『猫』なんて可愛らしい名前で呼ばれて大人しそうな外見をしているが、その下には鋭く研がれた牙と爪を隠し持っている。
ヴィートだって最初に出会った時、コテンパンに殴られて、神々しいほどに美しいレネに陶酔した。
だが今のレネを見ていると、あんなのただのお遊びだと言われているみたいだ。
三方を山賊たちに囲まれながらも、剣とナイフを両手に持ち、流れるような動作で全方向の敵たちに攻撃を加える。
その素早い動きもさることながら、まるで背中にも目が付いているのではないかと思わせる、空間認識能力の凄さにヴィートは舌を巻く。
見えてないとあんなに滑らかに動けない。
前にいる男の腹を剣で掻っ捌き、振り返り後ろにいる男の目を逆手に持ったナイフで抉ると、今度は剣で止めを刺す。
その容赦のない攻撃に、ヴィートは自分との差を見せつけられる。
レネは殺すことになんの迷いもない。
もう一人いた男は、鋭い眼光を宿した黄緑色の目から睨まれ、完全に戦力を奪われ尻尾を巻いて逃げ出した。
バルナバーシュやバルトロメイに庇護されるレネを見て、ヴィートは勘違いしていた。
ヴィートのようなちっぽけな存在では、レネが憧れる男どころか、本人の足元にも及ばないということに気付く。
背だって自分の方が低いし、レネを華奢だと思っているが、自分はそれよりもっと体重が軽い。
屈強な男たちがレネの側にいるのを見て、自分もその一員のように感じていたが、実際にはヴィートはただのチビなガキでしかない。まるで虎の威を借る狐のようだ。
「助太刀するっ!」
死神のような男が、一人で戦うレネに向かって叫ぶと、山賊たちに剣を向ける。
その両手剣は見たこともない片刃の剣で、レネの持っているコジャーツカ族の剣と少し似ているが、刃はもっと黒味を帯び、硬質な感じがした。
レネの動きがしなやかな円を描く動きだとすれば、この死神はまっすぐな線の動きだ。
まるでこの世とあの世の境目を見極めている様な目でジッと相手を見つめる。
スッと一瞬の動作で敵を斬ると、一緒に斬られた空気からヒラリと幕が剥がれ、あの世が顔を出し、魂だけがその中に吸い込まれていくかのようだ。
レネのように派手な動きではないが、周りの磁場さえもを変える不気味さがある。
(——なんだ、この男は……)
今まで見たどの剣士とも違う動きに、ヴィートは完全に魅入られていた。
「——なぜコジャーツカの剣を?」
向かってくる山賊たちをすべて倒し終わり、助太刀してきた男がレネに尋ねる。
「助太刀ありがとうございます。師匠がコジャーツカ人なので」
「師匠が……」
頬に付いた返り血を拭うレネを、男は誰かと重ねるかのように目を細めて見ている。
なにやら考え込む男を改めてヴィートは観察する。
黒髪と黒い瞳、肌の色も褐色とまではいかないが肌色が濃い。四十代半ばの男は、どうやらドロステア人ではないようだ。
死神みたいだと思った容貌は、どこか不気味なのだが渋い色気があった。
「では、急いでいるので先に行く」
参戦する時に地面へ投げていた荷物を拾って背負い直すと、男は二人に背を向けて先へ進もうとする。
そんな男に、まだ礼も告げてなかったとヴィートは焦って声をかけた。
「あの……さっきはありがとうございましたっ! 俺はヴィート、……名前だけでも教えて下さい」
「——濃墨……」
その名前は聞いたこともないような、不思議な響きをしていた。
◆◆◆◆◆
「なんか雰囲気のある人だったよな……」
スロジットの宿で荷物を下ろしながらレネは呟く。
なんとか日暮れまでに町に辿り着き、二人部屋を確保することができた。
ヴィートはまだ戦いの余韻が抜けないようで、ぼおっと呆けたままだし、レネも助太刀に来た男のことを思い出していた。
濃墨と名乗った男は、恐ろしく強かった。
弱い山賊相手なので見極めるのは難しいが、少なくともバルトロメイやゼラよりも強いだろう。
バルナバーシュやルカーシュからは聞いていたが、レネは千歳人が刀で戦っている所を初めて見た。
まるで空気まで斬り裂くような太刀筋に、隣で戦っていても思わず引き込まれてしまった。
「おい、おまえ腕怪我してるじゃん。一応消毒だけでもしてた方がいいぞ」
ヴィートの血の滲んだ腕を見て、レネは鞄から応急処置の道具の入った小物入れを取り出す。
小さな傷でも放って置いたら後で厄介なことになるかもしれない。日ごろからボリスに口酸っぱく言われているので、レネも気にするようになっていた。
「レネだって怪我してるじゃん」
言われて気付いたが、背中や腕に幾つか掠り傷ができている。
「じゃあお前のはやってやるから、オレのはお前がやれよ。背中とか自分でできないし」
「その前に、汗流してからの方がよくない? もう汗でベタベタだよ」
ヴィートは眉を顰めながら、パタパタを自分のシャツの襟元を扇いでいる。
「だったらおまえ急いで先に入れよ、オレその後入るから」
なんとなく気付いていたが、さっき初めて人を殺してヴィートは興奮が収まっていない。
(——オレが初めて人を殺した時ってどうだったっけ……)
ヴィートを先に風呂場へ押しやると、レネは自分の少年時代を思い出す。
あの頃は、レネに実戦が必要だとわかっていたので、副団長を務めながもルカーシュは、弟子を連れ懸賞金が懸かっているお尋ね者たちの討伐を行っていた。
連れて行く時には、既にお尋ね者の居場所も正確に掴んでいることが多かったので、今思うと信頼のおける情報屋から情報を買っていたのかもしれない。
レネが初めて人を殺した相手は、近隣の村で村人を殺し略奪行為をしたとして指名手配されていた男だった。
メストから東に行った小さな村の点在する森の中に、男が根城としている小屋があった。
夜になり、小屋に明かりが灯る。
その日は新月で、家の明かり以外は真っ暗な世界の中に、ルカーシュと二人で気配を消しながら近付いて行ったのを覚えている。
『お前は今日、一人でお尋ね者の男を殺せ』
メストを出る前にルカーシュからそう指示された。
遂にこの時がやって来た。
レネは強くなって人を守りたいと思った。
ルカーシュから一番最初に教えられたのは、『相手を殺す覚悟がないなら剣を抜いてはいけない。そして剣を抜いたら、自分も殺される覚悟を持て』ということだった。
ルカーシュはこの小屋へ来る前にレネを連れて、略奪の被害に遭った村へ立ち寄り被害者の話を聞いた。
母親とまだ幼い妹を殺され、一人残された男の子が家の外で泣いていた。
父親は出稼ぎに行ったまま帰ってきていない。
仕方ないので親戚が面倒を見ているということだったが、涙と鼻水が固まり黒く垢で汚れた顔は、誰も世話をしているようには見えなかった。
(この子はきょうだいまでも殺されたんだ……)
両親を強盗に殺されたレネは、この子の気持ちが痛いほどよくわかった。
悲しみを癒やすのは時間しかない。
どんなに周りが慰めようとも無駄だ。
『お尋ね者をそのままにしていたら、また別の村人たちが犠牲になるだろう』
ルカーシュは煙草を吹かしながら、独特の色をした目でレネを見下ろす。
これから男を殺すことがどれだけ周りの人間のためになるのかという理由付けをするために、レネを遺された家族に会わせたに違いない。
十五の時の自分は、一歩前に進むために小屋へと進んで行った。
中に入ってから後はあまり覚えていない。
剣を抜き、気が付いたらお尋ね者の男が床に血を流して倒れていた。
ルカーシュの指示で男の首を切り取り、途中で立ち寄った村の入口に置いていく。
動揺することもなく、意外と冷静だった。
しかし、時間差でそれはやってくる。
明け方、自分の部屋に戻って一人っきりになったとたん、ガタガタと身体が震えた。
目をつぶると生首になった顔が瞼の裏に焼き付いて、とても眠れそうにないので、レネは朝っぱらから外でぶっ倒れるまで素振りをしたのを覚えている。
ヴィートは今どんな気持ちなのだろうか?
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