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11章 金鉱山で行方不明者を捜索せよ
5 下等生物の分際で
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◆◆◆◆◆
昼休憩を経て、熊の森と呼ばれる鬱蒼と緑の茂った森が見えてきた所で、バルトロメイはあることに気付く。
「レネ、お前怪我してるのか?」
「……え?」
レネの首筋に血が付いていた。
「首の所、血が流れてる」
「うそ?」
本人はぜんぜん気付いてないようだ。
「げっ!? なにこれ……」
首筋を触って、指先に血が付いているのを見てびっくりしている。
「おい……それヒルじゃねえか?」
「は?」
カレルがレネの腕に付いた黒い細長い物体を指さす。
「っ……!?」
レネが自分の腕に張り付く気味の悪い生物を見て固まった。
『ヒル』という単語が出て来たとたんに、団員たちが慌てて自分の手足首にヒルが取り付いていないか確かめだした。
「お前いた?」
「いや」
「俺もついてない」
「あれじゃねえか? さっき猫が野イチゴ獲りに土手の藪の中入って行った時じゃねえか?」
バルトロメイも自分の手足を確かめるが、ヒルの姿は見当たらない。
「……あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ッッッ!!!!!」
レネがいきなりパニックを起こして、自分の服を脱ぎ始めた。
「おいおいおいっ……なにしてんだよ」
バルトロメイは急に豹変したレネを心配する。
「猫ちゃんはこういう足のない生き物が駄目なんだよ。芋虫とかミミズとかナメクジとか」
カレルが呆れてその様子を見ていた。
意外なレネの弱点にバルトロメイは吹き出す。
だが……バルトロメイの余裕もここまでだった。
「ギャァァァァァァァ……カレルっ…とって…早くとってっ」
遂に上半身裸になったレネが涙目でカレルに懇願している。
「ぷっ……お前どこに吸い付かれてんだよ」
レネの裸を見たカレルが思わず笑いをこぼす。
バルトロメイもカレルに釣られレネの裸に目を凝らすと、先ほどの野イチゴなどとは比較にならないくらい美味そうなピンク色の果実の先端に、あろうことか醜悪な黒い物体が吸い付いているではないか!?
(下等生物の分際で、けしからんっ!)
バルトロメイはどこからともなく湧いた怒りに拳を握りしめる。
「エッチなヒルさんが猫ちゃんのおっぱいに吸い付いてるぜ、見ろよこれ」
もうカレルは完全に面白がって他の団員たちの方にレネの身体を向けて見せている。
「いやぁぁぁぁぁっっっ……ウネウネしてるっ……早く取って……取ってってばっ」
「ちょっと待ってろって、ゼラ塩あるか?」
カレルがゼラの所に行っている間に団員たちがわらわらと集まってきて、レネを観察する。
「……マジだ……」
ヴィートが信じられないものでも見るようにレネの乳首に顔を近づけて凝視している。
「ギャハハハ、俺初めて見たぜ、乳首に吸い付くヒルなんて」
ベドジフに至っては、腹を抱えて笑っていた。
みんな笑っているが、バルトロメイだけは笑いごとではない。
目の前に広がる卑猥な光景に、下半身に血が集まらないようにするだけで精一杯だ。
(なぜ、この光景を笑えるんだ?)
「——おい、レネ……乳首に吸い付くくらいだから、下も確かめた方がよくねえか?」
「え……」
ヤンの放った残酷な一言で、レネの頬がヒクリと痙攣する。
だがその一言は、妙に説得力があった。
レネは急いでブーツと靴下を脱ぐと、黒い物体が足首にも数匹付着していた。
「うあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛」
悲鳴を上げて、まるでとり憑かれたかのようにズボンのベルトを外すと、あろうことか一気に下着まで一緒に下ろしてしまった。
レネはこんな時まで潔い脱ぎっぷりだ。
「おいっ、なにやってんだ!!」
さんさんと降り注ぐ太陽の中、バルトロメイにとってはそれよりも眩しい白い裸体が、男たちの視線に晒されることが耐えられず、焦って間に入る。
(……もう止めてくれっ!)
とても正気の沙汰とは思えない。
今にも泣きだしそうなその顔と、野外で太陽の下に照らされる美しい裸体を見て、バルトロメイの血流が一気に下半身へと向かおうとしていた。
「ぎゃははははははっ」
「ヤメロっ……笑い死にさせる気かよっ……」
団員たちは突然のレネの奇行に大爆笑の嵐だ。
あんな姿を見ても爆笑できる野郎たちに、バルトロメイは羨ましさを覚える。
「ピンクのソーセージ……」
ハミルが後ろでぼそりと呟いているのが聞こえた。
昨日のレネの台詞の意味を、実物を見てやっと理解できたのだろう。
「いま熊が襲ってきたら、こいつら全滅だな……」
ふだん滅多に喋らないゼラが、醒めた目でその光景を見ながら、隣で苦笑するボリスに告げた。
「熊じゃなくとも、通行人が見たら異様な光景だろうな……」
さすがにボリスもレネの奇行に呆れているようだ。
「ほら、猫ちゃん取ってあげるから、大人しくしなさい」
ゼラから塩を借りて、カレルは全裸になって悲鳴を上げるレネの所へと向かった。
「はやくっ……オレ自分の身体が……怖くて見れない……」
あのレネが、生まれたての子鹿のようにふるふると震えている。
(ダメだ、ダメだ、ダメだ……)
目を逸らすものの、どうしても本能に逆らいきれず、バルトロメイはレネの痴態を上目遣いに何度も盗み見てしまう。
カレルは、ピンと勃ち上がった乳首の片方に吸い付くヒルを、塩を塗った人差し指で乳首ごと揉み込む。
「……っぁ……」
「ほら、変な声出さない」
ポロリと面白いように乳首に吸い付いていたヒルが落ちていった。
カレルは次々と同じやり方で、上半身と足に付いていたヒルを落としていく。
「さて……あんなエッチなヒルさんもいたことだし、一応確認した方がいいと思うんだけど?」
不穏な言葉を口にしながら、カレルが地面に落ちていた棒きれを拾った。
(あの男……なにをするつもりだ……)
前かがみ気味になっていたバルトロメイが、思わずたじろぐ。
以前、風呂場であんな凶行に及んだ男だ。嫌な予感しかしない。
「一応おちんちんの裏とか確かめとかないとね。あ~縮こまっちゃって可哀そうに……」
「……ひっ!?」
カレルは、さすがに人の性器を手で触れるのは躊躇われたのか、棒きれですっかり萎縮してしまったレネの分身を持ち上げると、その裏筋までもが太陽の下に晒された。
(あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛~~~~)
バルトロメイは心の中で、先ほどのレネと同じ悲鳴を上げていた。
今まで余裕を見せて爆笑していた男たちも、今は固唾をのんでその様子を見守っていた。
「タマタマの裏も確認しておきますね~」
カレルは遂に膝をついて屈み込むと、レネに足を開かせて棒で双球を持ち上げながらも、顔を股の下に入れて真剣に覗き込んでいる。
「——あ……!? 嘘だろ……こんな所にまで……」
太陽の光を受け顔に卑猥な形の影を映しながら、カレルは眉間に皺を寄せた。
「え…えっ!?……なに…」
「……タマの裏に一匹……」
「ヤダぁぁぁぁッッッ」
無防備な急所にまでヒルに吸い付かれる恐怖に、遂にレネがカレルを跨いだままヘナヘナと膝をつく。
「コラッ、じっとしてないと危ないだろっ!」
カレルは迫って来る股間から逃れるためにそのまま仰向けに地面へと倒れ込んだ。
「……だって……もっ……オレ……無理……」
レネは赤毛の男を跨ぐように四つん這いの体勢で、プルプルと太ももを震わせ弱音を吐く。
一緒にレネのピンク色の分身も震えていた。
「おい、凄え眺めだぞ……——俺……団長に殺されるかもしれねぇな……」
思わず上を見たカレルが乾いた笑いを漏らす。
(あの男にはレネのすべてが見えている……)
どうしてこうなった。
まるでお互いのモノを舐める時の、あの体勢ではないか。
四つん這いになったレネの後ろに、他に誰もいなかったことだけが救いだ。
皆、レネに釘付けで気付く者はいないが、バルトロメイの息子は遂に最終形態へと姿を変えていた。
(もう無理だ……)
「よし、取るぞ」
「ひぃっっ!!」
レネの悲鳴を背中に聞きながら、バルトロメイは逃げる様にその場から離れた。
昼休憩を経て、熊の森と呼ばれる鬱蒼と緑の茂った森が見えてきた所で、バルトロメイはあることに気付く。
「レネ、お前怪我してるのか?」
「……え?」
レネの首筋に血が付いていた。
「首の所、血が流れてる」
「うそ?」
本人はぜんぜん気付いてないようだ。
「げっ!? なにこれ……」
首筋を触って、指先に血が付いているのを見てびっくりしている。
「おい……それヒルじゃねえか?」
「は?」
カレルがレネの腕に付いた黒い細長い物体を指さす。
「っ……!?」
レネが自分の腕に張り付く気味の悪い生物を見て固まった。
『ヒル』という単語が出て来たとたんに、団員たちが慌てて自分の手足首にヒルが取り付いていないか確かめだした。
「お前いた?」
「いや」
「俺もついてない」
「あれじゃねえか? さっき猫が野イチゴ獲りに土手の藪の中入って行った時じゃねえか?」
バルトロメイも自分の手足を確かめるが、ヒルの姿は見当たらない。
「……あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ッッッ!!!!!」
レネがいきなりパニックを起こして、自分の服を脱ぎ始めた。
「おいおいおいっ……なにしてんだよ」
バルトロメイは急に豹変したレネを心配する。
「猫ちゃんはこういう足のない生き物が駄目なんだよ。芋虫とかミミズとかナメクジとか」
カレルが呆れてその様子を見ていた。
意外なレネの弱点にバルトロメイは吹き出す。
だが……バルトロメイの余裕もここまでだった。
「ギャァァァァァァァ……カレルっ…とって…早くとってっ」
遂に上半身裸になったレネが涙目でカレルに懇願している。
「ぷっ……お前どこに吸い付かれてんだよ」
レネの裸を見たカレルが思わず笑いをこぼす。
バルトロメイもカレルに釣られレネの裸に目を凝らすと、先ほどの野イチゴなどとは比較にならないくらい美味そうなピンク色の果実の先端に、あろうことか醜悪な黒い物体が吸い付いているではないか!?
(下等生物の分際で、けしからんっ!)
バルトロメイはどこからともなく湧いた怒りに拳を握りしめる。
「エッチなヒルさんが猫ちゃんのおっぱいに吸い付いてるぜ、見ろよこれ」
もうカレルは完全に面白がって他の団員たちの方にレネの身体を向けて見せている。
「いやぁぁぁぁぁっっっ……ウネウネしてるっ……早く取って……取ってってばっ」
「ちょっと待ってろって、ゼラ塩あるか?」
カレルがゼラの所に行っている間に団員たちがわらわらと集まってきて、レネを観察する。
「……マジだ……」
ヴィートが信じられないものでも見るようにレネの乳首に顔を近づけて凝視している。
「ギャハハハ、俺初めて見たぜ、乳首に吸い付くヒルなんて」
ベドジフに至っては、腹を抱えて笑っていた。
みんな笑っているが、バルトロメイだけは笑いごとではない。
目の前に広がる卑猥な光景に、下半身に血が集まらないようにするだけで精一杯だ。
(なぜ、この光景を笑えるんだ?)
「——おい、レネ……乳首に吸い付くくらいだから、下も確かめた方がよくねえか?」
「え……」
ヤンの放った残酷な一言で、レネの頬がヒクリと痙攣する。
だがその一言は、妙に説得力があった。
レネは急いでブーツと靴下を脱ぐと、黒い物体が足首にも数匹付着していた。
「うあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛」
悲鳴を上げて、まるでとり憑かれたかのようにズボンのベルトを外すと、あろうことか一気に下着まで一緒に下ろしてしまった。
レネはこんな時まで潔い脱ぎっぷりだ。
「おいっ、なにやってんだ!!」
さんさんと降り注ぐ太陽の中、バルトロメイにとってはそれよりも眩しい白い裸体が、男たちの視線に晒されることが耐えられず、焦って間に入る。
(……もう止めてくれっ!)
とても正気の沙汰とは思えない。
今にも泣きだしそうなその顔と、野外で太陽の下に照らされる美しい裸体を見て、バルトロメイの血流が一気に下半身へと向かおうとしていた。
「ぎゃははははははっ」
「ヤメロっ……笑い死にさせる気かよっ……」
団員たちは突然のレネの奇行に大爆笑の嵐だ。
あんな姿を見ても爆笑できる野郎たちに、バルトロメイは羨ましさを覚える。
「ピンクのソーセージ……」
ハミルが後ろでぼそりと呟いているのが聞こえた。
昨日のレネの台詞の意味を、実物を見てやっと理解できたのだろう。
「いま熊が襲ってきたら、こいつら全滅だな……」
ふだん滅多に喋らないゼラが、醒めた目でその光景を見ながら、隣で苦笑するボリスに告げた。
「熊じゃなくとも、通行人が見たら異様な光景だろうな……」
さすがにボリスもレネの奇行に呆れているようだ。
「ほら、猫ちゃん取ってあげるから、大人しくしなさい」
ゼラから塩を借りて、カレルは全裸になって悲鳴を上げるレネの所へと向かった。
「はやくっ……オレ自分の身体が……怖くて見れない……」
あのレネが、生まれたての子鹿のようにふるふると震えている。
(ダメだ、ダメだ、ダメだ……)
目を逸らすものの、どうしても本能に逆らいきれず、バルトロメイはレネの痴態を上目遣いに何度も盗み見てしまう。
カレルは、ピンと勃ち上がった乳首の片方に吸い付くヒルを、塩を塗った人差し指で乳首ごと揉み込む。
「……っぁ……」
「ほら、変な声出さない」
ポロリと面白いように乳首に吸い付いていたヒルが落ちていった。
カレルは次々と同じやり方で、上半身と足に付いていたヒルを落としていく。
「さて……あんなエッチなヒルさんもいたことだし、一応確認した方がいいと思うんだけど?」
不穏な言葉を口にしながら、カレルが地面に落ちていた棒きれを拾った。
(あの男……なにをするつもりだ……)
前かがみ気味になっていたバルトロメイが、思わずたじろぐ。
以前、風呂場であんな凶行に及んだ男だ。嫌な予感しかしない。
「一応おちんちんの裏とか確かめとかないとね。あ~縮こまっちゃって可哀そうに……」
「……ひっ!?」
カレルは、さすがに人の性器を手で触れるのは躊躇われたのか、棒きれですっかり萎縮してしまったレネの分身を持ち上げると、その裏筋までもが太陽の下に晒された。
(あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛~~~~)
バルトロメイは心の中で、先ほどのレネと同じ悲鳴を上げていた。
今まで余裕を見せて爆笑していた男たちも、今は固唾をのんでその様子を見守っていた。
「タマタマの裏も確認しておきますね~」
カレルは遂に膝をついて屈み込むと、レネに足を開かせて棒で双球を持ち上げながらも、顔を股の下に入れて真剣に覗き込んでいる。
「——あ……!? 嘘だろ……こんな所にまで……」
太陽の光を受け顔に卑猥な形の影を映しながら、カレルは眉間に皺を寄せた。
「え…えっ!?……なに…」
「……タマの裏に一匹……」
「ヤダぁぁぁぁッッッ」
無防備な急所にまでヒルに吸い付かれる恐怖に、遂にレネがカレルを跨いだままヘナヘナと膝をつく。
「コラッ、じっとしてないと危ないだろっ!」
カレルは迫って来る股間から逃れるためにそのまま仰向けに地面へと倒れ込んだ。
「……だって……もっ……オレ……無理……」
レネは赤毛の男を跨ぐように四つん這いの体勢で、プルプルと太ももを震わせ弱音を吐く。
一緒にレネのピンク色の分身も震えていた。
「おい、凄え眺めだぞ……——俺……団長に殺されるかもしれねぇな……」
思わず上を見たカレルが乾いた笑いを漏らす。
(あの男にはレネのすべてが見えている……)
どうしてこうなった。
まるでお互いのモノを舐める時の、あの体勢ではないか。
四つん這いになったレネの後ろに、他に誰もいなかったことだけが救いだ。
皆、レネに釘付けで気付く者はいないが、バルトロメイの息子は遂に最終形態へと姿を変えていた。
(もう無理だ……)
「よし、取るぞ」
「ひぃっっ!!」
レネの悲鳴を背中に聞きながら、バルトロメイは逃げる様にその場から離れた。
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