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3章 宝珠を運ぶ村人たちを護衛せよ
プロローグ
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◇◇◇◇◇
クレノット村では年に一度ある神事が行われる。
青年は、今年初めて遺跡の下見に参加した。
神事に参加する幼馴染のために少しでも役に立ちたいと思ったからだ。
もうすぐ行くと遺跡が見えるだろうと話していた矢先、武装した男たちの集団が村人たちを襲ってきた。
「あっちに逃げたぞっ!」
予期せぬ襲撃を受け、村人たちは必死で逃げていた。
男たちの怒号が響く。
青年は身体に着いた赤いしぶきを振り払いながら、恐怖に慄いていた。
(ああっ……ルボシュさんが殺されたっ……)
自然が作り出した奇石の間を走り抜け、追手から逃げようとするが、逆に足音が近くなってくる。
(もうだめだっ……)
間近に足音が迫ってきた。
何者かが、青年の腕を掴む。
「——お前は……」
必死で逃げる青年を捕まえたのは、少し老けて人相も変わっていたが、東国の大戦で戦死した父——シャーウールだった。
十数年前、父は東国の大戦に傭兵として出稼ぎに行っていた。青年は大好きだった父の帰りを何年も待っていた。
そんなある日、父の戦死の知らせが届いた。
まだ子供だった青年は、悲しみに打ちひしがれていたのに。
もう死んだと思っていた父が、どうしてこんな所で……。
思いがけない再会に、お互い言葉を詰まらせる。
クレノット村では年に一度ある神事が行われる。
青年は、今年初めて遺跡の下見に参加した。
神事に参加する幼馴染のために少しでも役に立ちたいと思ったからだ。
もうすぐ行くと遺跡が見えるだろうと話していた矢先、武装した男たちの集団が村人たちを襲ってきた。
「あっちに逃げたぞっ!」
予期せぬ襲撃を受け、村人たちは必死で逃げていた。
男たちの怒号が響く。
青年は身体に着いた赤いしぶきを振り払いながら、恐怖に慄いていた。
(ああっ……ルボシュさんが殺されたっ……)
自然が作り出した奇石の間を走り抜け、追手から逃げようとするが、逆に足音が近くなってくる。
(もうだめだっ……)
間近に足音が迫ってきた。
何者かが、青年の腕を掴む。
「——お前は……」
必死で逃げる青年を捕まえたのは、少し老けて人相も変わっていたが、東国の大戦で戦死した父——シャーウールだった。
十数年前、父は東国の大戦に傭兵として出稼ぎに行っていた。青年は大好きだった父の帰りを何年も待っていた。
そんなある日、父の戦死の知らせが届いた。
まだ子供だった青年は、悲しみに打ちひしがれていたのに。
もう死んだと思っていた父が、どうしてこんな所で……。
思いがけない再会に、お互い言葉を詰まらせる。
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