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学園編
噂の真相
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「まずは私から……私は、世良さんに頼まれて写真を撮って
手紙を書きました、ただそれだけです」
「手紙の文章も君が?」
「いいえ、私はただこう書いて、と言われた文章をそのまま書いただけです」
「なるほどね……君は世良先輩とどんな関係なの?」
「ただのクラスメイトです……」
「そう……それで、なんで百を狙ったの?」
「それは……」
彼女は黙り込んでしまった。
彼女からはこれ以上の情報は出ないだろうな、と思った私は
改めて世良先輩の方を向いた。
「では、世良先輩もお願いできますか」
「俺は、君が好きだって言ったでしょ?それだけ」
「なら普通に伝えたら良かったんじゃないですか~?まぁ、百には婚約者がいるので叶いませんけどね!」
「そう。だから、俺は婚約者と引き剥がすために手紙を出して脅した。さっき言ったよね?」
「じゃあ、あの噂も先輩が流したのですか?」
そう、手紙の犯人が先輩ならあの噂を流したのが先輩じゃなきゃおかしい。でも、先輩は違うと言った。
「噂?なんのことかな?」
「百が世良先輩に言い寄ってるって噂があるんです!しらばっくれても無駄です!」
「へぇ……残念だけど、それは本当に俺じゃないよ」
「まだそんな事を……!」
「あかり、いいよ。先輩はほんとの事言ってるの分かるから」
「百……わかった……」
「じゃあ、あの噂は誰が……」
「それは俺達が説明するよ」
「お兄様に玲央様!それに……九条院先輩……?」
どうしてここにお兄様達が……?
私達がここに来る前に、やることがあるって言っていたけれど……それって
九条院先輩を連れてくること?先輩も何か関係があるのだろうか、ダメだ
考えても全然分からない。
「お兄様たちが何故ここに……?」
「うーん、犯人を捕まえる為かな」
「犯人はここの二人で……」
「ううん、まだいたんだ。百に変な噂が流れていただろう?」
「はい……もしかして……!」
「そう、噂を流していたのがここにいる九条院君だ、そうだろ?」
「えぇ、そうです」
まさか……
九条院先輩がそんな事をしていたなんて……
でも、なんの為にこんな事をしたのか全く見当もつかない
私のことが嫌いだったから?それともまた別の理由が……? すると、九条院先輩は観念したかのように話し始めた。
「そこのバカに頼まれたんです。噂を流せってね……みんな俺の言う事をすぐ信じてくれて噂はすぐ広まりました」
「なんでそんな事を……」
「友人の頼みは断れないでしょう?」
そう言って九条院先輩は困ったように笑った。
確かに、友達に言われたら断りづらいかもしれない。
でも、だからと言ってこんなことをしていいはずがない……
「友人だから断れないのは分かりますけど、友人なら止めるべきじゃなかったのですか?」
「玲央様……そうですね。でもわ気持ちは分かります、私が同じ立場だったら同じことをしてしまうかもしれないです」
そう、これはあくまで可能性の話であって絶対ではない。
でも、もし私が先輩の立場だったらきっと同じようにすると思う。
「でも……それが許されることでは無いのはわかりますよね?」
「あぁ、本当にひどい事をしたと反省してます、ほら彼方も謝れ」
「本当にごめん……もう、近づかないと約束する」
「私はもう大丈夫ですから、顔を上げてください」
そう言うと、世良先輩はゆっくり頭を上げて私を見た。
その瞳には涙を浮かべていて、今にも泣き出しそうな顔をしていた。
そして、彼は震えながら口を開いた。
「ごめんね……この後は君の好きなようにしていいから」
世良先輩に謝罪された私は、彼の表情を見て胸が痛んだ。
本当は、すごく優しい人なんだって分かった。
「本当にもう大丈夫ですから、好きに……じゃあ、私と友達になってくれませんか」
「は?」
「百本気!?こんな事されたんだよ!?」
「まぁまぁ、確かに先輩のしたことは許されないかもしれないけど、友達になる
のに関係ないでしょ?」
「百がよく考えたことなら俺は止めないよ」
「俺も、でも忘れないでね?百の婚約者は俺だから」
「…………ありがとう」
「そうだ!最後に聞いていい?何で私を好きになったのですか?」
「それは……」
そんな話をして時間は流れていった、これからどうなるかわからないけれど とりあえず、これで一件落着なのかな?
手紙を書きました、ただそれだけです」
「手紙の文章も君が?」
「いいえ、私はただこう書いて、と言われた文章をそのまま書いただけです」
「なるほどね……君は世良先輩とどんな関係なの?」
「ただのクラスメイトです……」
「そう……それで、なんで百を狙ったの?」
「それは……」
彼女は黙り込んでしまった。
彼女からはこれ以上の情報は出ないだろうな、と思った私は
改めて世良先輩の方を向いた。
「では、世良先輩もお願いできますか」
「俺は、君が好きだって言ったでしょ?それだけ」
「なら普通に伝えたら良かったんじゃないですか~?まぁ、百には婚約者がいるので叶いませんけどね!」
「そう。だから、俺は婚約者と引き剥がすために手紙を出して脅した。さっき言ったよね?」
「じゃあ、あの噂も先輩が流したのですか?」
そう、手紙の犯人が先輩ならあの噂を流したのが先輩じゃなきゃおかしい。でも、先輩は違うと言った。
「噂?なんのことかな?」
「百が世良先輩に言い寄ってるって噂があるんです!しらばっくれても無駄です!」
「へぇ……残念だけど、それは本当に俺じゃないよ」
「まだそんな事を……!」
「あかり、いいよ。先輩はほんとの事言ってるの分かるから」
「百……わかった……」
「じゃあ、あの噂は誰が……」
「それは俺達が説明するよ」
「お兄様に玲央様!それに……九条院先輩……?」
どうしてここにお兄様達が……?
私達がここに来る前に、やることがあるって言っていたけれど……それって
九条院先輩を連れてくること?先輩も何か関係があるのだろうか、ダメだ
考えても全然分からない。
「お兄様たちが何故ここに……?」
「うーん、犯人を捕まえる為かな」
「犯人はここの二人で……」
「ううん、まだいたんだ。百に変な噂が流れていただろう?」
「はい……もしかして……!」
「そう、噂を流していたのがここにいる九条院君だ、そうだろ?」
「えぇ、そうです」
まさか……
九条院先輩がそんな事をしていたなんて……
でも、なんの為にこんな事をしたのか全く見当もつかない
私のことが嫌いだったから?それともまた別の理由が……? すると、九条院先輩は観念したかのように話し始めた。
「そこのバカに頼まれたんです。噂を流せってね……みんな俺の言う事をすぐ信じてくれて噂はすぐ広まりました」
「なんでそんな事を……」
「友人の頼みは断れないでしょう?」
そう言って九条院先輩は困ったように笑った。
確かに、友達に言われたら断りづらいかもしれない。
でも、だからと言ってこんなことをしていいはずがない……
「友人だから断れないのは分かりますけど、友人なら止めるべきじゃなかったのですか?」
「玲央様……そうですね。でもわ気持ちは分かります、私が同じ立場だったら同じことをしてしまうかもしれないです」
そう、これはあくまで可能性の話であって絶対ではない。
でも、もし私が先輩の立場だったらきっと同じようにすると思う。
「でも……それが許されることでは無いのはわかりますよね?」
「あぁ、本当にひどい事をしたと反省してます、ほら彼方も謝れ」
「本当にごめん……もう、近づかないと約束する」
「私はもう大丈夫ですから、顔を上げてください」
そう言うと、世良先輩はゆっくり頭を上げて私を見た。
その瞳には涙を浮かべていて、今にも泣き出しそうな顔をしていた。
そして、彼は震えながら口を開いた。
「ごめんね……この後は君の好きなようにしていいから」
世良先輩に謝罪された私は、彼の表情を見て胸が痛んだ。
本当は、すごく優しい人なんだって分かった。
「本当にもう大丈夫ですから、好きに……じゃあ、私と友達になってくれませんか」
「は?」
「百本気!?こんな事されたんだよ!?」
「まぁまぁ、確かに先輩のしたことは許されないかもしれないけど、友達になる
のに関係ないでしょ?」
「百がよく考えたことなら俺は止めないよ」
「俺も、でも忘れないでね?百の婚約者は俺だから」
「…………ありがとう」
「そうだ!最後に聞いていい?何で私を好きになったのですか?」
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