彼女と喧嘩したら乙女ゲーの悪役令嬢に転生しちゃいました!?

桜乃

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学園編

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四人で帰りながらこれからの事を話した、手紙の犯人をどうやって見つけるか?
とか、見つけたとしてどうするか?とか色々話し合った。
すると、あっという間に家の前まで着いた。
「ここが私の家です……って奏以外は来た事ありましたね」
「え?そうなの?俺が知らない間に……」
「まぁ~色々とあって…黙っててゴメンね?」
「別にいいけど、それより早く入らないの?」
「あっ!そうですね、行きましょうか」
そう言って私は三人を私の家へと招き入れた。
リビングへ行くと、そこにはソファーに座り本を読んでいるお兄様がいた。
私達が入って来るとお兄様は読んでいた本を閉じこちらを見た。
「おかえり、百。待ってたよ」
「ただいま戻りました、お兄様。」
「それで、話したいことって何かな?」
お兄様に促され、私は今までに起こったことを全て話した。
写真付きの手紙の事も、変な噂のことも、手紙の差出人の事も。
全部、包み隠さずお兄様に話した。
私が話している間、四人は何も言わず静かに聞いてくれた。
私が話し終わると、お兄様は顎に手を当て考え込んでいる様子だった。
やはり、お兄様も心配をかけてしまったのだろう……
申し訳ないな……
そう思っていると、お兄様は真剣な顔をしながら口を開いた。
「なるほどね……まさかそんな事になっているとは……」
「ごめんなさい……お兄様……」
「謝らなくていいよ、一人でよく頑張ったね」
「お兄様……」
「大丈夫だよ、俺に任せて」
「え……?」
「でも……私も何か手伝わせてください!!」
「駄目。百は女の子だし危ないからね、それに犯人は学園にいるはずでしょ?
それなら表立って動かない方がいいと思う」
お兄様は私に危険がない様に守ってくれるつもりらしい。
確かに、今の状態で動いても相手に警戒されるだけで意味はないかもしれない。
お兄様に言われた通り、大人しくしていた方が得策かもしれない。
だけど、このまま何もしないで待っているなんて出来ない。
だから、お兄様には悪いと思ったけれど私は自分で探すことにした。
まずはこの写真の人物を探す事から始めよう。
だけど……どうやって……
「百のその顔……一人でやるつもりなんだね?」
「そんな事……!」
「分かるよ、俺は百のお兄ちゃんだからね?でもさ、百の周りには沢山の
味方がいるでしょ?一人で抱え込まなくてもいいんだよ」
「あっ……」
「そうだよ!百!私も手伝うって言ったでしょ?」
「俺だって百の婚約者なんだからこれくらいはさせて欲しいな」
「まぁ……手伝うぐらいはしてやる」
「皆様……ありがとうございます……」
そうだ、私には見方がいてくれる……一人じゃないんだ……
皆がいればきっと大丈夫だ。

私にはこの人達がついてくれている。
心強い仲間が……
それから、私達はそれぞれ別れて行動することにした。
私達四人は学園の中での情報集め、私とあかりは生徒会入っているので
学園内の噂などは集めやすかった、一方奏と玲央様は男子内での噂や情報を集めてくれた、私達では話すことが難しいので、とても助かった。
そしてお兄様は……街中や貴族の人の話を聞いてくれると言ってくれた。
社交界や仕事で色んな人に会う機会があるであろうお兄様にしかできない事だった。皆に頼りっぱなしで情けないけど、今は皆に頼るしかない。
皆のおかげで、少しずつだけど犯人に近付いている気がする。
私達が集めた情報を照らし合わせていく、すると、ある共通点が見つかった。
私の噂を聞いた子達はみんな、赤髪の子から聞いたと言うのだ。
町でも赤い髪の子が何か怪しい動きをしているのを見たと言う人達もいたらしい。
「それが犯人なのでしょうか……?」
「どうだろう……でも、赤髪……か」
「お兄様?何か心当たりが?」
「いや、最近貴族の間で赤髪の女の子を見たら不幸が訪れると言う噂があるらしいんだ」
「それってもしかして……」
「関係あるかも、調べてみようか」
そして、お兄様は知り合いの貴族の方に連絡をして、赤髪の女の子について聞き込みをしてくれた。
すると、一人の方から有力な情報が得られた。
その方は赤髪の少女が街外れの廃墟に入って行くのを見かけたらしく、その子は 廃墟に入る前に誰かと連絡をとっていたという。
「よし、じゃあその廃墟とやらを見つける所だな」
「そうだね……!百、行こう!」
「わっ!お兄様と玲央様は?」
「俺たちはまだすることがあるから……ね?玲央くん」
「えぇ、奏二人の事頼むよ」
「わかった、ほら行くぞ」
「う、うん……!」
こうして私たちは、噂の廃墟を探すことになった。
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