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私と両親とお兄様
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あのデートから数日経った。
私は未だに、ベッドの上であの日の事を思い出しては悶える事を繰り返していた。
だっていくら人目がないからって外であんな事…
あぁ…思い出しただけで顔から火が出そう…
「…でも、私ほんとにこのまま玲央様と婚約していいのかな…」
それは、玲央様が嫌いになったとかではない…私が気になっているのは前世の
恋人の事なのだ。
「あかり…」
あかりの事は大好きだ、けれど玲央様の事もあかりと同じくらい好きになっている。
それはきっと…前の【小鳥遊百】が玲央様の事を好きだったから、と最初は思っていたが玲央様と過ごしていく内にその魅力にどんどんと惹かれていったのだ。前のあの世界にはきっともう戻れない、と言ってもやっぱり私は…
そんな事を考えているとトントンとドアがノックされ、「どうぞ」と返事を
返すと、メイドさんが顔を出した。
「どうかしましたか?」
「旦那様と奥様がお呼びです」
「お父様とお母様が?一体何の用かしら…分かりました、少ししたら行きます
と伝えてください」
私がそう言うとメイドさんは承知いたしました。と言って部屋から出ていった。
そう言えばこんな事前もあったような気がするな、なんて思いながら身だしなみを少し整えみんなが待っているあろうリビングへと向かった。
「お父様、お母様お待たせしました、あら?お兄様も?一体どうしたんですか?」
「まぁ、とりあえず座れ」
「はぁ…」
お父様にそう言われ私は椅子に腰かけた、私の前にはお父様とお母様が並んで座り、私の隣にはお兄様が腰かける。
しかし改めてお父様とお母様を見ると本当に私にそっくりだ。
お父様は私と同じ綺麗な金色の髪に綺麗なターコイズブルーの瞳。
一方お母様は綺麗な紫がかったシルバーの髪に私と同じガーネットの瞳。
私はお母様似だけれどお兄様はお父様似かな、なんて思いながら夢中で観察していたら、隣でお兄様がごほんっと咳払いし、こんな事考えてる場合じゃないと
我に返った、お兄様ありがとう。
「それで、話と言うのはなんですか?」
「あぁ…百は来年学園に行くつもりなんだよな?」
「はい、そのつもりですが」
「あのね、その学園行きをやめてほしいの…」
「えっ!?何故ですか!?」
まさかの提案に私は、勢いよく椅子から立ち上がり
、お母様の顔を見つめる。
「まぁ、落ち着け。百もあの噂を知っているだろう?」
「噂ですか…?」
それは多分玲央様から聞いたあの話だろう。
でも、それとこれのどこが関係あるのか分からず、首を傾げていると
「私が言うのもアレなのだが百は平民が嫌いだろう…?」
「だから百ちゃんが嫌な思いするくらいなら学園に行かない方がいいと思ったの」
「私、別に嫌いではありませんよ?」
「「えっ!?」」
私のその発言に周りの人間はみんな驚いただろう、だって今まで散々「庶民は…」とか、「汚らわしい」って言ってきたんだもの。
「確かに以前の私はその…あまり言いたくは無いのですが、嫌っていたのだと思います。けれど私も、もう16です。そんな事を言っていても何にもならない事を理解しましたし
それに、そんな子がいるなら私お友達になりたいんです!」
私は笑顔でそう答えると、両親はほっとした表情を浮かべた。
お兄様だけは複雑そうな表情をしていたが……あれ?何か変なこと言ったかな?
「そうか、もう大人になったんだな…それなら私はもう何も言わない。
学園生活を楽しむんだぞ」
「でも、辛くなったらすぐに私たちに言うんですよ?」
「ありがとうございます、でも大丈夫です!」
私の言葉を合図にその場は解散となり、部屋に帰ろうとしたところで
お兄様に声を掛けられた。
「百ちょっといい?」
「はい?なんでしょうか?」
「君ほんとに百?」
「えっと…おっしゃっている意味が…」
「いいや、百俺の部屋に来て」
「わ、分かりました……」
お兄様の言葉の意味がよく理解出来ず、戸惑いながらも彼の後をついていくのだった。
「で、どういう事なの?あんな事急に言うなんておかしいよ」
「あんな事って……嫌いじゃないって話ですか?」
「それ以外に何があるって言うの」
お兄様は、私の返答に呆れたようにため息をつくと、 私の肩を掴み真剣な眼差しを向けた。
「前の百はそんな事言う子じゃなかった、それがここ最近…そう百が倒れたあの日からまるで人が変わったようになった。君は一体誰なんだい?」
「だから私は百…」
「嘘、何か隠してるでしょ?父上や母上は騙せても俺は騙せないからね?」
「はぁ…お兄様には誤魔化せ無いのですね…今から話す事はきっと理解できないし
しなくても大丈夫です。なんなら私がおかしくなったと思ってくれても大丈夫です」
「分かった、でもこれだけは言っておく。何があったとしても俺は百のお兄ちゃんだから」
「……ありがとう」
私はすぅ…と深呼吸をして今までの事を話し始めた、お兄様に嫌われるかもと言う不安を抱えながら…
私は未だに、ベッドの上であの日の事を思い出しては悶える事を繰り返していた。
だっていくら人目がないからって外であんな事…
あぁ…思い出しただけで顔から火が出そう…
「…でも、私ほんとにこのまま玲央様と婚約していいのかな…」
それは、玲央様が嫌いになったとかではない…私が気になっているのは前世の
恋人の事なのだ。
「あかり…」
あかりの事は大好きだ、けれど玲央様の事もあかりと同じくらい好きになっている。
それはきっと…前の【小鳥遊百】が玲央様の事を好きだったから、と最初は思っていたが玲央様と過ごしていく内にその魅力にどんどんと惹かれていったのだ。前のあの世界にはきっともう戻れない、と言ってもやっぱり私は…
そんな事を考えているとトントンとドアがノックされ、「どうぞ」と返事を
返すと、メイドさんが顔を出した。
「どうかしましたか?」
「旦那様と奥様がお呼びです」
「お父様とお母様が?一体何の用かしら…分かりました、少ししたら行きます
と伝えてください」
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「まぁ、とりあえず座れ」
「はぁ…」
お父様にそう言われ私は椅子に腰かけた、私の前にはお父様とお母様が並んで座り、私の隣にはお兄様が腰かける。
しかし改めてお父様とお母様を見ると本当に私にそっくりだ。
お父様は私と同じ綺麗な金色の髪に綺麗なターコイズブルーの瞳。
一方お母様は綺麗な紫がかったシルバーの髪に私と同じガーネットの瞳。
私はお母様似だけれどお兄様はお父様似かな、なんて思いながら夢中で観察していたら、隣でお兄様がごほんっと咳払いし、こんな事考えてる場合じゃないと
我に返った、お兄様ありがとう。
「それで、話と言うのはなんですか?」
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「はい、そのつもりですが」
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「噂ですか…?」
それは多分玲央様から聞いたあの話だろう。
でも、それとこれのどこが関係あるのか分からず、首を傾げていると
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「だから百ちゃんが嫌な思いするくらいなら学園に行かない方がいいと思ったの」
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「「えっ!?」」
私のその発言に周りの人間はみんな驚いただろう、だって今まで散々「庶民は…」とか、「汚らわしい」って言ってきたんだもの。
「確かに以前の私はその…あまり言いたくは無いのですが、嫌っていたのだと思います。けれど私も、もう16です。そんな事を言っていても何にもならない事を理解しましたし
それに、そんな子がいるなら私お友達になりたいんです!」
私は笑顔でそう答えると、両親はほっとした表情を浮かべた。
お兄様だけは複雑そうな表情をしていたが……あれ?何か変なこと言ったかな?
「そうか、もう大人になったんだな…それなら私はもう何も言わない。
学園生活を楽しむんだぞ」
「でも、辛くなったらすぐに私たちに言うんですよ?」
「ありがとうございます、でも大丈夫です!」
私の言葉を合図にその場は解散となり、部屋に帰ろうとしたところで
お兄様に声を掛けられた。
「百ちょっといい?」
「はい?なんでしょうか?」
「君ほんとに百?」
「えっと…おっしゃっている意味が…」
「いいや、百俺の部屋に来て」
「わ、分かりました……」
お兄様の言葉の意味がよく理解出来ず、戸惑いながらも彼の後をついていくのだった。
「で、どういう事なの?あんな事急に言うなんておかしいよ」
「あんな事って……嫌いじゃないって話ですか?」
「それ以外に何があるって言うの」
お兄様は、私の返答に呆れたようにため息をつくと、 私の肩を掴み真剣な眼差しを向けた。
「前の百はそんな事言う子じゃなかった、それがここ最近…そう百が倒れたあの日からまるで人が変わったようになった。君は一体誰なんだい?」
「だから私は百…」
「嘘、何か隠してるでしょ?父上や母上は騙せても俺は騙せないからね?」
「はぁ…お兄様には誤魔化せ無いのですね…今から話す事はきっと理解できないし
しなくても大丈夫です。なんなら私がおかしくなったと思ってくれても大丈夫です」
「分かった、でもこれだけは言っておく。何があったとしても俺は百のお兄ちゃんだから」
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