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これが攻略対象達です
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「ふぅ…」
やっと落ち着いて一人になれた。
状況を整理すると、私は多分あの世界では後死んじゃってる。
そしてここはおそらく前世で見たゲームの世界、それもヒロインのライバル役である悪役令嬢に転生してしまったのだ。
ベッドから起き上がりドレッサーの鏡を見る、そこには少しウェーブのかかった金色の長い髪に、青い瞳の少女が映っていた。
私が動くと鏡の中の少女も動いて、あぁ、これが私なんだとすぐに理解した。
そして何より驚いたのがその鏡に映る少女と前世の私の姿が瓜二つだったのだ。
「そっくりってあかりは言ってたけど、こんなにそっくりだと少し気味が悪いな」
自分の顔を見ながらそんな事を呟いて苦笑する。
それよりも!私はヒロインと仲良し大作戦を成功させなければいけないのだ。
その為には私の覚えてる限りの事をノートに書き写していった。
まず、このゲームのヒロイン。
この子は庶民の女の子なんだけれど、魔法が使えると発覚して私が通う星彩学園に転入してきた。
ゲームだと私、つまり悪役令嬢の女の子がこの子が気に入らないと言う理由で意地悪をして最終的に
階段から突き落として…
「って!そんな事絶対しないんだから!」
ふん!と鼻息荒く決意を固める。
しかしそうなるとどうやって仲良くなればいいのか……
私の子の顔はどこからどう見ても悪役令嬢、そんな子と仲良くなんてしてくれるはずも
ないし、むしろ怖がらせてしまうだけな気がする。
「……って弱気になってちゃだめ!えっと…あとは…」
攻略対象達だ。
このゲームは所謂乙女ゲーム、つまりヒロインと恋をする男の子たちがいるのだ。
まずは、私の兄、小鳥遊由紀。
兄はイケメンで優しい、まさに乙女ゲームに出てくるような王子様だ。
だけどヒロインのルートに入るとなぜかヒロインに意地悪してしまうらしい。
「あのお兄様がねぇ…」
正直信じられないと言うのが本音だが、そうならないように回避しなくてはいけない。
まず、その事が起きるきっかけが、妹の私がかまってあげないと言う事らしい。
なので、兄とは極力話をしたり出かけたりすることにすれば、そういう事は起こらないはずだ。
「と言うかこんな事で意地悪って…お兄様ってもしかしてシスコン…?」
いやいや、そんな事はないよね? 次の攻略対象は……
学園で生徒会長をしている世良彼方。
この人の事はあまり聞いて無かったけれど、ヒロインが生徒会に入るのを進め
ヒロインが生徒会に入るとそれはもう妹のように可愛がるんだけど
やっぱりこの人も意地悪をするようで、このルートに入ったヒロインは
生徒会長の家に監禁まがいの事されたりストーカーされたりと散々な目に合うらしい。
「これ、ほんとに乙女ゲーなの…?」
そんな事を思いながら私はまたペンを走らせる。
次にクラスメイトで学級委員をしている柊奏。この人は確かヒロインの幼馴染でヒロインの事が好きだから ヒロインに近づく男はすべて排除したい的な思考の持ち主で
ヒロインが他の男性と親しくしているところを見ると 嫉妬に狂った表情になり、ヒロインにひどい言葉を浴びせたりする。
「これもダメじゃない!?なんだかヒロインが可哀想になってきたよ…」
うーん……これはヒロインに近づけたくないけど、幼馴染だって言うし……
「それでも関わらせないようにしなきゃ…」
そして最後は……
学園の王子様的存在の
九条院晴。
この人はなんと言ってもイケメンすぎる! とにかくイケメン! この人ルートに入ると、今まで優しく接してくれていたのに急に冷たくなって突き放される。
そしてヒロインの前から姿を消してそのままエンディングへ……
「…………って、それもう乙女ゲーじゃ無くない!?はぁ…なんだか頭痛くなってきた…」
頭を抱えながら私はまたため息をつく。
こんな人たちからどうやってヒロインを守ればいいんだろう、考えれば考えるほど分からなくなってくる。
でも、絶対にヒロインは幸せにする! だって女の子の悲しい顔は見たくないもん! そう心に決めて私はノートを閉じた。
ふぅ、と一息ついたところでトントンと扉をノックする音が聞こえた。
やっと落ち着いて一人になれた。
状況を整理すると、私は多分あの世界では後死んじゃってる。
そしてここはおそらく前世で見たゲームの世界、それもヒロインのライバル役である悪役令嬢に転生してしまったのだ。
ベッドから起き上がりドレッサーの鏡を見る、そこには少しウェーブのかかった金色の長い髪に、青い瞳の少女が映っていた。
私が動くと鏡の中の少女も動いて、あぁ、これが私なんだとすぐに理解した。
そして何より驚いたのがその鏡に映る少女と前世の私の姿が瓜二つだったのだ。
「そっくりってあかりは言ってたけど、こんなにそっくりだと少し気味が悪いな」
自分の顔を見ながらそんな事を呟いて苦笑する。
それよりも!私はヒロインと仲良し大作戦を成功させなければいけないのだ。
その為には私の覚えてる限りの事をノートに書き写していった。
まず、このゲームのヒロイン。
この子は庶民の女の子なんだけれど、魔法が使えると発覚して私が通う星彩学園に転入してきた。
ゲームだと私、つまり悪役令嬢の女の子がこの子が気に入らないと言う理由で意地悪をして最終的に
階段から突き落として…
「って!そんな事絶対しないんだから!」
ふん!と鼻息荒く決意を固める。
しかしそうなるとどうやって仲良くなればいいのか……
私の子の顔はどこからどう見ても悪役令嬢、そんな子と仲良くなんてしてくれるはずも
ないし、むしろ怖がらせてしまうだけな気がする。
「……って弱気になってちゃだめ!えっと…あとは…」
攻略対象達だ。
このゲームは所謂乙女ゲーム、つまりヒロインと恋をする男の子たちがいるのだ。
まずは、私の兄、小鳥遊由紀。
兄はイケメンで優しい、まさに乙女ゲームに出てくるような王子様だ。
だけどヒロインのルートに入るとなぜかヒロインに意地悪してしまうらしい。
「あのお兄様がねぇ…」
正直信じられないと言うのが本音だが、そうならないように回避しなくてはいけない。
まず、その事が起きるきっかけが、妹の私がかまってあげないと言う事らしい。
なので、兄とは極力話をしたり出かけたりすることにすれば、そういう事は起こらないはずだ。
「と言うかこんな事で意地悪って…お兄様ってもしかしてシスコン…?」
いやいや、そんな事はないよね? 次の攻略対象は……
学園で生徒会長をしている世良彼方。
この人の事はあまり聞いて無かったけれど、ヒロインが生徒会に入るのを進め
ヒロインが生徒会に入るとそれはもう妹のように可愛がるんだけど
やっぱりこの人も意地悪をするようで、このルートに入ったヒロインは
生徒会長の家に監禁まがいの事されたりストーカーされたりと散々な目に合うらしい。
「これ、ほんとに乙女ゲーなの…?」
そんな事を思いながら私はまたペンを走らせる。
次にクラスメイトで学級委員をしている柊奏。この人は確かヒロインの幼馴染でヒロインの事が好きだから ヒロインに近づく男はすべて排除したい的な思考の持ち主で
ヒロインが他の男性と親しくしているところを見ると 嫉妬に狂った表情になり、ヒロインにひどい言葉を浴びせたりする。
「これもダメじゃない!?なんだかヒロインが可哀想になってきたよ…」
うーん……これはヒロインに近づけたくないけど、幼馴染だって言うし……
「それでも関わらせないようにしなきゃ…」
そして最後は……
学園の王子様的存在の
九条院晴。
この人はなんと言ってもイケメンすぎる! とにかくイケメン! この人ルートに入ると、今まで優しく接してくれていたのに急に冷たくなって突き放される。
そしてヒロインの前から姿を消してそのままエンディングへ……
「…………って、それもう乙女ゲーじゃ無くない!?はぁ…なんだか頭痛くなってきた…」
頭を抱えながら私はまたため息をつく。
こんな人たちからどうやってヒロインを守ればいいんだろう、考えれば考えるほど分からなくなってくる。
でも、絶対にヒロインは幸せにする! だって女の子の悲しい顔は見たくないもん! そう心に決めて私はノートを閉じた。
ふぅ、と一息ついたところでトントンと扉をノックする音が聞こえた。
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