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沙羅の気持ち
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私の目の前では、ルカとウィル先生が楽しそうに話している。
そんな二人の姿を見ながら、私はさっきルカと話した事を思い出す。
ルカは……アマミヤさんの事を知らなかった、冷静な頭で考えれば
ルカがあんな事に関わっている筈が無いのに、やっぱりあの時の私は
どうかしてたんだ……あのまま、ルカの事を疑い、憎んでしまっていたら
そう考えるだけで、手が震えが止まらない。
「沙羅……大丈夫です、大丈夫」
「フィリス……うん、分かってる……」
フィリスが私の手の上に自分の手を重ね、優しく握ってくれる。
フィリスと手を繋いでいると、不思議と心が穏やかになっていく。
私はその手をぎゅっと握り返した後、小さく息を吐いた。
「もう大丈夫、ありがとうフィリス」
「いえ、気にしないでください。私はいつでも沙羅の味方ですから」
「私も……私も、何があってもフィリスの味方だからね」
「ありがとうございます、そう言ってもらえるなんて私は幸せ者です」
そんなやり取りを交わし、二人で笑い合う。
すると、私達の会話を聞いていたルカが不思議そうにこちらを見ていた。
「何だか……前にあった時より、お二人共仲良しに、なった?」
「えっ!?!!ま、前とそんなに変わらないと思うけれど……ね?フィリス」
「え、えぇ……」
フィリスは少し困ったよに、でも私の言葉に反応してくれた。
そして、私の近くに来て小さな声で、あの事言わないんですか?と聞いてきたので、まだ恥ずかしいから……と返事を返すと、フィリスは分かりましたと
納得して無さそうな顔で頷いてくれた。
「そうですか……私からは、お二人の距離が前より縮まったよな、そんな感じがしたのですが……」
うーん、と首を傾げて考え込むルカに、心の中でごめんね。と謝り
私は話題を変えようと、あ!と大きな声を出した。
すると、その声に釣られた皆が私の方を向いた……
どうしよう、何も考えてない……
そんな事で悩んでいたら、私の隣にいたフィリスが口を開いた。
「そう言えば、ルカの方の準備は順調ですか?」
「まだ、やらなくては沢山ありますが……一応順調、とだけ」
「それなら良かったです、私達もルカの力になれるよう色々頑張っているんですよ、ね?沙羅」
「う、うん!!最初は勉強大変だったけれど、今は少し楽しいって思えるようになったし……知ってた?ウィル先生って勉強教えるのすっごく上手なんだよ!」
フィリスの出してくれた話題に便乗するように、私はルカの目の前に身を乗り出し話を始める。
ウィル先生の事、勉強の事、学園での事……
アマミヤさんに出会った事や、生徒会での事
ルカに話したかった事が、次々に口から零れていく。
それをルカは嫌な顔をせず、うん……うんと頷いて聞いてくれた。
そんな私達のやり取りを、ウィル先生とアマミヤさんは微笑みながら見つめていて……
なんだか少し照れくさかったけれど、それと同時に嬉しく思った。
「ふぅ……なんだか私ばっかり話しちゃった……」
「ふふ、学園での沙羅の事が知れて良かったです、ね?ルーク」
「あぁ。……俺も、ここに居た時は色々な事が刺激的で楽しかったのをよく覚えている」
ふっ、と思い出し笑いを浮かべるルークに、ルカはくすくすと笑い 、確かにあの頃は楽しかったですね。なんて懐かしそうにルークの隣で呟いた。
「私……この学園に来れて良かったと思ってるよ」
私がそう言えば、皆は優しい笑みを浮かべていた。
そんな二人の姿を見ながら、私はさっきルカと話した事を思い出す。
ルカは……アマミヤさんの事を知らなかった、冷静な頭で考えれば
ルカがあんな事に関わっている筈が無いのに、やっぱりあの時の私は
どうかしてたんだ……あのまま、ルカの事を疑い、憎んでしまっていたら
そう考えるだけで、手が震えが止まらない。
「沙羅……大丈夫です、大丈夫」
「フィリス……うん、分かってる……」
フィリスが私の手の上に自分の手を重ね、優しく握ってくれる。
フィリスと手を繋いでいると、不思議と心が穏やかになっていく。
私はその手をぎゅっと握り返した後、小さく息を吐いた。
「もう大丈夫、ありがとうフィリス」
「いえ、気にしないでください。私はいつでも沙羅の味方ですから」
「私も……私も、何があってもフィリスの味方だからね」
「ありがとうございます、そう言ってもらえるなんて私は幸せ者です」
そんなやり取りを交わし、二人で笑い合う。
すると、私達の会話を聞いていたルカが不思議そうにこちらを見ていた。
「何だか……前にあった時より、お二人共仲良しに、なった?」
「えっ!?!!ま、前とそんなに変わらないと思うけれど……ね?フィリス」
「え、えぇ……」
フィリスは少し困ったよに、でも私の言葉に反応してくれた。
そして、私の近くに来て小さな声で、あの事言わないんですか?と聞いてきたので、まだ恥ずかしいから……と返事を返すと、フィリスは分かりましたと
納得して無さそうな顔で頷いてくれた。
「そうですか……私からは、お二人の距離が前より縮まったよな、そんな感じがしたのですが……」
うーん、と首を傾げて考え込むルカに、心の中でごめんね。と謝り
私は話題を変えようと、あ!と大きな声を出した。
すると、その声に釣られた皆が私の方を向いた……
どうしよう、何も考えてない……
そんな事で悩んでいたら、私の隣にいたフィリスが口を開いた。
「そう言えば、ルカの方の準備は順調ですか?」
「まだ、やらなくては沢山ありますが……一応順調、とだけ」
「それなら良かったです、私達もルカの力になれるよう色々頑張っているんですよ、ね?沙羅」
「う、うん!!最初は勉強大変だったけれど、今は少し楽しいって思えるようになったし……知ってた?ウィル先生って勉強教えるのすっごく上手なんだよ!」
フィリスの出してくれた話題に便乗するように、私はルカの目の前に身を乗り出し話を始める。
ウィル先生の事、勉強の事、学園での事……
アマミヤさんに出会った事や、生徒会での事
ルカに話したかった事が、次々に口から零れていく。
それをルカは嫌な顔をせず、うん……うんと頷いて聞いてくれた。
そんな私達のやり取りを、ウィル先生とアマミヤさんは微笑みながら見つめていて……
なんだか少し照れくさかったけれど、それと同時に嬉しく思った。
「ふぅ……なんだか私ばっかり話しちゃった……」
「ふふ、学園での沙羅の事が知れて良かったです、ね?ルーク」
「あぁ。……俺も、ここに居た時は色々な事が刺激的で楽しかったのをよく覚えている」
ふっ、と思い出し笑いを浮かべるルークに、ルカはくすくすと笑い 、確かにあの頃は楽しかったですね。なんて懐かしそうにルークの隣で呟いた。
「私……この学園に来れて良かったと思ってるよ」
私がそう言えば、皆は優しい笑みを浮かべていた。
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