244 / 320
アマミヤとの約束の日
しおりを挟む
あれから……数日が経ち、今日はアマミヤさんとの約束の日。
私とルークは、アマミヤさんのいる学園へと向かっていた。
「ちゃんと話せるでしょうか……」
そんな不安が心にのしかかり、私は俯いてしまう。
そんな私の手をそっと握ってくれたルークは、大丈夫だと言い、優しく微笑んでくれた。
「沙羅は……私に何かを伝えたいのでしょうか……」
「それは……本人に聞かないとわからないんじゃないか?」
ルークの言葉に私は小さく頷き、そうですねと呟く。
学園までは、あと少し……ふぅ、と息を吐いてから私は前を向いた。
*******
学園に着くと、校門の前に誰かが立っている事に気が付いた。
誰だろう、と近づいていくとそれは、アマミヤさんだった。
アマミヤさんは私を見ると駆け寄ってきて、ペコリと頭を下げてきた。
「アマミヤさん、お久しぶりです」
「お久しぶりです、聖女様。そちらは……」
「初めまして、ルークと申します。本日はありがとうございます」
そう言って、ルークはアマミヤさんに手を差し出した。
少し驚いた表情を見せた後、アマミヤさんはその手を取り握手を交わした。
「こちらこそ、わざわざ来ていただきありがとうございます」
そう言って微笑むアマミヤさん、私達は彼女の案内の元学園内へと入っていった。
***********
アマミヤさんの後を付いて行き、辿り着いた場所はアマミヤさんと初めて出会った場所、図書室だった。
「さぁ、どうぞ」
そう案内されて、私達は図書室の中へと入る。
図書室の一番奥の日当たりのいい席に案内され、私とルークはその席へと腰を下ろした。
少しすると、アマミヤさんは私達の向かい側に腰を下ろす。
そして……沈黙がしばらく続いた後、最初に口を開いたのはアマミヤさんだった。
「もう少ししたら、高木さん達も来るはずなので……ごめんなさい、図書室でお話だなんて
落ち着きませんよね……?」
申し訳なさそうな顔でそう言うアマミヤさんに、私はそんな事ないと首を横に振った。
そして、改めて彼女を見据える。
すると、彼女はふわりと微笑み返してくれた。
そうしていると……図書室の扉が開く音が耳に届き、扉の方に視線を向けた。
「あ、来たみたいですね……少し待っていてください」
アマミヤさんはそう言うと、扉の方へと歩いていく。
私は、耳を澄ましてアマミヤさん達の会話に聞き耳を立てた。
『アマミヤさん……遅くなってすいません……』
『いいえ、大丈夫ですよ』
『ルカは……?』
『もう来ていますよ、こっちです』
そんな会話を交わし、三人は私達の方へやって来る。
アマミヤさんは、三人は私の前の席に腰掛け、私は三人に視線を向ける。
「えっと……久しぶりだね……ルカ、ルーク……」
「えぇ、久しぶりね沙羅……それに、フィリスも」
「はい、お久しぶりですルカ、それにルークも」
フィリスはにっこりと笑い、私の言葉に返事をする。
そして、今度は沙羅の方へと視線を向けると、沙羅は緊張したような面持ちで 少し視線を彷徨わせた後、意を決したように私を見つめてきた。
その様子に、私はゴクリと唾を飲み込み、沙羅の言葉を待つ。
「あのね……ルカ……」
震えた声で、沙羅は話を切り出し始めた。
一体……どんな言葉を投げかけられるのだろうと不安になりながらも、私は沙羅をしっかりと見つめた。
私とルークは、アマミヤさんのいる学園へと向かっていた。
「ちゃんと話せるでしょうか……」
そんな不安が心にのしかかり、私は俯いてしまう。
そんな私の手をそっと握ってくれたルークは、大丈夫だと言い、優しく微笑んでくれた。
「沙羅は……私に何かを伝えたいのでしょうか……」
「それは……本人に聞かないとわからないんじゃないか?」
ルークの言葉に私は小さく頷き、そうですねと呟く。
学園までは、あと少し……ふぅ、と息を吐いてから私は前を向いた。
*******
学園に着くと、校門の前に誰かが立っている事に気が付いた。
誰だろう、と近づいていくとそれは、アマミヤさんだった。
アマミヤさんは私を見ると駆け寄ってきて、ペコリと頭を下げてきた。
「アマミヤさん、お久しぶりです」
「お久しぶりです、聖女様。そちらは……」
「初めまして、ルークと申します。本日はありがとうございます」
そう言って、ルークはアマミヤさんに手を差し出した。
少し驚いた表情を見せた後、アマミヤさんはその手を取り握手を交わした。
「こちらこそ、わざわざ来ていただきありがとうございます」
そう言って微笑むアマミヤさん、私達は彼女の案内の元学園内へと入っていった。
***********
アマミヤさんの後を付いて行き、辿り着いた場所はアマミヤさんと初めて出会った場所、図書室だった。
「さぁ、どうぞ」
そう案内されて、私達は図書室の中へと入る。
図書室の一番奥の日当たりのいい席に案内され、私とルークはその席へと腰を下ろした。
少しすると、アマミヤさんは私達の向かい側に腰を下ろす。
そして……沈黙がしばらく続いた後、最初に口を開いたのはアマミヤさんだった。
「もう少ししたら、高木さん達も来るはずなので……ごめんなさい、図書室でお話だなんて
落ち着きませんよね……?」
申し訳なさそうな顔でそう言うアマミヤさんに、私はそんな事ないと首を横に振った。
そして、改めて彼女を見据える。
すると、彼女はふわりと微笑み返してくれた。
そうしていると……図書室の扉が開く音が耳に届き、扉の方に視線を向けた。
「あ、来たみたいですね……少し待っていてください」
アマミヤさんはそう言うと、扉の方へと歩いていく。
私は、耳を澄ましてアマミヤさん達の会話に聞き耳を立てた。
『アマミヤさん……遅くなってすいません……』
『いいえ、大丈夫ですよ』
『ルカは……?』
『もう来ていますよ、こっちです』
そんな会話を交わし、三人は私達の方へやって来る。
アマミヤさんは、三人は私の前の席に腰掛け、私は三人に視線を向ける。
「えっと……久しぶりだね……ルカ、ルーク……」
「えぇ、久しぶりね沙羅……それに、フィリスも」
「はい、お久しぶりですルカ、それにルークも」
フィリスはにっこりと笑い、私の言葉に返事をする。
そして、今度は沙羅の方へと視線を向けると、沙羅は緊張したような面持ちで 少し視線を彷徨わせた後、意を決したように私を見つめてきた。
その様子に、私はゴクリと唾を飲み込み、沙羅の言葉を待つ。
「あのね……ルカ……」
震えた声で、沙羅は話を切り出し始めた。
一体……どんな言葉を投げかけられるのだろうと不安になりながらも、私は沙羅をしっかりと見つめた。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
151
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる