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お互いの気持ち
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「ルカ達上手くいってるかな~」
私の隣でエミリアが呟く。
私達は今、ルカの家を出てそれぞれの家に帰っている最中だ。
「上手くいっているといいですね……」
「ルカなら大丈夫だよ!それに、私達が心配しなくても、ルカ達はラブラブだから!ね?」
そう言って、フィリスに笑いかけるとフィリスもエミリアと同じようにクスクスと笑いながら頷いた。
改めて、この人達に出会えて本当に良かったと心から思う。
「あ!私この辺だから。今日は本当にありがとう!」
エミリアが手を振りながらそう言ってきたので、私達も笑顔で手を振り返す。
すると、エミリアはニヤニヤしながら私達に近づいて、小さな声で囁いた。
「二人も、ルカとルークみたいにラブラブになれるといいね?」
「えっ!?!??ちょっとエミリア!!」
「ふふっ、じゃ~ね~」
言いたい事だけ言って、エミリアは私達を置いて先に帰っていった。
私達は顔を赤くしてお互い見つめ合うと、恥ずかしくなって顔を逸らした。
すると、フィリスが私の手を握ってきた。
「フィリス!?」
「寮に帰るまで……繋いで
もいいですか?」
そう言ったフィリスの顔は、赤く染まっていた。私はそんなフィリスの手を握り返し微笑むと、二人は手を繋いで歩き出した。
寮までの道は凄く短く感じたけれど、この繋いだ手から伝わる熱はとても心地よかった。
「こうやってフィリスと帰るのってなんか新鮮な感じ」
フィリスの手をギュっと握り、笑顔でそう伝えるとフィリスも笑顔で返してくれた。
「こうやってルカと歩く事なんて、無かったですもんね」
「ねー元の世界でも、こんな風に帰れる友達っていなかったから
……なんか嬉しいな」
そう言って、私はまた笑顔でフィリスの顔を見ると、少し悲しそうな表情をしたフィリスの顔が目に入った。
そして、握り合っていた手を一旦離してフィリスは私に抱きついてきた。
「フィリス!?どうしたの?」
「…………今は私がいます、だからそんな顔しないでください」
「えっ……?」
「今の沙羅は……凄く悲しそうで、そんな沙羅を見るのは辛いです……」
フィリスはギュッと私を抱きしめながらそう言うと、私の事を離し
私の顔をじっと見つめた。
「私そんな顔してた……?」
「えぇ、とても悲しそうに見えました……私では力になれませんか……?」
私はそう言われて、なんだかとても申し訳ない気持ちになった。フィリスを心配させてしまった事と、そんな顔をさせてしまってる事に。
そんな気持ちを隠すように、私はにっこりと微笑んで口を開く。
「私はフィリスに凄く感謝してるんだよ?学園に来たばかりの頃……不安で一杯だった私を助けてくれたのはフィリスだし、一緒にいてくれて凄く心強いって思ってる」
私はそう言ってフィリスの手を握り返す。
そして、少し屈んでからフィリスの顔に自分の顔を近づける。
お互いの吐息が感じられる距離まで……
すると、フィリスは悲しそうな表情を浮かべ、私から目を逸らした。
「そんな……最初の頃の私なんて沙羅の才能に嫉妬して
酷い態度だったのに……」
「そんな事無い!フィリスはいつでも優しかったよ。だから、私はここまでこれたんだと思うの」
そして、私はフィリスのおでこに自分のおでこをくっつけて微笑む。
すると、フィリスも私の目をジッと見つめる。
暫く見つめ合った後、私達はお互いに笑い出した。
私の隣でエミリアが呟く。
私達は今、ルカの家を出てそれぞれの家に帰っている最中だ。
「上手くいっているといいですね……」
「ルカなら大丈夫だよ!それに、私達が心配しなくても、ルカ達はラブラブだから!ね?」
そう言って、フィリスに笑いかけるとフィリスもエミリアと同じようにクスクスと笑いながら頷いた。
改めて、この人達に出会えて本当に良かったと心から思う。
「あ!私この辺だから。今日は本当にありがとう!」
エミリアが手を振りながらそう言ってきたので、私達も笑顔で手を振り返す。
すると、エミリアはニヤニヤしながら私達に近づいて、小さな声で囁いた。
「二人も、ルカとルークみたいにラブラブになれるといいね?」
「えっ!?!??ちょっとエミリア!!」
「ふふっ、じゃ~ね~」
言いたい事だけ言って、エミリアは私達を置いて先に帰っていった。
私達は顔を赤くしてお互い見つめ合うと、恥ずかしくなって顔を逸らした。
すると、フィリスが私の手を握ってきた。
「フィリス!?」
「寮に帰るまで……繋いで
もいいですか?」
そう言ったフィリスの顔は、赤く染まっていた。私はそんなフィリスの手を握り返し微笑むと、二人は手を繋いで歩き出した。
寮までの道は凄く短く感じたけれど、この繋いだ手から伝わる熱はとても心地よかった。
「こうやってフィリスと帰るのってなんか新鮮な感じ」
フィリスの手をギュっと握り、笑顔でそう伝えるとフィリスも笑顔で返してくれた。
「こうやってルカと歩く事なんて、無かったですもんね」
「ねー元の世界でも、こんな風に帰れる友達っていなかったから
……なんか嬉しいな」
そう言って、私はまた笑顔でフィリスの顔を見ると、少し悲しそうな表情をしたフィリスの顔が目に入った。
そして、握り合っていた手を一旦離してフィリスは私に抱きついてきた。
「フィリス!?どうしたの?」
「…………今は私がいます、だからそんな顔しないでください」
「えっ……?」
「今の沙羅は……凄く悲しそうで、そんな沙羅を見るのは辛いです……」
フィリスはギュッと私を抱きしめながらそう言うと、私の事を離し
私の顔をじっと見つめた。
「私そんな顔してた……?」
「えぇ、とても悲しそうに見えました……私では力になれませんか……?」
私はそう言われて、なんだかとても申し訳ない気持ちになった。フィリスを心配させてしまった事と、そんな顔をさせてしまってる事に。
そんな気持ちを隠すように、私はにっこりと微笑んで口を開く。
「私はフィリスに凄く感謝してるんだよ?学園に来たばかりの頃……不安で一杯だった私を助けてくれたのはフィリスだし、一緒にいてくれて凄く心強いって思ってる」
私はそう言ってフィリスの手を握り返す。
そして、少し屈んでからフィリスの顔に自分の顔を近づける。
お互いの吐息が感じられる距離まで……
すると、フィリスは悲しそうな表情を浮かべ、私から目を逸らした。
「そんな……最初の頃の私なんて沙羅の才能に嫉妬して
酷い態度だったのに……」
「そんな事無い!フィリスはいつでも優しかったよ。だから、私はここまでこれたんだと思うの」
そして、私はフィリスのおでこに自分のおでこをくっつけて微笑む。
すると、フィリスも私の目をジッと見つめる。
暫く見つめ合った後、私達はお互いに笑い出した。
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