若い聖女が現れたから私はお役御免！？それならこっちから婚約破棄します！ ～今更私の力に気づいて戻ってきてと言ってももう遅いです～

パーティーの仕上げ

「さぁ、二人とも起きてください、朝ですよ！」
まだベッドで眠っている沙羅とフィリスを揺すって起こす。
沙羅は、ゆっくりと目を開いて眠そうに目を擦りながら私を見る。
フィリスの方はというと、布団を被りなおしてまた寝ようとしている。
このままでは二度寝してしまうと感じた私は、さっきよりも強めにフィリスの
事を揺さぶり起こす。
すると、フィリスは唸りながら布団を被り直したが今度は容赦なく剥ぐと フィリスは観念したかのように起き上がる。
「おはようございます、フィリス」
「…………おはようございます……」
「さぁ、今日はパーティーの当日、急いで最後の仕上げを
しますよ！」
私がそう言うと、はーい。という気の抜けた返事が
聞こえ私は思わず笑ってしまう。
朝食後、私は沙羅とフィリスとエミリアを応接間へと案内し今日の予定を伝える。
「私と沙羅で料理の仕上げ、フィリスとエミリアが飾り付けの仕上げ……大丈夫かしら？」
「うん、おっけー！」
「私も大丈夫だよ」
「私も大丈夫です！」
三人とも、やる気満々で安心した私は、皆に頑張りましょうね！と言うと 皆もそれに同調してくれた。
それから私達は、お互いの担当の作業に取り掛かった。
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私達は、まずキッチンへと向かい、食事の仕上げに取り掛かる。
ほとんどの準備は昨日の内に出来ているから、盛り付けとか簡単な物ばかりで、そこまで時間はかからなかった。
「沙羅、こっちのお料理並べてきてもらっていいですか？」
「うん！任せて！」
「ありがとうございます、じゃあお願いしますね」
「は～い」
そう言って沙羅は、料理の乗ったお皿をテーブルの上へと運んで行った。
その間に私は、オーブン料理の仕上げに入った。
オーブンを開け、オーブンの中に下味を付けたチキンを並べて 焼き始める。
しばらくすると香ばしい匂いが、キッチンの中に立ち込める。
匂いに誘われるようにして、料理を並べに行ったはずの沙羅がこちらにやって来てチキンをじっと見つめていた。
「美味しそう……」
「まだ、食べちゃダメよ？」
「わ、分かってるって……！」
「冗談ですよ、それよりちゃんと並べられましたか？」
「うん！ばっちり！あっちの二人も大体飾りつけは終わったって言ってたよ」
「分かりました、時間まであと少ししかありませんし……少し急ぎましょう」
私がそう言うと、沙羅は笑顔でうん。と一言返事しお皿を運んで行った。
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「出来た！後は、これをお皿に飾り付けて……」
私は、そう言ってチキンを綺麗に盛り付けていく。
その他のオーブン料理も丁度出来上がり、テーブルには豪勢な料理がずらりと並んでいる。
後は、これを並べれば……私は満足そうに頷きながら最後の仕上げをし
パーティーの準備は完了した。
「皆さんお疲れさま、おかげで無事に間に合いました」
「ううん！私も凄く楽しかったから」
「私も！後はルークが来るだけだね？」
「えぇ、何だか緊張してきました……」
これで後は、ルークがこの家に来るのを待つだけになった。