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フィリスの為に
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授業も終わり、私は一人寮に向かっていた。
フィリスに一緒に帰ろうと誘ってみたけれど、今日は一人で色々と考えたいからと断られてしまった。
「はぁ~これからどうしようかな……」
なんて、独り言を呟きながら歩く。
犯人を見つけると決めたのはいいけれど、情報が無さすぎるし
そもそも、私がフィリスの周りの事を知らなすぎる………
「でも、私がフィリスに色々と聞くのは流石に失礼な気がするし……」
色々と考えてみるけれど、中々いい案は浮かばなかった。
そんな事を考えていたら、いつの間にか自分の部屋の前に着いていた。
部屋に入り、鞄を机の上に置くと、ベッドに倒れこみ、目を閉じてフィリスの事を考える。
「私ってフィリスの事を全然知らないんだな……」
と改めて実感したと同時に、フィリスも私の事を知らないんだな、とそう思った。お互いにもっと相手の事を知れていたら……
そんな事を考えてしまう。
「今度フィリスに私の事を話そう、この世界に来てからとこの世界に来る前の事を……そうだ、さっきルカから連絡が来ていたんだっけ」
がばっとベッドから飛び起き、机の上に置いてあった鞄からスマホを取り出し
画面を見るとそこにはルカからのメッセージが表示されていた。
メッセージの内容は、お話したい事があるから今度のお休みに会えないか?といった内容だった。
ここ数日、私の周りで色々とあったせいか、ルカ達が帰って来てから電話どころかメッセージすら送っていなかった。
会ったら色々なお話とか聞けるんだろうな、そう思ったけれど、正直今はルカと話す気分では無くて……今回は断ろう、そう思った時
ふっと、ルカなら何か分かる事あるかもしれない……とそんな考えが頭をよぎった。
「聞いてみるだけなら……でも、フィリスの事は隠しておいた方がいいよね」
そうと決まれば、すぐに返事をしないと、と思い 返信を打ち込む。
分かった、"もちろん大丈夫だよ!楽しみにしてるね!”と打ち込んで送信ボタンを押すとすぐに返事が来た、内容はありがとうございます、と一言だけだったけれど何だか嬉しかった。
「さて、ルカに返事を返したし……フィリスにも一言送っておこう」
今日は色々ありがとう、”ちょっと話したい事があるから明日のお昼大丈夫かな?”とだけ書き送信ボタンを押した。
「よしっ!これで大丈夫かな、流石にメッセージだけで許可取るわけにはいかなもんねぇ……」
そんな事を呟きながら、私は明日の準備をする為に机に向かった。
明日の授業は小テストをすると告知されていたのでその勉強と、あとは教科書の予習もやっておかないと……。
そう思い、私は勉強道具を取り出すと、黙々と勉強を始めた。
それから数時間、勉強に集中しているとピコンっとスマホが鳴った。
慌てて確認すると、相手はフィリスからでただ一言”分かりました”とだけ書かれていた。
「よかった……明日のお昼かぁ……ちゃんと話せるといいんだけど」
私は小さく息をつくと、勉強を再開した。
次の日、私は朝早くに教室に行き勉強をしていた。
今日は小テストだからしっかり勉強しておかないと……
と、気合を入れて勉強をしていると、ガラっと扉が開く音が聞こえ、そっちに顔を向けるとフィリスが立っていた。
「あら?今日も早いのね」
「うん!今日はテストがあるからね~」
そんな会話をしながら、フィリスは自分の席に着いた。
「そう言えば昨日のメッセージの話って……」
「それはお昼になったら話すね!」
そう言うと、フィリスはそう……とだけ言って、鞄の中身を出し始めた。
お昼かぁ……ちゃんとお話し出来るといいんだけれど……
そんな事を思いながら、私はノートに視線を落とした。
フィリスに一緒に帰ろうと誘ってみたけれど、今日は一人で色々と考えたいからと断られてしまった。
「はぁ~これからどうしようかな……」
なんて、独り言を呟きながら歩く。
犯人を見つけると決めたのはいいけれど、情報が無さすぎるし
そもそも、私がフィリスの周りの事を知らなすぎる………
「でも、私がフィリスに色々と聞くのは流石に失礼な気がするし……」
色々と考えてみるけれど、中々いい案は浮かばなかった。
そんな事を考えていたら、いつの間にか自分の部屋の前に着いていた。
部屋に入り、鞄を机の上に置くと、ベッドに倒れこみ、目を閉じてフィリスの事を考える。
「私ってフィリスの事を全然知らないんだな……」
と改めて実感したと同時に、フィリスも私の事を知らないんだな、とそう思った。お互いにもっと相手の事を知れていたら……
そんな事を考えてしまう。
「今度フィリスに私の事を話そう、この世界に来てからとこの世界に来る前の事を……そうだ、さっきルカから連絡が来ていたんだっけ」
がばっとベッドから飛び起き、机の上に置いてあった鞄からスマホを取り出し
画面を見るとそこにはルカからのメッセージが表示されていた。
メッセージの内容は、お話したい事があるから今度のお休みに会えないか?といった内容だった。
ここ数日、私の周りで色々とあったせいか、ルカ達が帰って来てから電話どころかメッセージすら送っていなかった。
会ったら色々なお話とか聞けるんだろうな、そう思ったけれど、正直今はルカと話す気分では無くて……今回は断ろう、そう思った時
ふっと、ルカなら何か分かる事あるかもしれない……とそんな考えが頭をよぎった。
「聞いてみるだけなら……でも、フィリスの事は隠しておいた方がいいよね」
そうと決まれば、すぐに返事をしないと、と思い 返信を打ち込む。
分かった、"もちろん大丈夫だよ!楽しみにしてるね!”と打ち込んで送信ボタンを押すとすぐに返事が来た、内容はありがとうございます、と一言だけだったけれど何だか嬉しかった。
「さて、ルカに返事を返したし……フィリスにも一言送っておこう」
今日は色々ありがとう、”ちょっと話したい事があるから明日のお昼大丈夫かな?”とだけ書き送信ボタンを押した。
「よしっ!これで大丈夫かな、流石にメッセージだけで許可取るわけにはいかなもんねぇ……」
そんな事を呟きながら、私は明日の準備をする為に机に向かった。
明日の授業は小テストをすると告知されていたのでその勉強と、あとは教科書の予習もやっておかないと……。
そう思い、私は勉強道具を取り出すと、黙々と勉強を始めた。
それから数時間、勉強に集中しているとピコンっとスマホが鳴った。
慌てて確認すると、相手はフィリスからでただ一言”分かりました”とだけ書かれていた。
「よかった……明日のお昼かぁ……ちゃんと話せるといいんだけど」
私は小さく息をつくと、勉強を再開した。
次の日、私は朝早くに教室に行き勉強をしていた。
今日は小テストだからしっかり勉強しておかないと……
と、気合を入れて勉強をしていると、ガラっと扉が開く音が聞こえ、そっちに顔を向けるとフィリスが立っていた。
「あら?今日も早いのね」
「うん!今日はテストがあるからね~」
そんな会話をしながら、フィリスは自分の席に着いた。
「そう言えば昨日のメッセージの話って……」
「それはお昼になったら話すね!」
そう言うと、フィリスはそう……とだけ言って、鞄の中身を出し始めた。
お昼かぁ……ちゃんとお話し出来るといいんだけれど……
そんな事を思いながら、私はノートに視線を落とした。
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