52 / 320
心配事
しおりを挟む
「北の国か……」
家に帰り、ルークと話した事を思い出す。
私も、あの国の事は噂とか御伽噺で知っているけれど……
本当に、あの国に手掛かりがあるんだろうか?
正直、罠なんじゃないかって思ってしまうけれど、行ってみないと分からないし……
「でも、今更行かないっていう訳にもいかないもんね」
ふぅ、息を吐き心を落ち着かせる。
大丈夫……きっと成功させる。
「それより、週末は沙羅と会えるのか~楽しみだな~」
どんな話をしようとか、色々考えていたら、ワクワクが止まらなくなってきてニヤニヤしてしまう。
やっぱり友達に会うのは楽しい。
けれど、ムルの事とか、北の国の事とか
秘密にしなければならない事が沢山ある。
もし、沙羅とルカにバレてしまったら、二人を危険な目に合わせてしまうから……
いつか、全部解決したら皆に本当の事を話せる日が来るのかな?
ううん、こんな話二人にはするべきではないだろう……
どうか、誰も傷付きませんように……
私は心の中で祈りながら、窓の外を眺めた。
*****
「はぁ~楽しみだな~」
ルカとの電話を切り、ベッドの上に寝転がる。
学園に入って、初めて自由に過ごせる週末、私がしたい事はもう
決まってた。
それは……みんなと会って遊びに行くこと!
だって、この学園に来てからずっと忙しくて全然みんなとお話が
出来なかったから。特に、最近だとルークとエミリアも忙しいみたいでなかなかお話しできなかったし……
「早く会いたいな~フィリスさんの事も話したいし……」
けれど、少しだけ引っ掛かることがあった。
それは、電話越しのルカの声……元気がない感じがしたのだ。
いや、元気がないと言うか……疲れているような声だった。
もしかして、体調が悪いのかと思って聞いてみたけど、大丈夫の一点張りだったし……
「無理してないといいんだけど……」
まぁ、あのルカが無茶をするとは思えないし大丈夫だと思うけれど……
そんな事を考えていたら、あっという間に時間が過ぎて行った。
時計を見ると、時刻は既に22時を過ぎていた。
明日は早いし、明日は早いし、そろそろ眠ろうかな……と思った時部屋の扉がノックされた。
こんな時間に誰だろうと、私は疑問に思いながらドアを開けるとそこには……
「フィリスさん!こんな時間にどうしたの?」
「夜分遅くに申し訳ございません。実は、少しお願いがありまして……」
私は、少し驚いた。まさか、フィリスさんがこんな時間に私の部屋に訪ねてくるなんて思ってもいなかったから。
それに、お願いってなんだろう……?
「お願い?いいよ~なんでも言って?」
私は笑顔でそう言った。
すると、フィリスさんはホッとした表情で私を見つめてきた。
「週末、私と一緒に来て欲しい所があります」
「えっ……?」
「もしかして、何か予定がありましたでしょうか……?」
突然の事に、私は戸惑ってしまった。
週末は、皆と久しぶりに会える日で……
でも、フィリスさんの誘いを断る事も出来ないし……
しょうがない、ここは正直に話してみよう。
そう思った私は、フィリスさんに話すことにした。
事情を話すと、フィリスさんは真剣な顔で考え始めた。
そして暫くして口を開いたかと思うと……
とんでもない事を言ってきたのだった。
「では、私も聖女様に会わせて頂けないですか……?」
家に帰り、ルークと話した事を思い出す。
私も、あの国の事は噂とか御伽噺で知っているけれど……
本当に、あの国に手掛かりがあるんだろうか?
正直、罠なんじゃないかって思ってしまうけれど、行ってみないと分からないし……
「でも、今更行かないっていう訳にもいかないもんね」
ふぅ、息を吐き心を落ち着かせる。
大丈夫……きっと成功させる。
「それより、週末は沙羅と会えるのか~楽しみだな~」
どんな話をしようとか、色々考えていたら、ワクワクが止まらなくなってきてニヤニヤしてしまう。
やっぱり友達に会うのは楽しい。
けれど、ムルの事とか、北の国の事とか
秘密にしなければならない事が沢山ある。
もし、沙羅とルカにバレてしまったら、二人を危険な目に合わせてしまうから……
いつか、全部解決したら皆に本当の事を話せる日が来るのかな?
ううん、こんな話二人にはするべきではないだろう……
どうか、誰も傷付きませんように……
私は心の中で祈りながら、窓の外を眺めた。
*****
「はぁ~楽しみだな~」
ルカとの電話を切り、ベッドの上に寝転がる。
学園に入って、初めて自由に過ごせる週末、私がしたい事はもう
決まってた。
それは……みんなと会って遊びに行くこと!
だって、この学園に来てからずっと忙しくて全然みんなとお話が
出来なかったから。特に、最近だとルークとエミリアも忙しいみたいでなかなかお話しできなかったし……
「早く会いたいな~フィリスさんの事も話したいし……」
けれど、少しだけ引っ掛かることがあった。
それは、電話越しのルカの声……元気がない感じがしたのだ。
いや、元気がないと言うか……疲れているような声だった。
もしかして、体調が悪いのかと思って聞いてみたけど、大丈夫の一点張りだったし……
「無理してないといいんだけど……」
まぁ、あのルカが無茶をするとは思えないし大丈夫だと思うけれど……
そんな事を考えていたら、あっという間に時間が過ぎて行った。
時計を見ると、時刻は既に22時を過ぎていた。
明日は早いし、明日は早いし、そろそろ眠ろうかな……と思った時部屋の扉がノックされた。
こんな時間に誰だろうと、私は疑問に思いながらドアを開けるとそこには……
「フィリスさん!こんな時間にどうしたの?」
「夜分遅くに申し訳ございません。実は、少しお願いがありまして……」
私は、少し驚いた。まさか、フィリスさんがこんな時間に私の部屋に訪ねてくるなんて思ってもいなかったから。
それに、お願いってなんだろう……?
「お願い?いいよ~なんでも言って?」
私は笑顔でそう言った。
すると、フィリスさんはホッとした表情で私を見つめてきた。
「週末、私と一緒に来て欲しい所があります」
「えっ……?」
「もしかして、何か予定がありましたでしょうか……?」
突然の事に、私は戸惑ってしまった。
週末は、皆と久しぶりに会える日で……
でも、フィリスさんの誘いを断る事も出来ないし……
しょうがない、ここは正直に話してみよう。
そう思った私は、フィリスさんに話すことにした。
事情を話すと、フィリスさんは真剣な顔で考え始めた。
そして暫くして口を開いたかと思うと……
とんでもない事を言ってきたのだった。
「では、私も聖女様に会わせて頂けないですか……?」
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
151
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる