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魔法の練習

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「ルーカ!遊びに来たよ~ってあれ?」
「あら、エミリアいいとこにきた」
沙羅と勉強をしていると、エミリアがやってきた。
エミリアは、私達が勉強している所を不思議そうな顔で見ている。
ちょうど良かった、この子に頼みたいことがあったのだ。
「エミリア、この子に勉強を教えてあげてくれない?」
「私が?別にいいよ~」
「えっ!?エミリアが!?」
「そうよ。、こう見えてこの子とっても優秀なの」
私はそう言ってエミリアをを褒めると、沙羅は照れ臭そうにしている。
実際、頭も良いし、運動神経もいい、それに可愛い。
本人の性格がこんな感じだから良く思われない事もあるけど、私は凄く良い子だと思う。
「じゃあ、改めて始めましょうか」
「うん!」
「よろしくお願いします……!!」
こうして、2人の勉強会が始まった。
勉強は順調に進み、エミリアは沙羅の質問に対して丁寧に答えている。
私はその様子を見ながら、他の勉強の準備を進める。
2人は楽しそうに話していて、とても仲良さそうで、この二人がここまで
仲良くなれて良かったな、と微笑ましく見ていた。
それから数時間後……
沙羅は、やっと休憩することが出来たのか、ぐったりと机に突っ伏していた。
かなり集中してやっていたので疲れたんだろう。
私は用意しておいたお茶を持って、二人の前に座る。
「二人ともお疲れ様、お勉強の方はどう?」
「うーん……難しいかな……」
「沙羅は飲み込みがいいし、このまま頑張ればすぐ覚えられると思うよ!」
沙羅は、そうかなぁと不安そうだったが、エミリアが大丈夫!と言うと、頑張ってみるとやる気を見せていた。
私は、沙羅の頭を撫でながら、これからは分からないことがあれば、私達に何でも聞いてねと言うと、沙羅はありがとうございます。と笑顔を見せた。
「さて、もう少し休憩したら魔法のお勉強を始めましょうか」
「は、はい!」
「ルカは厳しいよ~頑張って!」
「えっ!?そうなの……?」
「こら!そんな事ないわ、安心して」
そんな会話をしながら、3人で笑い合う。
本当に、楽しくて幸せな時間だ。
ずっと、こんな日々が続けばいいのに……
私は、そう思いながら窓の外を見る。
「さて、そろそろ魔法のお勉強を始めましょうか」
「はい!よろしくお願いします!」
「じゃあまずは昨日のおさらいから」
そう言って私は、沙羅に魔法の基礎について教えていく。
魔力を感じ取る事から始めて、次に自分の中に流れている力を感じる。
それが出来たら、今度はそれを身体全体に巡らせるようにイメージする。
すると、身体の中に温かいものが流れてくる。
これが、魔力の流れだ。
「うん、昨日より良くなってる」
「ほんと?」
「うん、じゃあ今日はもう少しステップアップしてみましょうか」
次は魔法を使うための呪文を唱えて、魔法を発動させる。
魔法は、呪文を唱える事で発動し始めて使う事ができる。
「では、まず基本の魔法から」
「基本?どんな魔法なの?」
「風を起こす魔法よ。一番簡単だから誰でも出来るはずだけれど」
私がそこまで言うと、沙羅はキラキラした目でこちらを見つめていた。
私も、まさかそんな目を向けられるとは思っていなかったので、少し驚いてしまった。沙羅は、早く!と急かすような視線を送ってくる。
私はそんな沙羅を見てクスッと笑うと、沙羅に向かって手を差し出す。
「じゃあ、やってみましょうか。"ウィンド"」
私がそう唱えると、私の足元で竜巻が起った。沙羅はその光景に感動したようで、すごい!っと叫んでいた。
そんなに喜ばれるなんて思ってなかったから、ちょっと恥ずかしかったけれど、沙羅が喜んでくれて良かった。
「じゃあ、沙羅もやってみましょうか」
「うん!"ウィンド"……あれ?」
「もう一回、集中して……」
「"ウィンド"!」
沙羅がそう唱えるが、風が起こることはなかった。
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