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第11章 戦争

16 4か国会議

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 西側諸国との戦争が決定した3日後、テレスフィリアの会議室には俺を始めコルマベイント王、ブリザリア女王、ウルベキナ王の4国首脳が集まっていた。

「これより、西側諸国連合軍との戦についての会議を行います。まずは、我が国よりのご報告をいたします」

 そう宣言したのはジマリートだ。ジマリートはこの国の議長ではあるが、それは同時に宰相の立場にあるためにこのような場合の司会進行を行ってもらう。これまでのことを考えてもいろいろジマリートに任せすぎている気もするが、これが今現在のジマリートの立場であり、いずれ任期を終えたら別の議員がその立場になることが分かっているからか、特にこれについての苦情が出たことはない。

「……以上のことから、残念ながら交渉は決裂し開戦となりました」

 いろいろ考えているうちにジマリートの説明が終了した。

「交渉の際に使者を出していただいたにもかかわらず、このような事態となり申し訳ない」

 3国には西側諸国との交渉役として使者を送ってもらった。しかし結局開戦となってしまった。

「また、今しがた説明にもあった通り、相手は教会もかかわっています」
「ふむ、我も姉より聞き及んでおる。教皇聖下が変わったと、しかし、まさかそのようになっておるとはな」
「はい、実はそのことについてですが、どうも教会は私の伯母に対して兵を向けたようでして、もちろんその前に我が国にて保護しておりますので問題はありませんでしたが」
「そのようなことが、それは僥倖でしたね」
「ええ、幸いでした。しかし、コルマベイント王、貴殿の姉君であらせられるアリシエーラ枢機卿についてですが」
「ふむ、確か姉は貴殿の伯母殿とともに貴殿を擁護したのであったな」
「はい、その結果として教会が何かをする可能性があります」
「であろうな」

 アリシエーラ枢機卿は伯母さんとともに、俺についての保証をしてくれている。そしてそれを多くの枢機卿が聞いており、当然あの場には現在の教皇もいたことであろう。また、伯母さんと枢機卿はハッシュテル語(神の言葉)を習得しておりキリエルタの残した真実を知ることが出来る人物たちでもある。このことは現在の教会にとっては好ましいものではないだろう。

「そこで、アリシエーラ枢機卿もまたこちらで保護したいと考えておりますが、いかがでしょう」
「ふむ、1つ聞くがここは戦地となるのであろう、その安全性はどうなっておる」

 俺の提案を受けたコルマベイント王は尤もなことを聞いてきた。そりゃぁ、これから戦争をしようとしている国の街が安全であるとは思はない。

「それに関しては問題ありません。現在我が国には結界が張られております。それを打ち破ることはそう簡単ではありません」
「しかし、相手方には大賢者がいるのでは?」

 ウルベキナ王の質問だ。

「ええ、確かに大賢者がおり、大賢者の攻撃であれば結界は破られます」
「それでは安全というわけではないのでは?」
「いえ、ブリザリア女王それは問題ないのですよ。この結界はたとえ破られたとしてもすぐに修復します。もちろんそのすきに侵入という手を取られる可能性もありますが、すでにその場所には我軍を配置しており、いつでも攻撃態勢となっております」
「ほぉ、しかしテレスフィリア王そのことは相手も存じておるのではないか」

 コルマベイント王がそういった。

「いいえ、コルマベイント王、結界内は不可視となっており、外側から内側を見ることはできません」
「なるほどそういうことですか、確かにそれであればほとんど不意打ちとなりますね」
「ええ、結界を抜けたと思ったら魔族たちの魔法が襲い掛かってくるというところでしょうか」
「その通りです。まぁ、それとエルフの弓もですが」
「エルフ族の弓、彼らは弓の名手とのことですが」

 ここら辺は昔話としても知られている事実。しかし、人族の世界にいるエルフたちは当然弓を持たせてもらえるわけがないので、そのことを真実として知っている者は少ない。

「ええ、その通りです。彼らは精霊魔法と合わせるため矢1本で複数の敵を屠ることも可能です」
「ほぉ、そのような力が」
「それは素晴らしいですわ」

 これは何もエルフ族の秘技とかそういうたぐいのものではないので、もしエルフたちと懇意にしていれば知りえた情報でもある。

「そういうわけでして、敵は我が国への侵入はほぼ不可能といっていいでしょう」
「ふむ、それなれば安心であるな。ではテレスフィリア王我が姉をお願いします」
「わかりました。お任せください」

 そんなわけでアリシエーラ枢機卿はテレスフィリアで保護することとなった。

「では、さっそく迎えをやります」
「痛み入る」

 というわけでさっそく控えていた執事に、枢機卿保護に動くようにと命じた。

「時に魔王陛下、迎えといいましたが、どのように?」

 迎えに行くといったにもかかわらず、指示を出しただけの俺を見てブリザリア女王が不思議そうに尋ねてきた。というのも、ここからコルマベイントに迎えに行くのなら、”転移”を使うのが必定。そうしなければ普通に移動となり、それでは明らかに間に合わないからだ。

「そうですね。ここで1つ開示しますが、実は”転移”魔法を扱えるのは私だけではないのです」
「なんとっ! それはまことですか?」

 ウルベキナ王が驚愕に目を見開いている。3人の王たちの間で”転移”の有用性や危険性などをしっかりと理解できているのはウルベキナ王だけだろう。なにせ俺の”転移”によって国の危機が救われたのだから。

「ええ、といってもこれは通常の者とは違い、特定の場所へという制限が付いたものですが」
「どういうことだ?」
「私のスキルは既存の魔法を改造するという力があります。それを使い”転移”魔法に転移先の情報を加えました。これにより”転移”の際に行う計算が必要ではなくなります。尤もこれは通常の者よりも膨大な魔力を必要としているために、そうそう扱えるものではありませんが」

 俺の説明を受けた王たちは少し落胆している。それはそうだろう、”転移”を制限付きではあっても扱えるようになるかと思ったら膨大な魔力が必要になるという事実。

「そのため、この魔法が扱えるのは那奈、聖女のみなのですよ」
「おおっ、では我が姉の迎えは聖女様が」
「そうなります」

 聖女というのは大賢者と双璧となる魔法系最強の一角であるため膨大な魔力量を持つ、その聖女である那奈だからこそこの魔法を扱うことが出来る。尤も、その那奈でも俺が改造したものしか扱えないということから”転移”魔法がいかに難しい魔法であることが分かるだろう。

「まさか聖女様にそのようなことをして抱けるとは、望外ではあるな」

 コルマベイント王はことさら喜んでいるとともに恐縮もしている。この世界の人間にとって聖女というのはそれほどの存在ということだろう。まぁ、俺には普通の少女という意識しかないんだが、いや、かつての友人の親戚だけどな。それはともかく、そういうことで今頃連絡を受けた那奈はすぐにでもコルマベイントへ向かい、アリシエーラ枢機卿と接触することになるだろう。まぁ、そこでもひと騒動ありそうだけどそこは那奈たちに任せるとしよう。さて、というわけで俺は王たちとの会議を続けようと思う、次は教会と西側諸国に対する対応についてだろう。

「さて、続いて教会についてですが、何度も申しますが私は教会ともめるつもりは一切ありません。とはいえ、こうしてあちらから敵対してきた以上応戦しないというわけにはいきません」
「ふむ、それは致し方なかろう。しかし、だからといって全面的にとなるわけにはいくまい」
「ええ、さすがにそうなれば人間、いえ、人族全体との争いとなりましょう」
「それは大問題ですね」

 3王が言うようにキリエルタ教との争いが全面戦争になってしまうと、以前の懸念通り人族対テレスフィリアという状況となってしまう。さすがにこれだけは避けたいところだ。

「はい、私もそれは避けたいと思っているところです。なので、まずは現在の教皇にその座を退いてもらい、アリシエーラ枢機卿にその座についていただきたいと考えています」

 教会に対しての対策はこれでいいと思う、そうすればおそらく大丈夫だと思うんだよな。

「ふむ、我が姉をな。その理由を聞いてもよいか」

 やはりというべきか一番に食いついたのは枢機卿の弟でもあるコルマベイント王だ。

「もちろんです。アリシエーラ枢機卿であれば私が無害な魔王であるということを理解しておられますので、争うことは無くなります。また、枢機卿はハッシュテル語、神の言葉を習得しておられるため、教会の真実を指導していただけるでしょう」
「なるほど、確かにそれでしたらアリシエーラ様であれば適任でしょう」
「ふむ、そうですな。われもそれには同意したい。ウルベキナ王はいかがか?」

 ブリザリア女王とコルマベイント王は賛成してくれた。まぁ、このあたりは予想通り、なにせアリシエーラ枢機卿はコルマベイント王の実姉となる。そして、ブリザリア女王となるとコルマベイントの奥方が妹であり、その義姉がアリシエーラ枢機卿となる。まっ言ってみればコルマベイント王と奥方にとっての姉同士という関係となる。そして何より、聞いた話では幾度かの面識もありそれなりに親しい間柄なのだそうだ。
 一方でウルベキナ王と枢機卿はというと、全くの他人で面識すらない。よってこの場で枢機卿を教皇にするという案に同意できないのはウルベキナ王のみとなる。

「そうですね。私は直接の面識はありませんが、アリシエーラ枢機卿が素晴らしい方であることは我が国の枢機卿より伺っております。よって、私もアリシエーラ枢機卿を推挙いたします」

 とまぁ、こうしてアリシエーラ枢機卿を次の教皇にすることが決まった。

「では、そのように」
「ふむ、して、どのようにして成すのだ」
「一番簡単な方法としては、現教皇の暗殺」

 これが一番楽で簡単、なにせ俺が”転移”でサクッと誰かか俺自身を送り込めばいいからだ。

「ですが、この方法を取るつもりはありません。それよりも平和的にことを進めたいので」
「うむ、それがいいだろう」
「ええ、暗殺はあくまで最終手段としたいですわ」

 ブリザリア女王が言ったように、暗殺は本当に最後の手段となる。

「平和的とおっしゃいましたが、具体的にはどのような案があるのですか?」

 ウルベキナ王が俺の案を聞いてきたので答える。

「私と話した教皇が辞任した経緯は、魔王と会談しその存在を認め、聖人の末裔であると宣言したことにあります」

 結局は俺の存在を認めたことが原因、つまり俺のせいだ。

「そこで、現教皇に対しても同様に責任を追及しての辞任、それが最も平和的なものと考えます」
「確かに、それがいいとは思いますが、問題はどのような責任で、となりますわ」

 ブリザリア女王の言う通り、まだ俺はこのネタを思いついていない。

「そもそも現教皇がどのような人物かという情報もないな。我が姉であれば存じていようが」

 アリシエーラ枢機卿にとっては元同じ枢機卿であったことから、ある程度の交流はあったはずだ。

「でしたら、まずはアリシエーラ枢機卿にお尋ねすることにしましょう。おそらくですがそろそろいらっしゃるかと」
「失礼します。陛下、那奈殿がご帰還なされました」
「おっと、どうやらちょうどタイミングが良かったようです。枢機卿も一緒か?」
「はい、現在こちらへ向かっておられます」

 タイミングよく那奈がアリシエーラ枢機卿を伴って戻ったみたいだ。この会議には枢機卿も参加してもらうつもりだったので、現在那奈とともにここに向かってきている。

「失礼いたします」

 ノックの後メイドが入ってきてその後ろから枢機卿と那奈が入ってきた。

「おお、姉上お待ちしておりました」

 そんな枢機卿を一番に出迎えたのは弟たるコルマベイント王であった。

「テレスフィリア魔王陛下、聖女様よりお話は伺いました。お世話になること申し訳もありません」
「いえ、もとはといえば私が招いた事でもありますから」

 枢機卿が危機に陥ったのは元をたどれば俺とかかわったことが原因だからな。
 そのあと枢機卿と3王たちの挨拶も行われて、枢機卿はコルマベイント王の背後に用意した椅子に座る。まぁここに集まっているのは各国の王であり、枢機卿がそこに並ぶわけにもいかないし、コルマベイント王の姉でありコルマベイントの枢機卿なのだからちっともおかしくない。

「枢機卿が加わりましたので、先ほどのことを改めて話しましょう」

 というわけで枢機卿に対して、教会への対処を説明した。

「そ、それは、まことですか! わたくしを教皇になどと」
「本当です姉上、これは我がコルマベイントにも利のあることです」

 コルマベイント王が言うようにアリシエーラ枢機卿が教皇の座に就くことは、国にとっても利益がある。それはそうだろう、教皇の身内ということで、教会内での発言力が上がる上に、ある程度優遇もされるようになるのだから。

「そ、それはわかりますが、ですがわたくしよりも優秀な方はいくらでもおられます。その方々を押しのけてどのようにしてわたくしが教皇の座に着けるでしょう」

 枢機卿の懸念はこれ、というかこういう風に謙遜できるからこそよりふさわしい気もする。

「それに関してましては、これより皆様で話し合いたいと考えております」

 それから俺たちはそれぞれ有益といえる話がいくつか上がったが、どれもこれだというものがなかった。

「あ、あのスニルさん、いいですか?」

 ここで突然俺の背後にいた那奈が声をかけてきた。実は那奈はあれからずっと俺の背後にいた。まぁ、本人が希望したからなんだが。

「どうした?」
「え、えっと、その」

 俺は普通に聞いたが、那奈はかなり緊張している。うんわかる、この場にいるのは俺を含めて王たちという国のトップが集まっているのだから、緊張するなというのは無理がある。

「緊張する必要はない。この場にいるのは王であっても那奈の発言を無下にする者はいない」
「は、はい、すみません。えっと、その話ですけれど、私も協力させてください」

 那奈の言う話というのは枢機卿を教皇にするというものだろう。

「……」

 那奈はどちらかというと俺と同様にこうして積極的に何かをするタイプではない。どちらかというと孝輔や麗香の後ろに控える。まぁ、恋愛に関してはじわじわと追い込むタイプではあるみたいではあるが。
 そんな那奈の様子を見てみると、その表情は真剣そのもので何か決意してるものだった。

「ふっ、いいぞ頼めるか」
「は、はい、いいんですか?」

 俺の回答に那奈が逆に驚いている。

「ああ、確かに俺はお前たちを戦争にかかわらせるつもりはないが、それはあくまで物理的なものだ。これはいうなれば政治的なものといっていいからな。これだったら向こうでもよくあることだしな」

 政治的な争いなんて日本でも国会で日常茶飯事に行われている。というかニュース見てるとあの政治家が不適切な発言をしたとか、与党が何か問題を起こしたら野党側が、鬼の首獲ったみたいに突っついてといった風に争っている。まぁ、一見すると何やってんだって思うが、これがないとまっとうな国にならないと思うけどな。さて、それはいいとして、俺としては那奈がこれに参加することは賛成だ。聖女というものは教会にとっても大きい存在、それが枢機卿を後押ししてくれれば、うまくいく率が上がるというものだ。
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