上 下
118 / 163
第09章 勇者召喚

05 テレスフィリア公開パレード

しおりを挟む
 コルマベイント王国と正式に国交を樹立してから早1週間が経過した。俺はというと変わらず日々議会に出席している。国が興ってからそれなりに時間がたったがいまだに決めなければならないことが山積みだ。おかげで日々疲れてしょうがない。まぁ、そんな疲れもサーナを見ると吹き飛んでしまう気がする。まさか俺が世のお父さんのようなことになるとは思いもしなかった。

「スニルはお疲れみたいね」
「まぁな。座っているだけなんだけど、精神的にな。ああいうのは何というかお互いの思惑が多くてな。1つのとすら進みやしない」
「ははは、お偉いさんってそういうものだからな。俺が騎士だったころに世話になった教育係の爺さんが言ってたぜ」

 ダンクスが騎士をしていたタウシップノリス辺境伯家騎士団は腐敗があり、そのあおりを受けてダンクスははめられたが、何も昔からそうだったわけではなくダンクスが新人のころまではまだまともだった。その時の教育係だった人は特にまっとうな騎士だったという、ひとえにその人がいたからこそ今のダンクスがあるといってもいいらしい。尤もその人やほかのまっとうな人が引退したことで腐敗が進んだらしいけどね。

「前世の世界でもよくある話だからな。政治家がお互いの落しあいが激しくて話が全然進まないとか、よくある話だよな」
「へぇ、そうなんだ。あたしにはよくわからないけど」

 俺やダンクスはともかく冒険者であったシュンナにはそうした上の面倒さは知らないようだ。

「まっ、それよりそっちはどうだ」

 こんなところで議会の愚痴を言っても仕方ないので、2人の現状を聞いてみた。2人は現在この国にいた兵士たちや新たな応募者を募り騎士団と軍の編成と彼らを鍛えるという仕事をしてもらっている。また、そのために2人には軍務をつかさどる役職と俺の身内として第一位公爵という爵位を与えてある。その意味だが、まず公爵は王の身内を意味する爵位で俺に次ぐ権力を有している。そして第一位というのは建国王の身内ということで、世襲制を取り入れてある。その一方で俺の子孫が王位を継いだ時、その兄弟が名乗る爵位は第二位公爵という身分となる。これになると世襲制はなく一代限りとなる。そうしないと王の兄弟の分だけ公爵が増えるというおかしなことになってしまうからだ。

「一応騎士になるやつと兵士になるやつは分けて、それぞれ俺たちで鍛えてっけど」
「ものになるにはしばらくかかりそう。ほらあたしたちは魔法戦はあまり得意じゃないでしょ。一応中には剣の方がうまい子とかもいるけどこれまで持ったことがない子がほとんどだからね」

 魔族とは魔法に長けた種族ということもあり、彼らも例にもれず魔法使い、まさに魔法部隊であるが、当然軍としてはそれだけでは足りない。そこで2人には剣が使える者たちを探して鍛えてもらっているというわけだ。

「なるほどなぁ。でも魔族はともかく獣人とかエルフは問題ないだろ」

 先ほどから魔族の話ばかりしているが我が国の国民は魔族だけではなく獣人族とエルフ、ドワーフがいる彼らの中からも兵士を集めている。

「まぁね。獣人族はやっぱりハンターと戦っていただけあって強いわよ。おかげであたしたちだけでの教育じゃないから助かっているんだけど」
「だな、エルフも精霊魔法と弓でバランスがいいしな」

 2人の評価としては問題なのは魔族ばかりということらしい。ちなみに、この中にドワーフの名が上がらないのは、軍にドワーフが属していないからだ。尤も軍で使用している装備はすべてドワーフ製だけどな。

「みんな大変なんだね。ここでもお仕事の話をしているなんて」

 俺たちの会話を聞いていたポリーがそういった。

「おおう、悪い」

 今は家族団らんの時、そんなところで仕事の話をするのは無粋というものだったな。おかしいな俺は前世でこんなことしなかったはずなんだけどな。仕事は仕事場で終え、家では完全に仕事のことなど考えないって感じでな。

「それより、みんなお風呂入ってきたら、もうすぐご飯だよ」
「ああ、そうだなそうすっか」
「うん、あたしもゆっくりしたい」
「だな」

 この世界には風呂に入るという習慣がないということは以前説明したことがある気がするが、ここアベイルでもそうだった。だからここ魔王城内にもなかったんだが、俺が主になったからには必要ということでドワーフたちに説明して追加で作ってもらった。おかげで男女で分けてあるがかなりでかい風呂ができた。また、その話が広がり今ではテレスフィリア中で風呂に入る習慣が生まれている。


 そんな日常を送った翌日、いつものように議会に出席し議員たちの話し合いを聞いていると不意に声をかけられた。

「失礼いたします。陛下コルマベイントからお手紙が届いております」
「コルマベイントから? なんだろ」

 そう思い手紙を受け取りそれを開けて中を呼んでみた。

「へぇ、思ったより早かったな。さて、ジマリートちょっといいか?」

 手紙の内容を見たところで俺は立ち上がり議会をいったん止めた。

「いかがなさいました陛下」

 ちょっと白熱していた会議であったが俺が止めたことですぐに止まりみんなが俺に注目している。

「今、コルマベイントから準備が整ったとの知らせが入った」
「準備ですか、まさか!」
「ああ、まずは最初の返還だ。といっても今回は獣人族が22名、エルフが3名だけだけどな。アレウ、こちらの準備はどうだ?」

 アレウは以前コルマベイント王から娘のレニアを返してもらったエルフ議員で、最初の返還者家族ということもあり俺が拉致被害大臣に任命している。名前が安直な気がするがこの方が分かりやすくていいから問題ない。ほら下手にかっこつけたような名前にしたところでそれが一体何の部署かわからないからな。

「リストはいまだ作成中ですが、東側であれば問題ありません。また受け入れはすでに準備が整っております」

 アレウの言うリストというのはもちろん拉致被害者たちのリストだ、だれがどこの集落に住んでおり、いついなくなったのか、またその人物の特徴などが記されている。それと受け入れというのは当然被害者たちのケアや健康チェックなどを行う医療班の確保となる。

「よし、それじゃジマリート緊急議題だ」
「かしこまりました。では皆さま、これより緊急の議題としまして……」

 それより議会での話し合いは拉致被害者に関するものと移った。

 そうした話し合いの末、本日中に準備を整えて明日、コルマベイントへ被害者たちを迎えに行こうとなったのであった。もちろんこのことは議会中にコルマベイントへ連絡を入れていたので、日程もすぐに決まったわけだ。


 そうして、さらに翌日、本日ついにコルマベイントへ拉致被害者たちの保護に向かうことになったのだった。

「それじゃ、準備はいいか」
「はっ」
「それではこれより、コルマベイントへ”転移”する」

 そうして”転移”を発動させて、コルマベイント王都近郊へと飛んだわけだが、今回の同行者は、当然拉致被害大臣であるアレウと、その副大臣に任命している獣人族議員のエンリック、それとダンクスとシュンナが鍛え上げている騎士20名と兵士20名である。また、移動のためにととんでもなく豪華な馬車が用意されている。
 どうして今回はこんな派手なことになっているのかというと、これはコルマベイント側からの要請で、今回の訪問によりテレスフィリア魔王国を国民へ周知させるのが目的た。本来なら国境からゆっくりと馬車で進みたい隊ところなんだが、あいにくとテレスフィリアとコルマベイントの間には聖教国とブリザリア王国があり、その2か国とはテレスフィリアを知らないし当然国交も結んでいないために、通り抜けることができない。またカリブリンからのんびり来ても仕方ないということもあり、今回はここまでショートカットしてきたというわけだ。

「それでは陛下お乗りください」
「ああ」

 というわけで俺はその豪華な馬車に乗り込んだ。といっても豪華なのは外部だけで中身は俺の意向で質素なものにしてもらっている。ちなみにこの馬車はもちろんドワーフ製で、実は普通の馬車とは大きく異なる作りとなっている。まず言いたいのは何といっても足回りだろう、というのもこの世界の足回り、つまりタイヤとなるとやはり木製の車輪に金属で補強しているだけのもので、それが直接車軸につながっている。そのため乗っているとめちゃくちゃ揺れるし、道すらちゃんと整備されていないから弾んでしまう。だから俺はこれまで移動はすべて歩きだったわけだが、今回は歩きというわけにはいかない。そこでドワーフに地球式のタイヤとサスペンションを発注した。そのため、この馬車タイヤが金属の車輪に空気を入れたゴムチューブを巻いて、その上から強度を上げたゴムをかぶせた。そう、まさしくタイヤをつけた。ちなみにゴムに関してはテレスフィリアが大陸南部であることからもしかしたらと森の中を探してみたら、アベイルから西にしばらく行ったところにゴムの木が生えていた。その樹液をとり、何となく俺の中にあった知識をもとにゴムの作成をしてみたというわけだ。また、サスペンションに関しては、最初金属製の板ばねを使ったものにしようかと思ったが、思ったよりも衝撃を吸収してくれなかった。そこで、思い切って今現代で使われているサスペンションを使うことにした。しかし、俺はもちろんそんなものの構造なんて知らない。一応見たことがあるから何となくはわかる。確か油圧かなんかのダンパー? だっけそんなものの周りにスプリングが付いているイメージだ。そんなふわっとしたものをドワーフたちに説明したところ、なんと1か月ほどで見事なサスペンションを再現してしまった。もちろんそれが現代地球で使われているものと同じであるという保証はないが、見た目的には全く同じような気がする。いやまあ、それはともかくこれによりどんな悪路でも衝撃がほとんどない現代の自動車のような馬車が出来上がった。いや、下手するとより一層振動がないかもしれない。おかげで今こうして馬車に乗っているわけだが快適だ。


「王都の中に入ったら、これ開くんだよね」

 俺の隣でそういうポリー、今回ポリーも俺の未来の妻という立場で参加している。そうしないと魔族の王という立場を無視すれば俺に嫁をと考える輩が出るかもしれないからその面倒を避ける必要がある。まぁ、俺としてはないとは思うけど、ほかの連中がその可能性があるといってきた。また、ポリーが言う開くというのは、今俺たちが座る馬車の座席の上、つまり天井のことだ。王都に入ったら、衆人観衆の前で俺の存在をアピールする必要があるからと、天井が開く仕様になっている。だったら最初から開けておけばいいのではないかと思うが、その仕組みすらテレスフィリアの技術力アピールに使えるからだそうだ。それに王都に入る前の街道で何が楽しくオープンカーみたいにしなければならないのかということもある。

 そんな風に進んでいると、王都の門にたどり着いてしまった。

「開門!」

 そんな声が聞こえると、門が大きく開いた。本来街への門というのは、開いておらず出入りする者たちはそのわきに開いている扉を使っている。俺も以前王都にやってきたときはここを通ったし、伯母さんとやってきたときもこの扉を通った。この説明でわかる通り、扉もまた結構でかく馬車なら軽く通れる。俺の乗っている馬車も当然通れる大きさなんだが、なんというか馬車の周りには騎士が左右に騎乗して並んでいるために幅が足りなくなってしまっている。
 というか、そももそもこの門というのは他国の王などを迎え入れるためのものだから、一応他国の王である俺を招き入れるためにはこの門を開けてもらい通る必要があるわけだ。

「陛下、そろそろよろしいですか?」
「お、おう、頼む」

 門を抜けたところで御者が天井を開けてもいいかと聞いてきたので、許可を出した。しかし俺としてはできることならこの天井はこのままであってほしいが、姿を見せなければならないので仕方ない。

 ざわざわざわ

「おい、見ろよ。子供じゃねぇか」
「あら、かわいい」
「ほんとにあれが、魔王なのかよ」
「うそでしょ」
「そういえば、魔王ってこの国の出身なんでしょ」
「ああ、言ってた言ってた。でも、ほんとかなぁ」
「さぁ、でも王様がそういったんでしょ」

 俺の姿を見た王都の住人が騒ぎながらこっちを見ている。それに対して俺もポリーも苦笑いしながら手を振るしかない。彼らの言葉を聞いてわかるように住人たちはすでに俺が魔王であることは知っている。数日前にコルマベイント王がテレスフィリア魔王国と国交を結んだことなどを公表したからだ。その際に俺がこの国の出身であることも伝えてあるためのこうした反応だ。

「うわぁぁぁぁ」
「怖いよー。怖いよ」
「くそっ!」

 尤も、俺の周りにいる騎士や兵士の中には魔族がおり、その姿は昔から言われている姿であるために、恐怖している者も多い。中には剣を抜き放っている者もいる。ていうかあいつ今にも切りかかってきそうだな。

 といってもま、実際に切りかかってくることはない。
 それというのも、俺たちが進んでいるのは当然王都大通り、いつもなら多くの人がひしめく場所なんだが、今回はここを規制しその中央を俺たちが通り、王都住人と俺たちの間にはコルマベイント騎士団がずらっと並んでいる。住人はその隙間から除くように俺たちを見ているというわけだ。そうしないと本当に切りかかってくる奴が現れるからだ。まぁ、さっきの奴もかなり不利得ていたから実際に来たところで全く問題ないんだけどね。

「やっぱりみんな魔族って怖いんだね」
「みたいだな。というかポリーだって慣れたの最近だろ」
「うっ、そうだけど」

 俺たちは周囲にに手を振りながらもそうした会話を続けている。

「お、おい、あれ見たか?」
「あ、ああ、見た。あれって、あれだよな」
「間違いないって、あんなでかくて足が6本って……」
「ほんとに居たんだ……」

 進んでいくと今度はそんな会話が聞こえてきた。

「気が付いたみたいだな」
「うん、ぱっと見わかんないもんね」

 さて、今度は何かというと、彼らが見ているのは俺が乗っている馬車をひいている馬だ。この世界の馬というのは地球とさほど変わらない。大きさも騎乗用であれば大体サラブレッドぐらいだし、荷馬車でもあまり変わらない。しかしこの馬はただの馬ではなく、というか馬ではなく馬型の魔物だ。その名はスレイプニルといい、そう、あの足が8本あるという伝説上の馬。といってもこの世界のは飛ばないし足は6本だけど、それでも普通の馬より一回りでかい体躯と強い力、本気で走るとかなり早い。そして何よりこの世界においても伝説上のおとぎ話に出てくる馬でもある。
 なぜ、そんなすごい馬が俺たちの馬車をひいているのかというと、単純にテレスフィリアに存在していたからだ。アベイルから西南西に進んだ海沿いに生息しており、その近くに住む馬人族という獣人族が世話をしていた。この馬人族というのは読んで字のごとく馬の特徴を持つ獣人族で、なんとスレイプニルと意思疎通ができる。まぁ、獣人族自体それぞれ元となった動物と意思疎通ができるんだけど、それでも魔物であるスレイプニルとの意思疎通はすごいことらしい。それで、そんな話を聞いた俺たちはその場へ向かい馬人族と交渉した。その結果俺の馬車をひくスレイプニルを2体貸してくれたわけだ。せっかくのパレードだし目玉は必要だろう。いや、何もスレイプニルを使って俺を目立たなくするためではないぞ。決して……

 とまぁ、それはともかく俺たちは予想通り注目を浴びながら王城へと罷ったのだった。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

まさか転生? 

花菱
ファンタジー
気付いたら異世界?  しかも身体が? 一体どうなってるの… あれ?でも…… 滑舌かなり悪く、ご都合主義のお話。 初めてなので作者にも今後どうなっていくのか分からない……

異世界に転生した俺は元の世界に帰りたい……て思ってたけど気が付いたら世界最強になってました

ゆーき@書籍発売中
ファンタジー
ゲームが好きな俺、荒木優斗はある日、元クラスメイトの桜井幸太によって殺されてしまう。しかし、神のおかげで世界最高の力を持って別世界に転生することになる。ただ、神の未来視でも逮捕されないとでている桜井を逮捕させてあげるために元の世界に戻ることを決意する。元の世界に戻るため、〈転移〉の魔法を求めて異世界を無双する。ただ案外異世界ライフが楽しくてちょくちょくそのことを忘れてしまうが…… なろう、カクヨムでも投稿しています。

攫われた転生王子は下町でスローライフを満喫中!?

伽羅
ファンタジー
 転生したのに、どうやら捨てられたらしい。しかも気がついたら籠に入れられ川に流されている。  このままじゃ死んじゃう!っと思ったら運良く拾われて下町でスローライフを満喫中。  自分が王子と知らないまま、色々ともの作りをしながら新しい人生を楽しく生きている…。 そんな主人公や王宮を取り巻く不穏な空気とは…。 このまま下町でスローライフを送れるのか?

異世界転生したらたくさんスキルもらったけど今まで選ばれなかったものだった~魔王討伐は無理な気がする~

宝者来価
ファンタジー
俺は異世界転生者カドマツ。 転生理由は幼い少女を交通事故からかばったこと。 良いとこなしの日々を送っていたが女神様から異世界に転生すると説明された時にはアニメやゲームのような展開を期待したりもした。 例えばモンスターを倒して国を救いヒロインと結ばれるなど。 けれど与えられた【今まで選ばれなかったスキルが使える】 戦闘はおろか日常の役にも立つ気がしない余りものばかり。 同じ転生者でイケメン王子のレイニーに出迎えられ歓迎される。 彼は【スキル:水】を使う最強で理想的な異世界転生者に思えたのだが―――!? ※小説家になろう様にも掲載しています。

王宮で汚職を告発したら逆に指名手配されて殺されかけたけど、たまたま出会ったメイドロボに転生者の技術力を借りて反撃します

有賀冬馬
ファンタジー
王国貴族ヘンリー・レンは大臣と宰相の汚職を告発したが、逆に濡れ衣を着せられてしまい、追われる身になってしまう。 妻は宰相側に寝返り、ヘンリーは女性不信になってしまう。 さらに差し向けられた追手によって左腕切断、毒、呪い状態という満身創痍で、命からがら雪山に逃げ込む。 そこで力尽き、倒れたヘンリーを助けたのは、奇妙なメイド型アンドロイドだった。 そのアンドロイドは、かつて大賢者と呼ばれた転生者の技術で作られたメイドロボだったのだ。 現代知識チートと魔法の融合技術で作られた義手を与えられたヘンリーが、独立勢力となって王国の悪を蹴散らしていく!

幼少期に溜め込んだ魔力で、一生のんびり暮らしたいと思います。~こう見えて、迷宮育ちの村人です~

月並 瑠花
ファンタジー
※ファンタジー大賞に微力ながら参加させていただいております。応援のほど、よろしくお願いします。 「出て行けっ! この家にお前の居場所はない!」――父にそう告げられ、家を追い出された澪は、一人途方に暮れていた。 そんな時、幻聴が頭の中に聞こえてくる。 『秋篠澪。お前は人生をリセットしたいか?』。澪は迷いを一切見せることなく、答えてしまった――「やり直したい」と。 その瞬間、トラックに引かれた澪は異世界へと飛ばされることになった。 スキル『倉庫(アイテムボックス)』を与えられた澪は、一人でのんびり二度目の人生を過ごすことにした。だが転生直後、レイは騎士によって迷宮へ落とされる。 ※2018.10.31 hotランキング一位をいただきました。(11/1と11/2、続けて一位でした。ありがとうございます。) ※2018.11.12 ブクマ3800達成。ありがとうございます。

大工スキルを授かった貧乏貴族の養子の四男だけど、どうやら大工スキルは伝説の全能スキルだったようです

飼猫タマ
ファンタジー
田舎貴族の四男のヨナン・グラスホッパーは、貧乏貴族の養子。義理の兄弟達は、全員戦闘系のレアスキル持ちなのに、ヨナンだけ貴族では有り得ない生産スキルの大工スキル。まあ、養子だから仕方が無いんだけど。 だがしかし、タダの生産スキルだと思ってた大工スキルは、じつは超絶物凄いスキルだったのだ。その物凄スキルで、生産しまくって超絶金持ちに。そして、婚約者も出来て幸せ絶頂の時に嵌められて、人生ドン底に。だが、ヨナンは、有り得ない逆転の一手を持っていたのだ。しかも、その有り得ない一手を、本人が全く覚えてなかったのはお約束。 勿論、ヨナンを嵌めた奴らは、全員、ザマー百裂拳で100倍返し! そんなお話です。

異世界転生!俺はここで生きていく

おとなのふりかけ紅鮭
ファンタジー
俺の名前は長瀬達也。特に特徴のない、その辺の高校生男子だ。 同じクラスの女の子に恋をしているが、告白も出来ずにいるチキン野郎である。 今日も部活の朝練に向かう為朝も早くに家を出た。 だけど、俺は朝練に向かう途中で事故にあってしまう。 意識を失った後、目覚めたらそこは俺の知らない世界だった! 魔法あり、剣あり、ドラゴンあり!のまさに小説で読んだファンタジーの世界。 俺はそんな世界で冒険者として生きて行く事になる、はずだったのだが、何やら色々と問題が起きそうな世界だったようだ。 それでも俺は楽しくこの新しい生を歩んで行くのだ! 小説家になろうでも投稿しています。 メインはあちらですが、こちらも同じように投稿していきます。 宜しくお願いします。

処理中です...