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第08章 テレスフィリア魔王国

03 ……落ち着かない

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「そのくらいにしておけ」

 被災者たちへの炊き出しとして俺が持つ料理をいくらか配っていると、突如やってきた男、というかたぶん俺よりも1つか2つぐらい年上の少年といってもいいやつだ。それがなんといきなり俺の隣で配膳していた女性に対して、その料理をよこせと言い出した。しかも、聞いているとそいつは特に被災者というわけでもないという。
 もちろん女性は拒否するが、どうもこいつは先代議長の息子らしく、これまでの慣習からいずれ議長の座に就くということから調子に乗っている様子。本来なら放っておきたいところだが、魔王になった以上放置というわけにもいかない。それに俺が持つ料理にも限りがあり1杯ぐらいなら問題ないが、さすがに配膳用にと小分けしているとはいえあの鍋1杯分となると下手したら足りなくなる可能性もある。というわけでたまらず声をかけてみたというわけだ。

「んっ、なんだ君は、子供?」

 ちゃんと俺の声が聞こえたようでこっちを振り向いたわけだが、その視界に明らかな子供である俺を見ていぶかしんでいる。あれっ? 思っていた反応と違うな。
 俺としては、なんでここに魔王が! みたいなものを想像していたんだが……。

「子供が何の用だ。それになんだその態度は、次期議長であるハレイドル様に対して無礼だろう」

 取り巻きの1人が俺の態度が気に入らないと詰め寄ってきた。というかお前こそ俺がだれかわかってないのか。そう問い詰めたい。小さい街だけあってか俺が魔王となったことは街中に知れ渡っており、今じゃどこ行っても魔王様といわれる。なにせ俺の顔なんて知らなくとも、俺が人族の子供であるという時点ですぐにわかるからだろう。

「カリマス、相手は子供だ。大目に見てやれ」

 俺が少し戸惑っているとハレイドルがそういって取り巻きをたしなめている。

「あ、あのぉ……」

 女性もまたそんなハレイドルと取り巻きのやり取りを見て何か言いたそうにしているが、慌てているために言葉にできないでいるようだ。

「さぁ、さっさとそれをよこさないか。ほれ、金なら払ってやろう」

 俺のことを策っと無視して再びたかり始めるハレイドル、うーん、これは本気で俺がだれかわかってないらしいな。仕方ない

「なぁ、もしかして魔王のこと聞いていないのか、父親が議員なら聞いているはずだよな」

 俺が魔王だということに気が付けと言わんばかりにそう聞いてみた。

「んっ、ああそのことか、確かに昨日父上から聞いたな」

 こいつは根っからの悪党というわけでもないみたいで、俺の疑問には答えてくれた。しかし、聞いているのにわからないってことは馬鹿なんだろうか。

「それなら、俺がだれかってことはわかるだろ」
「君が? 君のような子供のことなど知るわけがないだろう。今僕は忙しいんだ遊ぶならほかで遊んでいろ」

 うざったそうに手を振るハレイドルに対して、取り巻きの中の2人ほどがはっとしている。どうやら、この2人は俺の正体に気が付いたようだ。

「はぁ、さっきその人も言ったが、これらは今回の災害に対しての被災者への炊き出しだ。お前がこの後これを被災者に配るというのなら問題ないが、そうではないのならくれてやるわけにはいかない。俺もそこまでお人良しではないからな」

 人がいいのは認めるが、こういう輩の横暴を許すほどではない。

「子供が偉そうに……」

 いまだ俺の正体に気が付いていない取り巻きが俺に詰め寄りにらんできたことで、気が付いた奴らがあわわしてやがる。

「確かに俺の見た目は子供にしか見えないかもないが、あいにくと実年齢は14、お前たちとそう変わらないと思うぞ」
「なっ!」
「えっ!!」

 俺の年齢を聞いてハレイドルだけではなくその場にいた女性たちも驚いている。女性たちもまた俺が見た目通りの年齢と思っていたのだろうか。

「まぁそれはいいとして、新しい魔王がどんな人物かってことは聞いていないのか?」
「あ、ああ、もちろん聞いている。獣人族の英雄といわれているそうじゃないか」

 ふむ、そこまでは聞いているみたいだな。

「それなら、その種族は?」
「種族だって、そんなもの魔族に決まっているだろう。獣人族を助けた時も強力な魔法を使ったというし、何よりこの間のレッサードラゴン討伐なんてしたんだ。きっとすごい人だ。この街にはそんなすごい人がいたという話は聞いていなかったからね。おそらく外から来たんだろうね」

 何やら得意げにそう言っているが、なるほど六に聞いていなかったようだな。

「いえ、ハレイドル様、新しい魔王様は人族です」
「なにっ、人族だって、そんな馬鹿な。人族は僕たち魔族い比べたらかなり劣った者たちだろう。それが魔王になんてなれるはずがない」
「事実です。僕も父から聞いたのですが、魔王様は特別な力を持った魔法使いで僕たち魔族とも比べようがないほどの力を持っているといわれています」
「そんなっ、特別な力って何なんだそれは?」
「そ、そこまでは、ですが新しい魔王様が人族の子供であるということは多くの者が知っております」

 俺が説明しなくても、俺の正体に気が付いた取り巻きたちが、必死に説明してくれているので楽だ。

「人族の子供だって……はっ、まさか!」

 ハレイドルはようやく気が付いたようでものすごい勢いでこっちを見た。

「ようやく気が付いたようだな」
「も、申し訳ありません。そ、その、知らなくて……」

 誰もが知っていることを知らないでは通らないとは思うが、こういうとロコは仕方ないなにせ相手は15、16の子供だからな。

「安心しろ、別に何かするつもりはねぇよ。でも、態度や行動を改めた方がいいのは確かだぞ」
「は、はい? そ、それはどういう」

 ここで今後のこの国の政治体制について説明をしてやることにした。ここでした方がいいような気がしたからだ。

「まだ正式に決まったわけじゃないが、これまで議員は立候補者に対して現役からの推薦があればだれでもなれるものだった」

 そこまで言って周囲を見るとみんながうなずいている。

「それだと、結局一族や縁故でしか議員になれないから、こうなるわけだろ」

 そう言ってハレイドルを見ると、みんながハレイドルを見た。

「そこでだ。俺がやろうとしているのは選挙による選出」
「センキョですか? それはどういうものなのですか?」

 選挙という聞きなれない言葉に首をかしげる一同、それを見たところで今度は選挙について説明を始めた。

「選挙ってのは各地域で数名立候補してもらって、その中から誰が議員にふさわしいかってことを住人に選んでもらうことだな」
「えっ、それって私たちがってことですか?」

 俺の説明に周囲にいた女性が聞いてきたが、よく見るとみんなが驚愕の表情をしている。

「そういうこと、だからもしこれまでのどういった態度をしていると、いざ議員にとなろうとしたとき、立候補しても住民に選んでもらえない可能性があるってことだ」

 最初の返事は女性をはじめとして周囲の人たちへ、そのあとはハレイドルに対してアドバイスとして言った。

「そ、そんなこと、あるわけないじゃないか。僕は代々議長を務めているグルップリルの家のものなんだぞ」

 動揺しつつもそう言って虚勢を張るハレイドル。

「それはお前次第だよ。まぁ、最もこれはまだ議会でも反対意見が多くてな。明日から説得をする予定だ」
「当たり前だ。父上が賛成するわけがない」

 ハレイドルはそういって憤慨している。

「そうだな。グルップリルも当然ながら反対しているようだ」

 ハレイドルの父親であるグルップリルもまた、反対していることだった。実はこのグルップリルは当初俺を魔王にすること自体は賛成していたが、ジマリートがやろうとしていた議会解散し全権を俺にゆだねるということに反対していた。しかし俺が立憲君主制にするといった時には利害が一致していることに喜んでいた。しかし、この選挙制にするといったとたん、すぐさま反対を言い出した人物でもある。
 もしかしたらグルップリルもこの息子の素行を知っており、このままではこいつが議員になれないということを危惧しているのかもしれないな。もしそうだとしたら、まずはこいつの素行を直せよと思うのは俺だけだろうか。
 まぁ、とにかくそれから少ししてハレイドルは、家に帰り父親に確認するといい捨てて家に帰っていった。

「スニル、お待たせ」
「おう」
「どうした。もめごとかでもあったか?」

 がれき撤去が一段落したのかシュンナとダンクスがやってきたが、俺の周囲に人が集まっているのを見てもめごとかと聞いてきた。

「いや、大したことねぇよ。それよりそっちの進捗はどうだ?」
「まっ、ぼちぼちだな」
「まだまだかかりそうよ。というわけでさスニル。明日からあたしたち朝霞こっちに来ていい?」
「んっ、ああいいぞ。確かにこれ以上2人がg会に出る必要はないしな。というか2人にはわからねぇみたいだしな」
「助かるぜ。あそこは俺には退屈だからな。こっちで体動かしていた方がいい」
「ダンクスならそういうと思ったよ」

 これまで2人が議会に出ていた理由は俺の護衛と、もし俺が言葉に詰まったときに補足してもらうためだ。しかし、俺も何とか議会での発言ができたこともあり、何とか1人でも大丈夫だろうと判断だ。というかそれより2人にはこっちの復興の手伝いの方がいいだろうしな。

「それじゃぁ、そういうことで」
「おう、帰るか」
「ああ」
「ええ」

 というわけで俺たちもいい時間なので帰ることにした。

 さて、俺たちが帰るところはどこだとなるわけだが、昨日まで泊まっていた宿ではない。そりゃぁ、魔王になったのに宿に泊まっているってのはいろいろおかしい。そこで魔王にふさわしい場所となるわけだが、そこは何と城。つまり魔王城というやつだ。ここで疑問としてそんな建物この街にあったっけと。
 実はあるんだよな。というか俺たちがこの街に来た時に、城みたいな建物だと思ったものがあってそれがまさに魔王場だった。といってもこれまでそこはこう呼ばれていた『議会所』とな。そう、俺たちがこれから住む場所は元議会所で、現魔王城というわけだ。

「しかし、あれが本当に城だったとはね」
「城みたいだとは思っていたけどな」
「ていうかよ。ほんとに俺たちもそこに住むのか?」
「その方がいいだろ。というか俺たちも長く一緒にいるんだから、もう家族みたいなもんだし、今後は2人も何か姓を名乗ってもらおうと思ってるから考えておいてくれよ」
「それって、あたしたちを貴族か何かにするってこと」
「まじかよっ」
「そりゃぁ、俺だって魔王になったんだから付き合えって」

 そんな会話をしながらのんびりと議会所改め魔王城へと向かったのだった。

 そうして、たどり着いた魔王城、つくと出迎えてくれたのはメイド、このメイドはジマリートから貸し出された人だ。

「おかえりなさいませ、魔王様」
「あ、ああ、た、ただいま」
「ただいまっ、ミネルヴァさん」
「おかえりなさいませシュンナ様、ダンクス様」
「お、おう」

 なんというかこうしてかしこまって出迎えられると妙な気分だが、これも今後慣れていくしかないんだよなぁ。とまぁ、そんなことを思いつつもメイドに連れられて魔王城最上階へと向かう。この最上階こそ魔王の居住スペースになっているらしい。

「あらっ、おかえりなさいスニル、それにシュンナとダンクスも」

 居住スペースにたどり着くとそこには母さんが出迎えてくれた。実は母さんと父さんはサーナを連れて朝からここに先にきており、引っ越しをしてもらっていた。

「ただいま母さん、引っ越しお疲れ」
「ふふっ、大丈夫よ。というか私たちは支持をしただけだしね」

 母さんが言うように実際引っ越し作業をしているのは使用人たちだ。ちなみに彼らもまた議員たちから貸し出されている。

「そうだろうけど、それで父さんとサーナは?」

 この場には母さんしかいな、となると残る父さんとサーナはどこに行ったのだろうか。

「サーナちゃんは向こうの部屋でメイドさんがお世話をしてくれてるわよ。お父さんはお風呂に入っているわ」
「風呂?」
「そっ、ちょっとサーナちゃんがやんちゃしちゃってね」

 ああ、サーナも初めての場所で興奮して暴れたんだろう、その結果父さんが風呂に入る羽目になったわけか。

「なるほどねぇ。サーナちゃんも興奮しちゃったか」
「そうみたい、でも今はだいぶ落ち着いてきているみたいよ。さすがよね。メイドさんにかかったらすぐに落ち着いたわよ。私も経験者とはいえスニルだけだから、こういうのはやっぱり経験よね」

 母さんはそういって感心しつつメイドというものを賞賛しているようだ。

「そうなんだ。ちょっとあたし見に行ってくる」

 シュンナはそういっていそいそとサーナがいるという部屋へと向かっていった。なんだかんだでシュンナが一番のサーナの母親役だからな。

「それで、俺の部屋は?」
「メイドさんたちが一番に整えていたからもういつでも休めるわよ。ただ、一応家具の配置とか気になるなら行ってほしいって」
「わかった見てくるよ。ええと、あっちだっけ」

 俺が今いるのはリビングそこから廊下に出るわけだが、当然といわんばかりにメイドさんが付いてきた。

「ご案内いたします」
「……」

 メイドの案内に従い廊下を歩いて一番奥の部屋の前までやってきた。

「こちらが魔王様の寝室にございます。お隣が執務室です」

 部屋の前でそういって俺の部屋を2つ教えてくれた。

「そ、そうか」

 メイドが相手だとやはり人見知りが発動してしまう。いや、ちょっと違うなこれはどちらかというと、彼女いない歴=年齢であり、女友達すらいなかったことの弊害だな。まぁ、こっち来てポリーやシュンナと付き合っているからある程度はなれたとは思うけど、なんというか2人は最初から人見知りが発動しなかった特別だからなぁ。
 と、そんなことを考えていないでさっさと部屋に入ろう。

 ガチャリとメイドが明けてくれた寝室を見てみると、それを見て絶句。

「……」

 なにこれっ、ええと、こういうのアニメで見たことある。貴族とか王族とかなんか偉そうなやつの寝室で、だだっ広い部屋の中心にキングサイズですらシングルに見えそうな巨大な天蓋付きベッドが鎮座しているんだけど……

 ……こんなところで寝ろと……お、落ち着けるわけがねぇよ。

 思わず心の中で叫んでしまった。う、うーん、どうにかしてもっと狭い部屋に変えてもらえないだろうか。
 そう思ってメイドを見たが、ニコニコと笑っている。言いづらいな。人見知りの俺にはハードルが高い、というわけで結局何も言えずにこのままこの部屋の状態で過ごすことになった。
 ちなみに、俺以外の面々の部屋も同じように豪華絢爛でみんな落ち着かないと嘆いていたのは緒とした笑い話だ。
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