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異世界惑星探求編
アークガルドの決戦①
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ロマネスは目の前で起きていることが信じられなかった。強人族の加勢によりアークガルド軍は息を吹き返しグルタニアをあと一歩のところまで追い詰めることができた。
ロマネスが勝利を確信した瞬間、光の線が飛んできてその光に触れた恐竜たちが真っ二つになった。
複数の大きな人の形をした鉄の塊が歩いてこちらに近づいてくる。顔の部分から出た光の線がアークガルド城の城壁に当たり粉々に吹き飛ばした。そいつは敵味方関係なく周りの者を破壊し尽くしていた。瞬く間に強人族と人間と魔物の死体が積み重なっていった。
ロマネスは強人族の周を探したが、見つけることはできなかった。強人族の生き残りが鉄の巨人と戦っているが、まるで歯が立たない。あの身体能力の高い強人族でさえ鉄の巨人の圧倒的な暴力の前では手も足も出ないようだった。
「なんだあれは? あんなもの勝てるわけがない!! 逃げろー!!」
アークガルドの兵士たちは戦意を喪失させて我先にと逃げだした。薔薇十字騎士団の兵士たちも皆足が震えていた。ロマネスの目から見ても戦意を喪失させているのは明白だった。
「ロマネス隊長このままでは全滅します。早く逃げましょう」
そういうと隊員たちは逃げ出した。ロマネスが隊員たちと一緒に撤退しようとした時、ロマネスの目に泣いている子供が映った。ロマネスはそれに気づいて当たりを見回すと多くの住人がまだ取り残されていた。ロマネスが周りの住人に早く逃げろ、と言ったその時、城壁が轟音とともに崩れ鉄の巨人が城内に入ってきた。
ロマネスは咄嗟に我々が逃げたら、ここにいる住民は確実に殺されると思った。
(こんな時ジークはどうしただろう? みんなと同じように逃げただろうか? ……いや、あいつは敵わないと思っても力なき者の盾となり立ち向かっていくだろう。私が騎士を目指したのは、ジークと同じように力なき者を守るため、これまで剣を振るってきたのだ。それをあいつは……忘れかけていた思いを呼び起こしてくれた。)
「ロマネス隊長!! 奴らが城内に入ってきました。もうだめです。早く逃げましょう!!」
薔薇十字騎士団の隊員が近づいてきて早く逃げる様にロマネスに言った。ロマネスは近くに繋がれていた白馬に向かいながら団員に言った。
「私は、アークガルドに住む人々を守るためにここにいる。前をみろ!! 我々の敵は後ろにあらず!!」
ロマネスは白馬に乗ると剣を振り上げ薔薇十字騎士団の隊員に向かって叫んだ。
「例えこの身が朽ち果てようとも、私は前を向いて戦うのみ! 敵に一歩でも近づいていたい! それが私の目指した騎士道だ!!」
ロマネスはそう言うと白馬に跨り鉄の巨人に向かって走り出した。その場にいた誰もがその光景を目撃し、その場にいた誰もがその言葉を口にした。
「聖女ミルファ様……」
ロマネスはこのまま鉄の巨人に攻撃をしても自分ではダメージを与えることができないと思いまずは住民から離れる様に巨人を揺動させることにした。巨人はロマネスが突っ込んでくると認識すると大きく腕を振りかぶってそのままロマネスを攻撃してきたが、ロマネスは馬を巧みに操りその攻撃を交わすと巨人の横をすり抜けた。
ロマネスの思惑通り巨人は振り返ってロマネスを追いかけてきた。
(これで人々が逃げる時間を作れるはず)
ロマネスはそう思い、できるだけ城から巨人が遠くに行くように馬を走らせた。ロマネスは前方を見て驚いた。強人族の兵士がまだ巨人と戦っていた。その中に周の姿が確認できた。
「し……周ーー!!」
周がこちらを振り返りロマネス生きていたのか、と言った。
「まだ戦えるか?」
ロマネスが聞くと周は当たり前だ、と言って笑った。ロマネスが周の近くにいくと強人族の兵士たちが疲弊しているのがわかった。周も他の兵士同様に息が上がって辛そうだった。
「私が奴らを撹乱するからその隙に周は攻撃して欲しい」
ロマネスが提案すると周はわかった、と言った。ロマネスは周たちと離れるように走り出した。複数の巨人たちはロマネスを捕まえようと攻撃体制に入って行った。
周たち強人族の兵士は巨人に気づかれないように死角に入ると一斉に攻撃した。強人族の剣や槍が巨人の胸や腕の関節に食い込んで、動きを止めた。巨人の動きが止まったところで、周が頭を攻撃して巨人の頭を粉砕することができた。
(やった。一体倒すことができた!)
ロマネスが歓喜した瞬間、別の巨人の放ったレーザーがロマネスの近くで炸裂した。ロマネスは馬ごと吹き飛ばされ、馬から転げ落ちた。ロマネスが顔を上げると目の前に巨人の足が見えた。ロマネスが巨人の上半身を見るとすでに拳が振り下ろされるところだった。
ロマネスが死を覚悟した時、急に目の前が暗くなり何者かが攻撃を防いでくれていた。強人族の周だった。周は巨人の攻撃を受け止めようとガードしたが、巨人の攻撃を受け止めきれず吹っ飛ばされた。ロマネスが周をみると巨人が光線を周に向かって放とうとしているのが見えた。ロマネスは咄嗟に武器になりそうな物を探すと腰にぶら下げていたレーザー銃を持つと巨人の頭目掛けて撃った。
ロマネスが放ったレーザー光線が巨人の頭に当たり、巨人の頭を粉砕した。ロマネスは周に駆け寄った。
「し……周……どうして?……なぜ私を庇った?」
「さ……さあな。俺にもわからんさ……グハ!!」
周は口から大量の血を吐いた。
「周ーー!!!」
周は力なく倒れた。ロマネスは血まみれの周を抱き抱えた。気がつくとロマネスは複数の巨人に囲まれていた。巨人の目が光りレーザーを打とうとしているのがわかった。ロマネスはレーザー銃を構えると再び発射したが、燃料切れでレーザーを放つことができなかった。ロマネスは今度こそ自分の死を覚悟した。
「ドーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン!!!」
地響きとともに轟音が鳴り響き辺りは土煙で見えなくなった。ロマネスは何が起こったのかわからず目を細めていると、先程レーザーを放とうとしている巨人の上から何かが落ちてきたみたいだった。辺りは静寂に包まれ段々と土煙が引いていった。誰かがそこに立っていた。そこにいたのはジークだった。ジークはバラバラになった巨人を下敷きにして立っていた。
「待たせたなロマネス」
「ジーク!! 周が……」
俺が周をみると血まみれになってロマネスに抱えられていた。周は今にも消え入りそうな声で
「ジ………ジーク、後は……た……頼んだぞ…」
「任せろ、周。ロマネス。周を安全な場所に連れて、早く手当てを!!」
「わかったわ!」
ロマネスは近くの馬車の荷物を下ろすと周を荷台に積んで走り出した。
地球で戦ったことのあるバトルモービルがこちらに突っ込んできた。俺はバトルモービルの一撃を片手で受け止めた。
「邪魔だ! どけ!!」
俺は手刀でバトルモービルの腕を薙ぎ払うとバトルモービルの腕が分断した。そのまま胴体に攻撃すると胴体に大穴が空いて動かなくなった。俺の後ろから別のバトルモービルが攻撃をしてきたので飛び上がって交わすとそのまま頭に回し蹴りを叩き込んだ。バトルモービルは俺の蹴りを受け止めようと腕で防御したが、その防御した腕ごと頭を吹き飛ばした。頭を吹き飛ばされたバトルモービルはそれ以上動くことがなかった。
「ジーク後ろ!!」
ロマネスの声に俺が後ろを振り向くと俺の後ろにいたもう一体の顔が光りレーザーを放った。俺は素早くレーザーを交わすとバトルモービルの後ろに回り込み拳を胴体に放った。
「ドカーーーーーーーーーーーン!!」轟音とともにバトルモービルの胴体に大穴が空いて動かなくなった。
俺は残りのバトルモービルを粉々に粉砕していった。
グロリアは怒りで震えていた。そいつは自分たちが送り込んだバトルモービルを赤子の手をひねるように簡単に粉砕していた。自分たちが長年準備してきた計画を破壊した最も憎むべき相手に、少し嬉しい気持ちになっている自分が信じられなかった。
あいつが生きていた。あいつと戦える。グロリアはすぐに小型のエアーホッパーに乗ると全速力でジークに向かっていった。
ロマネスが勝利を確信した瞬間、光の線が飛んできてその光に触れた恐竜たちが真っ二つになった。
複数の大きな人の形をした鉄の塊が歩いてこちらに近づいてくる。顔の部分から出た光の線がアークガルド城の城壁に当たり粉々に吹き飛ばした。そいつは敵味方関係なく周りの者を破壊し尽くしていた。瞬く間に強人族と人間と魔物の死体が積み重なっていった。
ロマネスは強人族の周を探したが、見つけることはできなかった。強人族の生き残りが鉄の巨人と戦っているが、まるで歯が立たない。あの身体能力の高い強人族でさえ鉄の巨人の圧倒的な暴力の前では手も足も出ないようだった。
「なんだあれは? あんなもの勝てるわけがない!! 逃げろー!!」
アークガルドの兵士たちは戦意を喪失させて我先にと逃げだした。薔薇十字騎士団の兵士たちも皆足が震えていた。ロマネスの目から見ても戦意を喪失させているのは明白だった。
「ロマネス隊長このままでは全滅します。早く逃げましょう」
そういうと隊員たちは逃げ出した。ロマネスが隊員たちと一緒に撤退しようとした時、ロマネスの目に泣いている子供が映った。ロマネスはそれに気づいて当たりを見回すと多くの住人がまだ取り残されていた。ロマネスが周りの住人に早く逃げろ、と言ったその時、城壁が轟音とともに崩れ鉄の巨人が城内に入ってきた。
ロマネスは咄嗟に我々が逃げたら、ここにいる住民は確実に殺されると思った。
(こんな時ジークはどうしただろう? みんなと同じように逃げただろうか? ……いや、あいつは敵わないと思っても力なき者の盾となり立ち向かっていくだろう。私が騎士を目指したのは、ジークと同じように力なき者を守るため、これまで剣を振るってきたのだ。それをあいつは……忘れかけていた思いを呼び起こしてくれた。)
「ロマネス隊長!! 奴らが城内に入ってきました。もうだめです。早く逃げましょう!!」
薔薇十字騎士団の隊員が近づいてきて早く逃げる様にロマネスに言った。ロマネスは近くに繋がれていた白馬に向かいながら団員に言った。
「私は、アークガルドに住む人々を守るためにここにいる。前をみろ!! 我々の敵は後ろにあらず!!」
ロマネスは白馬に乗ると剣を振り上げ薔薇十字騎士団の隊員に向かって叫んだ。
「例えこの身が朽ち果てようとも、私は前を向いて戦うのみ! 敵に一歩でも近づいていたい! それが私の目指した騎士道だ!!」
ロマネスはそう言うと白馬に跨り鉄の巨人に向かって走り出した。その場にいた誰もがその光景を目撃し、その場にいた誰もがその言葉を口にした。
「聖女ミルファ様……」
ロマネスはこのまま鉄の巨人に攻撃をしても自分ではダメージを与えることができないと思いまずは住民から離れる様に巨人を揺動させることにした。巨人はロマネスが突っ込んでくると認識すると大きく腕を振りかぶってそのままロマネスを攻撃してきたが、ロマネスは馬を巧みに操りその攻撃を交わすと巨人の横をすり抜けた。
ロマネスの思惑通り巨人は振り返ってロマネスを追いかけてきた。
(これで人々が逃げる時間を作れるはず)
ロマネスはそう思い、できるだけ城から巨人が遠くに行くように馬を走らせた。ロマネスは前方を見て驚いた。強人族の兵士がまだ巨人と戦っていた。その中に周の姿が確認できた。
「し……周ーー!!」
周がこちらを振り返りロマネス生きていたのか、と言った。
「まだ戦えるか?」
ロマネスが聞くと周は当たり前だ、と言って笑った。ロマネスが周の近くにいくと強人族の兵士たちが疲弊しているのがわかった。周も他の兵士同様に息が上がって辛そうだった。
「私が奴らを撹乱するからその隙に周は攻撃して欲しい」
ロマネスが提案すると周はわかった、と言った。ロマネスは周たちと離れるように走り出した。複数の巨人たちはロマネスを捕まえようと攻撃体制に入って行った。
周たち強人族の兵士は巨人に気づかれないように死角に入ると一斉に攻撃した。強人族の剣や槍が巨人の胸や腕の関節に食い込んで、動きを止めた。巨人の動きが止まったところで、周が頭を攻撃して巨人の頭を粉砕することができた。
(やった。一体倒すことができた!)
ロマネスが歓喜した瞬間、別の巨人の放ったレーザーがロマネスの近くで炸裂した。ロマネスは馬ごと吹き飛ばされ、馬から転げ落ちた。ロマネスが顔を上げると目の前に巨人の足が見えた。ロマネスが巨人の上半身を見るとすでに拳が振り下ろされるところだった。
ロマネスが死を覚悟した時、急に目の前が暗くなり何者かが攻撃を防いでくれていた。強人族の周だった。周は巨人の攻撃を受け止めようとガードしたが、巨人の攻撃を受け止めきれず吹っ飛ばされた。ロマネスが周をみると巨人が光線を周に向かって放とうとしているのが見えた。ロマネスは咄嗟に武器になりそうな物を探すと腰にぶら下げていたレーザー銃を持つと巨人の頭目掛けて撃った。
ロマネスが放ったレーザー光線が巨人の頭に当たり、巨人の頭を粉砕した。ロマネスは周に駆け寄った。
「し……周……どうして?……なぜ私を庇った?」
「さ……さあな。俺にもわからんさ……グハ!!」
周は口から大量の血を吐いた。
「周ーー!!!」
周は力なく倒れた。ロマネスは血まみれの周を抱き抱えた。気がつくとロマネスは複数の巨人に囲まれていた。巨人の目が光りレーザーを打とうとしているのがわかった。ロマネスはレーザー銃を構えると再び発射したが、燃料切れでレーザーを放つことができなかった。ロマネスは今度こそ自分の死を覚悟した。
「ドーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン!!!」
地響きとともに轟音が鳴り響き辺りは土煙で見えなくなった。ロマネスは何が起こったのかわからず目を細めていると、先程レーザーを放とうとしている巨人の上から何かが落ちてきたみたいだった。辺りは静寂に包まれ段々と土煙が引いていった。誰かがそこに立っていた。そこにいたのはジークだった。ジークはバラバラになった巨人を下敷きにして立っていた。
「待たせたなロマネス」
「ジーク!! 周が……」
俺が周をみると血まみれになってロマネスに抱えられていた。周は今にも消え入りそうな声で
「ジ………ジーク、後は……た……頼んだぞ…」
「任せろ、周。ロマネス。周を安全な場所に連れて、早く手当てを!!」
「わかったわ!」
ロマネスは近くの馬車の荷物を下ろすと周を荷台に積んで走り出した。
地球で戦ったことのあるバトルモービルがこちらに突っ込んできた。俺はバトルモービルの一撃を片手で受け止めた。
「邪魔だ! どけ!!」
俺は手刀でバトルモービルの腕を薙ぎ払うとバトルモービルの腕が分断した。そのまま胴体に攻撃すると胴体に大穴が空いて動かなくなった。俺の後ろから別のバトルモービルが攻撃をしてきたので飛び上がって交わすとそのまま頭に回し蹴りを叩き込んだ。バトルモービルは俺の蹴りを受け止めようと腕で防御したが、その防御した腕ごと頭を吹き飛ばした。頭を吹き飛ばされたバトルモービルはそれ以上動くことがなかった。
「ジーク後ろ!!」
ロマネスの声に俺が後ろを振り向くと俺の後ろにいたもう一体の顔が光りレーザーを放った。俺は素早くレーザーを交わすとバトルモービルの後ろに回り込み拳を胴体に放った。
「ドカーーーーーーーーーーーン!!」轟音とともにバトルモービルの胴体に大穴が空いて動かなくなった。
俺は残りのバトルモービルを粉々に粉砕していった。
グロリアは怒りで震えていた。そいつは自分たちが送り込んだバトルモービルを赤子の手をひねるように簡単に粉砕していた。自分たちが長年準備してきた計画を破壊した最も憎むべき相手に、少し嬉しい気持ちになっている自分が信じられなかった。
あいつが生きていた。あいつと戦える。グロリアはすぐに小型のエアーホッパーに乗ると全速力でジークに向かっていった。
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