60 / 117
〜兄弟の絆〜
ルーン大国の将軍
しおりを挟む
メルーサとマチルダは小屋の中にあった秘密の抜け穴でルーン大国を目指していた。
抜け穴の中は狭くジメジメしていた。おそらくこの抜け穴はヒロタ川の下を通っているのだろう、人がひとりやっと通れるような狭い通路を百メートルほど進んだところで行き止まりになっていた。
マチルダは薄暗い穴の中で目を凝らしていると行き止まりと思われた壁に薄っすらと木の棒のような物が見えた。上から少し陽の光が差し込んできてその木の棒のような物をまじまじと見ると、どうやらそれは上に登るためのはしごのようだった。
このはしごを登ると外に出られるのだろう。そしてそこはもうルーン大国ということだろう。
マチルダはメルーサに続いてはしごを登った。この先が敵国と考えると緊張ではしごを登る足が震えた。上段まで登ったところで出口は大木の虚に繋がっていた。メルーサは虚の中から慎重に辺りを見回すと周りに人気が無いことを確認してゆっくりと音を立てないように外に出た。
二人が出たところは草木が鬱蒼と茂る森の中だった。慎重に周りを警戒しながら少し進んだところでメルーサが急に立ち止まった。その様子を見てマチルダの身に緊張が走った。
「どうしました? メルーサさん」
「まずいな、囲まれている。すぐに戻るぞ」
マチルダはすぐにメルーサの言っている意味を理解した。
二人は一目散に大木まで引き返そうと走り出した時、何者かが木の陰から出てきて二人の行く手を阻むかのように立ちふさがった。二人はすぐに立ち止まって身構えた。すぐに周りの草むらからどこにこんなに隠れていたのかと思うほどにゾロゾロと兵士が出てきて、あっという間にメルーサとマチルダはルーン大国の兵士に取り囲まれた。
「どうやら待ち伏せされていたようだな」
メルーサは悔しそうに呟いた。
如何にギルティークラウンのメルーサといえどこの数の兵士を相手に勝てるはずもなく二人は大人しく降参することにした。最初から二人の目的はティアラを救出してほしいとルーン大国の兵士に頼むことが目的なので端から二人には戦う意志は無かった。
二人は両手を上に挙げて降参した。メルーサとマチルダに戦う意志がないと知ると、ルーン大国の兵士が二人に話しかけてきた。
「お前たちはギルティアの者か?」
「ああ、そうだ」
メルーサが答えると周りにどよめきが上がった。
「なぜここに来た?」
「私達の仲間が聖女を連れて行ったので、私達と協力して聖女を助けてほしい」
「聖女だと? そいつの名前は?」
「ティアラ」
「ティアラだと!」
ティアラの名前を出した途端再びどよめきが上がった。その時、林の中から馬にまたがった兵士が現れた。兵士は朱色の鎧を身に纏い周りの兵士とは身につけている装飾品が明らかに高価そうに見えた。
「夜叉神様!」
そう言うとルーン大国の兵士達は一斉にその場に跪いた。
「夜叉神? あなたがルーン大国の夜叉神将軍?」
メルーサが驚いた表情で聞いたが、夜叉神と呼ばれた男はメルーサの質問は歯牙にもかけず逆に二人に聞いてきた。
「そのティアラという聖女はガンドールから居なくなった女か?」
メルーサは少しムッとした表情をしたので、マチルダが代わりに夜叉神とメルーサの間に入って正直に答えた。
「ええそうです。こちらの手違いでガンドールから連れてきてしまった」
マチルダが答えると兵士達がどよめいた。
夜叉神の近くに居たルーン大国の兵士の一人が夜叉神に耳打ちした。
「夜叉神様、それでは……」
「ああ、アスペルド教会からが捜索願いが出ていた聖女に間違いないだろう。ガルボの言っていたことは本当だったな」
夜叉神はメルーサとマチルダを見ると更に質問をした。
「ティアラを連れて行ったやつは誰だ?」
「デミタスというギルティーだ」
「デミタスか……、やはり……、まだ生きていたか……」
夜叉神は意味深にそう言うと表情を固くした。
「デミタスを知っているのか?」
メルーサの問に夜叉神は鬼のような形相で睨むと吐き捨てるように言った。
「お前たちが知る必要はない!! それよりも早くそいつが居る場所に案内しろ! そのためにこの場所に兵を集めていたんだ」
「え? それでは最近この場所に兵士が集まっていたのは?」
「ギルティアに囚われているティアラという聖女を救出するためだ!」
マチルダは少しホッとした。これだけの数の兵士でティアラ救出に向かえば確実に助けることができると思った。でも次の瞬間メルーサ隊長の口から信じられない言葉がでた。
「これだけ多くの兵士をギルティアに入国させることは出来ない」
マチルダは驚いてメルーサの顔を見て真意を問いただした。
「どうして? これだけの人数で救出に向かえばティアラを助け出せますよ」
「見つかっては困るんだ、ルーン大国の兵士たちには少数で秘密裏に抜け穴からギルティアに潜入してもらう」
「どうして? そんな……」
納得がいかないマチルダをメルーサはなんとか説得しようと試みた。
「あまり事を荒立てたくはないんだ。この一件で今は落ち着いている戦火が再燃してしまう恐れがある」
マチルダはメルーサの言うことは筋が通っていると感じた。この大軍でヒロタ川を渡るとそれこそルーン大国が攻めてきたと勘違いするギルティーたちが居て当然だろう。自分たちが通ってきた抜け穴もこれだけの数の兵士が通るとなると通過するまでに日が暮れてしまう。今は一刻の猶予もない、メルーサの言うように少数精鋭で助けに行くのがこの場合正しい選択だと気づいた。
マチルダはこの状況下にこれだけ冷静な判断ができるメルーサ隊長の凄さに改めて感心した。二人のやり取りを見ていた夜叉神も話がまとまったのを見届けると声を掛けてきた。
「こちらも少し編成しよう」
夜叉神はそう言うと精鋭を十名選抜してきた。
「メルーサとやらこれでいいか?」
「ああ。それで良い。それでは私に付いて来てくれ」
メルーサとマチルダは夜叉神率いる部隊と一緒に抜け穴からギルティアに入っていった。
◇
ローゼンブルグの西にある森の中を抜けると急に開けた場所にでる。ギルティアの民はそこをルドラの丘と呼んでいた。
昔からこのルドラの丘は罪人の処刑場として使われていた。そのためここは周りの住民から忌み嫌われる場所となり誰もここへは立ち入らない。そのせいか丘の周りは背の高く育った草木で覆われていたが、上の岩盤は草木が生えないので、丘の上だけは開けていて見晴らしが良かった。
この場所には木でできた台がありその台の上に木の枠が物干し竿のような格好で立っていた。その物干しざおの中央から不気味なロープが一本垂れ下がっていた。そのロープに罪人を吊るすのだろう、遠目からでもそれが確認出来た。
デミタスはロイと私を丘の上に連れてくると私を侮蔑の眼差しで見た。
「まずはお前からあの世に逝ってもらおう」
そう言うと手下のギルティーが私の拘束を外した。ギルティーの一人が私の腕を掴んで台の上に連れて行こうとした時、ロイがいきなり周りのギルティーを押しのけて私の腕を掴んでいるギルティーに突っ込んだ。ぶつかったギルティーは『ゔっ』とうめき声を上げるとロイと一緒にそのまま倒れた。
ロイは倒れたまま私に向かって叫んだ。
「今だ!! 逃げろ! ティアラーー!!」
その言葉にハッとして拘束具が外れて身軽になった私はすぐに森の中に走って逃げた。
「何をしている! 捕まえろーー!!」
すぐにデミタスが叫ぶと複数人のギルティーが私の後を追いかけて森の中に入ってきた。
ロイは怒り狂ったデミタスに腹を蹴られた。2メートルほどふっとばされて口から血が出た。
「このやろう!! 無駄なあがきをしやがって!!」
ロイは口から血を出しながらデミタスを睨みつけた。
「フッ……フフ……、無駄なあがきだと思うか?」
「何が言いたい?」
『ドガーーーーン!!』
まばゆい閃光とともに轟音が辺りに響き渡った。それと同時に森の木々から男達がものすごい速さで吹っ飛んできて近くにあった大木に激突した。よく見るとその男達は先程ティアラを追いかけて行ったギルティー達だった。ギルティー達は全員真っ黒になって気を失っていた。
「間に合ったようだな……」
ロイはそう言うと森の方を見て安心したように笑った。
真っ黒になって動かない男達を見て他のギルティーたちは動揺していた。
「ま……まさか? あ……あいつが……」
「ど……どうしよう……あの方が来た」
ギルティー達はその場から逃げ出しそうになっていた。
「怯むなーーー!! 隊列を崩すなーー!!」
デミタスが怒号を掛けて体制を立て直そうとした時、森の中から稲妻が走り前衛のギルティーに直撃した。稲妻の直撃を食らったギルティーは丸焦げになってその場で失神して倒れた。
デミタスたちにさらなる動揺が走る中、森の中から金色の髪を逆立てて全身に雷を纏ったカイトがゆっくりと現れた。
抜け穴の中は狭くジメジメしていた。おそらくこの抜け穴はヒロタ川の下を通っているのだろう、人がひとりやっと通れるような狭い通路を百メートルほど進んだところで行き止まりになっていた。
マチルダは薄暗い穴の中で目を凝らしていると行き止まりと思われた壁に薄っすらと木の棒のような物が見えた。上から少し陽の光が差し込んできてその木の棒のような物をまじまじと見ると、どうやらそれは上に登るためのはしごのようだった。
このはしごを登ると外に出られるのだろう。そしてそこはもうルーン大国ということだろう。
マチルダはメルーサに続いてはしごを登った。この先が敵国と考えると緊張ではしごを登る足が震えた。上段まで登ったところで出口は大木の虚に繋がっていた。メルーサは虚の中から慎重に辺りを見回すと周りに人気が無いことを確認してゆっくりと音を立てないように外に出た。
二人が出たところは草木が鬱蒼と茂る森の中だった。慎重に周りを警戒しながら少し進んだところでメルーサが急に立ち止まった。その様子を見てマチルダの身に緊張が走った。
「どうしました? メルーサさん」
「まずいな、囲まれている。すぐに戻るぞ」
マチルダはすぐにメルーサの言っている意味を理解した。
二人は一目散に大木まで引き返そうと走り出した時、何者かが木の陰から出てきて二人の行く手を阻むかのように立ちふさがった。二人はすぐに立ち止まって身構えた。すぐに周りの草むらからどこにこんなに隠れていたのかと思うほどにゾロゾロと兵士が出てきて、あっという間にメルーサとマチルダはルーン大国の兵士に取り囲まれた。
「どうやら待ち伏せされていたようだな」
メルーサは悔しそうに呟いた。
如何にギルティークラウンのメルーサといえどこの数の兵士を相手に勝てるはずもなく二人は大人しく降参することにした。最初から二人の目的はティアラを救出してほしいとルーン大国の兵士に頼むことが目的なので端から二人には戦う意志は無かった。
二人は両手を上に挙げて降参した。メルーサとマチルダに戦う意志がないと知ると、ルーン大国の兵士が二人に話しかけてきた。
「お前たちはギルティアの者か?」
「ああ、そうだ」
メルーサが答えると周りにどよめきが上がった。
「なぜここに来た?」
「私達の仲間が聖女を連れて行ったので、私達と協力して聖女を助けてほしい」
「聖女だと? そいつの名前は?」
「ティアラ」
「ティアラだと!」
ティアラの名前を出した途端再びどよめきが上がった。その時、林の中から馬にまたがった兵士が現れた。兵士は朱色の鎧を身に纏い周りの兵士とは身につけている装飾品が明らかに高価そうに見えた。
「夜叉神様!」
そう言うとルーン大国の兵士達は一斉にその場に跪いた。
「夜叉神? あなたがルーン大国の夜叉神将軍?」
メルーサが驚いた表情で聞いたが、夜叉神と呼ばれた男はメルーサの質問は歯牙にもかけず逆に二人に聞いてきた。
「そのティアラという聖女はガンドールから居なくなった女か?」
メルーサは少しムッとした表情をしたので、マチルダが代わりに夜叉神とメルーサの間に入って正直に答えた。
「ええそうです。こちらの手違いでガンドールから連れてきてしまった」
マチルダが答えると兵士達がどよめいた。
夜叉神の近くに居たルーン大国の兵士の一人が夜叉神に耳打ちした。
「夜叉神様、それでは……」
「ああ、アスペルド教会からが捜索願いが出ていた聖女に間違いないだろう。ガルボの言っていたことは本当だったな」
夜叉神はメルーサとマチルダを見ると更に質問をした。
「ティアラを連れて行ったやつは誰だ?」
「デミタスというギルティーだ」
「デミタスか……、やはり……、まだ生きていたか……」
夜叉神は意味深にそう言うと表情を固くした。
「デミタスを知っているのか?」
メルーサの問に夜叉神は鬼のような形相で睨むと吐き捨てるように言った。
「お前たちが知る必要はない!! それよりも早くそいつが居る場所に案内しろ! そのためにこの場所に兵を集めていたんだ」
「え? それでは最近この場所に兵士が集まっていたのは?」
「ギルティアに囚われているティアラという聖女を救出するためだ!」
マチルダは少しホッとした。これだけの数の兵士でティアラ救出に向かえば確実に助けることができると思った。でも次の瞬間メルーサ隊長の口から信じられない言葉がでた。
「これだけ多くの兵士をギルティアに入国させることは出来ない」
マチルダは驚いてメルーサの顔を見て真意を問いただした。
「どうして? これだけの人数で救出に向かえばティアラを助け出せますよ」
「見つかっては困るんだ、ルーン大国の兵士たちには少数で秘密裏に抜け穴からギルティアに潜入してもらう」
「どうして? そんな……」
納得がいかないマチルダをメルーサはなんとか説得しようと試みた。
「あまり事を荒立てたくはないんだ。この一件で今は落ち着いている戦火が再燃してしまう恐れがある」
マチルダはメルーサの言うことは筋が通っていると感じた。この大軍でヒロタ川を渡るとそれこそルーン大国が攻めてきたと勘違いするギルティーたちが居て当然だろう。自分たちが通ってきた抜け穴もこれだけの数の兵士が通るとなると通過するまでに日が暮れてしまう。今は一刻の猶予もない、メルーサの言うように少数精鋭で助けに行くのがこの場合正しい選択だと気づいた。
マチルダはこの状況下にこれだけ冷静な判断ができるメルーサ隊長の凄さに改めて感心した。二人のやり取りを見ていた夜叉神も話がまとまったのを見届けると声を掛けてきた。
「こちらも少し編成しよう」
夜叉神はそう言うと精鋭を十名選抜してきた。
「メルーサとやらこれでいいか?」
「ああ。それで良い。それでは私に付いて来てくれ」
メルーサとマチルダは夜叉神率いる部隊と一緒に抜け穴からギルティアに入っていった。
◇
ローゼンブルグの西にある森の中を抜けると急に開けた場所にでる。ギルティアの民はそこをルドラの丘と呼んでいた。
昔からこのルドラの丘は罪人の処刑場として使われていた。そのためここは周りの住民から忌み嫌われる場所となり誰もここへは立ち入らない。そのせいか丘の周りは背の高く育った草木で覆われていたが、上の岩盤は草木が生えないので、丘の上だけは開けていて見晴らしが良かった。
この場所には木でできた台がありその台の上に木の枠が物干し竿のような格好で立っていた。その物干しざおの中央から不気味なロープが一本垂れ下がっていた。そのロープに罪人を吊るすのだろう、遠目からでもそれが確認出来た。
デミタスはロイと私を丘の上に連れてくると私を侮蔑の眼差しで見た。
「まずはお前からあの世に逝ってもらおう」
そう言うと手下のギルティーが私の拘束を外した。ギルティーの一人が私の腕を掴んで台の上に連れて行こうとした時、ロイがいきなり周りのギルティーを押しのけて私の腕を掴んでいるギルティーに突っ込んだ。ぶつかったギルティーは『ゔっ』とうめき声を上げるとロイと一緒にそのまま倒れた。
ロイは倒れたまま私に向かって叫んだ。
「今だ!! 逃げろ! ティアラーー!!」
その言葉にハッとして拘束具が外れて身軽になった私はすぐに森の中に走って逃げた。
「何をしている! 捕まえろーー!!」
すぐにデミタスが叫ぶと複数人のギルティーが私の後を追いかけて森の中に入ってきた。
ロイは怒り狂ったデミタスに腹を蹴られた。2メートルほどふっとばされて口から血が出た。
「このやろう!! 無駄なあがきをしやがって!!」
ロイは口から血を出しながらデミタスを睨みつけた。
「フッ……フフ……、無駄なあがきだと思うか?」
「何が言いたい?」
『ドガーーーーン!!』
まばゆい閃光とともに轟音が辺りに響き渡った。それと同時に森の木々から男達がものすごい速さで吹っ飛んできて近くにあった大木に激突した。よく見るとその男達は先程ティアラを追いかけて行ったギルティー達だった。ギルティー達は全員真っ黒になって気を失っていた。
「間に合ったようだな……」
ロイはそう言うと森の方を見て安心したように笑った。
真っ黒になって動かない男達を見て他のギルティーたちは動揺していた。
「ま……まさか? あ……あいつが……」
「ど……どうしよう……あの方が来た」
ギルティー達はその場から逃げ出しそうになっていた。
「怯むなーーー!! 隊列を崩すなーー!!」
デミタスが怒号を掛けて体制を立て直そうとした時、森の中から稲妻が走り前衛のギルティーに直撃した。稲妻の直撃を食らったギルティーは丸焦げになってその場で失神して倒れた。
デミタスたちにさらなる動揺が走る中、森の中から金色の髪を逆立てて全身に雷を纏ったカイトがゆっくりと現れた。
0
お気に入りに追加
106
あなたにおすすめの小説
つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました
蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈
絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。
絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!!
聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ!
ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!!
+++++
・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)
冷宮の人形姫
りーさん
ファンタジー
冷宮に閉じ込められて育てられた姫がいた。父親である皇帝には関心を持たれず、少しの使用人と母親と共に育ってきた。
幼少の頃からの虐待により、感情を表に出せなくなった姫は、5歳になった時に母親が亡くなった。そんな時、皇帝が姫を迎えに来た。
※すみません、完全にファンタジーになりそうなので、ファンタジーにしますね。
※皇帝のミドルネームを、イント→レントに変えます。(第一皇妃のミドルネームと被りそうなので)
そして、レンド→レクトに変えます。(皇帝のミドルネームと似てしまうため)変わってないよというところがあれば教えてください。
転生先は盲目幼女でした ~前世の記憶と魔法を頼りに生き延びます~
丹辺るん
ファンタジー
前世の記憶を持つ私、フィリス。思い出したのは五歳の誕生日の前日。
一応貴族……伯爵家の三女らしい……私は、なんと生まれつき目が見えなかった。
それでも、優しいお姉さんとメイドのおかげで、寂しくはなかった。
ところが、まともに話したこともなく、私を気に掛けることもない父親と兄からは、なぜか厄介者扱い。
ある日、不幸な事故に見せかけて、私は魔物の跋扈する場所で見捨てられてしまう。
もうダメだと思ったとき、私の前に現れたのは……
これは捨てられた盲目の私が、魔法と前世の記憶を頼りに生きる物語。
聖女を騙った少女は、二度目の生を自由に生きる
夕立悠理
恋愛
ある日、聖女として異世界に召喚された美香。その国は、魔物と戦っているらしく、兵士たちを励まして欲しいと頼まれた。しかし、徐々に戦況もよくなってきたところで、魔法の力をもった本物の『聖女』様が現れてしまい、美香は、聖女を騙った罪で、処刑される。
しかし、ギロチンの刃が落とされた瞬間、時間が巻き戻り、美香が召喚された時に戻り、美香は二度目の生を得る。美香は今度は魔物の元へ行き、自由に生きることにすると、かつては敵だったはずの魔王に溺愛される。
しかし、なぜか、美香を見捨てたはずの護衛も執着してきて――。
※小説家になろう様にも投稿しています
※感想をいただけると、とても嬉しいです
※著作権は放棄してません
旦那様が多すぎて困っています!? 〜逆ハー異世界ラブコメ〜
ことりとりとん
恋愛
男女比8:1の逆ハーレム異世界に転移してしまった女子大生・大森泉
転移早々旦那さんが6人もできて、しかも魔力無限チートがあると教えられて!?
のんびりまったり暮らしたいのにいつの間にか国を救うハメになりました……
イケメン山盛りの逆ハーです
前半はラブラブまったりの予定。後半で主人公が頑張ります
小説家になろう、カクヨムに転載しています
悪役令嬢は二度も断罪されたくない!~あのー、私に平穏な暮らしをさせてくれませんか?~
イトカワジンカイ
恋愛
(あれって…もしや断罪イベントだった?)
グランディアス王国の貴族令嬢で王子の婚約者だったアドリアーヌは、国外追放になり敵国に送られる馬車の中で不意に前世の記憶を思い出した。
「あー、小説とかでよく似たパターンがあったような」
そう、これは前世でプレイした乙女ゲームの世界。だが、元社畜だった社畜パワーを活かしアドリアーヌは逆にこの世界を満喫することを決意する。
(これで憧れのスローライフが楽しめる。ターシャ・デューダのような自給自足ののんびり生活をするぞ!)
と公爵令嬢という貴族社会から離れた”平穏な暮らし”を夢見ながら敵国での生活をはじめるのだが、そこはアドリアーヌが断罪されたゲームの続編の世界だった。
続編の世界でも断罪されることを思い出したアドリアーヌだったが、悲しいかな攻略対象たちと必然のように関わることになってしまう。
さぁ…アドリアーヌは2度目の断罪イベントを受けることなく、平穏な暮らしを取り戻すことができるのか!?
「あのー、私に平穏な暮らしをさせてくれませんか?」
※ファンタジーなので細かいご都合設定は多めに見てください(´・ω・`)
※小説家になろう、ノベルバにも掲載
私はお母様の奴隷じゃありません。「出てけ」とおっしゃるなら、望み通り出ていきます【完結】
小平ニコ
ファンタジー
主人公レベッカは、幼いころから母親に冷たく当たられ、家庭内の雑務を全て押し付けられてきた。
他の姉妹たちとは明らかに違う、奴隷のような扱いを受けても、いつか母親が自分を愛してくれると信じ、出来得る限りの努力を続けてきたレベッカだったが、16歳の誕生日に突然、公爵の館に奉公に行けと命じられる。
それは『家を出て行け』と言われているのと同じであり、レベッカはショックを受ける。しかし、奉公先の人々は皆優しく、主であるハーヴィン公爵はとても美しい人で、レベッカは彼にとても気に入られる。
友達もでき、忙しいながらも幸せな毎日を送るレベッカ。そんなある日のこと、妹のキャリーがいきなり公爵の館を訪れた。……キャリーは、レベッカに支払われた給料を回収しに来たのだ。
レベッカは、金銭に対する執着などなかったが、あまりにも身勝手で悪辣なキャリーに怒り、彼女を追い返す。それをきっかけに、公爵家の人々も巻き込む形で、レベッカと実家の姉妹たちは争うことになる。
そして、姉妹たちがそれぞれ悪行の報いを受けた後。
レベッカはとうとう、母親と直接対峙するのだった……
転生したら乙女ゲームの主人公の友達になったんですが、なぜか私がモテてるんですが?
rita
恋愛
田舎に住むごく普通のアラサー社畜の私は車で帰宅中に、
飛び出してきた猫かたぬきを避けようとしてトラックにぶつかりお陀仏したらしく、
気付くと、最近ハマっていた乙女ゲームの世界の『主人公の友達』に転生していたんだけど、
まぁ、友達でも二次元女子高生になれたし、
推しキャラやイケメンキャラやイケオジも見れるし!楽しく過ごそう!と、
思ってたらなぜか主人公を押し退け、
攻略対象キャラや攻略不可キャラからも、モテまくる事態に・・・・
ちょ、え、これどうしたらいいの!!!嬉しいけど!!!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる