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第2章
緑の導き
しおりを挟む大烏の翼は巨大だ。
一つ風を裂くとあっという間に見えなくなった。
アミナは食い入るように何者もいなくなった曇り空を見つめていた。
切なく見つめるボリスラフの表情が脳裏に焼き付いて離れない。
あの夜も同じように私を見て、「ユリ」と....。あの人は母様のことを知っているのだろうか。
答えを探すようにボリスラフの消えた方を凝視していると、「おい!」と頭を軽くはたかれた。
「いた!」
「なにボケーッとしとんねん!はよこいつらの呪い解かんかい!!」
「う、うん!!」
いけない。とアミナは気を引き締め直した。
落ち着いたら考えよう。弓を引き、赤いカミツレを解き放つ。
しかし、アミナの息は再び乱れ始めていた。一本、一本と心力を込めて射るが、五人、六人、と重ねていくうちに心力の残量が減っていく。
膝に手を置き唇を噛むアミナの背中にそっと手が触れた。
『ヒーリング・ハート』
ふわっと心が温まり、体にほんのりと元気が戻った。
「ごめんね。ちょっとしか回復させてあげられなくて...」
「ううん。楽になったよ。ありがとう」
申し訳なさそうに眉を下げるリナリアにアミナは首を振った。
「ディーノさんも疲れてきているみたい」
リナリアの言葉通り、円の外にいるディーノも癒しの言望葉を使い続けて消耗の色が見えるようになっていた。
アミナは自分達を守りながら闇の攻撃を防ぎ続けてくれているシオンやルカ、そしてディーノの険しい表情を見留め、自分を責めた。
自分にもっと力があれば、こんなに長い戦いにはならなかったのに。
「言望葉同士の戦いの最中に自責は命取りだぜ。お嬢ちゃん」
煙草を口に咥えながらゆるく煙を吹いた男が死んだ魚のような目でディーノの隣に立っていた。
その横でオリビアは腕を組み「まだやっていたのか」と呆れたようにアミナに声を投げた。
「....すみません...」
相対する人数の多さを言い訳に使わず、ただ自分の及ばなさを素直に認めている。聖の言望葉使いとしての自覚が芽生えている証拠だな。オリビアは「ふっ」と目を細めて一つ笑うと、細剣の先をアミナに向けた。
「よく見ておけ」
『ムーンシャワー・ムーンライト(月光の癒し水)』
頭上に金の光を纏う満月が現れ、闇の呪いにかかった女達に光のシャワーが降り注ぐ。たった一度の聖の言望葉でおよそ五十人ほどのカミツレが消えた。
「たった一度で....」
人垣が少なくなり、だいぶ見通しのよくなった向こう側に立つオリビアに尊敬の眼差しを向ける。
オリビアは得意気に剣の峰で自身の肩を叩いた。
「よし、やってみろ」
「ええ!?そんな、無理ですよっ」
首と手を左右に思いきり振り、アミナはオリビアの無茶ぶりを一生懸命否定した。それに不愉快そうに眉をしかめたオリビアは「無理なわけあるか!お前の力はこんなもんじゃないはずだ。お前のは効率が悪いんだ。力の込め方でいかようにもできるんだぞ。ぐんと溜めてバッ!だ!やれ!」とアミナを指差し命令する。
アミナはオリビアの分かりにくすぎる説明に目を回しながら「できません~!!」と涙を浮かべた。
「分かるか。そんな説明で」
「む。ヴォルフガング」
「お前...仮にも上司を呼び捨てにするなと何度言えば…」
ヴォルフガングは呆れたようにオリビアを軽く小突くと、「さ、もう終いにしようや」と指輪の嵌められた拳を呪いにかかっている女達に向けた。
『コネクト・ハンド(導き手)』
さあ、と清らかな風がアミナの髪を撫でた。
誰かの手が優しく肩を抱いて労ってくれているような。心地よさに閉じていた瞼を開くと、驚きで声を失う。
およそ百人はいたであろう呪いにかけられた女達は全員が地面に座り込んでいた。赤いカミツレは綺麗さっぱり祓われている。
器が違う。この言葉が思うより先にアミナの胸に文字として浮かび上がった。
「これがアストライアの聖の言望葉使い....!」
自分の目指す先にこんなに凄い人達がいるのかと、感動で首筋が震えた。
「どうだ?ディーノ」
ヴォルフガングは座り込んで空を見つめている女生徒の肩に触れ、癒しの言望葉を唱えるディーノに様子を聞いた。心力の消費で疲れた様子のディーノは首を振る。
「先程でほとんどの心力を使ってしまいました...。私程度ではこの人数の回復はできません」
「お前ほどの奴が何言ってやがんだ。オリビアの癒し手を任されてる奴がよ。クソ、多すぎるな」
「応援を呼びます」
ディーノは懐から金時計を取り出し蓋を開いた。人差し指で時計の短針を六、長針を十二に合わせ、上の突起をかちりと押すと言望葉を囁いた。
『リーフ・ベイン(葉の道標)』
「直に近くにいるアストライアの癒し手が来てくれるでしょう」
「ああ。この人数だ。十人ほど来てくれれば...まあ、いけるか?」
「...十人でもギリギリですよ.....闇に操られ、吸いとられた心力の回復は一人でも骨が折れるんですから。全回復は無理ですから、応援が着いたら一時的な措置として心力を三分の一まで回復させて、あとは日数をかけて治癒していくしかありません」
ヴォルフガングは頷き、ざっと座り込む女達を目算して「二百人いかないくらいか......しかし、」とルカとシオンに目を向けた。
「こんな人数の言望葉を防ぐとはな。アストライアの上位騎士レベルだぜ?何者だよ?ったく。お前らうちに入らねぇか?....っと、名乗ってなかったか。俺はアストライアの聖の使い手ヴォルフガングだ。イースト・サンライズ国中心都市セゾニエールの北区域防衛隊隊長をやってる。お嬢ちゃんがうちに入ったら俺が直属の上司になるな」
「....え...?」
割り込む隙のないヴォルフガングの話をアミナは口をぱくぱくとさせながら呑み込もうと頭を働かせる。
彼は大きな手でアミナの丸い頭を撫で、にまっとあまり爽やかでない笑顔を見せた。
「お嬢ちゃんのアストライアへの入団を認めよう。よろしくな」
「.........へ......?」
突然のことで思考が停止したアミナの固まった表情にヴォルフガングは途端におろおろとオリビアを振り返った。
「あれ?反応薄くね?この子本当にうちに入りたかったの?ねえオリビア?」
「........くそ、あいつ...」
空を見上げて悪態をついているオリビアはヴォルフガングの声など耳に入っていないようだ。
「ちょ、おい!お前が言ったんだろ!せっかく力があるのに変な圧力のせいで入団できない子がいるからお前の目に叶うなら入れてくれって...!ねえ!?このままじゃ俺いきなり出てきてわけ分からんこと言い出した変なおっさんじゃないの!最近若い子に関わる時俺がどんだけ注意してるか知ってる!?そういうのほんと厳しいんだからね!」
「おっさん!」
「はい!?」
動揺した勢いのまま呼ばれた方を向いたヴォルフガングの前には先ほどアストライアの騎士に勧誘したシオンが真剣な表情で立っていた。
「きゃ!?」
シオンはアミナの腕を引っ張り横に立たせると、顎を上げて己を親指で指した。
「おっさん!さっきのは冗談じゃないやろな!俺もアストライアに入るで!」
「え!?」
アミナは驚き隣のシオンを見つめた。
「ど、どういうこと?だってシオンは管理されるの嫌いでしょ?アストライアに入ったら...」
「あんたが入るなら俺も入る。前から決めとった」
「....どうして...だって、シオンにとっては...」
アミナは首を振り、「....だめだよ」と小さく否定した。
私がアストライアに管理されるのとは訳が違うじゃない。
竜族であるシオンが、もっとも憎んでいる人間に管理されるということ。
「......嫌でしょ?」
「せやな。ごっつ嫌や。考えるだけでイラつくわ」
舌をべえーっと出して吐きそうな仕草をする少年に「でしょ?なら...」と頷き、アミナはシオンの為にやめさせようと促す。だが、彼は引かなかった。
「やけど、危ない時あんたの傍にいられへん方がもっと嫌や」
猫のような紫の大きな瞳をまっすぐに向けられ、アミナは喉がつかえる。
「でも、」
「あ~!うっさいわ!俺とあんたは友達!せやろ!?」
「そ、うだよ?でもそれとこれとは、」
「友達はどんな時も一緒におるもんや!!」
「え、ええ...?」
「あんたを一番傍で守るのは俺って決まっとる!」
「き、決まってるの?」
「せや!」
シオンは大きく頷いた。
「俺はアミナの騎士になる!!あんたがアストライア入りたい言うた時から決めとったんや!」
頑固なシオンには何を言っても無駄だろうと分かってはいる。けれど本当に良いのだろうか?とアミナは眉を下げて逡巡した。
図書館では仕事に関しては素直にリーフやアイリスの言うことを聞いている彼だが(私生活のお小言にはしょっちゅう言い返している。まるでお爺ちゃんと母親に素直になれない反抗期の息子のようだ)、まったく知らない人間にあれやこれやと指示されることは彼にとって苦痛になるのではないか。
アミナはシオンには自由でいてほしかった。何にも縛られず、のびのびと自分を通して勝ち気に笑っているのが彼らしいと思っている。
「....でも」
「嫌なんか?」
唇を尖らせて拗ねたようなシオンに慌てる。
「そうじゃないよっ...でも、」
「でもでもうっさいわ!俺が決めたっちゅーねん!いつまでもうじうじモジモジ!辛気くさいわ!」
シオンはてっきりアミナは喜ぶだろうと思っていた。いつ騎士になると言おうかと、驚くやろーなぁ~なんて、わくわくとその時を心待ちにしていたくらいであった。
しかし、予想と反してアミナがまったく乗ってこないことに裏切られたような気持ちになり、憤りを爆発させた。
「し、辛気くさい...って...!心配してるんだもん!」
「あんたの心配なんかいらんわ!だいたいあんたがアストライアに入る理由が竜族なんやろ?やったら俺が協力せんと」
「う!じゃ、じゃあ違うことにする!違う理由にする!」
「ほーん!?なんやねん違う理由て!ほれ言うてみい!」
「う、うぐっ...」
「ほれほれほれぇ!!」
「やめなさい」
「ぐえ!!」
シオンが頭を抱えて膝を折るとアイリスが眼鏡のずれを中指で戻しているのが目に入った。
「アイリス!?」
なぜここに、と驚きアミナは彼女の側に駆け寄る。シオンは手刀を下ろされた頭を押さえて涙目に「~っの、ババア...!」ともだえ唸った。
「ほっほっ」
アイリスの後ろからひょっこり顔を出したリーフは髭を撫でて地面に座り込む女達を眺めた。
「こりゃいかん」
「リ、リーフ様!?」
リーフの登場に驚いたヴォルフガングは素早く片膝を土につけた。
リーフは加齢でのびた瞼をひょいと持ち上げると、「こんな爺に腰を折る必要なぞ...」と困ったように手を振った。
ヴォルフガングは大きくかぶりを振る。
「いいえ!いいえ!城を追い出されてからあなたの名は禁じられたように聞こえなくなりましたが、俺は忘れたことなどありません![緑の導き手]の異名、俺は一度も....!」
「ヴォルフガング...儂はそんな大層な者じゃない」
「あなたの癒しの力がなければ、アストライアは早々に滅んでいました」
熱い眼差しを向けるヴォルフガングの様子にシオンがぱちくりと目を瞬かせる。
「....あのじじい、そんなに凄い奴やったん?」
「リーフの癒しの力はすごいんだよ!」
「なんであんたが偉そうなんや」
軽く小突かれたアミナはべーっとシオンに小さく舌を出す。リーフの手に杖が握られているのを見留め、あ、と目を輝かせ前のめりになった。
様子を伺っていたディーノは癒し手として大先輩となる憧れの人物の力を見ることができるとは、と頬を紅潮させて食い入るように注目した。
先の曲がった木の杖の感触を皺の刻まれた手で撫で、リーフは「ほほっ」と笑った。片目を閉じ、ひょうきんにくるっと杖を回し、ディーノとリナリアに微笑む。
「優秀な癒しの子らよ。この老人の力でも少しはお主らの糧となろう。.......名前だけが一人歩きして多くの賛辞を受けてきた。じゃが、儂は大したことはしとらん。できることをやってきただけじゃ」
『ヒーリング・ハート』
「.......ああ...」
アミナの唇から感嘆の声が溢れた。
朝焼けに照らされた緑、木漏れ日を落とす緑、太陽に向かう緑、希望に満ち溢れた様々な緑の光が葉の形となり、空を舞った。
一枚一枚が女達の肩や頬に柔らかく触れると、真っ白だった頬に赤みが差していく。闇に蝕まれ疲弊した心に葉の滴が一滴、また一滴と潤いを与え、泉になる。
女の暗い瞳に光が宿ると、安心したように瞼を閉じ、横たわった。
「....眠っている?」
目を閉じているベルの頬に手を添え、リナリアは顔色を伺う。ディーノが側にかがみ、ベルの様子を見て頷いた。
「このまま眠って、体力も回復すればいつも通りに戻るでしょう。....しかし、すごい....!この人数をたった一人で、しかも、たった一つの言望葉で....!」
なんでもないことのように微笑むリーフをディーノとリナリアはこれから目指すべき道標として憧れと尊敬の念を込めて見つめた。
「ご、ごっつ凄いやんけジジイ!!」
「リーフ!どうしてここに!?」
「ほっほっ」
驚いた表情を崩せずにいるシオンと笑顔のアミナがリーフに駆け寄る。リーフは二人に笑いかけると、ヴォルフガングを呼んだ。
「ヴォルフ、少しよいか?」
「はい」
話の内容を察したのだろう。ヴォルフガングは間も置かずすぐに頷いた。
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