泣き虫少女と無神経少年

 かつてイースト・サンライズ国の姫であったアミナは母親の死をきっかけに姉のビオラに見放され、使用人からは見下される生活を送るようになってしまった。

 実の父親である王の命令で城を追い出された彼女は元書庫番のリーフと元騎士のアイリスと共に過ごし、傷ついた心を少しずつ癒していく。

 十五歳になったアミナの前に現れた竜族の少年は、言葉を選ばない無神経な乱暴者。
けれど底抜けに明るくてどこか憎めない。
自分にないものを持つ彼にアミナはどんどん惹かれていく。

 少年と友達になりたいと願った時、少女の心に変化が生まれ、眠っていた力が目を覚ます。


 城では不穏な陰が迫り、その陰は城下町にも侵食していく。
 混乱の渦中、アミナは姉の真実を知る。

「弱くてダメなところばっかりで、何のとりえもない私だけど…。」

「私が、いるよ。姉様。」

 泣き虫少女は涙を拭いた。

恋や友情、家族愛。
[言葉]がテーマの物語です。


小説家になろうにも投稿しています。
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