6 / 70
5.次のイベント
しおりを挟む
常に孤独感を抱えて人生を送ってきたルイの悲しいあれそれは10歳頃に始まる。
夜中にふと目を覚ましたルイは、家の使用人が男同士でエロい事をしている現場に遭遇してしまう。そして男なら誰でもやっている事だという使用人達の言葉を信じて、それに参加してしまった。もっとも、まだ精通前のルイは、もっぱらその水仕事も力仕事もした事がない柔らかな手と口で使用人達に教えられるままに奉仕するだけなのだが。
そこから、ルイは優しい言葉や人の温もりを得るためには、エロい事をすればいいと認識してしまう。
そして、学園に入った後も同じ事をし続け、その内に上級生達の性処理道具と成っていく。
「俺可哀想」
「いやぁはは。でも、ルイがそうなるのは、あくまで入学前からそういうことしてた実績が有っての事だから。君は大丈夫だよ。まぁ、ゆくゆくはルイにベタ惚れになる予定だった上級生君の立場はなくなったけど」
「あ、そうか。その人、他とくっつく訳にはいかないですかね? なんか、俺のせいでカプが一つ消滅したと思うと罪悪感が…」
「そう言われても。もはや私のシナリオで動いてるわけじゃないだろうから………こういう事いうと、怖がらせちゃうかもだけど。ルイ君が全然普通な感じからして、ゲーム転生物にあるシナリオの強制力とかいうのも無いようだし」
「あぁそういうのありましたね、そういえば。…良かった。物心ついてからの俺が俺で良かった」
俺は自分が性処理道具ルートから脱却している事を心底喜んで腕をさすった。上級生君には悪いが、どっかで別の誰かとくっついてくれと祈っておく。あいにく俺は夢派じゃなくて壁派だから参戦する気はさらさら無いんだ。
ちなみに、俺達は、大講堂で話をしている訳ではない。
現在図書館に向け移動中。
なんでかって言えば、勿論次のイベント会場が図書館だから。
恋ロマでは忘れ物を回収した後、ヒロインは規模が大きいと評判の図書館に立ち寄って寮に帰るのだ。
ちなみに本来遭遇するはずのキャラには、ルイ、つまり俺も含まれてる。だけど、今ヒロインの隣に居るからね。だからもう二人の攻略キャラ達だけに遭うことになる。
ニアさんは当然シナリオを知ってる訳だけど、教えてくれないので、今はひたすらワクテカしてる状態。
入学初日から図書館にやってくる勤勉な主人公に声をかけてくれる漆黒の髪に金目の図書館司書の青年イースと、たまたま図書館に来る生徒会会計の3年生で、金混じりの茶髪に緑の目をしたアクスに遭遇するのが本編だった。ちなみに、ルイは図書館内で一人本を読んでいるのをヒロインが見かけるという些細な接触だった。
とはいえ、本編に添いつつBLな展開になる以上、イースとアクスがあれそれなのか、それぞれどうこうなのか、期待は高まるばかりです。
夜中にふと目を覚ましたルイは、家の使用人が男同士でエロい事をしている現場に遭遇してしまう。そして男なら誰でもやっている事だという使用人達の言葉を信じて、それに参加してしまった。もっとも、まだ精通前のルイは、もっぱらその水仕事も力仕事もした事がない柔らかな手と口で使用人達に教えられるままに奉仕するだけなのだが。
そこから、ルイは優しい言葉や人の温もりを得るためには、エロい事をすればいいと認識してしまう。
そして、学園に入った後も同じ事をし続け、その内に上級生達の性処理道具と成っていく。
「俺可哀想」
「いやぁはは。でも、ルイがそうなるのは、あくまで入学前からそういうことしてた実績が有っての事だから。君は大丈夫だよ。まぁ、ゆくゆくはルイにベタ惚れになる予定だった上級生君の立場はなくなったけど」
「あ、そうか。その人、他とくっつく訳にはいかないですかね? なんか、俺のせいでカプが一つ消滅したと思うと罪悪感が…」
「そう言われても。もはや私のシナリオで動いてるわけじゃないだろうから………こういう事いうと、怖がらせちゃうかもだけど。ルイ君が全然普通な感じからして、ゲーム転生物にあるシナリオの強制力とかいうのも無いようだし」
「あぁそういうのありましたね、そういえば。…良かった。物心ついてからの俺が俺で良かった」
俺は自分が性処理道具ルートから脱却している事を心底喜んで腕をさすった。上級生君には悪いが、どっかで別の誰かとくっついてくれと祈っておく。あいにく俺は夢派じゃなくて壁派だから参戦する気はさらさら無いんだ。
ちなみに、俺達は、大講堂で話をしている訳ではない。
現在図書館に向け移動中。
なんでかって言えば、勿論次のイベント会場が図書館だから。
恋ロマでは忘れ物を回収した後、ヒロインは規模が大きいと評判の図書館に立ち寄って寮に帰るのだ。
ちなみに本来遭遇するはずのキャラには、ルイ、つまり俺も含まれてる。だけど、今ヒロインの隣に居るからね。だからもう二人の攻略キャラ達だけに遭うことになる。
ニアさんは当然シナリオを知ってる訳だけど、教えてくれないので、今はひたすらワクテカしてる状態。
入学初日から図書館にやってくる勤勉な主人公に声をかけてくれる漆黒の髪に金目の図書館司書の青年イースと、たまたま図書館に来る生徒会会計の3年生で、金混じりの茶髪に緑の目をしたアクスに遭遇するのが本編だった。ちなみに、ルイは図書館内で一人本を読んでいるのをヒロインが見かけるという些細な接触だった。
とはいえ、本編に添いつつBLな展開になる以上、イースとアクスがあれそれなのか、それぞれどうこうなのか、期待は高まるばかりです。
1
お気に入りに追加
407
あなたにおすすめの小説
45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる
よっしぃ
ファンタジー
2月26日から29日現在まで4日間、アルファポリスのファンタジー部門1位達成!感謝です!
小説家になろうでも10位獲得しました!
そして、カクヨムでもランクイン中です!
●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●
スキルを強奪する為に異世界召喚を実行した欲望まみれの権力者から逃げるおっさん。
いつものように電車通勤をしていたわけだが、気が付けばまさかの異世界召喚に巻き込まれる。
欲望者から逃げ切って反撃をするか、隠れて地味に暮らすか・・・・
●●●●●●●●●●●●●●●
小説家になろうで執筆中の作品です。
アルファポリス、、カクヨムでも公開中です。
現在見直し作業中です。
変換ミス、打ちミス等が多い作品です。申し訳ありません。
【BL】国民的アイドルグループ内でBLなんて勘弁してください。
白猫
BL
国民的アイドルグループ【kasis】のメンバーである、片桐悠真(18)は悩んでいた。
最近どうも自分がおかしい。まさに悪い夢のようだ。ノーマルだったはずのこの自分が。
(同じグループにいる王子様系アイドルに恋をしてしまったかもしれないなんて……!)
(勘違いだよな? そうに決まってる!)
気のせいであることを確認しようとすればするほどドツボにハマっていき……。
カーマン・ライン
マン太
BL
辺境の惑星にある整備工場で働くソル。
ある日、その整備工場に所属不明の戦闘機が不時着する。乗っていたのは美しい容姿の青年、アレク。彼の戦闘機の修理が終わるまで共に過ごすことに。
そこから、二人の運命が動き出す。
※余り濃い絡みはありません(多分)。
※宇宙を舞台にしていますが、スター○レック、スター・○ォーズ等は大好きでも、正直、詳しくありません。
雰囲気だけでも伝われば…と思っております。その辺の突っ込みはご容赦を。
※エブリスタ、小説家になろうにも掲載しております。
主人公の兄になったなんて知らない
さつき
BL
レインは知らない弟があるゲームの主人公だったという事を
レインは知らないゲームでは自分が登場しなかった事を
レインは知らない自分が神に愛されている事を
表紙イラストは マサキさんの「キミの世界メーカー」で作成してお借りしています⬇ https://picrew.me/image_maker/54346
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる