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不実の王
不実の王が支配する国
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魔界の中で随一の、享楽と悦楽に溢れた娯楽の国。
彼の国で手に入らないものは無く。どの世界のどんなものも、彼は持ってきては放り捨て、育つも消えるもなすがままだ。
さながらそこは、エピキュリアンの国家である。
そんな国で、唯一無二の王。
不実の王。
長く伸ばした白銀の髪。長身で恵まれた体躯の彼は、様々な世界の民族衣装を着こなす。
だが、常に白皙の美貌の上半分を黒い仮面で隠し、その向こうで輝く氷のような鋭く冷めた紫の右目と青い左目は覗き込まなければそれと気付けない。
そして、気付いてしまえば覗き込まずにはいられない。
露わな唇は血を刷いたような鮮やかな赤で、常に楽しげに弧を描いているが、本当に楽しんでいるのかは誰にも解らない。
細く形の良い指が動けば控える従者達が応え、落ち着いた低くも甘い声が響けば客が騒めく。
この国の支配者にして支配人。
不実の王。
彼の国で手に入らないものは無く。どの世界のどんなものも、彼は持ってきては放り捨て、育つも消えるもなすがままだ。
さながらそこは、エピキュリアンの国家である。
そんな国で、唯一無二の王。
不実の王。
長く伸ばした白銀の髪。長身で恵まれた体躯の彼は、様々な世界の民族衣装を着こなす。
だが、常に白皙の美貌の上半分を黒い仮面で隠し、その向こうで輝く氷のような鋭く冷めた紫の右目と青い左目は覗き込まなければそれと気付けない。
そして、気付いてしまえば覗き込まずにはいられない。
露わな唇は血を刷いたような鮮やかな赤で、常に楽しげに弧を描いているが、本当に楽しんでいるのかは誰にも解らない。
細く形の良い指が動けば控える従者達が応え、落ち着いた低くも甘い声が響けば客が騒めく。
この国の支配者にして支配人。
不実の王。
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