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紬said.
10.
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「莉子ー!あおいー!どうしようー」
「おい、紬さんや。なぜ私の名前は出て来ないのかい?」
「……。莉子ーあおいー」
「シカトするなー!」と言う咲の声を聞き流しながらお弁当を食べ始めている2人に助けを求める。
ごめん咲、今日は彼氏持ちの2人に用があるのだ。
昨日の夜にLEMONで大まかな事情を知っている2人は、トークでは食いついてきたのに実際に話し出そうとすると「「惚気は良いです」」と話を聞いてくれない。
「惚気てなんていない!」と主張するが、2人は私を無視し「昨日の不審者捕まったねー」と話している。捕まったんだね!それは良かった!
シカトされるのはとても悲しいことだと学んだ私は心の中で咲に謝罪をし、「お願いですから相談に乗ってください」と2人にチョコを差し出す。
「私には⁉︎」といまだに騒いでいる咲にもチョコを渡していると、「それで、相談とは?」と莉子が聞いてくれた。
待ってましたとばかりに明日の“デート”の回避方法を聞いたら「約束すっぽかすなんて最低」とゴミ虫を見るような目で見られたので、「冗談だってー…半分くらい」と返しておいた。
「服は何を着て行ったら良いでしょうか」
「何って…普通で良いんじゃない?」
「そうそう。普通で良いんだよ」
「…その“普通”とは何かを知りたいのです」
莉子は1年、あおいは1年半程続いている彼氏がいる。
芽衣ちゃんにはなんとなく聞きづらくて2人に聞いたのだが、“普通”の連呼で全く参考にならない。
助けを求めるように咲に視線を向けると、「私に分かると思う?」と凄く良い笑顔付きで返答をもらえた。
「んー、そう言われてもねー」
「いつもそんな考えないよ」
「「ねー」」と顔を見合わせて困った顔をする莉子とあおいに、相談する相手間違ったな…と思う。
参考にならないと絶望しご飯の上のふりかけを突いていると、「いつもの服で良いじゃん」とあおいが言った。
いつも何着てたか忘れた…と言えば、「ほらこの間のとかさ」と春休みに撮った写真を見せてくる。そこにはシフォン系のロングスカートにボリュームのある薄手ニットを着ている私が写っていた。
「あーこれ可愛かったよね」
「うん、これで良いじゃん」
「よし、決まりだね」
「はい、解散」と莉子がふざけて言うのを待った待ったと落ち着かせる。
全く一緒はダメでしょうと思ったことを言うと、「てかさ」と咲が唐揚げを食べながら話す。
ゴクンと唐揚げを飲み込んだ咲は、「紬は何でそんなに頑張ってるの?」と私に疑問を投げかけてきた。
「え?」と何を頑張っているのか分からない私が首を傾げたら、3人は顔を見合わせて笑うのだった。
____
___
「あ!むぎたんー!」
莉子と咲が部活のことで用事があるとのことで今日は少し早めに解散する。
あおいと2年の教室がある階まで着くと、2組の教室から出てきた芽衣ちゃんに声を掛けられた。
あおいと別れ、「ちょうど良かった!おいでー」と手招きする芽衣ちゃんの近くに行くと、彼女が仲の良い原さんと菊池さんが「瀬名ちゃんだー」「やっほー」と手を振ってくれる。
椅子に座ってる彼女達に手を振り返し芽衣ちゃんに「どうしたの?」と聞くと、「これあげるー」と以前西園寺君からもらったチョコレートバーのChiBoを私に渡す。”期間限定“と書かれた抹茶味の新商品だった。
「え!初めて見た!」
「ふっふーん、驚いた?そこのコンビニに売ってたんだよー」
「むぎたんそのチョコバーシリーズ好きだから買ってきてあげたよー」とドヤ顔をしている芽衣ちゃんに、嬉しい嬉しいと感謝を伝える。
「あれ、でもいつ買ってきたの?」と朝は何も言っていなかった芽衣ちゃんに聞くと、「え?昼休みだよ」と当たり前のように言われた。
校則的には休み時間・お昼時間に校内からは出てはいけないのだけれど…この子達には関係ないようだ。
そっかと返事をして、原さん菊池さんも含めて少しお喋りをする。
「中庭で食べないんだね」と聞くと芽衣ちゃん達3人はいつも教室で食べているらしい。理由は日焼けをしたくないから。なるほど、分かる。
「それにさー、3年にうざいのがいんの」
「3年生?」
自身の綺麗な黒髪の枝毛を探しながら菊池さんが言うと、原さんが「まじウザかったよねー」と頷く。
なんでも、1年生の時に一度中庭でご飯を食べていたらその先輩達に男に媚び売ってるーとか色々言われたらしい。その時は「は?フラれたからってあたらないでくださーい」「かわいそーだからしかたないよー」と言って笑って追い返したとのことだ。すごい。こわい。
「あの人達、高杉とか宮代達狙ってるからねー」「僻みだよね」「化粧濃ゆいブスのくせにね」と真顔で言う彼女達は、きっとこれからも強く生きていけるだろう。
予鈴がなり、「高杉達帰ってくるまでいたら?」という菊池さんの提案に遅れたくないから戻るよと芽衣ちゃんと教室に戻る。
私が席について少ししたら西園寺君も教室に入ってきた。
本鈴ギリギリだなーと思っていると、聞き慣れたチャイムの音が鳴る。
5、6限目は2年生の身体測定の時間。
担任の先生から一通りの説明があり、体操服に着替えたら体育館に向かうように指示が出る。
更衣室がないこの学校では教室内で着替えないといけないため、1・3・5組は女子、2・4・6組は男子と分かれることになっている。
ぞろぞろと1組から男子がいなくなり、代わりに2組から女子達がやってくる。原さんと菊池さんが「さっきぶりー」と西園寺君の机に荷物を置いた。
「ご飯の後に体重測るとかないよね」と芽衣ちゃんが落ち込んでいるのに同意して、私達は着替えて体育館へ向かった。
「おい、紬さんや。なぜ私の名前は出て来ないのかい?」
「……。莉子ーあおいー」
「シカトするなー!」と言う咲の声を聞き流しながらお弁当を食べ始めている2人に助けを求める。
ごめん咲、今日は彼氏持ちの2人に用があるのだ。
昨日の夜にLEMONで大まかな事情を知っている2人は、トークでは食いついてきたのに実際に話し出そうとすると「「惚気は良いです」」と話を聞いてくれない。
「惚気てなんていない!」と主張するが、2人は私を無視し「昨日の不審者捕まったねー」と話している。捕まったんだね!それは良かった!
シカトされるのはとても悲しいことだと学んだ私は心の中で咲に謝罪をし、「お願いですから相談に乗ってください」と2人にチョコを差し出す。
「私には⁉︎」といまだに騒いでいる咲にもチョコを渡していると、「それで、相談とは?」と莉子が聞いてくれた。
待ってましたとばかりに明日の“デート”の回避方法を聞いたら「約束すっぽかすなんて最低」とゴミ虫を見るような目で見られたので、「冗談だってー…半分くらい」と返しておいた。
「服は何を着て行ったら良いでしょうか」
「何って…普通で良いんじゃない?」
「そうそう。普通で良いんだよ」
「…その“普通”とは何かを知りたいのです」
莉子は1年、あおいは1年半程続いている彼氏がいる。
芽衣ちゃんにはなんとなく聞きづらくて2人に聞いたのだが、“普通”の連呼で全く参考にならない。
助けを求めるように咲に視線を向けると、「私に分かると思う?」と凄く良い笑顔付きで返答をもらえた。
「んー、そう言われてもねー」
「いつもそんな考えないよ」
「「ねー」」と顔を見合わせて困った顔をする莉子とあおいに、相談する相手間違ったな…と思う。
参考にならないと絶望しご飯の上のふりかけを突いていると、「いつもの服で良いじゃん」とあおいが言った。
いつも何着てたか忘れた…と言えば、「ほらこの間のとかさ」と春休みに撮った写真を見せてくる。そこにはシフォン系のロングスカートにボリュームのある薄手ニットを着ている私が写っていた。
「あーこれ可愛かったよね」
「うん、これで良いじゃん」
「よし、決まりだね」
「はい、解散」と莉子がふざけて言うのを待った待ったと落ち着かせる。
全く一緒はダメでしょうと思ったことを言うと、「てかさ」と咲が唐揚げを食べながら話す。
ゴクンと唐揚げを飲み込んだ咲は、「紬は何でそんなに頑張ってるの?」と私に疑問を投げかけてきた。
「え?」と何を頑張っているのか分からない私が首を傾げたら、3人は顔を見合わせて笑うのだった。
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「あ!むぎたんー!」
莉子と咲が部活のことで用事があるとのことで今日は少し早めに解散する。
あおいと2年の教室がある階まで着くと、2組の教室から出てきた芽衣ちゃんに声を掛けられた。
あおいと別れ、「ちょうど良かった!おいでー」と手招きする芽衣ちゃんの近くに行くと、彼女が仲の良い原さんと菊池さんが「瀬名ちゃんだー」「やっほー」と手を振ってくれる。
椅子に座ってる彼女達に手を振り返し芽衣ちゃんに「どうしたの?」と聞くと、「これあげるー」と以前西園寺君からもらったチョコレートバーのChiBoを私に渡す。”期間限定“と書かれた抹茶味の新商品だった。
「え!初めて見た!」
「ふっふーん、驚いた?そこのコンビニに売ってたんだよー」
「むぎたんそのチョコバーシリーズ好きだから買ってきてあげたよー」とドヤ顔をしている芽衣ちゃんに、嬉しい嬉しいと感謝を伝える。
「あれ、でもいつ買ってきたの?」と朝は何も言っていなかった芽衣ちゃんに聞くと、「え?昼休みだよ」と当たり前のように言われた。
校則的には休み時間・お昼時間に校内からは出てはいけないのだけれど…この子達には関係ないようだ。
そっかと返事をして、原さん菊池さんも含めて少しお喋りをする。
「中庭で食べないんだね」と聞くと芽衣ちゃん達3人はいつも教室で食べているらしい。理由は日焼けをしたくないから。なるほど、分かる。
「それにさー、3年にうざいのがいんの」
「3年生?」
自身の綺麗な黒髪の枝毛を探しながら菊池さんが言うと、原さんが「まじウザかったよねー」と頷く。
なんでも、1年生の時に一度中庭でご飯を食べていたらその先輩達に男に媚び売ってるーとか色々言われたらしい。その時は「は?フラれたからってあたらないでくださーい」「かわいそーだからしかたないよー」と言って笑って追い返したとのことだ。すごい。こわい。
「あの人達、高杉とか宮代達狙ってるからねー」「僻みだよね」「化粧濃ゆいブスのくせにね」と真顔で言う彼女達は、きっとこれからも強く生きていけるだろう。
予鈴がなり、「高杉達帰ってくるまでいたら?」という菊池さんの提案に遅れたくないから戻るよと芽衣ちゃんと教室に戻る。
私が席について少ししたら西園寺君も教室に入ってきた。
本鈴ギリギリだなーと思っていると、聞き慣れたチャイムの音が鳴る。
5、6限目は2年生の身体測定の時間。
担任の先生から一通りの説明があり、体操服に着替えたら体育館に向かうように指示が出る。
更衣室がないこの学校では教室内で着替えないといけないため、1・3・5組は女子、2・4・6組は男子と分かれることになっている。
ぞろぞろと1組から男子がいなくなり、代わりに2組から女子達がやってくる。原さんと菊池さんが「さっきぶりー」と西園寺君の机に荷物を置いた。
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