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紬said.
1.
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「ふぅ…助かったわ、ありがとうね」
「いえ、このくらいなら全然…」
昨日の始業式も終わり、本日は入学式。
私達2年生は登校しても入学式に出席するのは3年生なので、ほぼ委員会決めや自由時間で終わってしまった。
今日の学校は午前中のみだったため、ほとんどの学生は帰宅するか部活に行ったかで校舎内に人気はあまりない。
そんな私、瀬名 紬は、出し忘れていた春休みの宿題を職員室に持って行った帰り、保健医の先生に荷物運びをお願いされ一緒に運んだところだ。
消毒液などが入った箱は、見た目の割に意外と重かった。
保健医の先生…佐々木先生は、40代と言う年齢より若く見える顔に笑みを浮かべ、「また何かあったらお願いね、新しい保健委員さん」と言うので、「はい、私にできることなら」と返す。
そう、運がいいのか悪いのか。私は今年の保健委員なのだ。
その後、2、3言言葉を交わし、保健室を出た。
私が通うこの、花ノ谷高等学校は、四階建ての校舎が3棟あり、この字型に建っている。
そして、上から見て四角になる様に渡り廊下があるのだ。
校舎に囲まれている広めの中庭には大きな桜の木があり、花壇やベンチ、ちょっとした噴水などあり、休憩時間には生徒や先生の憩いの場となっている。
保健室がある校舎から、鞄を取りに自分のクラスに戻る。
3階にある渡り廊下を歩きながら中庭にある桜の木を眺めると、花は半分ほど散り新緑が陽の光を浴びてキラキラと輝いている様に見えた。
春休みの間には満開であっただろうそれを、少しだけ惜しく感じながら半分ほど歩いた時、「瀬名」と名前を呼ばれた。
斜め下に向いていた視線を正面に向ければ、スラッとした男子が一人。
一年の時同じクラスだった人だ。
私の名を呼んだ彼、高杉 朝陽君とは、一年生の時に同じクラスだったと言うこと以外、接点はない。
たまに挨拶をしていたくらいだろうか…?
そもそも、派手めで人気者グループにいる彼と、普通の私とじゃ関わることすらなかった。
そんな彼に呼び止められるとは…なんだろうか。
頭の中が?状態の私の近くまで来た高杉君。
「瀬名」
もう一度呼ばれる。
「高杉君?どうしたの?」
「あの、さ…」
普段の大人っぽく落ち着きのある彼には珍しく、緊張しているのか視線が彷徨っている。
綺麗に茶色く染められた髪がサラサラと春風に揺れた。
羨ましいくらいの真っすぐでサラサラな髪を見ていると、高杉君と視線が合う。
その真っすぐな瞳に、胸がドキリと脈打った様な気がした。
「好きだ」
あまりに急な告白に一瞬、何が?と言いそうになるが、さすがの私も今、この雰囲気でそんな冗談が言えるほど野暮じゃない。
「俺は、瀬名が、好きだ」
聞こえていなかったと思われたのか、もう一度、はっきりと言われる。
なんと言っていいのかも分からずに立ち竦んでいる私に、高杉君は「ごめん」と笑った。
「え、いや、うん、びっくりして…」
とりあえず何か話さなければと口を開くが、アホみたいな言葉しか出てこない。
「いきなりだったよな。返事はいつでも良いから」
「とりあえず、連絡先交換しない?」と言われ、ポケットからスマホを出す。
何がとりあえずなのかとまだ良く理解できていない状況で連絡先を交換すると、「ありがとう」と嬉しそうに笑った。
まだ幼さの残るその笑顔は、素直に可愛いと思う。…男の人に可愛いはないだろうけど。
「じゃあ俺、今から部活だから」
「そっか、頑張ってね」
「ありがとう。…連絡するね」
私に背を向け足早に去っていく彼の姿が見えなくなり私も歩き出そうすると、足に力が入らずペタンと座り込んでしまった。
自分で思っていた以上に先ほどまでの状況に緊張していたらしい。
初めて告白されたな…。
まさか初めてが学年でも人気な人だとは思わなかったけど。
返事、しなきゃな…。
告白自体は嬉しかった。…けれど、私は高杉君のこと何も知らない。
好きか、と聞かれたら否だ。
別に嫌いと言うわけではない。今までただの同級生だったのだ。
それに、私は生まれて16年、恋と言うモノをしたことがない。
だから彼には申し訳ないけれど明日、ちゃんと『ごめん』と返事をしよう。
自分の中で結論を出し、スクッと立ち上がり本来の目的である鞄を取りに教室に向かう。
自分のクラスに着けば、もう誰もいなかった。
若干の寂しさを感じながら教室を出ようとすると、隣のクラスにはまだ生徒が残っているらしい。
数人の男女の笑い声が聞こえる。
そのクラスの前を通りかけた時、話し声が耳に入る。
「あー笑った」
「ほんとそれ!てかさ、うまくいったかなー」
「高杉?さぁ、どうだろうな」
“高杉”と言うワードに、ビクッと立ち止まる。
何をビビっているんだと自分自身に笑い、足を踏み出そうとした時、
「罰ゲームで告るなんてね」
そんな言葉が聞こえ、踏み出した足を思わず元に戻した。
“高杉”“告る”“罰ゲーム”
あれ、これってもしかして…。え?
私の混乱した頭では理解ができない。
いや、したくないだけだ。
多少なりとも嬉しいと思っていたことが、作られたモノで。
しかも、私に告白すると言う“罰ゲーム”
私が彼等に何かしてしまったのだろうか。
いや、関わりないのに何もしようがないはずだ。
分からない。分からないけれど、なんだろう。
悲しい。悔しい。恥ずかしい。虚しい。
いろいろな感情がグルグルとまわって、マワッテ、回って。
…吐き気がする。
私は、彼等の教室の前を通らない様にそっと教室を後にした。
「いえ、このくらいなら全然…」
昨日の始業式も終わり、本日は入学式。
私達2年生は登校しても入学式に出席するのは3年生なので、ほぼ委員会決めや自由時間で終わってしまった。
今日の学校は午前中のみだったため、ほとんどの学生は帰宅するか部活に行ったかで校舎内に人気はあまりない。
そんな私、瀬名 紬は、出し忘れていた春休みの宿題を職員室に持って行った帰り、保健医の先生に荷物運びをお願いされ一緒に運んだところだ。
消毒液などが入った箱は、見た目の割に意外と重かった。
保健医の先生…佐々木先生は、40代と言う年齢より若く見える顔に笑みを浮かべ、「また何かあったらお願いね、新しい保健委員さん」と言うので、「はい、私にできることなら」と返す。
そう、運がいいのか悪いのか。私は今年の保健委員なのだ。
その後、2、3言言葉を交わし、保健室を出た。
私が通うこの、花ノ谷高等学校は、四階建ての校舎が3棟あり、この字型に建っている。
そして、上から見て四角になる様に渡り廊下があるのだ。
校舎に囲まれている広めの中庭には大きな桜の木があり、花壇やベンチ、ちょっとした噴水などあり、休憩時間には生徒や先生の憩いの場となっている。
保健室がある校舎から、鞄を取りに自分のクラスに戻る。
3階にある渡り廊下を歩きながら中庭にある桜の木を眺めると、花は半分ほど散り新緑が陽の光を浴びてキラキラと輝いている様に見えた。
春休みの間には満開であっただろうそれを、少しだけ惜しく感じながら半分ほど歩いた時、「瀬名」と名前を呼ばれた。
斜め下に向いていた視線を正面に向ければ、スラッとした男子が一人。
一年の時同じクラスだった人だ。
私の名を呼んだ彼、高杉 朝陽君とは、一年生の時に同じクラスだったと言うこと以外、接点はない。
たまに挨拶をしていたくらいだろうか…?
そもそも、派手めで人気者グループにいる彼と、普通の私とじゃ関わることすらなかった。
そんな彼に呼び止められるとは…なんだろうか。
頭の中が?状態の私の近くまで来た高杉君。
「瀬名」
もう一度呼ばれる。
「高杉君?どうしたの?」
「あの、さ…」
普段の大人っぽく落ち着きのある彼には珍しく、緊張しているのか視線が彷徨っている。
綺麗に茶色く染められた髪がサラサラと春風に揺れた。
羨ましいくらいの真っすぐでサラサラな髪を見ていると、高杉君と視線が合う。
その真っすぐな瞳に、胸がドキリと脈打った様な気がした。
「好きだ」
あまりに急な告白に一瞬、何が?と言いそうになるが、さすがの私も今、この雰囲気でそんな冗談が言えるほど野暮じゃない。
「俺は、瀬名が、好きだ」
聞こえていなかったと思われたのか、もう一度、はっきりと言われる。
なんと言っていいのかも分からずに立ち竦んでいる私に、高杉君は「ごめん」と笑った。
「え、いや、うん、びっくりして…」
とりあえず何か話さなければと口を開くが、アホみたいな言葉しか出てこない。
「いきなりだったよな。返事はいつでも良いから」
「とりあえず、連絡先交換しない?」と言われ、ポケットからスマホを出す。
何がとりあえずなのかとまだ良く理解できていない状況で連絡先を交換すると、「ありがとう」と嬉しそうに笑った。
まだ幼さの残るその笑顔は、素直に可愛いと思う。…男の人に可愛いはないだろうけど。
「じゃあ俺、今から部活だから」
「そっか、頑張ってね」
「ありがとう。…連絡するね」
私に背を向け足早に去っていく彼の姿が見えなくなり私も歩き出そうすると、足に力が入らずペタンと座り込んでしまった。
自分で思っていた以上に先ほどまでの状況に緊張していたらしい。
初めて告白されたな…。
まさか初めてが学年でも人気な人だとは思わなかったけど。
返事、しなきゃな…。
告白自体は嬉しかった。…けれど、私は高杉君のこと何も知らない。
好きか、と聞かれたら否だ。
別に嫌いと言うわけではない。今までただの同級生だったのだ。
それに、私は生まれて16年、恋と言うモノをしたことがない。
だから彼には申し訳ないけれど明日、ちゃんと『ごめん』と返事をしよう。
自分の中で結論を出し、スクッと立ち上がり本来の目的である鞄を取りに教室に向かう。
自分のクラスに着けば、もう誰もいなかった。
若干の寂しさを感じながら教室を出ようとすると、隣のクラスにはまだ生徒が残っているらしい。
数人の男女の笑い声が聞こえる。
そのクラスの前を通りかけた時、話し声が耳に入る。
「あー笑った」
「ほんとそれ!てかさ、うまくいったかなー」
「高杉?さぁ、どうだろうな」
“高杉”と言うワードに、ビクッと立ち止まる。
何をビビっているんだと自分自身に笑い、足を踏み出そうとした時、
「罰ゲームで告るなんてね」
そんな言葉が聞こえ、踏み出した足を思わず元に戻した。
“高杉”“告る”“罰ゲーム”
あれ、これってもしかして…。え?
私の混乱した頭では理解ができない。
いや、したくないだけだ。
多少なりとも嬉しいと思っていたことが、作られたモノで。
しかも、私に告白すると言う“罰ゲーム”
私が彼等に何かしてしまったのだろうか。
いや、関わりないのに何もしようがないはずだ。
分からない。分からないけれど、なんだろう。
悲しい。悔しい。恥ずかしい。虚しい。
いろいろな感情がグルグルとまわって、マワッテ、回って。
…吐き気がする。
私は、彼等の教室の前を通らない様にそっと教室を後にした。
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