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11.5限目 はじめての贈り物(後編)
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今日の夕食は俺の部屋で食べることになっていた。
時間は20時を回っている。
そろそろ白宮が来る頃だろうと思い、テーブルの上の書類を片付け始めた。
布巾で丁寧に拭くと、ちょうど良いタイミングでノックが聞こえる。
「はいはい」
俺は小走りで廊下を走る。
瞬間、重層的な香りが鼻腔を衝いた。
胃を直撃するような匂いに、足が止まる。
――いる……。
まるで異世界で魔物にでも遭遇したかのように、俺の身体は強ばった。
そして自然と垂れてきた涎を拭う。
再びノック。
いかん。いかん。
一瞬、意識が遠のいてしまった。
よっぽどお腹が空いたとみえる。
胃が雑巾のように絞り上げられ、ぎゅっと悲鳴を上げた。
――今日は色々あったからな。
軽く遠い目をしながら、俺はいよいよ扉を開ける。
ぶわっ……。
それは熱砂を吹き抜ける風のように広がった。
香辛料の匂いが鼻を突き刺す。
思わず腰砕けになりそうになったのを、俺はなんとか堪えた。
立っていたのは、美少女だ。
天女みたいな神々しい笑顔の下には、その両手によって底の深い鍋が握られていた。
「お待たせしました、玄蕃先生」
「お、おう」
ごくり、と唾液を飲み込む。
冷静に反応できた自分を褒めてやりたい。
だが、目が離れない。
白宮の胸の前で掲げられた鍋から視線を逸らさないでいた。
くすり……。
白宮がこちらを向いて、微笑む。
「入っていいですか?」
「あ、すまん」
1歩引いて、白宮の入室を促す。
キッチンに来ると、ダイニングテーブルに置かれた鍋敷に、鍋を着地させた。
白宮が待っている時はなんとも思わなかったが、この鍋もまた変な重厚感がある。
今にも、変形してロボットにでもなりそうだ。
「ご飯はできてますか?」
「ああ……」
俺の家にあった炊飯器を開く。
白宮の提案で、ご飯はこちらで炊くことになったのだ。
例によって、俺は特に何もしていない。
洗米したのも、炊飯器のスイッチを押したのも、白宮である。
さらにご飯をよそい、いよいよ鍋の封印が解かれる。
蓋を少しずらした瞬間、鍋が荒い息を吐き出した。
直後、爆発的に香りが部屋の中に充満する。
ますます食欲がそそられ、胃がねじれて、潰れそうだった。
ご開帳……。
現れたのは、馴染みのある濃い茶色だった。
思えば不思議だ。
冷静に考えれば、その色はちっともおいしそうに見えないはずである。
なのに、細胞レベルで自分の身体が歓喜に震えているのがわかる。
俺のすべてが叫んでいた。
カレーだ!
目を輝かせた俺を見て、白宮は笑う。
お玉を使い、すでに白米を載せた皿にカレールーをよそった。
瞬間、ごろりと現れたのは、ジャガイモでもなければ、人参でもない。
豆腐である。
他には肉はひき肉、シメジ、チンゲンサイの青がルーの中で映えていた。
「おお。豆腐カレーか」
噂には聞いたことがあるが、食べるのは初めてだ。
カレールーに浸った白い豆腐が、ぬらりと光っている。
俺のお腹がキュッと疼く中で、最後に白宮は定番の福神漬けを付け足した。
「いっぱい作ったので、いっぱい食べてくださいね」
今日はカレーオンリーらしい。
でも、十分だ。
すでに皿の上だけで、今日の食卓が完成していた。
「「いただきます」」
俺は白宮と手を合わせる。
マイスプーンを握り締めると、まずは豆腐を頬張った。
「ほふ……。ほふ……」
熱い。
でも、うまい。
豆腐のとろっとした食感と、カレールーがよくマッチしている。
カレー味になった豆腐が、口の中を滑っていくようだ。
故に味が満遍なく広がっていく。
俺はふと前を向く。
白宮はちょっと変わった食べ方をしていた。
豆腐を軽く潰し、白米と一緒に食べる。
――おお……。うまそうだ。
早速、実践してみる。
豆腐をくしゅくしゅにつぶし、白米と豆腐をスプーンの皿に載せた。
もちろん、ルーもたっぷり付けてだ。
はむっ!
「うん! うまっ!」
いい。
潰した豆腐が白米に絡んでいく。
少し硬めに炊かれたご飯と、柔らかい豆腐の食感も絶妙だ。
とろとろの豆腐のおかげもあって、ツルツルとカレーが飲めてしまう。
チンゲンサイもいい。
程よい苦みが、カレーに良い刺激を与えている。
ひき肉と細かくちぎられたしめじも悪くない。
ごろっとしている具材もいいが、スプーンの皿の上に、1度に色々なものが載せられるのがとても良い。
カレーの中のものを、いっぺんに食べられる。
なんとも贅沢だった。
そして忘れてはいかないのは、辛さである。
その点で、白宮は俺の期待に見事に答えていた。
舌にひりつくような辛さではない。
全身で刺激を受けるようなこの辛さがいい。
「今日は少し生姜とニンニクを多めに入れてみました」
なるほど。
生姜とニンニクの独特の辛みが、この味を生んでいるのか。
普通の香辛料では、この味は出ない。
舌に刺激するというよりは、辛さそのものが口内にしみ込んでいくようだ。
しかも、生姜は食欲増進の王様とも言うべき食材だ。
それは1度火が付いた俺の食欲に、油を注ぐような行為である。
俺は当然、おかわりを所望する。
いつもよりペースが速い。
よっぽどお腹が空いていたのだろう。
「はあ……。食った食った」
ぽんぽん、と膨らんだお腹を叩く。
生徒の前だろうと、行儀が悪かろうと、お構いなしだ。
結局、丸2皿平らげてしまった。
それほど、白宮が作ったカレーがうまかったのである。
「今日もおいしかったよ、白宮。自分で『おいしい』っていうだけあるな」
「それは良かったです」
「でも、なんか悪いなあ。付き合ってもらったのは、俺の方なのに……。今度、なんかお返しするよ。何かほしいものはあるか?」
「欲しい物ですか……。そうですね、例えば玄蕃先生の――――」
そう言って、白宮は自分の唇に指を当てた。
その動作を見て、俺の頭はカッと熱くなる。
「し、白宮! お、おおおおお前のほしいものって……」
「あら……。まだ私は何も言ってませんよ」
「お前……」
また善良な教師をからかいやがって……。
といっても、自分の部屋で教え子と一緒に教え子が作った料理を食べてる時点で、善良とは言いがたいがな。
しばらく考えた後、白宮は今欲しい物を俺に告げた。
「ん? なんだ、それは? そんなんでいいのか?」
「はい。それだけで十分です」
「欲がないっていうか。まあ、いいや。お前がそれで満足するなら」
「よろしくお願いします、玄蕃先生」
白宮は本当に嬉しそうに微笑むのだった。
△ ▼ △ ▼ △ ▼
片付けて終え、学校の課題を終わらせると、すでに深夜0時を回っていた。
私は寝間着を着替え、家からそのまま持ち込んだベッドにごろりと転がる。
今日起きたことを思い出しながら、私はベッド脇のサイドテーブルに置いたスマホに手を伸ばした。
すると、ちょうどRINEの着信音がポーンと鳴る。
心拍が一気に跳ね上がり、慌てて身を起こした。
何故か反射的に正座をすると、慎重に画面を確認する。
送信者には「せんせー」と書かれていた。
私が登録している人で、その名前の人は1人しかいない。
玄蕃先生である。
タップして開く。
時間にして1秒もなかっただろう。
でも、5秒ぐらい待ったような感覚があった。
スマホのブルーライトに照らされた私の眼孔に、メッセージが映る。
『白宮このりさんへ。今日はスマホを買うのに付き合ってくれてありがとう。あとカレーおいしかったです。今度、また作ってください。それじゃあ、また明日もよろしくお願いします。玄蕃進一』
「このりさんって」
私は思わずプッと噴き出してしまった。
そのよそよそしく、明らかにメッセージを送るのに慣れてない文章だったが、私の胸はいっぱいになる。
「遅いですよ、玄蕃先生。これだけのメッセージを打つのに一体何時間かかってるんですか?」
スマホ相手に格闘する玄蕃先生が思い浮かぶ。
それとも文章に苦労したのだろうか。
スマホを自分の胸に引き寄せる。
初めてくれた玄蕃先生の贈り物を抱きしめながら、私はそのまま深い眠りにつくのだった。
時間は20時を回っている。
そろそろ白宮が来る頃だろうと思い、テーブルの上の書類を片付け始めた。
布巾で丁寧に拭くと、ちょうど良いタイミングでノックが聞こえる。
「はいはい」
俺は小走りで廊下を走る。
瞬間、重層的な香りが鼻腔を衝いた。
胃を直撃するような匂いに、足が止まる。
――いる……。
まるで異世界で魔物にでも遭遇したかのように、俺の身体は強ばった。
そして自然と垂れてきた涎を拭う。
再びノック。
いかん。いかん。
一瞬、意識が遠のいてしまった。
よっぽどお腹が空いたとみえる。
胃が雑巾のように絞り上げられ、ぎゅっと悲鳴を上げた。
――今日は色々あったからな。
軽く遠い目をしながら、俺はいよいよ扉を開ける。
ぶわっ……。
それは熱砂を吹き抜ける風のように広がった。
香辛料の匂いが鼻を突き刺す。
思わず腰砕けになりそうになったのを、俺はなんとか堪えた。
立っていたのは、美少女だ。
天女みたいな神々しい笑顔の下には、その両手によって底の深い鍋が握られていた。
「お待たせしました、玄蕃先生」
「お、おう」
ごくり、と唾液を飲み込む。
冷静に反応できた自分を褒めてやりたい。
だが、目が離れない。
白宮の胸の前で掲げられた鍋から視線を逸らさないでいた。
くすり……。
白宮がこちらを向いて、微笑む。
「入っていいですか?」
「あ、すまん」
1歩引いて、白宮の入室を促す。
キッチンに来ると、ダイニングテーブルに置かれた鍋敷に、鍋を着地させた。
白宮が待っている時はなんとも思わなかったが、この鍋もまた変な重厚感がある。
今にも、変形してロボットにでもなりそうだ。
「ご飯はできてますか?」
「ああ……」
俺の家にあった炊飯器を開く。
白宮の提案で、ご飯はこちらで炊くことになったのだ。
例によって、俺は特に何もしていない。
洗米したのも、炊飯器のスイッチを押したのも、白宮である。
さらにご飯をよそい、いよいよ鍋の封印が解かれる。
蓋を少しずらした瞬間、鍋が荒い息を吐き出した。
直後、爆発的に香りが部屋の中に充満する。
ますます食欲がそそられ、胃がねじれて、潰れそうだった。
ご開帳……。
現れたのは、馴染みのある濃い茶色だった。
思えば不思議だ。
冷静に考えれば、その色はちっともおいしそうに見えないはずである。
なのに、細胞レベルで自分の身体が歓喜に震えているのがわかる。
俺のすべてが叫んでいた。
カレーだ!
目を輝かせた俺を見て、白宮は笑う。
お玉を使い、すでに白米を載せた皿にカレールーをよそった。
瞬間、ごろりと現れたのは、ジャガイモでもなければ、人参でもない。
豆腐である。
他には肉はひき肉、シメジ、チンゲンサイの青がルーの中で映えていた。
「おお。豆腐カレーか」
噂には聞いたことがあるが、食べるのは初めてだ。
カレールーに浸った白い豆腐が、ぬらりと光っている。
俺のお腹がキュッと疼く中で、最後に白宮は定番の福神漬けを付け足した。
「いっぱい作ったので、いっぱい食べてくださいね」
今日はカレーオンリーらしい。
でも、十分だ。
すでに皿の上だけで、今日の食卓が完成していた。
「「いただきます」」
俺は白宮と手を合わせる。
マイスプーンを握り締めると、まずは豆腐を頬張った。
「ほふ……。ほふ……」
熱い。
でも、うまい。
豆腐のとろっとした食感と、カレールーがよくマッチしている。
カレー味になった豆腐が、口の中を滑っていくようだ。
故に味が満遍なく広がっていく。
俺はふと前を向く。
白宮はちょっと変わった食べ方をしていた。
豆腐を軽く潰し、白米と一緒に食べる。
――おお……。うまそうだ。
早速、実践してみる。
豆腐をくしゅくしゅにつぶし、白米と豆腐をスプーンの皿に載せた。
もちろん、ルーもたっぷり付けてだ。
はむっ!
「うん! うまっ!」
いい。
潰した豆腐が白米に絡んでいく。
少し硬めに炊かれたご飯と、柔らかい豆腐の食感も絶妙だ。
とろとろの豆腐のおかげもあって、ツルツルとカレーが飲めてしまう。
チンゲンサイもいい。
程よい苦みが、カレーに良い刺激を与えている。
ひき肉と細かくちぎられたしめじも悪くない。
ごろっとしている具材もいいが、スプーンの皿の上に、1度に色々なものが載せられるのがとても良い。
カレーの中のものを、いっぺんに食べられる。
なんとも贅沢だった。
そして忘れてはいかないのは、辛さである。
その点で、白宮は俺の期待に見事に答えていた。
舌にひりつくような辛さではない。
全身で刺激を受けるようなこの辛さがいい。
「今日は少し生姜とニンニクを多めに入れてみました」
なるほど。
生姜とニンニクの独特の辛みが、この味を生んでいるのか。
普通の香辛料では、この味は出ない。
舌に刺激するというよりは、辛さそのものが口内にしみ込んでいくようだ。
しかも、生姜は食欲増進の王様とも言うべき食材だ。
それは1度火が付いた俺の食欲に、油を注ぐような行為である。
俺は当然、おかわりを所望する。
いつもよりペースが速い。
よっぽどお腹が空いていたのだろう。
「はあ……。食った食った」
ぽんぽん、と膨らんだお腹を叩く。
生徒の前だろうと、行儀が悪かろうと、お構いなしだ。
結局、丸2皿平らげてしまった。
それほど、白宮が作ったカレーがうまかったのである。
「今日もおいしかったよ、白宮。自分で『おいしい』っていうだけあるな」
「それは良かったです」
「でも、なんか悪いなあ。付き合ってもらったのは、俺の方なのに……。今度、なんかお返しするよ。何かほしいものはあるか?」
「欲しい物ですか……。そうですね、例えば玄蕃先生の――――」
そう言って、白宮は自分の唇に指を当てた。
その動作を見て、俺の頭はカッと熱くなる。
「し、白宮! お、おおおおお前のほしいものって……」
「あら……。まだ私は何も言ってませんよ」
「お前……」
また善良な教師をからかいやがって……。
といっても、自分の部屋で教え子と一緒に教え子が作った料理を食べてる時点で、善良とは言いがたいがな。
しばらく考えた後、白宮は今欲しい物を俺に告げた。
「ん? なんだ、それは? そんなんでいいのか?」
「はい。それだけで十分です」
「欲がないっていうか。まあ、いいや。お前がそれで満足するなら」
「よろしくお願いします、玄蕃先生」
白宮は本当に嬉しそうに微笑むのだった。
△ ▼ △ ▼ △ ▼
片付けて終え、学校の課題を終わらせると、すでに深夜0時を回っていた。
私は寝間着を着替え、家からそのまま持ち込んだベッドにごろりと転がる。
今日起きたことを思い出しながら、私はベッド脇のサイドテーブルに置いたスマホに手を伸ばした。
すると、ちょうどRINEの着信音がポーンと鳴る。
心拍が一気に跳ね上がり、慌てて身を起こした。
何故か反射的に正座をすると、慎重に画面を確認する。
送信者には「せんせー」と書かれていた。
私が登録している人で、その名前の人は1人しかいない。
玄蕃先生である。
タップして開く。
時間にして1秒もなかっただろう。
でも、5秒ぐらい待ったような感覚があった。
スマホのブルーライトに照らされた私の眼孔に、メッセージが映る。
『白宮このりさんへ。今日はスマホを買うのに付き合ってくれてありがとう。あとカレーおいしかったです。今度、また作ってください。それじゃあ、また明日もよろしくお願いします。玄蕃進一』
「このりさんって」
私は思わずプッと噴き出してしまった。
そのよそよそしく、明らかにメッセージを送るのに慣れてない文章だったが、私の胸はいっぱいになる。
「遅いですよ、玄蕃先生。これだけのメッセージを打つのに一体何時間かかってるんですか?」
スマホ相手に格闘する玄蕃先生が思い浮かぶ。
それとも文章に苦労したのだろうか。
スマホを自分の胸に引き寄せる。
初めてくれた玄蕃先生の贈り物を抱きしめながら、私はそのまま深い眠りにつくのだった。
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