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4限目 教え子の野望
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ばたん……。
二色ノ荘の鉄の扉は、気味の悪い音を立てて閉まった。
足音で隣の部屋に向かっていくのがわかる。
魔女の笑声のような音を立て扉が開き、やがて閉まった。
人の気配がなくなったのを確認した私――白宮このりは蹲る。
「はああああああああああああああ……」
大きく息を吐き、玄関で団子虫のように丸くなる。
今、私に襲いかかっていたのは、言いようのない虚脱感だった。
そのまま玄関に足を投げ出し、ごろりと大の字で寝っ転がる。
天井に貼り付いたLEDの電灯をしばし見つめた。
何もやる気が起きない。
ただ心臓だけが早鐘のように動いていた。
「これで良かったのかな?」
「何を言うんですか。大成功じゃないですか?」
急に私の視界に入ってきたのは、金髪に鋭くつり上がった青い瞳を持つ、私と同い年の少女だった。
彼女の名前は宮古城ミネア。
白宮家のメイドで、私と同じ二色乃高校に通う高校一年生だ。
イギリス人と日本人のハーフで、そして、私のお目付役である。
「どこにいたの、ミネア?」
私はゆっくりと上体だけを起こす。
差し出されたミネアの手を取り、立ち上がった。
「定番の隠れ場所ですよ」
「クローゼットの中?」
「天井裏に決まってるじゃないですか」
「あなたは忍者じゃなくて、メイドでしょ」
私はスリッパの音を鳴らしながら、キッチンに戻っていく。
さっきまで玄蕃先生がいたキッチンにだ。
流し台には、玄蕃先生が空にした食器が残されていた。
「あ。そうだ」
私は慌てて制服のスカートのポケットから、生徒手帳を取り出す。
「心配しなくても、玄蕃先生は表ページしか見てませんよ」
「ミネア、見てたの」
「天井裏から……。ご心配なく、お嬢さまの衣類をまさぐったり、制服に顔を埋めて、『ああ、これが白宮の匂いか。スーハースーハー』とかしてませんよ。意外と真面目なんですね、玄蕃先生」
「玄蕃先生は、そんな変態じゃありません」
「今日日の教師というものは、たいがい狼ですよ」
「その歪んだ認識はどこから来ているのよ」
怒りを露わにしながら、私は生徒手帳を捲る。
その裏表紙に挟まれた写真をそっと抜き取った。
映っていたのは、玄蕃進一。
先ほどまでいた玄蕃先生と同一人物である。
「少し若いですね」
ミネアは写真を覗き込んできた。
「活力があるというか。若々しいお姿がですね。ところで、お嬢さま。なんで盗撮気味に取られているんですか?」
「い、いいでしょ! これしか撮れなかったの」
そう抗弁して、私は左後ろ斜め四十五度から撮った笑顔の玄蕃先生の写真を隠した。
△ ▼ △ ▼ △ ▼
そう。
私は玄蕃先生を知っている。
部屋が隣になる前から。
彼が教師になる前から。
あれは1年ぐらい前のことだ。
その頃の私は表面上ではお嬢さまを装っていたが、とにかく反抗期だった。
親からガミガミ言われるのが嫌で、屋敷から離れた進学塾にわざわざ通っていたほどだ。
進路にも悩んでいた。
親が勧める私立の高校には、余裕で入ることができた。
でも、そこには私のやりたいことがなかった。
親や教師からのプレッシャーで、私の精神は参っていた。
通っていた進学塾では、父の旧姓である笠井を名乗っていたのに、どこからか私の噂を聞きつけたのか、親が勧める学校に行くようにアドバイスする講師も現れた。
それほど、白宮家の名前は強烈なのだ。
どこまでいっても、白宮家からは離れられない。
結局、みなが自分の話ばかりをする。
私の話など聞いてくれなかった。
「笠井は、何をしたいんだ?」
きっとそれは、ドラマとか映画で何万回と使われた台詞だろう。
でも、それを聞いた瞬間、心の中に涼風が吹き込んだような気がした。
親も教師も、誰も彼もが私のたった1度の人生を決めようとする中、その人だけは私のことを尋ねてきたのだ。
私には、色々と喋ることがあったはずだ。
そう聞かれたら、たくさん話をする用意が私にはあった。
自分の可能性や、これからのことを話したいと思っていた。
けれど、私は瞬間的にこう口走っていた。
顔を上げ、今より長かった髪を揺らし、進学塾にいる進路相談担当の代役として現れた大学生のアルバイト講師に向かい合う。
「玄蕃先生は、これからどうするんですか?」
なんとも間抜けな台詞だった。
尋ねられているのは、こっちなのに何故か相手の進路について質問していたのだ。
質問を質問を返すのも最低だ。
当然、玄蕃先生は戸惑っていたけど、苦笑いしながら自分の進路を話してくれた。
「俺は教師になるよ」
ちょうど親戚の兄が勤める私立校に空きができるらしい。
12月に採用試験があって、受験するつもりだといっていた。
勉強は大変だといいながら、楽しそうに語る玄蕃先生の話に、私は――。
私は1つの進路を決めた。
「先生、私は――――」
私は椅子を蹴って、立ち上がっていた。
仰け反る玄蕃先生の黒目には、なんだか自分でも怖いぐらい興奮した私の姿が映っていた。
おかげで、私は冷静になれた。
心に浮かんだ文字をそっと鞘にしまい、着席した。
「玄蕃先生、ありがとうございます。私、決めました」
――私はあなたのお嫁さんになります。
「そ、そうか……。吹っ切れたみたいだな」
「はい!」
目一杯明るく返事をした。
私も、玄蕃先生のように明るく自分の未来を話したいから……。
△ ▼ △ ▼ △ ▼
それからトントン拍子で進んだわけではない。
私立二色乃高校に入学するのも、一人暮らしをするのも簡単な事ではなかった。
白宮家の圧力はすさまじかった。すさまじすぎた。
でも、私はそのすべてをはね除けて、今二色ノ荘に住んでいる。
「お嬢さま、そこまで純愛だとは知りませんでした」
「お黙りなさい、ミネア」
「そもそも、先生の隣に住むぐらいなら、いっそ夜這いでもなんでもして、既成事実化すればいいんですよ」
「さらっととんでもないこというわね」
「そもそもなんで気付かないんでしょうかね、玄蕃先生。自分の人生を、中学生に雄弁に語っておきながら、こんな美人の顔を忘れるなんて。ちょっとはピンとくると思いますけど」
「仕方ないでしょ……。あの頃は、髪も長かったし、眼鏡をかけていたから。名前も笠井の姓名を使っていたし」
「それでも、わたくしが思うに、それなりに脈はあると思いますよ。今、告白すれば」
「それはできないわ、ミネア」
私ははっきり言い切った。
ミネアは青い瞳をパチパチと瞬かせる。
「その心は?」
「私と先生は、教え子と教師なのよ。そんなのが学校、いえ白宮家に見つかってみなさい。絶対に連れ戻される上に、玄蕃先生は社会的に制裁を受けることになるわ。だから、告白は私が卒業してから」
「悠長な計画ですね。……それまで玄蕃先生に恋人ができない保証はないでしょ?」
「だからよ」
ふふふ……。
我らながら悪女っぽい笑みを浮かべると、私はミネアに言った。
「だから、私は玄蕃先生の胃袋を掴むのよ」
「……は?」
「おいしいお料理を作ってあげて、私の方にしか振り向かせない。それが私の作戦よ」
幸い私には料理の腕がある。
加えて、玄蕃先生が好む食べ物や好みは、この2ヶ月間バッチリリサーチ済み。
玄蕃先生を私の料理で骨抜きしてあげるのよ。
ふふふ……。
また悪女のように笑う私の背中を見ながら、ミネアは大あくびをかました。
「作戦ですか……。隣に想い人がいながら、なかなか声をかけれなかった癖に」
「う、うるわいわよ、ミネア」
「いつでも玄蕃先生が来ても大丈夫なように、2人分の余った料理を食べていたわたくしが処理していたことをお忘れなく。おかげで5キロも太ったんですから」
「それは悪かったと思ってるわよ」
何はともあれ始まった。
始まってしまった。
私と玄蕃先生の夕飯生活が……。
後悔はない。あるわけがない。
ただ胸が高鳴る。
明日が楽しみでしかたない。
未来のことに胸を躍らせるなんて初めてのことだった。
「さあ、明日は何の献立にしようかしら」
蛇口から垂れた水滴が、水を張った洗い桶に波紋を作った。
二色ノ荘の鉄の扉は、気味の悪い音を立てて閉まった。
足音で隣の部屋に向かっていくのがわかる。
魔女の笑声のような音を立て扉が開き、やがて閉まった。
人の気配がなくなったのを確認した私――白宮このりは蹲る。
「はああああああああああああああ……」
大きく息を吐き、玄関で団子虫のように丸くなる。
今、私に襲いかかっていたのは、言いようのない虚脱感だった。
そのまま玄関に足を投げ出し、ごろりと大の字で寝っ転がる。
天井に貼り付いたLEDの電灯をしばし見つめた。
何もやる気が起きない。
ただ心臓だけが早鐘のように動いていた。
「これで良かったのかな?」
「何を言うんですか。大成功じゃないですか?」
急に私の視界に入ってきたのは、金髪に鋭くつり上がった青い瞳を持つ、私と同い年の少女だった。
彼女の名前は宮古城ミネア。
白宮家のメイドで、私と同じ二色乃高校に通う高校一年生だ。
イギリス人と日本人のハーフで、そして、私のお目付役である。
「どこにいたの、ミネア?」
私はゆっくりと上体だけを起こす。
差し出されたミネアの手を取り、立ち上がった。
「定番の隠れ場所ですよ」
「クローゼットの中?」
「天井裏に決まってるじゃないですか」
「あなたは忍者じゃなくて、メイドでしょ」
私はスリッパの音を鳴らしながら、キッチンに戻っていく。
さっきまで玄蕃先生がいたキッチンにだ。
流し台には、玄蕃先生が空にした食器が残されていた。
「あ。そうだ」
私は慌てて制服のスカートのポケットから、生徒手帳を取り出す。
「心配しなくても、玄蕃先生は表ページしか見てませんよ」
「ミネア、見てたの」
「天井裏から……。ご心配なく、お嬢さまの衣類をまさぐったり、制服に顔を埋めて、『ああ、これが白宮の匂いか。スーハースーハー』とかしてませんよ。意外と真面目なんですね、玄蕃先生」
「玄蕃先生は、そんな変態じゃありません」
「今日日の教師というものは、たいがい狼ですよ」
「その歪んだ認識はどこから来ているのよ」
怒りを露わにしながら、私は生徒手帳を捲る。
その裏表紙に挟まれた写真をそっと抜き取った。
映っていたのは、玄蕃進一。
先ほどまでいた玄蕃先生と同一人物である。
「少し若いですね」
ミネアは写真を覗き込んできた。
「活力があるというか。若々しいお姿がですね。ところで、お嬢さま。なんで盗撮気味に取られているんですか?」
「い、いいでしょ! これしか撮れなかったの」
そう抗弁して、私は左後ろ斜め四十五度から撮った笑顔の玄蕃先生の写真を隠した。
△ ▼ △ ▼ △ ▼
そう。
私は玄蕃先生を知っている。
部屋が隣になる前から。
彼が教師になる前から。
あれは1年ぐらい前のことだ。
その頃の私は表面上ではお嬢さまを装っていたが、とにかく反抗期だった。
親からガミガミ言われるのが嫌で、屋敷から離れた進学塾にわざわざ通っていたほどだ。
進路にも悩んでいた。
親が勧める私立の高校には、余裕で入ることができた。
でも、そこには私のやりたいことがなかった。
親や教師からのプレッシャーで、私の精神は参っていた。
通っていた進学塾では、父の旧姓である笠井を名乗っていたのに、どこからか私の噂を聞きつけたのか、親が勧める学校に行くようにアドバイスする講師も現れた。
それほど、白宮家の名前は強烈なのだ。
どこまでいっても、白宮家からは離れられない。
結局、みなが自分の話ばかりをする。
私の話など聞いてくれなかった。
「笠井は、何をしたいんだ?」
きっとそれは、ドラマとか映画で何万回と使われた台詞だろう。
でも、それを聞いた瞬間、心の中に涼風が吹き込んだような気がした。
親も教師も、誰も彼もが私のたった1度の人生を決めようとする中、その人だけは私のことを尋ねてきたのだ。
私には、色々と喋ることがあったはずだ。
そう聞かれたら、たくさん話をする用意が私にはあった。
自分の可能性や、これからのことを話したいと思っていた。
けれど、私は瞬間的にこう口走っていた。
顔を上げ、今より長かった髪を揺らし、進学塾にいる進路相談担当の代役として現れた大学生のアルバイト講師に向かい合う。
「玄蕃先生は、これからどうするんですか?」
なんとも間抜けな台詞だった。
尋ねられているのは、こっちなのに何故か相手の進路について質問していたのだ。
質問を質問を返すのも最低だ。
当然、玄蕃先生は戸惑っていたけど、苦笑いしながら自分の進路を話してくれた。
「俺は教師になるよ」
ちょうど親戚の兄が勤める私立校に空きができるらしい。
12月に採用試験があって、受験するつもりだといっていた。
勉強は大変だといいながら、楽しそうに語る玄蕃先生の話に、私は――。
私は1つの進路を決めた。
「先生、私は――――」
私は椅子を蹴って、立ち上がっていた。
仰け反る玄蕃先生の黒目には、なんだか自分でも怖いぐらい興奮した私の姿が映っていた。
おかげで、私は冷静になれた。
心に浮かんだ文字をそっと鞘にしまい、着席した。
「玄蕃先生、ありがとうございます。私、決めました」
――私はあなたのお嫁さんになります。
「そ、そうか……。吹っ切れたみたいだな」
「はい!」
目一杯明るく返事をした。
私も、玄蕃先生のように明るく自分の未来を話したいから……。
△ ▼ △ ▼ △ ▼
それからトントン拍子で進んだわけではない。
私立二色乃高校に入学するのも、一人暮らしをするのも簡単な事ではなかった。
白宮家の圧力はすさまじかった。すさまじすぎた。
でも、私はそのすべてをはね除けて、今二色ノ荘に住んでいる。
「お嬢さま、そこまで純愛だとは知りませんでした」
「お黙りなさい、ミネア」
「そもそも、先生の隣に住むぐらいなら、いっそ夜這いでもなんでもして、既成事実化すればいいんですよ」
「さらっととんでもないこというわね」
「そもそもなんで気付かないんでしょうかね、玄蕃先生。自分の人生を、中学生に雄弁に語っておきながら、こんな美人の顔を忘れるなんて。ちょっとはピンとくると思いますけど」
「仕方ないでしょ……。あの頃は、髪も長かったし、眼鏡をかけていたから。名前も笠井の姓名を使っていたし」
「それでも、わたくしが思うに、それなりに脈はあると思いますよ。今、告白すれば」
「それはできないわ、ミネア」
私ははっきり言い切った。
ミネアは青い瞳をパチパチと瞬かせる。
「その心は?」
「私と先生は、教え子と教師なのよ。そんなのが学校、いえ白宮家に見つかってみなさい。絶対に連れ戻される上に、玄蕃先生は社会的に制裁を受けることになるわ。だから、告白は私が卒業してから」
「悠長な計画ですね。……それまで玄蕃先生に恋人ができない保証はないでしょ?」
「だからよ」
ふふふ……。
我らながら悪女っぽい笑みを浮かべると、私はミネアに言った。
「だから、私は玄蕃先生の胃袋を掴むのよ」
「……は?」
「おいしいお料理を作ってあげて、私の方にしか振り向かせない。それが私の作戦よ」
幸い私には料理の腕がある。
加えて、玄蕃先生が好む食べ物や好みは、この2ヶ月間バッチリリサーチ済み。
玄蕃先生を私の料理で骨抜きしてあげるのよ。
ふふふ……。
また悪女のように笑う私の背中を見ながら、ミネアは大あくびをかました。
「作戦ですか……。隣に想い人がいながら、なかなか声をかけれなかった癖に」
「う、うるわいわよ、ミネア」
「いつでも玄蕃先生が来ても大丈夫なように、2人分の余った料理を食べていたわたくしが処理していたことをお忘れなく。おかげで5キロも太ったんですから」
「それは悪かったと思ってるわよ」
何はともあれ始まった。
始まってしまった。
私と玄蕃先生の夕飯生活が……。
後悔はない。あるわけがない。
ただ胸が高鳴る。
明日が楽しみでしかたない。
未来のことに胸を躍らせるなんて初めてのことだった。
「さあ、明日は何の献立にしようかしら」
蛇口から垂れた水滴が、水を張った洗い桶に波紋を作った。
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