70 / 74
第五章
第64話
しおりを挟む
私はジャノを抱きながら、もう1度よく周りを確かめてみた。
ここにいるのは国王陛下をはじめとして、王宮に勤める上級家臣。
さらに王国議会などを束ねる有力な貴族たちだ。
そこに加えて厄災竜を討伐するために戦った師団長以下、魔術師たちが揃っている。
実は、最初謁見の間に入り、民間人ながら魔術師たちの列に並んだ時から、私はある違和感に囚われていた。
厄災竜討伐において、ムルンに次いで戦場に駆けつけてくれた勇者の姿がいないのだ。
アーベル・フェ・ブラージュ。そう。この国の勇者である。
「勇者を許せか……。しかし――――」
先ほどまで笑顔すら見せていた国王陛下の表情が曇る。
周囲の家臣たちの顔も優れなかった。
一方、私の側で控えたゼクレア師団長は呆然としてる。
唐突に私が勇者の恩赦を陛下に願い出たことに対し、驚いている様子だった。
「アーベルさんが何をしたのか、私は知っています。あの時、私は現場にいましたから」
というと、国王は大臣から耳打ちを受ける。
「なんと……。そなたも被害者の1人であったのか」
「はい。確かにアーベルさんの暴走は勇者という肩書きを持つ者として、許されることではありません。ですが、第一師団が一時壊滅的な被害を受け、私が呆然と立ち尽くしていた時、いち早く駆けつけてくれたのは、アーベルさんです。謹慎の禁を破ったことは法に則るなら許されることではありませんが、それがわかって彼は国の危機に駆けつけたのです。その忠誠心をどうかご評価いただけないでしょうか?」
再び頭を垂れる。
しかし、それでも国王陛下は頷かない。
アーベルさんがやったことをそれほど重く見ているのか。
それとも君主として1度出した命令を撤回しにくいのか。
真意は定かではないけど、国王陛下は首を捻った後考え込んだ。
実際、私がこれだけ請うても家臣の間では異論が上がる。
王宮で働く家臣たちにとって、王の命令は絶対。
もっとも国王に近いところで働くものならば、そう思うのも無理はないのだけど……。
「恐れながら国王陛下。発言をお許し下さい」
振り返ると、ゼクレア師団長が膝を突いて頭を垂れていた。
「申してみよ、ゼクレア」
「ありがとうございます。先ほどミレニアが申したことは紛れもない事実です。そして情けないことではありますが、勇者アーベルの力なくして、陛下もそのご家族も、そして国の象徴たる王宮も守ることはかなわなかった。我々には総帥アーベル、そして勇者が必要なのです。どうか寛大なご沙汰をいただきたく存じます」
ゼクレア師団長は絨毯に額が付くのではないかと思う程深く頭を下げる。
私もまたゼクレア師団長に倣った。
それを見て、国王陛下は息を吐く。
「他の者も同じ思いか?」
『え?』
国王の視線の先を追う。
そこには同じく頭を垂れた魔術師師団員の姿があった。
師団長、幹部、師団員問わず皆それぞれ自主的に頭を垂れていた。
「アーベル様はまだ我々に必要です」
アラン師団長が訴えれば、ボーラ師団長も言口を開いた。
「どうか慈悲をお与え下さい、陛下」
ロブ師団長も笑う。
「まだゼクレアに任せるには、早すぎるしな」
それぞれの師団長が願い出る。
それを見たゼクレア師団長もまた口を開く。
「ここにいない第三、第四師団もまた同じ思いのはず。どうかご再考下さい、陛下」
『よろしくお願い申し上げます!』
アーベルさんを慕うすべての人間が、恩赦を望む。
その姿を見て、ついに国王陛下は文字通り玉座から重い腰を上げた。
「ミレニア・ル・アスカルドよ。並びに、ゼクレア総帥代理、そして我が勇猛なるロードレシアの魔術師たちよ。聞くがよい。余は――――」
アーベル・フェ・ブラージュを許す……。
「手続きが済み次第、謹慎を解き魔術師師団総帥の地位に復帰すると約束しよう」
『おおおおおおおおおおおおおおおおお!!』
国王の言葉に師団員たちは大盛り上がりだ。
そこが謁見の間であることも忘れ、まるで戦さに勝ったように両腕を掲げる者もいる。
みんながみんな待っていたのだ。
勇者の帰還を……。
「ミレニアよ」
騒ぎがまだ静まらない最中、私は再び国王陛下から声をかけられる。
「よくぞ。勇者の恩赦を申し出てくれた。何を隠そう余もまたアーベルの復帰を望んでいた。しかし、アーベルが起こし事は非常にデリケートな問題だ。死傷者こそでなかったが、怪我人は出してしまった。皆が貴族の子息や令嬢だ。その者たちを傷付けたことを恨む貴族は多い……」
「陛下……」
そのような理由があれば、確かに君主としておいそれと恩赦を与えるわけにはいかないだろう。
アーベルさんの起こした事故は全体を見ればささやかかもしれない。
だが、小さいからといっても無下にはできない。
同時に、アーベルさんの復帰を望む大きな声もまた無下にできない。
最終的にはその大きな声に推される形になったが、決して簡単な決断ではなかったはずだ。
「しかし、それに目を瞑ってもアーベルの力は必要だと判断した。そなたが余の背中を押してくれなければ、結局有耶無耶のままになっていたかもしれない。感謝する、ミレニア」
「罪を許す精神を持つことは、罪をあがなうことよりも難しいものです、陛下。一方を立てれば、一方から中傷される。世界はそういう仕組みになっています。その停滞を打破するには、勇気ある決断を下すしか方法はないと考えております。……私の方こそ感謝申し上げます。陛下の勇気があってこそ、この歓声があるのだと思います」
未だに騒いでる魔術師たちを見る。
ゼクレア師団長は宥めていたが、一方ロブ師団長は団員たちを焚きつけていた。
これから入団する私の職場は、随分楽しそうなところのようだ。
「ふふ……。まるで1000年前の聖女のようなことをいう。そなた、本当に聖女か、その生まれ代わりではなかろうな」
ここにいるのは国王陛下をはじめとして、王宮に勤める上級家臣。
さらに王国議会などを束ねる有力な貴族たちだ。
そこに加えて厄災竜を討伐するために戦った師団長以下、魔術師たちが揃っている。
実は、最初謁見の間に入り、民間人ながら魔術師たちの列に並んだ時から、私はある違和感に囚われていた。
厄災竜討伐において、ムルンに次いで戦場に駆けつけてくれた勇者の姿がいないのだ。
アーベル・フェ・ブラージュ。そう。この国の勇者である。
「勇者を許せか……。しかし――――」
先ほどまで笑顔すら見せていた国王陛下の表情が曇る。
周囲の家臣たちの顔も優れなかった。
一方、私の側で控えたゼクレア師団長は呆然としてる。
唐突に私が勇者の恩赦を陛下に願い出たことに対し、驚いている様子だった。
「アーベルさんが何をしたのか、私は知っています。あの時、私は現場にいましたから」
というと、国王は大臣から耳打ちを受ける。
「なんと……。そなたも被害者の1人であったのか」
「はい。確かにアーベルさんの暴走は勇者という肩書きを持つ者として、許されることではありません。ですが、第一師団が一時壊滅的な被害を受け、私が呆然と立ち尽くしていた時、いち早く駆けつけてくれたのは、アーベルさんです。謹慎の禁を破ったことは法に則るなら許されることではありませんが、それがわかって彼は国の危機に駆けつけたのです。その忠誠心をどうかご評価いただけないでしょうか?」
再び頭を垂れる。
しかし、それでも国王陛下は頷かない。
アーベルさんがやったことをそれほど重く見ているのか。
それとも君主として1度出した命令を撤回しにくいのか。
真意は定かではないけど、国王陛下は首を捻った後考え込んだ。
実際、私がこれだけ請うても家臣の間では異論が上がる。
王宮で働く家臣たちにとって、王の命令は絶対。
もっとも国王に近いところで働くものならば、そう思うのも無理はないのだけど……。
「恐れながら国王陛下。発言をお許し下さい」
振り返ると、ゼクレア師団長が膝を突いて頭を垂れていた。
「申してみよ、ゼクレア」
「ありがとうございます。先ほどミレニアが申したことは紛れもない事実です。そして情けないことではありますが、勇者アーベルの力なくして、陛下もそのご家族も、そして国の象徴たる王宮も守ることはかなわなかった。我々には総帥アーベル、そして勇者が必要なのです。どうか寛大なご沙汰をいただきたく存じます」
ゼクレア師団長は絨毯に額が付くのではないかと思う程深く頭を下げる。
私もまたゼクレア師団長に倣った。
それを見て、国王陛下は息を吐く。
「他の者も同じ思いか?」
『え?』
国王の視線の先を追う。
そこには同じく頭を垂れた魔術師師団員の姿があった。
師団長、幹部、師団員問わず皆それぞれ自主的に頭を垂れていた。
「アーベル様はまだ我々に必要です」
アラン師団長が訴えれば、ボーラ師団長も言口を開いた。
「どうか慈悲をお与え下さい、陛下」
ロブ師団長も笑う。
「まだゼクレアに任せるには、早すぎるしな」
それぞれの師団長が願い出る。
それを見たゼクレア師団長もまた口を開く。
「ここにいない第三、第四師団もまた同じ思いのはず。どうかご再考下さい、陛下」
『よろしくお願い申し上げます!』
アーベルさんを慕うすべての人間が、恩赦を望む。
その姿を見て、ついに国王陛下は文字通り玉座から重い腰を上げた。
「ミレニア・ル・アスカルドよ。並びに、ゼクレア総帥代理、そして我が勇猛なるロードレシアの魔術師たちよ。聞くがよい。余は――――」
アーベル・フェ・ブラージュを許す……。
「手続きが済み次第、謹慎を解き魔術師師団総帥の地位に復帰すると約束しよう」
『おおおおおおおおおおおおおおおおお!!』
国王の言葉に師団員たちは大盛り上がりだ。
そこが謁見の間であることも忘れ、まるで戦さに勝ったように両腕を掲げる者もいる。
みんながみんな待っていたのだ。
勇者の帰還を……。
「ミレニアよ」
騒ぎがまだ静まらない最中、私は再び国王陛下から声をかけられる。
「よくぞ。勇者の恩赦を申し出てくれた。何を隠そう余もまたアーベルの復帰を望んでいた。しかし、アーベルが起こし事は非常にデリケートな問題だ。死傷者こそでなかったが、怪我人は出してしまった。皆が貴族の子息や令嬢だ。その者たちを傷付けたことを恨む貴族は多い……」
「陛下……」
そのような理由があれば、確かに君主としておいそれと恩赦を与えるわけにはいかないだろう。
アーベルさんの起こした事故は全体を見ればささやかかもしれない。
だが、小さいからといっても無下にはできない。
同時に、アーベルさんの復帰を望む大きな声もまた無下にできない。
最終的にはその大きな声に推される形になったが、決して簡単な決断ではなかったはずだ。
「しかし、それに目を瞑ってもアーベルの力は必要だと判断した。そなたが余の背中を押してくれなければ、結局有耶無耶のままになっていたかもしれない。感謝する、ミレニア」
「罪を許す精神を持つことは、罪をあがなうことよりも難しいものです、陛下。一方を立てれば、一方から中傷される。世界はそういう仕組みになっています。その停滞を打破するには、勇気ある決断を下すしか方法はないと考えております。……私の方こそ感謝申し上げます。陛下の勇気があってこそ、この歓声があるのだと思います」
未だに騒いでる魔術師たちを見る。
ゼクレア師団長は宥めていたが、一方ロブ師団長は団員たちを焚きつけていた。
これから入団する私の職場は、随分楽しそうなところのようだ。
「ふふ……。まるで1000年前の聖女のようなことをいう。そなた、本当に聖女か、その生まれ代わりではなかろうな」
0
お気に入りに追加
3,173
あなたにおすすめの小説
【本編完結】隣国が戦を仕掛けてきたので返り討ちにし、人質として王女を娶ることになりました。三国からだったのでそれぞれの王女を貰い受けます。
しろねこ。
恋愛
三国から攻め入られ、四面楚歌の絶体絶命の危機だったけど、何とか戦を終わらせられました。
つきましては和平の為の政略結婚に移ります。
冷酷と呼ばれる第一王子。
脳筋マッチョの第二王子。
要領良しな腹黒第三王子。
選ぶのは三人の難ありな王子様方。
宝石と貴金属が有名なパルス国。
騎士と聖女がいるシェスタ国。
緑が多く農業盛んなセラフィム国。
それぞれの国から王女を貰い受けたいと思います。
戦を仕掛けた事を後悔してもらいましょう。
ご都合主義、ハピエン、両片想い大好きな作者による作品です。
現在10万字以上となっています、私の作品で一番長いです。
基本甘々です。
同名キャラにて、様々な作品を書いています。
作品によりキャラの性格、立場が違いますので、それぞれの差分をお楽しみ下さい。
全員ではないですが、イメージイラストあります。
皆様の心に残るような、そして自分の好みを詰め込んだ甘々な作品を書いていきますので、よろしくお願い致します(*´ω`*)
カクヨムさんでも投稿中で、そちらでコンテスト参加している作品となりますm(_ _)m
小説家になろうさんでも掲載中。
この度、皆さんの予想通り婚約者候補から外れることになりました。ですが、すぐに結婚することになりました。
鶯埜 餡
恋愛
ある事件のせいでいろいろ言われながらも国王夫妻の働きかけで王太子の婚約者候補となったシャルロッテ。
しかし当の王太子ルドウィックはアリアナという男爵令嬢にべったり。噂好きな貴族たちはシャルロッテに婚約者候補から外れるのではないかと言っていたが
王妃の仕事なんて知りません、今から逃げます!
gacchi
恋愛
側妃を迎えるって、え?聞いてないよ?
王妃の仕事が大変でも頑張ってたのは、レオルドが好きだから。
国への責任感?そんなの無いよ。もういい。私、逃げるから!
12/16加筆修正したものをカクヨムに投稿しました。
王子妃教育に疲れたので幼馴染の王子との婚約解消をしました
さこの
恋愛
新年のパーティーで婚約破棄?の話が出る。
王子妃教育にも疲れてきていたので、婚約の解消を望むミレイユ
頑張っていても落第令嬢と呼ばれるのにも疲れた。
ゆるい設定です
旦那の真実の愛の相手がやってきた。今まで邪魔をしてしまっていた妻はお祝いにリボンもおつけします
暖夢 由
恋愛
「キュリール様、私カダール様と心から愛し合っておりますの。
いつ子を身ごもってもおかしくはありません。いえ、お腹には既に育っているかもしれません。
子を身ごもってからでは遅いのです。
あんな素晴らしい男性、キュリール様が手放せないのも頷けますが、カダール様のことを想うならどうか潔く身を引いてカダール様の幸せを願ってあげてください」
伯爵家にいきなりやってきた女(ナリッタ)はそういった。
女は小説を読むかのように旦那とのなれそめから今までの話を話した。
妻であるキュリールは彼女の存在を今日まで知らなかった。
だから恥じた。
「こんなにもあの人のことを愛してくださる方がいるのにそれを阻んでいたなんて私はなんて野暮なのかしら。
本当に恥ずかしい…
私は潔く身を引くことにしますわ………」
そう言って女がサインした書類を神殿にもっていくことにする。
「私もあなたたちの真実の愛の前には敵いそうもないもの。
私は急ぎ神殿にこの書類を持っていくわ。
手続きが終わり次第、あの人にあなたの元へ向かうように伝えるわ。
そうだわ、私からお祝いとしていくつか宝石をプレゼントさせて頂きたいの。リボンもお付けしていいかしら。可愛らしいあなたととてもよく合うと思うの」
こうして一つの夫婦の姿が形を変えていく。
---------------------------------------------
※架空のお話です。
※設定が甘い部分があるかと思います。「仕方ないなぁ」とお赦しくださいませ。
※現実世界とは異なりますのでご理解ください。
【改稿版・完結】その瞳に魅入られて
おもち。
恋愛
「——君を愛してる」
そう悲鳴にも似た心からの叫びは、婚約者である私に向けたものではない。私の従姉妹へ向けられたものだった——
幼い頃に交わした婚約だったけれど私は彼を愛してたし、彼に愛されていると思っていた。
あの日、二人の胸を引き裂くような思いを聞くまでは……
『最初から愛されていなかった』
その事実に心が悲鳴を上げ、目の前が真っ白になった。
私は愛し合っている二人を引き裂く『邪魔者』でしかないのだと、その光景を見ながらひたすら現実を受け入れるしかなかった。
『このまま婚姻を結んでも、私は一生愛されない』
『私も一度でいいから、あんな風に愛されたい』
でも貴族令嬢である立場が、父が、それを許してはくれない。
必死で気持ちに蓋をして、淡々と日々を過ごしていたある日。偶然見つけた一冊の本によって、私の運命は大きく変わっていくのだった。
私も、貴方達のように自分の幸せを求めても許されますか……?
※後半、壊れてる人が登場します。苦手な方はご注意下さい。
※このお話は私独自の設定もあります、ご了承ください。ご都合主義な場面も多々あるかと思います。
※『幸せは人それぞれ』と、いうような作品になっています。苦手な方はご注意下さい。
※こちらの作品は小説家になろう様でも掲載しています。
まだ20歳の未亡人なので、この後は好きに生きてもいいですか?
せいめ
恋愛
政略結婚で愛することもなかった旦那様が魔物討伐中の事故で亡くなったのが1年前。
喪が明け、子供がいない私はこの家を出て行くことに決めました。
そんな時でした。高額報酬の良い仕事があると声を掛けて頂いたのです。
その仕事内容とは高貴な身分の方の閨指導のようでした。非常に悩みましたが、家を出るのにお金が必要な私は、その仕事を受けることに決めたのです。
閨指導って、そんなに何度も会う必要ないですよね?しかも、指導が必要には見えませんでしたが…。
でも、高額な報酬なので文句は言いませんわ。
家を出る資金を得た私は、今度こそ自由に好きなことをして生きていきたいと考えて旅立つことに決めました。
その後、新しい生活を楽しんでいる私の所に現れたのは……。
まずは亡くなったはずの旦那様との話から。
ご都合主義です。
設定は緩いです。
誤字脱字申し訳ありません。
主人公の名前を途中から間違えていました。
アメリアです。すみません。
王宮侍女は穴に落ちる
斑猫
恋愛
婚約破棄されたうえ養家を追い出された
アニエスは王宮で運良く職を得る。
呪われた王女と呼ばれるエリザベ―ト付き
の侍女として。
忙しく働く毎日にやりがいを感じていた。
ところが、ある日ちょっとした諍いから
突き飛ばされて怪しい穴に落ちてしまう。
ちょっと、とぼけた主人公が足フェチな
俺様系騎士団長にいじめ……いや、溺愛され
るお話です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる